著者
野田 隆弘
出版者
岐阜市立女子短期大学
雑誌
岐阜市立女子短期大学研究紀要 (ISSN:09163174)
巻号頁・発行日
vol.53, pp.153-159, 2003

The Apparel Industry in Gifu has been developing after World War. It became one of the three biggest apparel production districts, which are Tokyo, Osaka and Gifu. But recently the existence of local production districts has been unstable because of changing overseas into production and import of enormous quantity of apparel products. First in this research I stated the developing process of apparel industry in Gifu with industrial statistics from 1955 to 1999. Next the developing process of major apparel enterprises from 1984 to 2001. In addition, the new wave of apparel industry. I made it clear the new indications were born and began.
著者
野田 朱美 宮内 崇裕 佐藤 利典 松浦 充宏
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2015年大会
巻号頁・発行日
2015-05-01

房総半島南端部には沼Ⅰ~Ⅳ面と呼ばれる完新世海成段丘が発達している.このうち最低位の沼Ⅳ面は1703年元禄地震の際に離水した浅海底地形(波食棚から海食台付近)であることが知られており,元禄段丘面とも呼ばれる(松田ほか, 1974).この元禄段丘面と高位の沼Ⅰ~Ⅲ面の高度分布パターンが良く似ていることから,従来,沼Ⅰ~Ⅲ面も昔の元禄型地震によって離水したと考えられてきた(Matsuda et al., 1978; Shimazaki & Nakata, 1980; 宍倉, 2003).しかし,プレート境界地震の場合,地震時にすべった領域(震源域)はやがて再固着するが,それ以外のプレート境界では地震間を通じて非地震性すべりが進行するため,地震時の隆起・沈降パターンは時間と共に徐々に失われていき,最終的に残るのはプレートの定常沈み込みによる変動だけである(Matsu'ura & Sato, 1989).従って,沼Ⅰ~Ⅲ面の形成は元禄型地震の発生とは関係なく,その成因は太平洋プレートとフィリピン海プレートの沈み込みによる房総半島南端部の定常的な隆起運動と完新世の海水準変動に帰すべきものである(松浦・野田,日本地震学会2014年度秋季大会講演予稿集,D11-03).こうした考えの妥当性を検証するため,本研究では,波浪による浸食と堆積,地盤隆起,及び海水準変動を考慮した海岸地形形成モデルを構築し,房総半島南部の完新世海成段丘発達の数値シミュレーションを行った.海岸地形の形成過程は概念的に次のような式で記述される:標高変化=-浸食+堆積+地盤隆起-海面上昇.海岸での海-陸相互作用のモデル化に際しては,浸食レートは波浪エネルギーの散逸レートに比例し(Anderson et al., 1999),浸食によって生産された浮遊物質の堆積レートは岸から遠ざかるにつれて指数関数的に減少していくとした.また,房総半島完新世海成段丘の発達シミュレーションでは,地震性の間欠的な隆起運動は考慮せず,プレートの沈み込みに起因する定常的な隆起運動(Hashimoto et al., 2004)のみを考慮し,酸素同位体比記録に基づく平均海面高度の時系列データ(Siddall et al., 2003)を3次スプライン関数の重ね合わせでフィッティングした海水準変動曲線を用いた.海食崖と海食台は海水準変動曲線の変曲点(山と谷)付近で発達する.1万年前から現在までの海水準変動曲線には7つの変曲点(4つの山と3つの谷)があるため,7つの海成段丘が形成される.しかし,隆起速度が遅いと,形成された段丘の殆どは現海面下に沈んでしまい観測されない.隆起速度が早い場合でも,古い段丘と新しい段丘の重なり合いや逆転が生じ,段丘面の形成年代と現在の高度の対応関係は単純ではない.このことは,房総半島南部の完新世離水海岸地形の詳細な調査に基づいて,既に指摘されている(遠藤・宮内,日本活断層学会2011年度秋季大会講演予稿集,P-06).今回のシミュレーションでは,隆起速度を3~4mm/yrとすると沼Ⅰ~Ⅳ面に相当する明瞭な段丘面が発達することが分かった.但し,その場合でも,古い段丘と新しい段丘の重なり合いや逆転が生じているため,最高位の段丘面の形成年代が最も古いわけではないことに注意する必要がある.
著者
宮﨑 達二郎 野田 尚昭 佐野 義一
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学会誌
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.166-177, 2018
被引用文献数
7

本論文では,単純重ね合わせ継手に固有な2つの異なる特異応力場の強さを便利に求めることのできる実用的な解析方法を提案する。この方法では,例えば突合わせ接手は,基本問題と未知問題で同じメッシュパターンを用いて有限要素法(以降FEMと呼ぶ)解析し,得られた界面端部のFEM解析によって得られた応力(以降FEM応力と呼ぶ)の比から特異応力場の強さを求める。一方,単純重ね合わせ継手は特異性指数に応じた異なる2つの特異応力場の強さを有するので工夫が必要となる。そこで本論文では,特異性の違いに基づいて界面端部のFEM応力を分離し,2つの特異応力場の強さを求める。実材料の材料定数を考慮して提案する解析法で行い,他の解析結果と比較することで本解析法の精度および実用性について検討した。その結果,通常解析困難とされる特異性指数が1に近い場合においても,少ない計算時間で特異応力場の強さが精度良く求められることが確認された。
著者
西垣 貴央 新田 克己 小野田 崇
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.D-FB1_1-13, 2016-07-01 (Released:2016-08-03)
参考文献数
32

In this paper, we propose a constrained independent topic analysis in text mining. Independent topic analysis is a method for extracting mutually independent topics from the text data by using the independent component analysis. In the independent topic analysis, it is possible to obtain the most independent topics. However, these obtained topics may differ from the ones wanted by user. For example, it is assumed resultant three topics, topic A and topic B and topic C. If a content of topic A and topic B is thought to be close, user wants to merge the topic A and topic B as one of the topic D. In addition, when user wants to analyze topic A in more detail, user would like to separate topic A to topic E and topic F. In that case, method which can incorporate these requests of the user is required. To that end, we define the Merge Link constraints and Separate Link constraints. Merge Link constraints is a constraint that merges two topics in a single topic. Separate Link constraint is a constraint that separates one of the topics in the two topics. In this paper, we propose a method of obtaining a highly independent topic that meet these constraints. We conducted evaluation experiments on proposed methods, and obtained results to show the effectiveness of our approach.
著者
渡邉 裕子 蒲原 毅 佐野 沙織 白田 阿美子 小野田 雅仁 池澤 善郎 相原 道子
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.2321-2327, 2012

58歳,男性.25歳時に尋常性乾癬が発症し,33歳時に霧視の自覚と共に非肉芽腫性前部ぶどう膜炎がみられ乾癬性ぶどう膜炎と診断された.シクロスポリン内服で加療されたが治療に難渋し,58歳時に膿疱性乾癬が発症した.シクロスポリンを中止しインフリキシマブを開始後,皮膚症状と共に眼症状の著明な改善が得られた.再発性,難治性の乾癬性ぶどう膜炎に対しインフリキシマブは有効な治療法と考えられた.自験例および本邦における乾癬性ぶどう膜炎のまとめでは,初発症状は,視力低下が最も多く,次いで霧視,充血,眼痛の順に多くみられた.ぶどう膜炎発症時の乾癬の臨床病型は,関節症性乾癬が31例中13例(42%)と最も多く,次いで尋常性乾癬が31例中10例(32%),膿疱性乾癬が31例中7例(23%)であった.乾癬性ぶどう膜炎患者の25例中23例(92%)で関節症状がみられ,23例中22例(96%)でHLA-A2がみられた.ぶどう膜炎に対し皮疹出現の先行例が約90%にみられ,皮疹出現から長期経過後にぶどう膜炎が生じている例が多かった.関節症状とHLA-A2を有する乾癬では,ぶどう膜炎を合併する危険性があり注意が必要と考えられた.
著者
野田照夫 著
出版者
法学書院
巻号頁・発行日
1941
著者
山下 倫央 副田 俊介 大西 正輝 依田 育士 野田 五十樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.1732-1744, 2012-07-15

近年,オフィスビルや商業施設の大型化,高層化が進んでいるが,このような施設で大規模な避難を行う際には,避難対象者は数千人となることもあり,的確な避難誘導が必要とされる.しかし,大規模な避難行動は多くの要素が複雑に関連し,容易に扱うことができないため,避難誘導計画の立案・検証には高速計算が可能な避難シミュレータによる支援が必要とされている.本論文では,歩行者同士の干渉や障害物回避の計算を簡約化し,移動状況の再現精度を落とすことなく,避難過程を高速に計算するために一次元歩行者モデルを提案する.さらに,一次元歩行者モデルを用いた高速避難シミュレータNetMASの開発を行い,実際の避難訓練を実測した結果と比較することで一次元歩行者モデルの有効性を検証する.NetMASの応用として,大規模な複合商業施設における避難を扱い,避難効率に影響を与える要因を検証する.多数の避難条件を想定したシミュレーションを行い,その結果に統計的手法を適用することでNetMASの有効性を確認する.
著者
野田 俊明 川田 暁 比留間 政太郎 石橋 明
出版者
Western Division of Japanese Dermatological Association
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.287-291, 1993
被引用文献数
1

サンスクリーン剤の紫外線防御効果を従来のsun protection factor(SPF)の測定に加え, 遅延型黒化(delayed tanning, DT), 即時型黒化(immediate pigment darkening, IPD)の防御効果により検討した。被験試料: ECRAN TOTAL UVA-UVB-IR(RoC S. A., France)。実験方法: 健康成人男子10名を対象とし, 被験部位は背部, 塗布面積50cm<SUP>2</SUP>, 塗布量2mg/cm<SUP>2</SUP>とした。光源にはsolar simulator WXL-50 C-5-UV(WACOM, Japan)を用い, 照射波長域はUVA+B, 照射率は34.8mW/cm<SUP>2</SUP>とした。結果: 試料非塗布部位のminimal erythema dose(MED), minimal delayed tanning dose(MDTD), minimal immediate pigment darkening dose(MIPDD)は, それぞれ132.8KJ/m<SUP>2</SUP>, 146.7KJ/m<SUP>2</SUP>, 16.7KJ/m<SUP>2</SUP>であった。試料塗布部位のMED, MDTDは最大照射量でも測定できなかったが, MIPDDは1422.8KJ/m<SUP>2</SUP>であった。試料塗布部位のMED, MDTDをその最大照射量で計算したprotection factor(PF)値は, それぞれ15以上, 12以上と算定され優れた効果を示した。IPDより計算したPF値は85.3であったがさらに検討が必要と思われた。
著者
神津 照雄 村島 正泰 村岡 実 宮崎 信一 坂口 文秋 菱川 悦男 有馬 美和子 田中 元 石島 秀紀 佐久間 洋一 小野田 昌一 平島 毅 磯野 可一
出版者
The Japanese Society of Gastroenterological Surgery
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.10, pp.2447-2451, 1990

われわれの開発した, 内視鏡ガイド下に食道筋電図, 内圧, pHを同時に測定する方法で, 63例を対象に食道胃接合部病変とくに逆流性食道炎の病態について検討した.その結果, 食道粘膜に酸性化を関知する受容体が存在すると仮定すると, 正常例, 食道炎 (-) 例, および食道炎 (+) でも, その程度の軽いI型ぐらいまでの症例においては, 逆流した酸に対する排出機能が残存していると筋電図の解析からはいえる.しかしそれ以上の進行した食道炎の形態を示す症例ではその機能は消失していると推定される.この一度消失した, 逆流した酸に対する食道の排出機能がどの程度, 可逆性なのかは今後の検討課題である.<BR>この点が解明されると逆流性食道炎に対する外科手術の適応が明確になると考えられる.
著者
岡本 泰昌 岡田 剛 吉村 晋平 国里 愛彦 西山 佳子 土岐 茂 小野田 慶一 山脇 成人
出版者
認知神経科学会
雑誌
認知神経科学 (ISSN:13444298)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3+4, pp.140-148, 2010 (Released:2012-01-01)
参考文献数
20

【要旨】 近年、うつ病の病態を捉えるために、種々の画像解析手法を用いて脳機能を直接測定しようとする研究が精力的に行われている。これらの研究結果から、様々な生理的な機能を持つ神経回路やそれらの回路の相互作用がうつ病の症状形成に関与していると考えられる。本稿では、われわれが機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いてうつ病の認知に関わる神経生理学的基盤を明らかにするために行っている研究結果を中心に紹介する。まず、ストレスがうつ病の発症や症状持続に様々な作用を及ぼしていることから、ストレスの認知の性差について検討し、前頭前野、扁桃体が重要な働きをしていることを明らかにした。次に、既に妥当性や機能局在が明らかになっている神経心理課題や新たにうつ病の認知的特徴に関連して作成した認知課題を用いて、うつ病の脳活動の変化について明らかにした。さらに、これらの脳機能変化は治療反応性や回復の指標となる可能性について検証した。また、セロトニンのヒトの脳における神経生理学的役割に着目し、セロトニンは線条体-前頭前野回路を介して報酬の見通しを制御することを明らかにした。これらの研究結果を踏まえ、うつ病の認知、病態、治療に関わる神経生理学的基盤について考察した。
著者
内田 智也 大久保 吏司 古川 裕之 松本 晋太朗 小松 稔 野田 優希 石田 美弥 佃 美智留 土定 寛幸 藤田 健司
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
pp.11373, (Released:2018-01-24)
参考文献数
22

【目的】投球中の肩関節ストレスの軽減には,良好な下肢関節動作が重要となる。そこで,本研究はFoot Contact(以下,FC)以降のステップ脚膝・股関節の力学的仕事量と肩関節トルクの関係について検討した。【方法】中学生の投手31 名の投球動作解析で求められた肩関節内旋トルクについて,その平均から1/2SD を超えて低い群(以下,LG)10 名と1/2 を超えて高い群(HG)10 名の2 群に分け,ステップ脚膝・股関節の力学的仕事量(正・負仕事)を群間比較した。【結果】FC から肩関節最大外旋位(MER)におけるLG の膝関節屈曲-伸展の負仕事量が有意に低値を示した。【結論】ステップ脚膝関節伸展筋力は良好な投球動作獲得に寄与し,FC 以降の膝関節の固定および下肢関節からの力学的エネルギーを向上させることは肩関節ストレスを軽減させると考えられた。
著者
野田 幹雄 大原 啓史 浦川 賢二 村瀬 昇 山元 憲一
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.77, no.6, pp.1008-1019, 2011 (Released:2011-12-16)
参考文献数
47
被引用文献数
3 7

多種混生のガラモ場に出現したアイゴ成魚を昼間水中銃で採集し,胃と腸の内容物の分析と餌としての大型褐藻類の評価をした。胃内容物の重量組成では大型褐藻類が夏に 45% と秋に 74% を占め,ホンダワラ類数種の選択的採餌が示唆された。動物も胃で夏に 18% と秋に 14% を占め,固着動物が優占し,腸内容物の分析では浮遊性動物も重要であった。また,固着動物及び小型甲殻類の各々と大型褐藻類の摂取量の間に相関はなかった。本種は動物性餌料を重要な栄養源としながらも,大型褐藻類自体の採餌のために藻場を利用すると考えられた。