著者
野田 哲二 工藤 清勝 佐藤 教男
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
日本金属学会誌 (ISSN:00214876)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.951-957, 1973 (Released:2008-04-04)
参考文献数
22
被引用文献数
18 11

The anodic passivation film formed on iron in neutral borate-buffer solution has been studied by using ellipsometric, electrochemical, and gravimetrical techniques. The film can be dissolved from its outer surface by applying a cathodic current in borate-buffer solution at pH 6.35 in which the reductive dissolution,(This article is not displayable. Please see full text pdf.) \ oindentproceeds at 100 per cent current efficiency. Ellipsometric measurements carried out during the galvanostatic-cathodic reduction of the film in this solution reveals that the film consists of two layers, an inner layer with the optical constant 3.0−0.5i and an outer layer with the constant 1.8−0.1i. It is also shown that the density of the inner layer is in agreement with that of γ-Fe2O3.The inner layer thickness increases linearly with the passivating potential, and the potential extrapolated at zero thickness of the inner layer corresponds to the equilibrium potential of the anodic formation of γ-Fe2O3,(This article is not displayable. Please see full text pdf.) \ oindentThe outer layer, however, is not directly related to the anode potential. Thermo-gravimetrical measurements indicate that the film contains some amount of water which is concentrated in the outer layer. The average composition of the outer layer is estimated as Fe(OH)3.A film model is proposed in which the inner layer of anhydrous γ-Fe2O3 is the cause of the potential drop in the film producing a field intensity of 5.6×106 V/cm and the outer layer of hydrous ferric oxide depends on the solution environment and passivation process.
著者
野田 陽
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.2J402, 2018

<p>本研究では各入力次元の寄与度に基づいて入力へ重みをかける、補助重み法 (AW) を提案する。AW は特徴抽出するという意味で Lasso に似ているが、医用質量分析機器データのように、少数の判別に寄与する次元に対して大量の寄与の無い次元がある場合に Lasso よりも高速に特徴抽出が可能である。 (実証コード:https://bitbucket.org/akira_you/awexperiment)</p>
著者
野田 稔
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.742, pp.104-106, 2009-10-28

「現状のモチベーション向上策には課題がある」。明治大学大学院の野田稔教授は言い切る。課題である「軽さ、もろさ、粗さ」を解決するための士気向上策とは何か。早稲田大学IT戦略研究所が9月に開催した「エグゼクティブ・リーダーズ・フォーラム」における野田氏の講演内容をまとめた。
著者
金光 真治 高尾 仁二 藤永 一弥 小野田 幸治 下野 高嗣 新保 秀人 矢田 公 並河 尚二
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.301-306, 2003-08-20
参考文献数
11
被引用文献数
4

目的・方法.癌の診断技術や治療法の進歩に伴い,生存中に重複癌が発見される機会が増加している.そこで1968年から2000年12月までに当科で経験した原発性肺癌切除例1361例のうち他臓器重複癌(三重複癌12例を含む)を伴う90例(6.6%)について臨床像と治療成績を検討した.結果.男女比は3:1(三重複癌症例はすべて男性)であった.喫煙指数が1000以上の重度喫煙者は重複癌症例では27例(32%),三重複癌症例では12例中10例(83%)であった.肺癌手術時年齢は,重複癌症例は平均64.5歳,三重複癌症例は平均70.7歳であった.重複癌臓器では胃,大腸,喉頭,乳腺,膀胱,子宮の順で頻度が高かった.死亡原因は肺癌での死亡が最も多く,肺癌先行症例での肺癌切除後の5年生存率は75.0%,他臓器癌先行症例では60.1%,同時性発症例では14.5%であり,異時性発症例に比べ同時性発症例の予後は不良であった.結語.原発性肺癌を含む重複癌患者の重度喫煙者は高率であった.したがって,第1癌の経過観察と同時に他臓器癌,特に喫煙と因果関係が強い臓器に対して注意深い観察が必要であると思われた.(肺癌.2003;43:301-306)
著者
矢内 桂三 野田 賢 Byambaa C. Borchuluun D. Munkhbat T. Baljinnjam L.
出版者
日本鉱物科学会
雑誌
日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.22, 2003

ジャルナシ(Jalanash,モンゴル名Nuzhgen)隕石はモンゴル国(モンゴル人民共和国,Mongolian Peopleユs Republic)に近年落下した隕石で,同国で回収された隕石6個のうちの1個である.ジャルナシ隕石は1990年8月15日14:00頃西モンゴルのウルゲイ(Olgiy, 49°N, 90°E)に落下したもので,落下直後同地の遊牧民により回収された.当時1個以上が落下したと言われているが回収した隕石の総重量は約1kgで,現在はその本体約700gが研究されることなく,West Mongolian Museumに保管されている.1994年11月にジャルナシ隕石の一部を入手できたので,本隕石の種類,鉱物組み合わせと組織,及び全化学組成等について概要を報告する.ジャルナシ隕石は粗粒,塊状で非常に脆いが落下直後に回収されたためきわめて新鮮である.構成鉱物は主に粗粒カンラン石とピジョン輝石からなり,鉱物粒子間を炭素質物質が埋める典型的なユレイライトである.Fe-Ni金属鉄も粒間に多量に生じている.金属鉄は珪酸塩鉱物のFe成分が炭素により還元され生じたものであろう.鉱物組成は非常に均質でカンラン石(平均Fo80.6, 最大値Fo79-80の間,組成巾 Fo91.8-78.6),ピジョン輝石(平均En75.1Fs17.2Wo7.7; 組成巾 En75.8-74.3Fs17.9-16.6Wo8.3-7.1).主化学組成はSiO2 39%,TiO2 0.08%,Al2O3 0.9%,FeO 16.2%,MnO 0.5%,MgO 38.3%,CaO 0.82%,Na2O 0.09%,Cr2O3 0.7%,FeS 0.8%, Fe 2.1%,Ni 0.1%,Co<30ppmである.南極産ユレイライト12個と比較検討したと結果,組織はいずれのものとも異なっているが,鉱物組成はALH-78019及びALH-78262ユレーライト隕石に類似していることが明らかになった.
著者
野田 稲吉
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料試験 (ISSN:03727971)
巻号頁・発行日
vol.9, no.87, pp.715-720, 1960-12-15 (Released:2009-07-09)
著者
上倉 洋人 横地 さち 福田 友美 橋本 八洋 四家 卓也 澤原 卓 鈴木 邦彦 武藤 久司 田中 繁 野田 友和 川崎 仁史 岸田 知子 渡辺 聡美 石井 伸尚 久下沼 元晶
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.E1080, 2006

【はじめに】<BR> 理学療法士がアプローチすべき運動として、特に歩行が重要視されるのは言うまでも無いが、疾患・加齢・障害などによってそのアプローチ方法は様々である。近年では免荷式歩行練習の成果が報告されつつあるが、それらのほとんどはトレッドミル上での練習である。しかし、医学的リハビリテーションにおける歩行練習は単なる機能練習としてのみでなく、実際のADLの中でも行われる必要があると考える。立位という抗重力姿勢での移動とADLが組み合わさることで、種々の運動機構が使われ、動作の学習や習熟などによる神経学的・生理学的な効果が期待されると考えるからである。<BR> 我々はこれまで上記のような効果を期待し、移動手段としても利用可能な形態を持つ歩行器型免荷式歩行練習装置を開発し、それによる自主歩行練習の可能性について調べてきた。この発表においては、装置の開発経緯についてと、実際に利用し練習の効果や生活場面での実用性などについて検討してきたので報告する。<BR>【装置、対象、調査方法】<BR> 装置は、メーカー、演者の所属する施設、および大学研究室が協同で開発してきたもので、体重の30%~40%までの免荷が可能である。一号機を利用して頂いた対象は60歳男性の脊髄損傷不全対麻痺者(L3残存)で、使用した時の感想を聞くと共に、演者らが主観的に問題点を明らかにした。<BR>【結果】<BR> 一号機の問題点として抽出された事柄を以下にあげる。1.総重量77.8kgであり介助が無い状態での推進が困難であり実用的ではなかった。2.トゥーオフで踵部が後方のフレームに当ってしまい不快感を訴えた。3.練習用としては良いが、実生活で使用した際は形態に違和感があった。4.免荷を行うための機構操作時の音が大きく不快であった。5.スリング装着時の手順が複雑、かつフィット感が十分でなかった。6.装置に着くまでが困難であり、立位が可能でないと難しかった。<BR> 二号機はこれらの点に改良を加え以下のような装置となった。1.総重量61.8kgと軽量化を図った。2.通常の歩行器と同様に前方にフレームがあり後方には無い形態とし踵部が当たらないようにした。3.またこれによりベッドからあるいは車いすから直接装置に着くことが可能となった。4.免荷機構を改善し操作音は無音に近くなった。5.スリングの全面的な見直しを図りベッド上臥位の姿勢でもスリングが装着できようになった。6.前腕支持部分を取り除くことによりADLでの上肢参加が可能となった。<BR>【考察】<BR> 二号機での改良を施したことにより、装置を用いた歩行練習の適応者が増加したと判断している。ベッドからのアプローチが可能なので立位保持不可能な対象でも練習が実施可能であり、また軽量化により介助なしの自主練習も可能なレベルとなったと考えている。<BR> 今後は、再度モニタリングして問題点を抽出し、三号機で実用化を、そして四号機での商品化を目指していく。
著者
坂口 大洋 小野田 泰明 菅野 實
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.612, pp.21-26, 2007
参考文献数
24

The aim of this study is to clarify how the between the performing-arts center and urban situation through the case study of Gunma Music Center. The findings are summarized as follows; 1) Preceding to the project, the performing-arts activity motivate the citizens to create their own music center. 2) The concept and the characteristics of the project was defined in the initial stage of the planning. 3) The citizens have opportunities to join the project through the collection of contributions, the explanatory meeting and the local media. 4) The relationships was cooperative enough to make the planning process advanced in the history of Japan performing-arts center.
著者
菅沼 敬介 野田 敦敬
出版者
愛知教育大学
雑誌
愛知教育大学教職キャリアセンター紀要 (ISSN:24240605)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.115-122, 2018-03-31

本稿は,近年叫ばれて久しい子供の自己肯定感の低下を,平成29年3月告示の新学習指導要領で「育成すべき資質・能力の三つの柱」の三つめの視点である「学びに向かう力」との関係性を見出すことで,学校教育や学習活動で自己肯定感を高められるのではないかと仮定し論考したものである。学校教育の中でも,さらに発達段階を児童初期に,核とする教科を生活科に絞って研究を進めた。自己肯定感は,自己への肯定的な評価であり,「自己を全体的に評価し満足しているレベル」と定義されている。これは,理想とする自己像との比較が発達してくる小学校高学年から中学校頃に表出してくるものと考えられているが,その構築は幼児期から児童期初期の原体験や成功体験が関係していると考えたからである。また,子供の自由な発想のなかで原体験や成功体験が充実している生活科こそが,「自己肯定感を高める」のに適した教科である。研究の内容は,先行研究から「自己肯定感の高まる」定義を捉え,生活科の教育課程と「自己肯定感」の関係性を見出した。さらに,これまで自己肯定感の研究で扱われづらかった児童期初期の生活科において授業実践の中で,自己肯定感の高まる子供の姿を具体的に見出す研究である。
著者
加藤 史彦 山洞 仁 野田 栄吉
出版者
水産庁日本海区水産研究所
雑誌
日本海区水産研究所研究報告 (ISSN:00214620)
巻号頁・発行日
no.33, pp.p41-54, 1982-12

日本海におけるマスノスケの漁獲記録は,現在までにMASON(1965),本間・水沢(1966),深滝(1968a,b),小山ら(1978),小山(1979),HONMA・KITAMI(1980)および今野(1980)により合計13例が報告されている。今回,筆者らはそれ等の記録以外の13尾の漁獲事例を収集し,数尾の標本の生物測定を行った。そして,日本海に来遊するマスノスケの起源等に関して若干の考察を加え,以下の結論を得た。1. 1974年から1976年の間に,新潟県佐渡島において,4尾のマスノスケの漁獲記録が新しく確認され追加された。2. 1979年と1980年にはそれぞれ6尾のマスノスケが漁獲された。これは日本海における一年間のマスノスケの漁獲尾数としては最高の数である。3. 1979年5月31日の福井県河野村大谷における漁獲記録は,日本海沿岸におけるマスノスケの分布の南限を書き変えたことになる。4. 1979年および1980年において,マスノスケの漁獲位置は時期を追って,地理的に北から南へ移る傾向があり,魚群の南下移動が想定された。5. 漁獲されたマスノスケはいずれも体重が10kgを超す大型個体であった。1979年5月4日に山形県加茂で漁獲された全長108.3cm,体重16.75kgの個体,および同年5月16日に新潟県瀬波で漁獲された全長101.7cm,体重15.6kgの個体は,いずれも淡水域で1年,海洋で4年を過した1.4年魚であった。また,翌年5月8日に,同じく山形県加茂で漁獲された全長114.5cm,体重20.0kgの個体は1.5年魚で,前年に漁獲されたマスノスケと同一年級群であった。6. 1963年に太平洋側の茨城県沿岸でみられた冷水域の拡大とマスノスケの多獲現象との対応は,日本海ではみられなかった。7. 本州日本海沿岸に来遊するマスノスケの起源河川は,鱗相等から判断すると,日本海に面した大陸側の低緯度地方に存在すると推定された。
著者
山田 健一 野田 政春 野口 忠広 熊本 勝己
出版者
九州病害虫研究会
雑誌
九州病害虫研究会報 (ISSN:03856410)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.158-163, 1983-10-30 (Released:2009-05-22)
参考文献数
1
被引用文献数
1 1

1.チャバネアオカメムシの越冬密度を知る方法として,篩法は効率的で精度の高い調査法である。2.南向斜面の常緑広葉樹林では越冬密度が高く調査場所として適している。3.調査時期としては,大部分の個体が落葉中に生息している11月下旬~3月下旬が良い。4.赤褐色の越冬色を呈した個体は10月下旬より見られ始め,11月以降3月下旬まではほとんどが越冬色であった。5.篩法による各地の越冬密度の年次変動と翌春の各種指標植物樹上における寄生量の年次変動とはよく一致した。6.越冬色を呈した成虫を18℃以上の温度条件下に置くと体色が緑色に変化し,特に25℃以上では処理4日目にはほとんどの個体が変色した。7.照明条件は体色の変化には無関係のように思われた。8.篩法でふるった落葉を大型ポリ袋に入れたまま25℃の定温条件下に4~6日置くとほとんどの個体が変色するため,より簡単で精度の高い調査ができる。
著者
野田 聡 藤田 耕朗
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.39, pp.43-44, 1992

コムギ黄化萎縮病の発生要因と被害について検討した。本病の発生は, 1990年11月28日~30日の台風28号がもたらした大雨による圃場の浸水が原因と推察された。発病茎率が高まると子実重, 精子実重, 整粒千粒重が減少し, 整粒歩合が低下した。発病茎率と精子実重との間には最も高い負の相関が認められた。発病茎率が50%の場合, 減収率は4割に及んだ。
著者
池田 知歌子 野田 征宏 坪田 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.367-372, 2018-09-29 (Released:2018-09-28)
参考文献数
22

症例は90歳女性.意識消失と腹痛にて救急搬送,CTで腹部大動脈瘤破裂と診断された.ショックが進行しRutherford分類レベル3と判断,緊急開腹手術を施行した.腎動脈上まで血腫進展を認めFitzgerald IIIと診断,大動脈右側壁に径20×20 mmの円形破裂孔を認めた.人工血管置換術を施行したが術中に腸管壊死が進行,菲薄化した下行結腸が穿孔した.このため一期的に左側横行結腸~S状結腸口側まで腸切除し,多量の温生食で洗浄,ドレーン留置し,人工血管周囲に大網を充填,人工肛門を造設した.術後敗血症性ショックに対しエンドトキシン吸着療法(PMX-DHP)+持続血液濾過透析(PMMA-CHDF)を行った.呼吸不全,腎不全から離脱し経過良好で,リハビリ目的に転院.現在ADL自立し杖歩行にて外来通院中である.90歳以上の超高齢者で腸管壊死・穿孔合併腹部大動脈瘤破裂の救命例は極めて稀と考えられ報告した.
著者
野田 弘之
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.91, no.9, pp.298-304, 2018

<p>日本を含む先進国の製紙業界は成熟期に入っている。板紙などの大量の紙の製造方法は,高速大型抄紙機による量産により効率的に製造されている。一方で生産量が少量である紙はその生産量に適合した規模の抄紙機で生産する。紙の製造における基本的な技術の多くは20世紀に完成し,その技術に基づいて改良がなされている。紙はパルプ繊維や内添薬品,抄紙機の制御条件を調整して設計する。本稿で最も優先する目的は,紙の製造方法に興味のある方々へ紙の設計方法や抄紙機を紹介することである。本稿では,さまざまな内添薬品の種類や用法,抄紙機仕組みや紙の塗工設備による紙のコーティング方法について紹介する。</p>