著者
堀川 雅人 野見 武男 杉原 誠一 中辻 直之 高山 智燮 丸山 博司
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.64, no.11, pp.2727-2730, 2003-11-25 (Released:2009-03-31)
参考文献数
16
被引用文献数
1

今回われわれは,苛性ソーダによる腐食性食道炎後の食道狭窄の1例を経験した.症例は31歳,男性.泥酔後に苛性ソーダを誤飲し,近医に入院した.腐食性食道炎の急性期治療および瘢痕狭窄に対して拡張術などの保存的療法を施行されるも,嚥下困難症状の改善は認めず,手術目的にて当科紹介となった.上部消化管造影検査,内視鏡検査において胸部上部食道から食道胃接合部までの著明な全周性狭窄と壁硬化像を認め,内視鏡の通過も不能であった.胸部MRI検査にても同様の所見であった.以上,食道の広範囲におよぶ全周性の瘢痕狭窄に対し,食道亜全摘術を施行し,再建臓器としては胃管を用いた.術後,嚥下困難は改善したが,晩期合併症としての残存食道の発癌の問題が残されており今後長期的な経過観察が必要と思われる.
著者
工藤 由紀 伊藤 郁乃 新藤 直子 永井 英明 辻 哲也
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.217-222, 2015 (Released:2015-10-07)
参考文献数
14
被引用文献数
1

【目的】最期までトイレで排泄を希望する患者は多くみられるが,トイレ歩行が行えた最終時期や影響因子についての報告は少ない.【方法】緩和ケア病棟で2010年1月~2011年12月に死亡退院した154名(中央値75.0±11.6歳)のがん患者について,死亡1カ月前・2週前・1週前のトイレ歩行の可否を後方視的に調査した.加えて6項目(①疼痛②呼吸苦③傾眠④せん妄⑤オピオイド投与⑥酸素吸入)の有無を調査し,トイレ歩行/非トイレ歩行の2群間で比較した.【結果】トイレ歩行症例は死亡1カ月前79名(51.3%),2週前54名(35.1%),1週前33名(21.4%)であった.傾眠・せん妄は非歩行群に,呼吸苦は歩行群に有意に高い頻度で認められた.【考察】がん終末期において①トイレ歩行の実態を示した②リハ介入の余地があると思われたが,意識障害の発現と労作時呼吸苦への対策が必要である.
著者
辻河 典子
出版者
明治学院大学言語文化研究所
雑誌
言語文化 (ISSN:02881195)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.117-131, 2019-03-31

特集 トランスレーション・アダプテーション・インターテクスチュアリティ
著者
牧 正志 古原 忠 辻 伸泰 森戸 茂一 宮本 吾郎 柴田 曉伸
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.100, no.9, pp.1062-1075, 2014 (Released:2014-08-31)
参考文献数
72
被引用文献数
24 30

After ausforming appeared as the first thermomechanical processing of steels in the first half of the 1960 s, various thermomechanical processings have been developed for the improvement of mechanical properties over the last fifty years. Their application was mainly to martensitic steels in the 1960 s such as ausforming and TRIP, and moved to ferrite (+ pearlite) structures by the development of controlled rolling and accelerated cooling of HSLA steels in the 1970~1980 s. However, recently, interest has returned to martensite (and also bainite) because of the demand for higher strength, and the ausforming and TRIP have been revived and successfully applied to commercial practice. Very recently, severe plastic deformation (SPD) is the focus of attention as a new method of producing a very fine-grained structure with grain size of less than 1 μm. By the application of SPD, dynamic phenomena such as dynamic recrystallization and dynamic ferrite transformation occur in the process. We need more systematic studies on such phenomena for the development of new type of thermomechanical processing in steels.
著者
辻村 卓 荒井 京子 小松原 晴美 笠井 孝正
出版者
一般社団法人 日本食品保蔵科学会
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 = Food preservation science (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.35-40, 1997-01-25
参考文献数
16
被引用文献数
1

冷凍あるいは凍結乾燥処理を施した食品中のビタミンおよびミネラルについて実験した。<BR>いも2種類野菜11種類を実験試料とした。適当な大きさに切断した試料をブランチング処理後, これらに冷凍および凍結乾燥処理を施し, 以後12カ月間にわたり水分, カロチン, B<SUB>1</SUB>, B<SUB>2</SUB>, ナイアシン, ビタミンCについて分析を行い, 冷凍および凍結乾燥後の冷蔵保存が各試料中の栄養成分の残存とどのような関係になるかを検討した。<BR>(1) ブランチング処理試料についてはカロチン, B<SUB>1</SUB>, ビタミンCについて分析を施した。西洋かぼちゃは新鮮試料と比較してB<SUB>1</SUB>25%, ビタミンC30%を減少させた。しゅんぎくはB<SUB>1</SUB>15%, ビタミンC30%を失った。カロチンは一定量を示した。<BR>(2) 12ヵ月間-24℃に保存した冷凍試料の場合, 水分は変動がない。カロチン含有量が減少したものはさつまいも, チンゲンツァイ, わらびなどであった。 B<SUB>1</SUB>, B<SUB>2</SUB>, ナイアシンは分析の結果減少を認めなかった。ビタミンCはえんどう (グリーンピース), しゅんぎくで減少した。<BR>(3) 12ヵ月間冷蔵庫中に保存した凍結乾燥試料の場合, 水分の変動はなかった。カロチン含有量はアスパラガス, さやえんどう, 西洋かぼちゃ, キャベツ, しゅんぎく, チンゲンツァイ, にんじん, わらびなどで減少した。B<SUB>1</SUB>, B<SUB>2</SUB>, ナイアシンでは減少を認めなかった。ビタミンCはアスパラガス, さやえんどう, キャベツで減少を認めた。<BR>本実験の研究費の一部はビタミンC研究委員会からの援助によるものである。
著者
田中 周平 高見 航 田淵 智弥 大西 広華 辻 直亨 松岡 知宏 西川 博章 藤井 滋穂
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.9-15, 2020 (Released:2020-01-10)
参考文献数
8
被引用文献数
1

2015年に琵琶湖岸の132の抽水植物群落を対象に, 単独測位携帯型GPSを用いたオオバナミズキンバイの植生分布調査を実施した。琵琶湖岸12か所の観測所における風速, 風向および有効吹送距離を元に群落ごとの有義波高を算出し, オオバナミズキンバイの生育地盤高との関係を検討した。その結果, 1) 有義波高18 cm以上の群落ではオオバナミズキンバイは確認されなかった。2) オオバナミズキンバイは55群落で確認され, 地盤高別の生育分布を整理すると, 琵琶湖標準水位B.S.L. -150 cm~-50 cmに分布する群落 (沖型) , B.S.L. -90 cm~-30 cmに概ね均等に生育する群落 (準沖型) , B.S.L. -50 cm~-30 cmに集中して生育する群落 (準陸型) , B.S.L. -30 cm~-10 cmに集中して生育する群落 (陸型) の4タイプに分類することができた。3) 平均有義波高は沖型, 準沖型, 準陸型の順に5.5 cm, 9.4 cm, 13.2 cmであり, 有義波高によりオオバナミズキンバイの生育地盤高をある程度説明することができた。
著者
辻田 眸 暦本 純一
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.4_305-4_315, 2012-10-25 (Released:2012-11-25)

高齢化など様々な要因で,独居生活を選択あるいは余儀なくされている人は少なくない.孤独な生活により感情状態が悪化し,うつ病や心の病にかかるなど深刻な問題である.一方,心理学者ウィリアム・ジェイムズの言説で,「人は幸福であるが故に笑うのではなく,笑うが故に幸福である」という考え方がある.これは笑顔形成が感情状態を向上させる可能性を示唆している.そこで本論文では,日常生活のなかで積極的に笑顔をつくることを促進し,感情状態の向上を支援するシステム「HappinessCounter」を提案する.笑顔促進のために,ユーザが日常的に行う作業時に笑顔形成を促し,フィードバックを与えたり,ソーシャルネットワークサービスなどと連携させることで,より積極的に笑顔形成を支援し,感情状態の向上を目指す.さらに試作したシステムを実際の日常生活で利用してもらい評価実験を行った.実験結果から,本システムが笑顔促進に効果的に働き,また家族間のコミュニケーションにも影響があったことが窺えた.
著者
辻本 志郎
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.22-27, 2020-01-07 (Released:2020-03-02)
参考文献数
3

米ワシントン州シアトルを拠点とする「DENSHO」という非営利団体がある。太平洋戦争中に米国内で行われた日本人・日系人に対する強制収容の歴史をデジタルアーカイブとして後世に伝える目的で1996年に設立された。具体的には、強制収容された日系人らにインタビューを重ねている。団体のホームページには入植時から戦時中、そして戦後の日系人らの様子を伝える写真、新聞記事など多数の資料に加え、計1700時間以上に及ぶインタビュー動画を掲載してきた。コンテンツはいずれも無料で閲覧でき、「テーマ」「場所」「時代」などごとに検索できる仕様になっている。本稿ではDENSHOの設立経緯、デジタルアーカイブ資料の内容、HP以外の活動について検証する。
著者
齋藤 毅 辻 直也 鵜木 祐史 赤木 正人
出版者
Acoustical Society of Japan(日本音響学会)
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.267-277, 2008-05-01

歌声特有の音響特徴量と歌声知覚の関係を検討するために,歌声らしさの知覚モデルを提案する。このモデルは,「歌声らしさという聴覚印象が複数の基本的な心理的特徴の知覚に起因する」という仮説のもと,歌声らしさと音響特徴量の対応関係の間に基本的な心理的特徴を介した3層で構成される階層構造モデルである。第1層(歌声らしさ)と第2層(基本的な心理的特徴)の関係については,多次元尺度構成法と重回帰分析によって調査した。第2層と第3層(音響特徴量)の関係については, STRAIGHTを用いた音響分析・合成と心理物理実験によって調査した。その結果, "揺れ," "響き"といった基本的な心理的特徴が歌声らしさの聴覚印象に大きく寄与しており,両者の聴覚印象には基本周波数の準周期的な振動成分であるヴィブラートとそれに同期したホルマントの振幅変調成分,及び3kHz付近の顕著なスペクトルピーク成分と同帯域の強い高調波成分がそれぞれ寄与していることが明らかとなった。更に,これらの音響特徴量を話声に付与することで歌声らしさの聴覚印象が向上する結果を得た。以上から,歌声らしさの知覚モデルを構築することで,歌声知覚における歌声特有の音響特徴量の役割について詳細に検討することが可能であることを示した。
著者
辻村 和佑 溝下 雅子
出版者
環太平洋産業連関分析学会
雑誌
産業連関 (ISSN:13419803)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.49-62, 2003-06-25 (Released:2015-03-25)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

本稿では資金循環分析の枠組みをもとに,外貨準備の保有形態,さらには政府短期証券の発行と国庫余裕金繰替使用との相違にまで遡って,外国為替平衡操作の効果を分析した.その結果,邦銀国内店や外銀国内拠点への預託のように,外貨準備を国内で運用する場合には為替相場への影響が限定的であるのに対して,海外で発行された外貨建債券の買入や海外の中央銀行への預託のように,これを国外で運用する場合には比較的大きな介入効果が得られることを確認した.また外国為替平衡操作に対する日本銀行の対応を一般化すると,非不胎化,不胎化,逆非不胎化,逆不胎化と4分類することができる.本稿ではそれぞれの場合に対して,利用する金融市場調節手段ごとに海外への資金流出と海外からの資金流入の値を計測することで外国為替相場に与える影響を峻別した.この結果,不胎化もしくは非不胎化が外国為替平衡操作の効果を減殺するかどうかはひとえに金融調節手段の選択に依拠しており,これを一概に定性的に論ずることはできないことを確認した.
著者
辻田 純三 武村 政徳 渋谷 智也 辻田 大 賀屋 光晴 山下 陽一郎 中尾 哲也 森沢 知之 狩野 祐司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.44 Suppl. No.2 (第52回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0441, 2017 (Released:2017-04-24)

【はじめに,目的】近年,筋膜リリースと呼ばれる徒手療法が再び注目されているが,これは筋膜を伸張したり捻じれを解きほぐしたりすることで筋と筋の間や他の組織との可動性や伸展性を改善することを目的に行われる手技であり,軟部組織に起因する多くの関節可動域制限に適応する治療手技と考えられている。しかしながら筋膜リリースを行っている時の筋膜・その他の構造物がどのような変化をしているかを直接示した先行研究はみられない。我々は経皮的な吸引により関節運動や筋収縮の無い状態でも筋群や深筋膜の滑走が起こることを利用し,徒手の筋膜リリースと同様に筋と筋の間や他の組織との可動性や伸展性を改善できることを経験している。この吸引を利用した治療アプローチ(吸引療法)による関節可動域の改善等については既に症例報告等をしている(Tsujita J, et al., 2015他)が,治療中に筋膜・その他の構造物がどのような変化をしているかを直接示したものはなく,また治療前後の深筋膜の滑走性や筋硬度の変化を評価したものはない。本研究の目的は,①大腿外側部の経皮的吸引(吸引療法)により皮下の外側広筋・筋膜の滑走が生じるかを示し,②吸引療法により外側広筋・筋膜の滑走が改善するかどうかを超音波画像を用いて検討することである。【方法】大腿四頭筋の疾患を患ったことのない健常成人7名(31±15.4歳)の両脚を対象とし,先行研究に準じて膝関節0度(伸展)から45度(屈曲)に他動的に関節運動を行った時の大腿外側面超音波画像を1分間の吸引療法前後で観察記録し比較した。吸引療法は,大腿外側部遠位2分の1を特殊なノズルを用いて吸引しながら,そのノズルを長軸方向に沿って約1Hzのリズムで往復させて行った。また7名の内4名(左右8脚)においては吸引療法中も大腿外側面超音波画像を記録した。超音波画像はImageJソフトウエアーを用いて外側広筋の外側部の筋膜および外側広筋と中間広筋との共同中間腱の移動距離を計測した。吸引療法中の筋膜の移動の有無を示すとともに前後の膝関節45度屈曲における移動距離を分散分析を用いて比較し,また先行研究における移動距離とも比較・検討した。【結果】膝関節屈曲45度における中間腱の移動距離(mm)は吸引療法前が吸引中の移動距離(mm)は26.8±7.57,吸引療法後32.2±7.39であり,吸引療法により有意に改善され先行研究の筋膜リリースと同等な効果が確認できた。また吸引療法中,筋膜で5.4±2.56,中間腱で6.0±2.33の移動が認められた。【結論】吸引療法中の筋膜の変化を示すことができ,また吸引療法による筋膜の滑走性も徒手の筋膜リリースと同等な改善が認められ,吸引を利用した治療アプローチ(吸引療法)は徒手療法の筋膜リリースと同様な効果が期待できるといえる。今回の吸引療法は1分間の処置であり先行研究の4分間より短時間で同等な効果を示したことになるが,より効果的であるかどうかはさらに検討したい。
著者
辻本 和子
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2011

〔目的】エビデンスに基づいた感染防御の基礎データを得ることを目的に、小学生が日常環境で触れる材料に付着したウイルスがどのくらいの時間感染性を保っているかを調べた。【材料と方法】ウイルスには単純ヘルペスウイルス1型(HSV)、インフルエンザA型Aichi株(IAV)、ポリオウイルスセービンワクチン株(PV)を用いた。適当量を分取した材料にウイルス液2μlを置いて汚染し、経時的にウイルス希釈液を加えた試験管に汚染材料を移し、回収される感染性ウイルス量を定量した。【結果と考察】1、檜(机)や砂(運動場)ではウイルス液が汚染直後に吸収された、檜は汚染5分後に全ウイルス種で感染性が失われたが、砂は15分間有意に感染性が保たれた。2、ペットボトル、ゴム、ランドセル、など撥水性素材では15分から20分間は汚染直後と変わらない感染性が全ウイルス種で見られた。3、ステンレスではウイルス種によって挙動が異なったが5分から10分程度で感染性が低下した。4、種々の布地では汚染すぐにウイルス液を吸収するものは感染性維持も短かったが、撥水性では長かった。5、IAVで共存タンパク質の影響をランドセルを用いて調べた。0.5%BSAを加えてもウイルスの感染性に差はなかった。以上の結果は、ウイルス液の乾燥を早める材料では感染性維持の時間が短く、撥水性で液が残る材料では感染性維持が長い事を示す。ステンレスでは液が残っても金属による不活化の関係か感染性維持は比較的短い。液を乾燥させやすい素材か否かは、集団環境での接触感染経路になりやすいか否かに関連すると言える。感染性維持が15分以上の材料が多種あるが、通常ヒトがくしゃみをした後や感染者が触れた材料を15分間も気に留める人はいない事は留意点であると言える。【今後の課題】定量的に検出する方法が確立され結果も得られ始めており、材料の範囲を広げ消毒法など更に応用へ繋げたい。
著者
辻井 康一 津田 和彦
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第28回全国大会(2014)
巻号頁・発行日
pp.4A13, 2014 (Released:2018-07-30)

インターネット宿泊予約サイトの宿泊レビューには、5段階の数値評価と感想コメントが記載されている。数値評価のすべての項目のうち、1つだけの評点を変える宿泊者が存在する。この宿泊者のこだわりと考えられる数値評価に対し、感想コメントには数値評価を変えた理由となる具体的な評価内容が記載されていると想定される。テキストマイニングを用いて感想コメントから評価表現を抽出し、その特徴を検証する。
著者
飛田 幹男 辻 宏道 高橋 保博 川原 敏雄
出版者
日本測地学会
雑誌
測地学会誌 (ISSN:00380830)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.181-192, 2003-09-25 (Released:2010-09-07)
参考文献数
9

Correction vectors from coordinates in datum sheet to coordinates surveyed by static GPS at 57 Japanese islands in Tokyo Datum are calculated and compiled. The magnitude of the corrections of Iwo-jima, Daito-jima, Tarama-jima, Ishigaki-jima, and Yonaguni-jima islands exceeds 200 m, because the coordinates in datum sheet in Tokyo Datum were determined by astronomical survey of several tens of years ago. The correction vectors represent internal consistency in Tokyo Datum and can be used for corrections of island maps in Tokyo Datum, e.g., maps in car navigation systems.
著者
辻 謙次
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.86, no.7, pp.481-486, 1991-07-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
17

洋酒の代表であるウィスキーは蒸留酒であるが, あのすばらしい香味の発現は熟成過程を経過することにより得られる。特に樫樽との関係は切っても切れない関係にあり, 品質を左右する大きな鍵を握っていると言っても過言ではない。そこで, ウィスキーの熟成等の研究を通じて, 最高級のウィスキー造りに情熱を燃やしておられる筆者に, 樫樽貯蔵中における熟成のメカニズムについて解説していただいた。
著者
佐野 友香莉 辻 宏子 森田 裕介
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.181-186, 2019-12-21 (Released:2019-12-18)
参考文献数
12

本研究では,思考力などの21世紀を生き抜く力の育成に向けて開発した,ゲーム型学習教材「ラスワン」における,教材としての特徴を示した上で,大学生22名を対象とした調査より,⑴本教材と学習者が持っている思考力の関係性,⑵本教材をプレイする際に用いる推論方法,について検討した.その結果,⑴論理的思考力の高い学習者は,論理的思考力の低い学習者よりも,本教材の起こりうる場面における適切な推察について問く「場面提示テスト」において,場面に応じて適切な選択をする傾向があること、⑵学習者は,本教材をプレイする際,および,場面提示テストに回答する際,論理的思考力を用いており,その推論方法は演繹的推論に限らず,帰納的推論および類似的推論も用いていること,が示された.また,調査によって,計算を間違えた際に即時にフィードバックができるようなシステムを,ゲームデザインに組み込むべきであることが,明らかになった.
著者
松村 雅史 辻村 肇
出版者
日本笑い学会
雑誌
笑い学研究 (ISSN:21894132)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.55-61, 2013-08-31 (Released:2017-07-21)
被引用文献数
1

本研究の目的は、能動的な笑いにより、介入前・後の嚥下時間間隔を評価することである。本研究では、先行研究で開発した嚥下回数自動検出システムを用いることにより無意識・無拘束にて、嚥下音を検出し嚥下時間間隔を計測した。対象者は、介護老人保健施設の入所者28名である。その結果、能動的な笑いにより、介入前より介入後の嚥下時間間隔が減少し、有意差が認められた。笑いの介入により嚥下機能が向上したことが示唆された。また、笑いの介入の実施後の感想から、「ぜひ行いたい」、「また行いたい」と回答した対象者が全体の約90%を占め、笑いの介入をまた体験したいという人が多いことが認められた。以上より、能動的な笑いにより、嚥下機能向上に効果的であったことが示唆された。
著者
辻 さつき 神田 玲子
出版者
一般社団法人日本リスク学会
雑誌
日本リスク研究学会誌 (ISSN:09155465)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.2_33-2_45, 2008 (Released:2012-08-22)
参考文献数
15

Risk assessment of technologies and social activities involves subjective judgment as one of its components, which depends on the perception of risk by individuals. In the present study, we undertook a survey of public perceptions regarding the social issues and risks, the images of radiation, and acceptance of its application and health risk.The majority identified global warming as highly risky among social issues related to technology, and smoking among health-damaging issues, but not radiation-related items such as natural radiation, artificial radiation, and X-ray/CT examinations. In general, a sexual distinction was observed regarding perceptions of sick house and food safety. Forty percent of the public inaccurately believed that the main source of daily exposure was nuclear facilities. Many citizens associated the word of radiation with medical exposure, death/damage/disease and nuclear weapon including A.bomb, and connected the health effects of radiation with cancer and leukemia. However, majority did not bring up any image from the terms of “radiation” and “health effects of radiation”