著者
小沢 朝江 波多野 純 黒津 高行 須田 英一 野口 健治 石丸 悠介
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住宅総合研究財団研究論文集 (ISSN:18802702)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.159-170, 2007 (Released:2018-01-31)

本研究は,南関東・東海・中部地方の土蔵造町家の普及実態を明らかにするとともに,その特徴の差異や導入背景の検討により,土蔵造町家の平面・意匠と導入形態の関連を明らかにすることを目的とする。土蔵造町家は,従来「江戸型」とも呼ばれ,江戸(東京)から各地に伝播したとされるが,近代には松本(長野)等で都市防火政策による計画的な土蔵造の導入が行われる一方,下田(静岡)のように在来の町家等を母体に地元独自の工夫によって,独特の土蔵造町家が生み出された。また,江戸(東京)からの影響で普及する場合も,その導入時期により手本とすべき江戸(東京)での形式が異なるため,結果として土蔵造町家の形式に差異が生じた。
著者
石丸 佳那
出版者
関西大学国文学会
雑誌
國文學 (ISSN:03898628)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.207-231, 2015-03-31
著者
石丸 圭荘 大澤 裕行 福島 英夫 増山 茂 了德寺 健二
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bulletin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.2, pp.49-54, 2008

Introduction: Our purpose is to evaluate contribution of oriental medicine on art therapy by paying close attention to the five colors (blue, red, yellow, white and black) theory in conjunction with the five parenchematous viscera function theory (liver, heart, spleen, lung and kidney), which is thought to reflect five elements (wood, fire, earth, metal and water) underlying. Method: Questionnaire studies were done to 160 young paramedical students who had no special knowledge of oriental medicine nor the five colors theory. Subject's favor or disfavor to five colors (blue, red, yellow, white and black) were compared with his viscera function determined by Meiji oriental score (MOS) which classifies it by analyzing six representative clinical symptoms of the five oriental medical theory. Furthermore, a questionnaire was enforced about the color related to the liberation from the stress. Results and discussion: Chi-square test among the favor or disfavor colors and the viscera function revealed statistically significant relationship between the favorite blue color group (69 among 160 students) and the liver group (55 among 160 students) by MOS. These results suggested that ones favor or disfavor for colors possibly reflected ones internal viscera function and that the five colors theory based on oriental medicine was applicable to art therapy. Conclusions: The present survey discloses that the color which eased the stress of mind and body was blue. Furthermore, the theory of the color (five colors theory) of the oriental medicine is important in the harmony of mind and body.
著者
石丸信一
雑誌
生物教材
巻号頁・発行日
vol.19, pp.91-105, 1985
被引用文献数
1
著者
石丸 肇
出版者
一般社団法人 軽金属学会
雑誌
軽金属 (ISSN:04515994)
巻号頁・発行日
vol.40, no.10, pp.793-802, 1990-10-30 (Released:2008-10-30)
参考文献数
39
被引用文献数
1 1
著者
井上 誠章 桑原 久実 南部 亮元 石丸 聡 橋本 研吾 桑本 淳二 増渕 隆仁 金岩 稔
出版者
一般社団法人 水産海洋学会
雑誌
水産海洋研究 (ISSN:09161562)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.187-199, 2020-08-25 (Released:2022-03-17)
参考文献数
43

魚礁効果に関する多くの研究は漁業に依存しない調査データによるものであり,商業漁業によって得られた漁業依存データを用いた研究は少ない.漁獲量および漁獲量を努力量で除して計算されたCPUE(Catch per unit effort)は魚礁効果のほか,操業海域や漁船能力,資源の年および季節変動の影響を受ける.そのためCPUEをそのまま用いた解析からは資源密度にあたえる魚礁効果を偏りなく評価できない.本研究ではメダイ,ヒラマサおよびイサキについて,上記の問題を避けるためCPUE標準化の手法を応用して効果範囲を定量評価した.メダイ資源密度は,魚礁海域では天然海域の約7.0倍であり,効果範囲は魚礁中心から約350 mと推定された.ヒラマサの効果範囲は約100 m,イサキでは魚礁の近接海域に限定されると推定された.
著者
石丸 園子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.772-784, 2006-12-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
16

RAS (Roken Arousal Scale) により評価される心理状態のうち, 「眠気, 全般的活性, リラックス, 緊張」の相互関係を, 多変量解析手法を用いて検討した.その結果, 「眠気⇔全般的活性」の因子と, 「リラックス⇔緊張」の因子が抽出された.さらに, 「眠気⇔全般的活性」の因子は, α波パワースペクトル積分値の閉眼/開眼比と同じ因子, 「リラックス⇔緊張」は, 心拍周波数と同じ因子とみなされる結果が得られ, 特定の心理状態を, 心電図, 脳波で関連付けて説明できることが示唆された.それらの位置関係を整理して図示した.さらに, 衣服による皮膚刺激のうち, 触刺激の違いが, 心理・生理反応に変化を及ぼすか検討を進めた.その結果, 表面摩擦係数が高く, 摩擦係数の平均偏差が小さく, かつ, 圧縮やわらかい布帛力学特性を示し, 「ふんわり, やわらかい」触感を付与できる衣服は, 心理・生理的に「リラックス」「全般的活性」の傾向を示すことを把握した.尚, 布帛力学特性―触感―心理状態―生理反応の対応関係を明らかにしたが, 生理反応については, 自律神経系と中枢神経系の両側面から心理状態を判断することが望ましいことが示唆された.
著者
石丸 一男
出版者
地学団体研究会
雑誌
地学教育と科学運動 (ISSN:03893766)
巻号頁・発行日
vol.81, pp.14-20, 2018-11-25 (Released:2020-06-02)
参考文献数
10
著者
石丸 紀興
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会論文報告集 (ISSN:03871185)
巻号頁・発行日
vol.312, pp.115-122, 1982-02-28 (Released:2017-08-22)

当時計画担当者たちも市民も確かな展望を持ち得たわけではなかった。従って時に悲観的となったが, それでいて悲愴感はなく, むしろ期待のようなものを持って, 都市の基本的な面での計画思想を展開した。未曽有の大戦災を受け, あまつさえ軍都としての将来が絶望に見えたとき, そこから必然的に芽生えたのは小都市思想であった。そして, とにかく生産に従事しながら復興を図ろうという工業都市思想であった。都市の性格としては, 明快に一つの結論が導びかれたわけではないが, 総花的で核のない総合都市とか文化都市, 観光都市とかいうよりも, 工業都市が最も現実的と評価されたようである。それは実際に政策を進める実務担当者の考え方が, いわば工業都市思想によって支えられていたからである。とはいえ, 何度も繰り返すように, それは確信ではなく, 願望から出発しているところに, 戦災復興時の特徴がある。小都市思想は2つの異なる根拠から形成されていた。もはや望んでも大都市になり得ないだろうという悲観論と, 本来都市のあり方としての理想論である。被爆後の状況は, それらの2つの根拠がともに強く共存し得たという特徴があった。また, 都市移転思想が原爆の惨禍に対する恐怖や記念性を訴えた点で極めて特異であった。このような計画思想は存在を確認するだけでもそれなりの意味を提起するであろう。戦災復興計画の物的計画に関して, あるいは復興計画全体に関しては, 稿を改めて展開することとする。なお研究に当っては, 財団法人「トヨタ財団」による研究助成金(昭年54年度, 55年度)が交付されたことを記し, 感謝の意を表します。
著者
石丸 佳那
出版者
関西大学国文学会
雑誌
国文学 (ISSN:03898628)
巻号頁・発行日
no.99, pp.207-231, 2015-03
著者
高妻 和哉 首藤 愛呼 石丸 琴美 高野 和彦 太田 七絵 竹原 功 桂木 能久
出版者
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
雑誌
健康・栄養食品研究 (ISSN:13458388)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.1-8, 2021-06-11 (Released:2021-06-11)
参考文献数
16

背景と目的 コーヒー豆由来クロロゲン酸は,降圧作用,抗肥満作用,認知機能改善作用,肌性状改善作用等の様々な生理効果を持つことが知られている.本試験では,日本人の健常成人を対象に,コーヒー豆由来クロロゲン酸の過剰摂取時の安全性を検証した.方法 日本人の健常成人(20~60歳)を対象に,コーヒー豆由来クロロゲン酸を一日摂取目安量(270 mg/日)の5倍量(1,350 mg/日)または,プラセボを4週間摂取させるランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験で,臨床検査値の異常や発生した有害事象から安全性を評価した.結果 26名が試験に参加し,参加した全員を安全性評価の対象とした.コーヒー豆由来クロロゲン酸または,プラセボ摂取による,臨床検査値の異常は認められず,コーヒー豆由来クロロゲン酸または,プラセボ摂取と因果関係がある有害事象も認められなかった.結論 日本人の健常成人に対する,コーヒー豆由来クロロゲン酸の過剰摂取時の安全性が確認された.臨床試験登録 大学病院医療情報ネットワーク臨床試験登録システム(UMIN-CTR)ID: UMIN000037230.
著者
中谷 丈史 石丸 優 飯田 生穂 古田 裕三
出版者
一般社団法人 日本木材学会
雑誌
木材学会誌 (ISSN:00214795)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.285-292, 2006 (Released:2006-09-28)
参考文献数
18
被引用文献数
6 7

木材の主要3構成成分に対する各種有機液体の親和性について新たな知見を得ることを目的として,木材パルプ,ホロセルロースおよび木粉の乾燥および膨潤試料について,6種類の有機液体すなわちメタノール,エタノール,酢酸メチル,酢酸エチル,アセトンおよびジメチルスルホキシドの希薄ベンゼン溶液からの吸着性を比較して検討した。その結果,供試液体の中で,エタノール,ジメチルスルホキシドは乾燥リグニンに対して強い親和性を示した。また,乾燥試料と膨潤試料の吸着性の比較から,乾燥リグニンには乾燥セルロースやヘミセルロースと比較して,吸着サイトの新生にあまり大きなエネルギーを必要とせずに液体分子が近接できる吸着サイトがより多く存在していること,分子容の小さなメタノールの吸着には,乾燥リグニンだけでなく,セルロース,ヘミセルロースにおいても,吸着サイトの新生にあまりエネルギーを必要とせずに近接可能なサイトが存在していることが示唆された。
著者
荒井 朋子 川勝 康弘 中村 圭子 小松 睦美 千秋 博紀 和田 浩二 亀田 真吾 大野 宗佑 石橋 高 石丸 亮 中宮 賢樹 春日 敏測 大塚 勝仁 中村 智樹 中藤 亜衣子 中村 良介 伊藤 孝士 渡部 潤一 小林 正規
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.239-246, 2012
参考文献数
54

地球近傍小惑星(3200)Phaethonは,ふたご座流星群の母天体であるが,彗星活動は乏しく,彗星と小惑星の中間的特徴を持つ活動的小惑星(あるいは枯渇彗星)と考えられている.また,ふたご座流星群のスペクトル観測から報告されているナトリウムの枯渇及び不均質は,太陽加熱の影響よりも局所的部分溶融を経た母天体の組成不均質を反映している可能性が高い.部分溶融の痕跡を残す原始的分化隕石中に見られる薄片規模(mm-cmスケール)でのナトリウム不均質は,上記の可能性を支持する.従って, Phaethonでは局所的な加熱溶融・分別を経験した物質と,始原的な彗星物質が共存することが期待される. Phaethonは,太陽系固体天体形成の最初期プロセスを解明するための貴重な探査標的である.また,天文学,天体力学,小惑星・彗星科学,隕石学,実験岩石学などの惑星科学の多分野に横断的な本質的課題解明の鍵を握る理想的な天体である.本稿では,小惑星Phaethon及び関連小惑星の科学的意義と探査提案について述べる.
著者
高橋 祐次 相磯 成敏 大西 誠 石丸 直澄 菅野 純
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.45, pp.S6-4, 2018

<p>吸入曝露経路は、工業的ナノマテリアル(NM)の有害性発現が最も懸念されるところである。NMを利用した製品開発が進展する昨今、有害性が人々に及ぶことを防止するための基準作りに必要となる基礎的かつ定量的な毒性情報を迅速かつ簡便に得るための評価法の構築が望まれている。一般的に、生体内で難分解性である粒子状物質の急性毒性は弱く、むしろ、発がんや線維化といった慢性的な影響が問題となることが過去の事例から明らかであり、動物実験による評価が必須であると考えられている。吸引されたNMが毒性を発現する過程において、各種の細胞及び生体内分子との様々な相互作用が想定されるが、慢性毒性発現の起点として、異物除去を担うマクロファージ(Mφ)が重要な役割を果たしていることは論を俟たない。我々は、これまでMφに貪食されたNMのMφ胞体内の蓄積様式(長繊維貫通、毛玉状凝集、粒状凝集)と蓄積量、Frustrated phagocytosis誘発の関係に着目し、マウスを用いた吸入曝露研究を進めている。ここでは長繊維について報告する。吸入曝露には汎用性の高い高分散性NM全身曝露吸入装置(Taquannシステム)を用い、モデル物質として多層カーボンナノチューブ(MWCNT)を選び、対照群、低用量群(1 mg/m<sup>3</sup>)、高用量群(3 mg/m<sup>3</sup>)の3群の構成で1日2時間、合計10時間の吸入曝露を行った。曝露終了直後(Day 0)において、肺胞Mφ(CD11b<sup>low</sup>CD11c<sup>high</sup>)は用量依存的に減少したが、単球(CD11c<sup>+</sup>CD11b<sup>high</sup>)は用量依存的に増加した。病理組織学的には、MφがMWCNTを貪食し肺胞壁に定着、または細胞死に至っている様子が観察された。Day 0における肺負荷量は、低用量群では約6 µg/g lung、高用量群では約10 µg/g lungであった。MWCNTを貪食したMφは細胞死に至るが、その際に放出するサイトカインが残存するMφ及び単球から分化するMφのM1へ分化を促し、肺全体として炎症が惹起されている状態に移行することが想定される。本シンポジウムではMφの機能に着目したNMの慢性影響評価について報告する。(厚生労働科学研究費補助金等による)</p>
著者
袴塚 高志 鎌倉 浩之 渡辺 淳子 香取 征典 松本 和弘 石丸 順之 諸田 隆 合田 幸広
出版者
一般社団法人 日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:13499114)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.89-97, 2020-08-20 (Released:2021-09-08)
参考文献数
7

Dry extract preparations of Kampo medicines for prescription were approved for use approximately 40 years ago in Japan. Presently, most Kampo medicines are prepared in the form of granules with a few being prepared as tablets or capsules. Granule formulations are generally unsuitable for the elderly due to their bulky nature. Although patients and Kampo manufacturers have expressed a need for the introduction of more acceptable granule alternatives, their introduction has been a challenge due to the lack of guidelines based on bioequivalence evaluations for medicines that include multiple chemical components. For resolving this issue, the researchers at the National Institute of Health Sciences initiated a study in 2009 funded by the Ministry of Health, Labour and Welfare. Several ingredients in Kampo extract products and corresponding standard decoctions were detectable and measurable in human plasma, and some compounds have been reported to be promising candidates for application in bioequivalence evaluations of Kampo formulations. The purpose of the present study was to investigate the potential to assess bioequivalence between kakkonto extract granules and tablets on the basis of the “Guidelines for Bioequivalence Testing of Generic Drugs (partial revision, PFSB/ELD Notification No. 0229010 dated February 29, 2012).”We investigated the pharmacokinetics of ephedrine and pseudoephedrine, which are ingredients derived from Ephedra Herba in kakkonto formulations, following the oral administration of kakkonto extract granules (one pack) and kakkonto extract tablets (eight tablets). The study was conducted as a two-group, two-period, and open-label crossover study in healthy Japanese volunteers. The plasma concentrations of ephedrine and pseudoephedrine following the administration of the drugs were measured using liquid chromatography with tandem mass spectrometry. Subsequently, we calculated their pharmacokinetic parameters and evaluated their bioequivalence. Analysis of variance using the area under the plasma concentration time curve (AUC) and the maximum plasma concentration (Cmax) of both ingredients revealed that while AUC indicated bioequivalence, Cmax values were significantly different. Plasma concentration levels in both formulations were similar in most volunteers and differed among some volunteers, which was attributed to a high number of tablets per dose as opposed to intra-individual variation. We concluded that ephedrine and pseudoephedrine in kakkonto extracts are good marker compounds for the evaluation of bioequivalence in different forms of kakkonto products. Our results suggest that the marker compounds exhibiting similarity in pharmacokinetic parameters following the administration of Kampo extract granules and the corresponding standard decoction could be applied as markers for the evaluation of bioequivalence between already-approved Kampo extract granules and novel Kampo products based on the same extract as that of granules.