著者
合田 憲人 大澤 清 大角 知孝 笠井 武史 小野 功 實本 英之 松岡 聡 斎藤 秀雄 遠藤 敏夫 横山 大作 田浦 健次朗 近山 隆 田中 良夫 下坂 久司 梶原広輝 廣安 知之 藤澤克樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.87, pp.49-54, 2006-07-31
被引用文献数
3

本稿では,2005年12月から2006年5月にかけて実施されたGrid Challenge in SACSIS2006において使用されたグリッド実験環境の構築・運用事例を報告する.Grid Challengeは,大学,研究所が提供する複数の計算資源からなるグリッド実験環境上で,参加者がプログラミング技術を競う大会であり,今大会では1200CPU超の計算資源からなるグリッド実験環境が運用された.本稿では,実験環境ハードウェアおよびソフトウェアの仕様を紹介するとともに,ユーザ管理,ジョブ管理,障害対応といった運用事例についても報告する.This paper presents a case study to operate the Grid testbed for the Grid Challenge in SACSIS2006. The Grid Challenge is a programming competition on a Grid testbed, which is organized by multiple computing resources installed in universities and laboratories. In the last competition, the Grid testbed with more than 1200 CPUs was operated. The paper shows hardware/software specifications of the Grid testbed, and reports experience of the operation, which includes accounting, job management, and troubleshooting.
著者
倉田 征児 植田 茂紀 野田 俊治 山本 隆一 角屋 好邦 中野 隆 田中 良典 馬越 龍太郎
出版者
大同特殊鋼株式会社
雑誌
電気製鋼 (ISSN:00118389)
巻号頁・発行日
vol.79, no.3, pp.239-244, 2008-08-25 (Released:2008-12-26)
参考文献数
7

Advanced 700 ℃ class steam turbines require using Ni-based superalloys instead of conventional ferritic 12Cr steel which is insufficient in creep strength and oxidation resistance above 650 ℃. The superalloys, however, possess quite higher coefficient of thermal expansion (CTE) than the 12Cr steel. So far authors examined the influence of alloying elements on CTE and the high temperature strength of the Ni-based superalloys. Consequently “LTES700R” was developed for steam turbine, which has low CTE and sufficient creep strength. LTES700R is corrected Mo amount to inhibit the Laves phase and added W to reduce CTE instead of Mo within the range that alfa-tungsten does not precipitate. In addition, Al and Ti, which form gamma-prime, were increased to make up for deteriorating of the strength by Laves phase free. The creep rapture strength of LTES700R manufactured by laboratory forging is higher than that of advanced 12Cr steel owing to be strengthened by gamma-prime [Ni3(Al, Ti)] phase precipitates. The CTE of LTES700R is lower than that of Refractaloy 26®, and slightly higher than that of 12Cr steel. The phase of LTES700R is stable until 5000 hr heating from 550 ℃ to 750 ℃.
著者
菅野 重樹 田中 良治 大岡 俊夫 加藤 一郎
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.343-352, 1986-08-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8
被引用文献数
6

人間は指と腕とを巧みに使い分け, 協調させることによって複雑な作業を可能にしている.そこで, ロボットが作業を行う際にも, 人間と同じように, その作業内容に応じて指と腕の特性を生かした指と腕の使い分けをし, 協調させて作業することが効果的であるといえる.本論文では, ロボットが行う作業として, その内容がロボットの指先における連続位置決め点の変化列として記述できる作業をとりあげ, この作業実行上でのロボットの指・腕協調制御の1手法を提案する.次に実際の作業例として, 鍵盤楽器の演奏をとりあげ, 楽譜から指・腕協調制御手法により自動的に指と腕の運動計画を決定する方法について述べる.このような協調を考慮した指・腕運動計画を決定するための評価量としては, ロボットの運動に関する物理量のうち, 時間に関する項を含まない位置 (角度) 変化量を採用した.評価関数は, 各指各関節の変化角, 手先姿勢変化量, 手先姿勢予想変化量, 手首位置移動量, 手首位置予想移動量の5種類の変化量により構成した。この評価関数において, 腕の姿勢変化よりも指の姿勢変化が多くなるように重み付けを行う.次に, 作業実行のためのロボットの行動計画内における指と腕の協調動作の設定方法であるが, ロボットの腕が作業中に単独で高速な動きとなることをさけ, 腕が動く必要がある場合には, 可能な限り指との協調動作となるような行動計画を選定するための評価関数を定めた.以上の方法を, 5本指 (14自由度) と腕 (7自由度) からなる多自由度人間形ロボットに鍵盤楽器演奏作業を行わせる場合に適用した.その結果, 人間の演奏に近いなめらかな指・腕協調動作を含む軌道を自動的に生成することができ, また実際に演奏を実現した.
著者
小島 久史 三好 匠 田中 良明 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.81, no.6, pp.362-370, 1998-06-25
被引用文献数
11

B-ISDNが実現されると, 放送をはじめとする各種マルチキャストサービスがトラヒックのかなりの部分を占めると考えられる.そのなかでも, 今後多数出現すると考えられているミニ放送や専門放送等の視聴率の低いサービスでは, 視聴者のいる局が少なく, また時間と共に変化するので, 動的なマルチキャストルーチングを行う必要がある.また, B-ISDNの基盤となるATM網においては, VPが網の目のように張りめぐらされており, VP環境を意識したルーチングが必要である.本論文では, VP使用の制御を行う直通VP制限アルゴリズムを提案し, ATM網に適用したときの特性評価を行った.その結果, 物理網が非階層構成の場合は提案アルゴリズムが適していること, 階層構成の場合は静的ルーチングで十分であることがわかった.
著者
佐々木 常雄 大野 晶子 田中 良明 大島 統男 松原 一仁 牧野 宣一 三島 厚 山口 宏
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.94-97, 1976-02-15 (Released:2010-09-07)
参考文献数
4

131I-adosterol 1mCiを静注し, 投与後7日目, 8日目, 9日目の3日間, 両副腎部を背部からNC (Pho/Gamma III) あるいはON 100シンチカメラによりシンチフォトを撮影する。対象とした副腎疾患はPA 10例, その疑い10例, CS 4例, その疑い3例, Pheo.2例, その疑い11例の40例である。手術によりPA 10例, CS 5例, Pheo. 2例が確認され, いずれもシンチフォト像では高い摂取が病巣に一致して認められた。シンチフォト像で描出された病巣の大きさはPAでは13~27mm, CSでは20~38mm, Pheo.では40mmであった。本検査すなわち副腎シンチグラフィは副腎疾患の診断において血管撮影とともに有効な診断法である。
著者
田中良夫 松井 祥悟 前田 敦司 中西 正和
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会記号処理研究会報告
巻号頁・発行日
vol.94, no.49, pp.17-24, 1994
被引用文献数
1

通常ガーベッジコレクション(GC)はリスト処理を中断して行なわれる.GCをリスト処理と並列に行なう(並列GC)ことにより,GCによる中断時間をなくし,リスト処理の実時間化が可能となる.並列GCではGCの処理中にリスト処理によってデータが書き換えられるので,GCの正当性を保証するために特殊な処理が必要となる.そのため並列GCは停止型GCに比べてあまり効率が上がらず,実用化されているものもほとんどない.mark and sweep方式の並列GCにおいては,ゴミセルの回収効率が停止型GCに比べて約1/2になってしまうことが知られている.これらの欠点の改善は,並列GCの実用化へ向けての重要な研究テーマである.本論文では,mark and sweep方式の並列GCの欠点を改善したGCである,Partial Marking GC(PMGC)の提案,実装および評価に関する報告を行なう. PMGCはmark and sweep型の並列GCに世代別GCの概念を導入したGCである.PMGCを実装し様々な実験を行なった結果,PMGCによってゴミセルの回収効率は従来の並列GCに比べ最大で2倍に改善されることが確認された.PMGCは並列GCの実用化に向けての有効なGCである.
著者
市川 良哉 遠藤 隆 堤 博美 東山 弘子 高見 茂 大町 公 山田 隆敏 荒川 茂則 武久 文代 高橋 光雄 藤原 剛 田井 康雄 田中 良 田原 武彦
出版者
奈良大学総合研究所
雑誌
総合研究所所報 (ISSN:09192999)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.3-59, 1994-02

国民が生涯にわたって学習する機会を求めている現状にてらして、中央教育審議会は平成2年1月30日「生涯学習の基盤整備について」答申し、同年6月29日に「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」が施行され、新しい「大学設置基準」(平成3.7.1施行)もそれを踏まえている。こうした流れの中に、高等教育機関が地域の人びとの生涯学習推進に寄与することに強い期待を寄せているところに時代の特徴を見る。翻っていえば、これは高等教育機関としての大学は地域社会へ自らをどう開放するのか、どのような貢献が可能であるのかにかかわる問題であり、大学は時代の要求にどう答えるのかを問われているのである。本研究は本学が高度先端科学技術集積都市が形成されつつある「関西学術文化研究都市(以下学研都市)圏に位置するという立地条件の下で、地域レベルでの生涯学習支援システムを構築する際に担う本学の役割と課題を、総合的に検討するための基礎データを得るために調査を多面的に実施することに目的をおいている。
著者
斉藤 和義 河野 公俊 田中 良哉
出版者
産業医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

膠原病の組織リモデリングにおける上皮間葉および血管内皮間葉転換の病態形成への関与を検討した。膠原病リウマチ性疾患の組織においては、線維化・血管リモデリングの進行を認めている部位にはmyofibroblastの増生が認められ、これらのmyofibroblastおよび血管内皮細胞上にはWnt10Aが強く発現しており、組織における線維化病態に関与している可能性が示唆された。また、腎間質由来線維芽細胞へのWnt10A強制発現は、ファイブロネクチン産生を増強し、腎障害に関与することが示唆された。以上から、Wnt10Aを介する間葉転換の制御が膠原病における組織リモデリングの治療標的となることが示唆された。
著者
徳永 美貴子 齋藤 和義 中塚 敬輔 中山田 真吾 中野 和久 辻村 静代 大田 俊行 田中 良哉
出版者
The Japan Society for Clinical Immunology
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.304-309, 2003-10-31
被引用文献数
2

症例1;14歳女性,平成13年5月多関節痛,蝶形紅斑を認め当院受診.抗核抗体陽性,腎障害,溶血性貧血(Hb 63g/dl, D-クームス(3+)), 抗ds-DNA抗体高値より全身性エリテマトーデス(SLE)と診断. PSL 60mg/日に免疫吸着・ステロイドパルス療法,シクロスポリン併用したが溶血性貧血は持続. 7月シクロホスファミドパルス療法(IV-CY) 500mg/回を開始し, 6回終了後Hb 11.4g/dlと改善.症例2;53歳女性,昭和53年SLEと診断, PSL 5mg/日で維持療法中の平成13年6月発熱と貧血(Hb 5.9g/dl)の為7月当科入院. Hb 3.4g/dl, D-クームス(3+)と進行性溶血性貧血に対しPSL 50mg/日とステロイドパルス療法施行するも改善なく8月IV-CY (500mg/回)開始. 3回終了後Hb 13.2g/dlと改善した. SLEに併発する治療抵抗性溶血性貧血に対し, IV-CYの著効例の既報は乏しく,今後の治療選択に於いて貴重な症例と考え報告する.
著者
中田 秀基 竹房 あつ子 大久保 克彦 岸本 誠 工藤 知宏 田中 良夫 関口 智嗣
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.20, pp.217-222, 2006-02-27
被引用文献数
2

グリッド上で複数の資源を同時に確保(コアロケーション)するには,各サイトにおける事前予約が不可欠である.現在計算資源の多くでは,プライオリティと First Come First Servedを組み合わせたスケジューリングポリシが用いられているが,このスケジューリングポリシと事前予約をどのように組み合わせるべきかに関しては,明らかになっていない.われわれは,この問題を検討する研究環境を整備することを目的とし,1) OpenPBSの亜種であるTORQUEのスケジューラモジュールを記述するためのAPIを整備し,2)これを用いて事前予約機能を持つスケジューラモジュールを実装した.さらにWSRFを用いた外部インターフェイスを実装し,Globus Toolkit Ver.4のGRAMと連動したグリッド環境での予約と実行を実現した.While advance reservation is an essential capability for co-allocating several resources on Grid environments, it is not obvious how it can be combined with priority-based First Come First Served scheduling, that is widely used as local scheduling policy today. To investigate this problem, we 1) developped Java API to implement scheduling modules for TORQUE, a variant of OpenPBS, 2) implemented a scheduler module that have advance reservation capability with the API. We also provide an external interface for the reservation capability based one WSRF. Using with job submission module from Globus toolkit 4, users can make reservation for resources and submit jobs over Grid.
著者
田中 良明
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

現在のインターネットは通信品質が一定していないが,安定した品質が必要なことも多い.これに応える方法として差別化サービスがある.差別化サービスにおいては,品質の差に応じて料金にも差を付けることになる.本研究では,現在のインターネットトラヒックの解析を行って,その性質を明らかにした上で,料金要素の導入を行って理論を構築し,それに基づいたトラヒックの制御法やサービス提供法などの提案を行った.
著者
伊藤 博礼 矢守 恭子 田中 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.178, pp.29-32, 2003-07-04
被引用文献数
10

近年,通信を取り巻く環境は大きく変化し,通信事業者は従来のサービスだけでなく,多種多様な新しい通信サービスを提供し始めている.その中でも優先制御を用いて複数クラスの品質を提供する差別化サービスが注目されている.本稿では,月額定額制の差別化サービスを想定し,保証帯域と支払い意思額の関係を定量的に明らかにしている.調査方法は,品質とユーザの支払い意思額に対するアンケートを用いている.そして,品質と支払い意思額の関係を示す効用測度関数を最小二乗法により推定し,支払い意思額に影響を与える要因を回帰分析と数量化理論I類を用いて明らかにしている.
著者
吉岡 邦浩 田中 良一
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

320列面検出器型CTによる「前向き心電図同期撮影法による1心拍撮影」を用いることで、低被ばくの心臓撮影が可能であることを明らかにした。本法を冠動脈ステントが留置された102例を対象として調査したところ、ステント内再狭窄の診断精度は感度100%、特異度87.8%で、実効線量は約4.8mSvであった。また、逐次近似再構成法を用いればさらに約32%の被ばく低減が可能であった。また、本法を応用したサブトラクション冠動脈CTを高度石灰化症例に対して試みた。
著者
[ぐん] 剣萍 角五 彰 黒川 孝幸 古川 英光 田中 良巳 安田 和則
出版者
北海道大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2006

生体は硬い骨格を除き、殆どが50-85wt%が水分で構成されている軟組織からできている。豊かな福祉社会の実現には生体軟組織と同等の機能を持ったソフト&ウェットマテリアルの創製が不可欠である。本研究は、含水高分子ゲルの構造を制御することによって、生体軟組織に匹敵する高靭性と高機能を有する様々なソフト&ウェットマテリアルの創製に成功した。これらの材料は、軟骨・腱、血管などの生体軟組織の代替材料として応用できる。