著者
伊関 洋 村垣 善浩 丸山 隆志 田村 学 鈴木 孝司 吉光 喜太郎 生田 聡子 岡本 淳
出版者
バイオメカニズム学会
雑誌
バイオメカニズム学会誌 (ISSN:02850885)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.17-21, 2012 (Released:2016-04-15)
参考文献数
8

21 世紀の医療は,リスクを評価し,それに基づくリスクを予防しながら実行する先行予測制御型の医療である必要が ある.リスクを評価し,リスク管理された先行予測型制御で予測したロードマップと現状データとの差分を最適化し,予定された結果へ安全確実に誘導するためには,MR 画像を含む医療画像情報を基に,手術を正確に且つ安全にコントロールする戦略デスクで構成されたシステムが必須である.医療情報を統合管理し,戦略を決定する戦略デスクが,外科手術を精密手術として工程管理し,運用されるのである.
著者
関田 敬一
出版者
創価大学英文学会
雑誌
英語英文学研究 (ISSN:03882519)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.75-85, 2014-09-30
著者
坂井 翔太 小澤 憲司 犬塚 将之 矢ヶ﨑 礼香 矢野 大仁 大江 直行 安江 志保 遠渡 沙緒理 小関 道夫 望月 清文
出版者
金原出版
巻号頁・発行日
pp.1481-1487, 2020-12-05

急性に出現した複視の神経学的検査によってびまん性正中グリオーマと診断された小児の後天性内斜視症例を報告する。症例は11歳,女児。急性に複視を自覚し,近医を受診。急性内斜視が疑われたため,精査目的で当科を紹介初診した。初診時矯正視力は右1.5,左1.2で,両眼とも前眼部,中間透光体,眼底には特記すべきことなかった。対光反応には両眼とも遅延はなく,眼振はなかった。眼位は,近見30Δ,遠見35Δの共同性内斜視であり,明らかな眼球運動制限は認められなかった。Hess赤緑試験でも,両眼とも内方偏位していたものの,眼球運動の制限はなかった。頭部MRIにおいてびまん性正中グリオーマが疑われたが,神経学的には意識は清明で髄膜刺激症状や脳圧亢進徴候もなく,運動障害,感覚障害は伴っていなかった。直ちに局所放射線治療を行い,腫瘍は縮小してきたが,現在ニムスチン塩酸塩を用いた髄内局所薬剤送達による化学療法を追加して治療中である。内斜視は,びまん性正中グリオーマによる開散麻痺によって急性に発症したものと推定された。脳腫瘍を起因とする小児内斜視の発症頻度はまれなものと思われるが,急性発症の後天性内斜視は頭蓋内腫瘍によって発症する可能性があるため,頭部画像診断を必ず行い鑑別診断をすべきである。
著者
関口 靖広
出版者
公益社団法人 日本数学教育学会
雑誌
日本数学教育学会誌 (ISSN:0021471X)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1, pp.1, 2020-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
3
被引用文献数
2
著者
関口 瞳 長谷川 幸子 君崎 文代
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会学術総会抄録集 第59回日本農村医学会学術総会 (ISSN:18801749)
巻号頁・発行日
pp.176, 2010 (Released:2010-12-01)

はじめに 災害はいつどこで起こってもおかしくない。災害時、入院中の子供達の避難は勤務している看護師、医師に委ねられている。2010年2月から災害時の備えとして既成の小児一般病棟用の災害時避難シュミレーションを実施している。しかし、一般病棟に対してのシュミレーションが主であり小児集中治療室(以下PICU )を併設する当病棟において、PICUの避難が的確にできるか不安を感じた。また他のスタッフはPICUでの対応を理解しているのか、理解していなければ対応策を考えたいと思い、今回重症患児の避難方法について看護師に聞き取り調査を行った。 研究目的 PICUにおける災害時の避難方法について今後の課題を見出す。 研究期間:2010年2月~5月 対象:小児科病棟のPICUに勤務する看護師10名 データ収集法:聞き取り調査 災害時のPICUにおける避難に対する気持ち,優先順位,必要物品は何かを聞き取る。 倫理的配慮 聞き取り調査を実施の際、プライバシーの保護をし研究以外で使用しないことを保証した。 結果 以下の3項目の質問をした。_丸1_PICUでの避難に対する気持ちは4名が『人手が足りないことが困る』と、全員が『避難させる自信がない』と答えた。_丸2_優先順位は6名が『わからない』、4名が『人工呼吸器装着児は最後に』と答えた。しかし人工呼吸器装着児が複数いたら誰から避難させるかわからないと答えていた。_丸3_必要物品は全員が『アンビューバック』と答えた。複数回答で酸素ボンベや吸引器,救命セットなどあがってきた。 考察 スタッフもPICUの避難方法について自信がないことがわかった。また,スタッフの意見にもばらつきがあった。今後,話し合う機会を設け避難方法を統一していく必要がある。必要物品も明確にし,スタッフ間で確認しあう機会が必要である。

4 0 0 0 OA 臨戦刀術

著者
成瀬関次 著
出版者
二見書房
巻号頁・発行日
1944
著者
関野 満夫
出版者
中央大学経済学研究会
雑誌
経済学論纂 (ISSN:04534778)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5-6, pp.209-234, 2019-03-15
著者
小関 誠 レカ ラジュ・ジュネジャ 白川 修一郎
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.143-150, 2004-11-25 (Released:2017-07-28)
参考文献数
35
被引用文献数
2

人生の3分の1を占める「眠り」は人間にとって最も重要な生命現象の一つである。現代においては5人に1人が一ヶ月以内に不眠を経験し、外来新患では一ヶ月以上続く長期不眠愁訴を持つ者が10人に1人以上存在する。また、睡眠障害が引き起こす交通事故等の国民の経済損失は年間1兆4,000億円と算定され、医療費の支出も全国で年間5,000億円以上、睡眠薬にかかる医療コストだけでも最低1,825億円の支出があると推定されている。種々の天然成分が睡眠におよぼす効果はこれまで幾つか報告されている。ヒマラヤスギやマツなどに含まれる香気成分の一つであるセドロールには交感神経の興奮を抑制し副交感神経活動を優位にさせる効果があり、更に睡眠においては総睡眠時間の延長、入眠潜時の短縮、睡眠効率の上昇が認められている。数十種類の香気成分を含む西洋ハーブの一種であるバレリアナには鎮静効果があることが知られており、ヒト臨床試験において睡眠潜時の減少、睡眠の質の改善、徐波睡眠の延長などが確認されている。
著者
大関 好明 本田 充 首藤 健一 信永 利馬
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.616-621, 1991-06-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
9

ヒキガエル中毒は多くの臨床家が経験しているものと推察されるが, その実態は明らかでない. かかる観点から今回, 犬におけるヒキガエルによる実験的中毒を試みた.供試犬は臨床上健康と思われた9頭で, 捕獲した野生のヒキガエルを摂食および噛齧させ, のち経時的に観察した.摂食犬は, ヒキガエルの大小や犬の体重等に関わりなく摂食約60分後に2頭, 10時間-12時間の間には全例に嘔吐が認められ, のちにNo.7を除き次第に正常に復した.いっぽう, 生体を噛齧した2頭はその直後に流挺, 頭振等のジギタリス様中毒症状を呈し, のちに次第に正常に復した. 一部供試犬の摂食前, 後の血液学的変動は, ほぼ生理学的変動の範囲内の変化であった. さらに剖検による炎症の程度は個体により異なったが, 小腸炎が全剖検犬の88.8%(8頭/9頭) に認められた.
著者
関根 小織
出版者
宗教哲学会
雑誌
宗教哲学研究 (ISSN:02897105)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.51-67, 2005 (Released:2019-03-21)

Depuis la moitié des années 1980, Jacques Derrida aborde de front des problèmes juridico-éthico-politiques. Après ce qu’on appelle 《le tournant éthico-politique》, il semble qu’il défend la déconstruction contre le nihilisme. Autrement dit, il s’agit de surmonter l’absence de règles, de normes et de critères transcendants que la déconstruction, dans son impossibilité même à marquer la limite des oppositions hiérarchisantes de la métaphysique, a engendrée. Cet article a pour objet de montrer que la pensée de Derrida d’après le tournant éthico-politique trouve sa source dans ses propres travaux antérieurs, plutôt que dans des travaux de Levinas. Dans sa philosophie du droit, Force de loi (1994), Derrida a mis l’accent sur la force dans la fondation du droit. Mais ce qu’il a mis en lumière dans cet ouvrage, c’est non seulement que le droit se fonde sur la force illégitime, mais aussi que cette force implique potentiellement l’impuissance, dans la mesure où elle nécessite d’avoir recours à la 《crédit》 ou à 《l’acte de foi》 du peuple. Même si un droit s’institue, il ne se rend légitime qu’à condition de remplir une promesse de se répéter un jour ou l’autre. Le fondement du droit dépend de l’avenir et on accorde crédit à sa justice sous réserve de son itération. En ce sens le droit doit toujours différer son fondement ou son origine à cet avenir. Par conséquent la philosophie derridienne du droit se rattache aux idées de la 《différance》 et du 《supplément d’origine》. Selon la pensée derridienne sur la religion, “Foi et savoir” (1996), ce crédit ou cette foi, qui contribuent à établir le fondement du droit, sont également indispensable au 《messianique》, c’est-à-dire à l’ouverture à l’avenir ou à ce qui vient. À ce propos, Derrida fait une allusion suivante : plus le monde contemporain fait des progrès télé-technologique, plus il faut ce crédit ou cette foi.
著者
小泉 日和 横関 隆登
出版者
日本観光研究学会
雑誌
観光研究 (ISSN:13420208)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.15-24, 2020 (Released:2020-10-01)
参考文献数
14

本研究の目的は、「食べ歩き」という言葉を対象に、その概念を明らかにすることである。食べ歩きという言葉は2つの意味がある。つまり食べ物をあちこち食べてまわることおよび食べ物を歩きながら食べることである。このような概念が二分化した時期を新聞記事を用いて検証したところ、1985年に典型を見出すことができた。また、観光学として「食べ歩き」の概念は、“人”、“食べ物”、“店舗”、“地域”、“通過通路”、“滞留通路”で構成されていると考えた。さらに本研究では、「食べ歩き」の概念が有する応用上の意義も考察した。