著者
八村 広三郎 赤間 亮 矢野 桂司 遠藤 保子 西浦 敬信 崔 雄 古川 耕平 阪田 真己子 李 亮 中村 美奈子 丸茂 美惠子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

モーションキャプチャ技術などを利用して,無形文化財のデジタル・アーカイブと,そのデジタルデータを利用して,動作解析,動作認識,コンテンツ制作などに利用するための広汎な研究を行った.具体的な成果は,複数演技者による舞踊動作における同期現象の解明,祇園祭山鉾巡行の記録とVR再現,仮想ダンスコラボレーション,身体動作データベースと身体動作の類似性に基づく,データ検索手法,舞踊譜Labanotation を用いた舞踊動作の記録と動作の再現のためのシステムLabanEditorの開発.また,これの能の仕舞動作への適用.ストリートダンス身体動作の教育支援システム,などである.
著者
杉藤 重信 窪田 幸子 川口 洋 遠藤 守
出版者
椙山女学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究の主要な成果は、親族オントロジーの研究およびアプリケーションAlliance3.3の開発である。前者としては、人類学調査における個人情報に関する不詳データをグラフィクスとしてどのように取り扱うかの基本的なロジックの研究である。具体的には、どのような条件をデフォルトとすればコンピュータ・グラフィクスとして表現可能であるかについての研究である。後者としては、今期の開発の焦点は、親族オントロジーの研究をふまえて、直感的な入力方法を開発することであった。開発されたアプリケーションは、下記のウェブサイトからダウンロードが可能である。また、親族データベースや親族研究に関して、国際連携研究を行い、国内外において成果報告を行った。
著者
遠藤 勉 深沢 徹 千葉 勇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播
巻号頁・発行日
vol.96, no.374, pp.7-12, 1996-11-22
被引用文献数
3

マイクロストリップアンテナの放射板にU字形のスロットを設けることで, 薄形で占有面積が少なく広帯域化可能である[1]. 本報告では, まず, その動作原理から, U字スロットの各足の長さを調整することで2共振特性を持たせた広帯域化について述べる. そして, FD-TD法を用いたシミュレーションを行い, さらに, アンテナを試作して2共振特性の動作を確認した. そして, U字スロットの2つの足の長さと共振周波数の関係を実験により検討し, 2つの共振周波数が2つの足の長さそれぞれによって独立に制御できることを示す.
著者
田村 〓 遠藤 健二
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, 1979-03-15

青函トンネル工事は, 海底下でかつ長大という特殊な条件下にあり, 各種の調査, 技術開発により安定性の高い施工を行っている。この報告は, 昭和51年5月6日, 北海道側海底部作業坑での異常出水について, その経過と対策について述べたものである。出水地点は, 坑口より4,588mの所で, 切羽から700l/min程度の出水が見られ, 30分後には4t/minに増大, 瞬時には70t/minを記録し, 3,000m程度にわたって坑道が水没した。出水からほぼ1日経過した時点で排水ポンプを多数増設し, 排水作業を開始, 6月24日には切羽付近の崩壊土砂を確認した。異常出水の原因を考えるさい, 注入施工状況の良否が大きな問題となる。青函トンネルでは, 長尺水平ボーリングにより地質の先行確認を行い, この情報あるいは切羽の観察した状況に基づいて切羽から地盤の強化と止水の目的で注入をしている。そして, チェックボーリングにより注入効果の確認をし, 掘削を開始している。しかし, こうした入念な注入施工にもかかわらず, 出水事故を引き起こしたが, 今後, 細心の留意と徹底した施工管理が必要であると述べている。
著者
片山 博 左近 彰一 津田 義典 遠藤 明芳 山田 正一郎
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.45, pp.47-48, 1992-09-28

NECスーパーコンピュータSX-3Rシリーズは2.5nsという超高速クロックと最大16本のベクトルパイプラインを有するプロセッサを最大4台構成可能なメモリ共有型ベクトルマルチプロセッサである。その理論最大性能は25.6GFLOPSである。この超高速ハードウェア性能を最大限に発揮し、ユーザプログラムの実行時間を短縮するため、SX-3ではマクロタスク、マイクロタスク機能の2種類の並列処理機能(マルチタスク機能)をサポートしている。
著者
田辺 昇 池井 満 遠藤 敏夫 松岡 聡 畑崎 隆雄 住元 真司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム
巻号頁・発行日
vol.106, no.287, 2006-10-06

高バンド幅で低遅延のSAN (System Area Network)がHPC用途のPCクラスタのノード間インターコネクトとして広く使われるようになってきた。本パネルでは、SANを用いて、より進んだコンピュータシステムを研究開発するために必要な技術をハードウェア、ソフトウェアの両面から議論し、その将来像と究極の姿を議論する
著者
遠藤 徹 井原 正昭
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.340-345, 1985-09-01

ゲルを用いるアイソザイム検出に際し,緑葉に対して用いる抽出剤の組成としての緩衝液(0.5M トリスー酢酸 PH7.5),中性洗剤(10% トリトン X-100),塩(0.5M 食塩),酸化防止剤(0.2M アスコルビン酸)およびフェノール吸収剤(ポリビニールポリピロリドン)について,その単独および複合効果を調査した.用いた材料はシダ植物(イノモトソウ)裸子植物(ソテツ,イチョウ,クロマツ,コウヤマキ,ヒノキ,イヌマキ,カヤ),双子葉植物(ツクバネガシ,ヤブニッケイ,ヒメカンアオイ,ツバキ,オオシマザクラ,フジ,マサキ,アオキ,キョウチクトウ)および単子葉植物(ミヤマエンレイソウ, ニホソイネ, ケンチャヤシ)の生葉100mgで,ザイモグラムとして検出した酵素種はパーオキシターゼとリンゴ酸脱水率酵素である. パーオキシターゼの場合,6種の抽出剤に対して少なくとも4群に分類できる.第1群はコウヤマキなどどの抽出剤でも同じようたザイモグラムが得られるもの,第2群は抽出剤成分の種類の増加につれてアイソザイムバンド数が増加するもの,第3群は逆にバンド数が減少するもの,第4群はアオキで6種の抽出剤のいずれを用いても抽出が極めて困難なものなどである.リンゴ酸脱水素酵素の場合は6群に分類できる.第1群はカヤとイネの2種である.第2群はイチョウ1種だが緩衝液を含む抽出剤を用いれば同じようなザイモグラムが得られる.第3群はクロマツなどで中性洗剤を含む緩衝液の抽出剤では同じようたザイモグラムが得られる.第4群は中性洗剤と酸化防止剤を含む緩衝液の抽出剤で同じようなザイモグラムが得られる.第5群は抽出剤の成分数の増加に応じて一般にバンドが増加するもの,第6群はパーオキシターゼの場合と同じくアオキで,用いた抽出剤の組成ではほとんど抽出困難な場合である. 以上の結果から,生体内におけるアイソザイムの存在様式ないし保持機構は植物種ごとに多かれ少なかれ異なり,例えば水でほとんど全部を抽出し得る場合から上記のすべての薬剤を投入しても抽出困難な場合まである.すなわち,アイソザイムにおける分化と同様,その保持機構もまた分化していると推論できる.
著者
平子 賢一 藤田 広志 原 武史 遠藤 登喜子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.78, no.9, pp.1334-1345, 1995-09-25
被引用文献数
52

乳房X線写真上で,乳癌との相関が非常に高い微小石灰化陰影を検出するための「3重リングフィルタ」を用いた新しい手法を提案する.微小石灰化像周辺は,その濃度値が中心に向かってほぼ一定に落ち込むような「円すい形」構造のパターンをもつものと近似できる.よって,3重リングフィルタは,自動抽出された乳房領域における濃度こう配情報を特徴量に変換し,微小石灰化像と類似したパターンをもつ領域を抽出(検出)するものである.本論文では,3重リングフィルタの原理を説明すると共に,その効果を検証するために,人工的に作成した模擬パターンを使用したシミュレーションを行った.その結果,悪性石灰化像のように形状が不整である検出対象にも適応できることを確認した.また,臨床データ102例を対象として解析実験を行った結果,その診断性能は真陽性率が90.3%であり,このとき画像1枚当りの偽陽性数は0.83個であった.更に本検出法が,従来法で問題となっていた背景トレンドの影響を受けにくく,検出性能が向上している点を確認した.以上の総合的な検討結果より,新しく提案した手法が微小石灰化検出のために有効であることが明らかとなった.
著者
福市 良次 遠藤 忠 野末 康雄 尾出 和利
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, 1997-09-24

マルチメディア技術、インターネット技術の商用利用については様々な分野で模索がなされており、イントラネット、エクストラネットの概念か定着しつつあります。更に、インターネットを商取引の空間に仕立てようとするECの試みも非常に盛んです。しかし、コミュニケーションは商取引上だけに生じる訳ではなく、日常生活の多くの場面で発生します。そうした中でも、ボランティア団体、福祉団体、医療協会などといった比較的統制のとれた組織(グループ活動型コミュニティ)のメンバ同士は情報のやり取りを盛んに行っており、更に円滑な情報交流・情報共有のべースとしてインターネットに期待をかけています。こうしたグループ活動型コミュニティに適用するコミュニケーション基盤としてコミュートラネットを捉案します。
著者
佐藤 仁 松岡 聡 遠藤 敏夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.74, pp.211-216, 2008-07-29

グリッドファイルシステムでの効率的な複製管理を実現するために,アクセス頻度や管理ポリシーに応じて,スループットやストレージ容量などの性能要件を満たし,かつ,複製時間が最小になるように複製配置を決定するアルゴリズムを提案する.この複製配置問題をスループットやストレージ容量などの性能要件や複製転送のコストの最小化を目的関数とする組合せ最適化問題に帰着し,ファイルアクセスをモニタリングすることに得られた情報を利用することにより解く.提案アルゴリズムをシミュレーションで評価した結果,複製作成を行わない手法,アクセス時に複製をキャッシュする手法, サイト毎に複製を持つ手法などの単純な複製管理手法と比較して,ストレージ使用量を低く保ちつつ,かつ,高いスループット性能を達成する複製配置を自動的に実現することを確認した.We propose an automated replication algorithm for a grid file system that considers file access frequency and replica maintenance policy, and that allows most of I/O accesses to be performed within given throughput and storage usage thresholds, while simultaneously minimizing replica transfer time. Our algorithm models the replication problem as a combinational optimization problem, where the constraints are derived from the given throughput and storage usage threshold, and various system parameters collected from direct file access monitoring. Our simulated-based studies suggest that the proposed algorithm can achieve higher performance than simple techniques, such as ones that always or never create replicas, while keeping storage usage very low. The results also indicate that the proposed algorithm can perform comparably with manual replica placement.
著者
佐藤 仁 松岡 聡 遠藤 敏夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.80, pp.109-114, 2007-08-02

グリッドファイルシステムでは、1) クライアントからある特定のノードやファイルへのアクセスに時間的局所性がありアクセスが集中する、2) ファイルシステム上のファイルへのアクセスが空間的に遠方に存在するノードへのアクセスとなる、などの要因によりファイルアクセス性能が低下することが問題となる。しかし、効率の良い大規模データ管理を実現するためにどのようにファイルをグリッドファイルシステムを構成する広域に分散したノードに配置すれば良いかの戦略を決定づけるメトリックは明らかではない。我々は、広域に分散した 5 サイトからなる HPC クラスタを連携してファイルシステムを構成し、その上で、ファイルアクセスの行った際の性能を調査した。その結果、リモートファイルアクセス性能はノード間のバンド幅の影響を受けるが、RTT、バンド幅などのネットワークの限定された情報だけではファイルシステムを構成するノードの関係の推定が困難であること、ローカルファイルアクセス性能でもファイルアクセスパターンにより最大 0.1倍の性能に抑えられてしまうこと、が明らかになった。In parallel computing environments such as HPC clusters and the Grid, data-intensive applications involve large overhead due to the access concentration on files on commonly shared nodes. A grid filesystem with an automatic data management mechanism is one of the solutions to avoid such performance decrease. However, metrics to achieve efficient large scale data management are not clear for a given real grid environment. We federated 5 geographically distributed HPC clusters using a grid filesystem and experimented its various performance metrics of file access on the filesystem. We observed that, although remote access performance of files is affected by inter-node bandwidth, other factors are in place which makes prediction of performance solely based on limited inter-node information such as RTT or network bandwidth difficult, and that even for local file access, performance difference could be an order of magnitude depending on file access patterns due to access contentions.
著者
遠藤 正明 伴野 松次郎
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, 1974-09-15

標題についてつぎの問題点を指摘した。1)クイ基礎の工法による分類 : 既製グイ, 場所打ちグイともに施工法が多様化した。2)クイ基礎の選択 : 耐力とその持続性, 経済性, 施工性, 相隣関係を考慮する。3)クイ基礎の設計 : 載荷試験については貫入速度制御法の採用についても研究したい。メイヤーホフの式は開端グイ, 掘削グイについては先端支持力の低減が必要である。周辺摩擦力は実験値と比較するとメイヤーホフ式は最少値を与える。また粘土についてはバラツキが多いのでN値からの推定は避けたい。模形実験の結果から粘土層中の群グイの効率について触れた。クイ打ち公式は支持力を推定するためよりも施工管理に用いるのが有効である。クイ材の許容応力度, 継手および細長比について行政指導上の基準を示した。ネガチブフリクションの実測結果から中立点, 単グイおよび群グイに対する検討法を示した。4)クイ基礎の施工 : 最近の主流となっている無音無振動工法について先端地盤のゆるみ, 泥水の管理と沈積スライム処理法の要点に触れた。
著者
遠藤 克彦
出版者
山口大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

キタテハ・アゲハチョウ・ベニシジミの3種の蝶では、その成虫に季節型がある。その夏型成虫の発現に、蛹期に脳から分泌される夏型ホルモンが関与していることが知られている。今回、これらの蝶の前蛹または蛹から脳を集め、2%Naclの抽出液をつくり、キタテハの短日蛹(秋型成虫を生ずる蛹)に注射したところ、短日蛹から夏型成虫をつくる夏型ホルモン活性が、これらの抽出液に存在していることがわかった。更に、カイコ蛾の脳を集め、その抽出液をつくり、夏型ホルモン活性を調べたところ、このカイコの脳の2%Nacl抽出液にも、夏型ホルモン活性が存在していることがわかった。上記の3種の蝶とカイコの脳に存在する夏型ホルモン活性物質は、acetoneや、80%ethanolでは抽出されず、硫安によって沈澱(50-60%飽和で、2%Nacl抽出液中の夏型ホルモン活性の50%が沈澱する。)させられることがわかった。また、キタテハの夏型ホルモンについて、その性質を調べたところ、熱にはかなり安定(95℃,5分)であるが、trypsin処理でその活性が失われることがわかった。ついで、キタテハとカイコの2%Nacl脳抽出液をSephcclexG-50および高速液休クロマトグラフィーにかけて調べたところ、いずれの夏型ホルモン活性物質も分子量が3,500から6,000の間であり、逆層クロマトグラフィーの溶出時間もほぼ同じであった。得られた夏型ホルモンの分子量、逆層クロマトグラフィーの溶出時間から、これらの夏型ホルモンは、先に報告されているカイコの前脳腺刺激ホルモンと分子量(4,400)逆層クロマトグラフィーの溶出時間ともほぼ同じであることがわかった。また、SephcclexG-50と逆層クロマトグラフィーの各フラクションをアゲハチョウの休眠蛹に注射し、前脳腺刺激ホルモン活性を調べたところ、夏型ホルモン活性が存在するフラクションと、前脳腺刺激ホルモンが存在するフラクションとがほぼ同じであることがわかった。