著者
西浦 ちひろ 山田 一朗 中谷 茂子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.5_93-5_101, 2006-12-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
22

昨今,我が国においてもDomestic Violence ; DVに対する社会的関心が高まっている。しかしながら,方法論的問題点から,DVの実態を把握することはきわめて困難である。 そこで本研究では,大阪府T市内の某救命救急センターにおけるDV被害者の状況について明らかにすることを目的とした。 調査の結果,DV被害者と考えられた患者数は,1998年から2001年の間に,女性8人,男性1人であった。主に看護記録による情報から,DVと判断されるまでの経緯は「入院時に被害者自身が告白した」「入院時に被害者の家族が告白した」「入院時に加害者が告白した」「治療経過の中で被害者が告白した」の4パターンに分類できた。さらに,医療者のDVに対する知識が不充分であったために,彼らが被害者の家族や関係機関との連携的役割を充分に果たしていないという現状が明らかとなった。 DV患者の早期発見と治療に向けた,効果的システムの構築が望まれよう。
著者
神谷 茂保 カミヤ シゲヤス Shigeyasu Kamiya
雑誌
岡山理科大学紀要. A, 自然科学
巻号頁・発行日
vol.28, pp.309-318, 1992

この小論の目的は, 日本の代表的な19の河川(図1に位置を示す)の実験的フラクタル次元, 分岐比を求め河川の様相などとの関連についての調査の結果を報告することである。本調査のためには, 昭文社発行の全日本道路地図を用いた。また私たちが直接得たデータ以外は, 理科年表(1987年版)及び文献中のデータを使用した。
著者
垂谷 茂弘
出版者
宗教哲学会
雑誌
宗教哲学研究 (ISSN:02897105)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.29-43, 2002 (Released:2019-03-21)

Jung has an ambivalent attitude toward “transference,” because it involves problems which are multilayered and full of paradoxes, like any other phenomenon of the soul. But “transference” is essential for individuation, since an internal and subjective process of integration is inseparable from the process of developing objective relationships. These ideas fit together with his fundamental point of view — “esse in anima.” Jung criticizes Freud’s view that “transference” is an artificial new edition of the old disorder. Jung thinks it is a natural phenomenon caused by fate. Since in any intimate human relationship it can take place anywhere outside the consulting-room, there is no technique with which we could control it. Both the occurrence and the resolution of transference are stages of a transformation which involve transpersonal numinous experiences. But at the same time the resolution demands the total effort of both the analyst and his client. Only their moral torment occasioned by the opposites will make a symbolic resolution possible. “One connection in the transference which does not break off with the severance of the projection” is the state linked to the All-Zusammenhang (unus mundus). This is a positive aspect of the participation mystique. Only then can one realize one’s whole personality which is open to others and the world, and which is founded on the numinosum. Jung says, “Individuation always means relationship.”
著者
蜂谷 茂雄
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
鐵と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.613-626, 1942-06-25 (Released:2009-07-09)

The Yawata Iron Works have intended to practise the pig-ore process in the 100ton open hearth furnace being supplemented with the mixer for preliminary smelting.However, owing to shortage of the capacity of the mixer, they are partly obliged to practise the ordinary pig-ore process by using the open hearth furnace alone. The author explained the pig-ore process by the parallel use of an open hearth furnace and a mixer, citing the actual operations with special reference to the control of slags which is necessary for the open hearth furnace smelting. Moreover, the author described the actual operation of redressing the hearth which plays the important role in improving the efficiency of the pig ore process, some points of improvement in the body of the open hearth furnace developed since beginning and informed experiences and results of using the mixed gas as fuel.
著者
川谷 茂樹
出版者
日本体育・スポーツ哲学会
雑誌
体育・スポーツ哲学研究 (ISSN:09155104)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.31-43, 2013 (Released:2014-04-16)
参考文献数
29
被引用文献数
4 3 1

A main purpose of this paper is to reconsider “the logical incompatibility thesis” which has claimed many adherents among scholars of philosophy of sport since 1970’s. In respect to this thesis that asserts that cheating and game-playing are logically incompatible, it is Kreider that suggests a very important argument. According to Kreider’s argument, rule-following is not the necessary condition of game-playing. It is sufficient for game-playing to commit conforming one’s behavior to the rules of the respective games.This argument seems to be the most serious one against the logical incompatibility thesis until now and suggests that it is impossible in principle for game-players to damage the identity of a particular game. In order to maintain the identity, it is required that not the identity of the player’s play but the institutional identity is retained.But the commitment to rules in this sense does not always involve the commitment to winning. In other words, it is obviously possible for a player to commit rules and at the same time commit defeat (e.g. the player who “throws” a fixed game). Though, of course, even in such a game the institutional identity of the game is maintained, we may well think that something important has been lost. If so, what is it?We should consider that the end of the game or contest in question has not been accomplished. That is, in such a game it has not been decided which player is superior even if a winner is determined, and it is indispensable for all players to commit winning substantially in order to accomplish that end of the game.The logical incompatibility thesis, in fact, has not referred to that end of a game but we tend to misunderstand as if it would do. Although, as stated above, the thesis is literally wrong, its persuasiveness seems to stem from our natural misunderstanding about it.
著者
村上 悟 濱谷 義弘 長渕 裕 神谷 茂保 田中 敏
出版者
岡山理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

積分方程式の解に対する定性的性質を中心に研究を行った.実際、線形方程式に付随する解作用素の生成素に対してスペクトル解析を行い、本質的スペクトルの半径に関する評価を得た.さらに、非同次方程式に対して相空間における解の表現公式を確立した.これらの結果を融合して応用することにより、有界解や周期解などの存在に関するマッセラ型の定理を確立し、さらに、非線形方程式に対し線形化原理を導いて解の安定性解析への有効な手法を確立した.
著者
則末 泰博 藤谷 茂樹
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.735-737, 2015-12-28 (Released:2015-12-28)
参考文献数
6

80代の遺伝性出血性毛細血管拡張症および肺動静脈奇形の既往のある女性。呼吸困難感にて来院し,高濃度酸素投与で反応しない低酸素血症を呈していた。気管挿管および陽圧換気開始直後に著しい低酸素血症の増悪を呈し,気道内圧を低下させることにより低酸素血症の改善が認められた。これは,陽圧換気による肺血管床の伸展から肺毛細血管の内径が減少することにより肺血管抵抗が増加し,相対的に肺血管抵抗の低い動静脈奇形に血流が集中し,右-左シャントが増加したためと考えられる。緊急の肺動静脈奇形塞栓術により,低酸素血症は改善し,無事退院した。解剖学的右-左シャントが存在する患者に対し,陽圧換気が酸素化を悪化させる可能性を考慮する重要性を認識させられる症例であった。
著者
塩谷 茂明 藤富 信之 斎藤 勝彦
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.123-134, 1996-11
被引用文献数
6

船舶工学の分野では、船体設計の観点から各種の抵抗軽減に関する様々な研究が行われ、造波問題を対象とした研究も発展してきた。そこでは、船舶による造波の情報は船体の極く近傍に限られ、船体から伝播する波は研究の対象外でほとんど関心がなかった。しかも、このような造波問題の研究はほとんどが模型船レベルであり、船体抵抗の推定が目的である。そのため厳密かつ高精度な船側波形や船体周り粘性流場の情報が要求されるので、船体近傍の波紋計算は複雑で容易ではない。また、研究対象が巨大船を含む比較的大型の船舶であるため漁船、高速艇ならびに滑走艇のような小型船舶による航走波の研究が十分行われていないのが現状である。一方、水産工学の分野では、航行船の造波問題は養殖筏や係留中の小型船舶の損傷、小型釣船の大動揺による転覆や、釣り客の海中落下等の人身事故誘発の危険性等に深く関わるため、航走波の研究が重要である。しかも、このような筏を代表とする養殖施設は大型船が航行する主要航路周辺より、湾内や入り江等に点在することが多い。したがって、大型船舶による航走波の影響をほとんど受けないと考えてよい。むしろ、漁船、モーターボートを含む滑走艇や、離島間就航の高速艇等の小型船舶は航路外の海域を、比較的自由に航行することが可能である。そのため、時には養殖施設の極く近辺を航走することがあり、かえって大型船舶による航走波より大被害を誘発する危険性がある。
著者
渋谷 茂一 石塚 春雄 亀島 昭徳 木下 敏雄 安藤 秀哉 吉村 和昭 鈴木 喬 賀来 壽一 海野 幸次郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.97, no.228, pp.1-8, 1997-08-22
被引用文献数
23

何百光年もの遠い星が輝いて見えるのは、星から地球えの光の伝達形式が吸収や屈折や散乱のない「自由空間伝搬」のおかげである。人工的な無線通信で自由空間伝搬に最も近いのは、衛星間と衛星地球間の通信で、良質安定な通信品質が得られる。自由空間伝搬を、地上通信に応用するには、地球表面(大地)の反射と回折の影響と大気の屈折効果を「実用上の自由空間伝搬条件」の限度内に抑制する必要がある。1960年以降、日本のマイクロ波中継システムが、世界各国に広く輸出されて重要な幹線用に採用されたのは、「自由空間伝播路設計法」のノーハウを駆使して、高品質な中継システムの提供に成功したからにほかならない。われわれは、この貴重な経験を「自由空間型EMCテストサイト」の実現に役立てるべく、研究開発を重ねて来た。その結果、VHF・UHF・SHF・EHF以上(30MHz〜400GHz)の周波数帯域に広く適用でき、測定距離(0.5m〜10m)を任意に選択できるUniversal(万能)なUtility Test site(UUTS/U site)の実用化に成功した。本論文は、EMCテストサイトに実用上要求される「自由空間伝搬の条件」と「自由空間化の方法」、「Universal Site」の実施例について述べる。
著者
大谷 茂樹
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, 1998-07-01

Single crystals of the Va group transition metal diborides, VB_2, NbB_2 and TaB_2, were prepared by the RF-heated floating zone method. Influence of the growth conditions on the crystal quality was examined. The growth directions and the micro-hardness were measured, and compared with the other diboride crystals, ZrB_2 and WB_2.
著者
西園 昌久 高橋 流里子 対馬 節子 松永 智子 福屋 靖子 土屋 滋 大貫 稔 高橋 美智 浅野 ふみぢ 小松崎 房枝 鈴木 小津江 平山 清武 中田 福市 鈴木 信 壁島 あや子 名嘉 幸一 鵜飼 照喜 福永 康継 浪川 昭子 高田 みつ子 岩渕 勉 森脇 浩一 加藤 謙二 早川 邦弘 森岡 信行 津田 司 平野 寛 渡辺 洋一郎 伴 信太郎 木戸 友幸 木下 清二 山田 寛保 福原 俊一 北井 暁子 小泉 俊三 今中 孝信 柏原 貞夫 渡辺 晃 俣野 一郎 村上 穆 柴崎 信吾 加畑 治 西崎 統 大宮 彬男 岩崎 徹也 奥宮 暁子 鈴木 妙 貝森 則子 大橋 ミツ 川井 浩 石川 友衛 加世田 正和 宮澤 多恵子 古賀 知行 西川 眞八 桜井 勇 三宅 史郎 北野 周作 竹洞 勝 北郷 朝衛 橋本 信也 斉藤 宣彦 石田 清 畑尾 正彦 平川 顕名 山本 浩司 庄村 東洋 島田 恒治 前川 喜平 久保 浩一 鈴木 勝 今中 雄一 木内 貴弘 朝倉 由加利 荻原 典和 若松 弘之 石崎 達郎 後藤 敏 田中 智之 小林 泰一郎 宮下 政子 飯田 年保 奥山 尚 中川 米造 永田 勝太郎 池見 酉次郎 村山 良介 河野 友信 G. S. Wagner 伊藤 幸郎 中村 多恵子 内田 玲子 永留 てる子 石原 敏子 河原 照子 石原 満子 平山 正実 中野 康平 鴨下 重彦 大道 久 中村 晃 倉光 秀麿 織畑 秀夫 鈴木 忠 馬渕 原吾 木村 恒人 大地 哲郎 宮崎 保 松嶋 喬 桜田 恵右 西尾 利一 森 忠三 宮森 正 奥野 正孝 江尻 崇 前沢 政次 大川 藤夫 関口 忠司 吉新 通康 岡田 正資 池田 博 釜野 安昭 高畠 由隆 高山 千史 吉村 望 小田 利通 川崎 孝一 堀 原一 山根 至二 小森 亮 小林 建一 田中 直樹 国府田 守雄 高橋 宣胖 島田 甚五郎 丸地 信弘 松田 正己 永井 友二郎 向平 淳 中嶌 義麿 鎮西 忠信 岡田 究 赤澤 淳平 大西 勝也 後藤 淳郎 下浦 範輔 上田 武 川西 正広 山室 隆夫 岡部 保 鳥居 有人 日向野 晃一 田宮 幸一 菅野 二郎 黒川 一郎 恩村 雄太 青木 高志 宮田 亮 高野 純一 藤井 正三 武内 恵輔 南須原 浩一 佐々木 亨 浜向 賢司 本田 麺康 中川 昌一 小松 作蔵 東 匡伸 小野寺 壮吉 土谷 茂樹 岡 国臣 那須 郁夫 有田 清三郎 斎藤 泰一 清水 強 真島 英信 村岡 亮 梅田 典嗣 下条 ゑみ 松枝 啓 林 茂樹 森 一博 星野 恵津夫 正田 良介 黒沢 進 大和 滋 丸山 稔之 織田 敏次 千先 康二 田中 勧 瓜生田 曜造 尾形 利郎 細田 四郎 上田 智 尾島 昭次 大鐘 稔彦 小倉 脩 林 博史 島 澄夫 小池 晃 笹岡 俊邦 磯村 孝二 岩崎 栄 鈴木 荘一 吉崎 正義 平田 耕造
出版者
日本医学教育学会
雑誌
医学教育 (ISSN:03869644)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.145-173, 1984-06-25 (Released:2011-08-11)