著者
高橋 幸子 山本 賢司 松浦 信典 伊賀 富栄 志水 哲雄 白倉 克之
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.167-175, 1999-02-01
被引用文献数
7 5

音楽聴取が情動にどのような影響を及ぼすかを明らかにするために実験を行った.被験者は健康な女子大学生31名.セッションは, 安静保持と検者が選択した音楽と被験者が選択した好みの音楽(どちらも落ち着くことを目的として選択された)を用いた.情動変化を測定するために心理テストProfille of Mood States(POMS)を用い, その絶果を解析した.短時間の音楽聴取により, POMSの「活気」以外の各因子において, 明らかに一時的な情動変化が観察された.その変化は音楽のジャンルに関係なく, 一貫したパターンを示した.これらの結果から, 音楽聴取はホメオスタティックな情動変化を起こしていることが考えられた.
著者
増子 正 李 在檍 高橋 信二 大澤 史伸
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

韓国における共同募金特徴を、①韓国共同募金会の組織、②募金プログラムの開発と事業支援、③説明責任 の3つの視点から整理して、韓国における共同募金のマネジメントの体系化を試みた。単に募金を集めて配分するだけでなく,配分を受ける組織が事業を遂行するための相談支援体制を持っていること。募金事業のマネジメントに関しては,募金戦略の作成から評価にいたるまでのPDCAサイクルが確立していることがわかった。
著者
高橋 一夫 喜連川 優 高木 幹雄
出版者
情報処理学会
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.119-120, 1993-09-27
被引用文献数
2

地球環境問題の重要性が広く認識されつつある背景を鑑み、ペタバイト規模の莫大な地球環境データに対する大容量アーカイバ、階層記憶管理/制御系、データ処理系の研究を現在進めている。当研究室では、1980年以来気象衛星NOAAの受信を行なっており、現在では20,000シーンに近いデータを保有するに至っており、容量にして2テラバイトにもなる。このような、大容量リモートセンシング画像のオンラインアクセスを可能とすべく現在、テープ操作ロボティクス用いた超大規模アーカイブデータベースシステムの試作を行なっている。本報告では、8mmジュークボックス、高密度テープ、ならびにRAID-3型ディスクアレイを用いた試作システムの概要とその設計指針について報告する。
著者
高橋 健太郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経network (ISSN:1345482X)
巻号頁・発行日
no.72, pp.67-87, 2006-04
被引用文献数
1

「インターネット」という言葉が新聞やテレビに出ない日はないだろう。そのくらいインターネットは私たちの暮らしに身近な存在となっている。 インターネットを一言で表すと,世界規模のコンピュータ・ネットワークとなる。技術的に見れば,次の二つの特徴を持つ。一つは,「IP」(internet protocol)というプロトコル(通信手順)によってしくみが決められていること。
著者
高橋 久子
出版者
梅光学院大学
雑誌
日本文学研究 (ISSN:02862948)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.161-173, 1993-11-01
著者
村山 康雄 稲垣 文雄 DRIER Brian 前川 博史 大塩 茂夫 丸山 一典 高橋 綾子
出版者
長岡技術科学大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

本研究は中学校、高校で行われている簡単な科学実験で使用される表現を日常生活で頻繁に使用される表現に応用しようとするもので、視聴覚教材を作成する。平成21年度に作成した物理実験教材を授業で使用し、学生からの反応を見て、改良を図った。最初のバージョンは学生にとって英語がむずかしいようであったので、より容易な表現に書き換えた。実験で使われる表現を応用した教材として、21年度に作成した「煮込みラーメン」等の教材の改良を行った。同じ題材で表現を変え、また英語のナレーターを変えた複数のバージョンを作成した。アメリカ人、オーストラリア人に英語を読んでもらった。新TOEICではリスニングのセクションがこれまでのアメリカ英語だけではなく、オーストラリア英語等も加わったように、さまざまな種類の英語を学ばそうという流れがあり、本教材作成でもこの点を意識した取組みを行ったものである。実験、料理以外の教材として「万華鏡」の教材を作成した。万華鏡は日常生活において特別なものでなく、子供から大人まで誰でも経験するものであり、使用に際しての表現に実験で用いる表現が応用できる。実験、料理の教材として「弦の振動と波長」、「寿司の作成」を作成した。研究の成果の発表として、シルフェ英語英米文学会の年次大会で実験、料理の教材についての発表をした。
著者
高橋 毅
出版者
秋田大学
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

○研究目的 : 表情・感情認識技術は高度なマンマシン間コミュニケーションを実現するために重要である。そこで本研究では, 情動と身体の生理的変化に伴う顔の表面温度変動に関する知見を得ることを目的とし, 受動的刺激により喚起した“悲しみ”の生起・消失時における顔面温度変動の計測・解析を行い, “悲しみ”の情動検出に関する検討を行った。○実施内容ならびに研究成果 :・データの取得 : 被験者7名に対して情動喚起映像(映画)を用いた受動的な“悲しみ”の情動喚起を行い, 赤外線サーモグラフィ用いて時系列顔温度データを取得した。映画視聴後2日以内に, 強い悲しみを喚起する場面を再度視聴させ, 顔面をサーモグラフィで約9分間(視聴5分, 前後2分の安静)撮影した。撮影後はアンケートを用いて情動の程度や体調などを被験者ごとに調査し, 解析データを取得した。・対象領域の自動設定処理の開発 : 温度データから顔面のグレースケール画像を生成し, Haar-like特徴量とAdaboostを用いた顔面領域の検出手法の開発を行った。各被験者100~600フレームの顔面領域の正解画像をオペレータ1名が手動で作成し, 機械学習で全被験者共通ならびに個人別の検出器を生成した。その結果, 被験者共通・個人別検出器何れも顔領域を検出可能であることを明らかにした。また, 共通検出器はより多くの学習データを必要とし, 350フレーム以上の場合に良好な検出率が得られた。・情動と顔面温度変化の関連解析 : 対象領域における情動の生起と顔面温度の関連について検討を加えた。その結果, 悲しみの情動が喚起された場合, 特定の被験者において頬領域温度の緩やかな上昇ならびに呼吸変化に伴う鼻根付近の温度変動が認められた。また, 悲しみの情動の場合, 情動喚起で上昇した頬領域の温度が比較的長時間保持される傾向を認めた。この頬温度変動の傾向が“喜び”と“悲しみ”の情動判別に有用な指標となるか更なる検討が必要である。
著者
高橋 宏知 中尾 政之 加我 君孝 Thierry Hervé
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.122, no.9, pp.1469-1480, 2002-09-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
40

We employ the independent component analysis (ICA) for multiple-site grand-averaged auditory-evoked-potentials and show its feasibility to interpret the data physiologically. We first simulate near field potential at auditory cortex to examine how ensemble firing activities and synaptic activities generate the potential: both arise biphasic potential and firing activities are followed by synaptic activities by a few millisecond. We then implement ICA to our multiple-site auditory-evoked middle latency responses (MLR). The simulation and previous reports suggest that ICA successfully extract from the data three significant components, that are cortical firing activities, cortical synaptic activities, and far activities. ICA also shows how these compo-nents contribute to MLR waveforms and suggests how typical MLRs are generated: MLR only with Na-Pa-Nb appears when both synaptic activities and firing activities are sufficiently large: the No-Po-Na-Pa-Nh complex appears when both are not so large; and the NA-PA-NB-PB-NC complex appears when both are sufficiently small.
著者
高橋 正和 津田 和彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.2869-2879, 2004-12-15
被引用文献数
6 1

医薬品の製造では,設備運用の自動化が進んでいる.これにより,設備の頭脳たる制御ソフトウェアは,製造する医薬品の品質に大きな影響を与える.そのため,医薬品製造の管轄機関は,医薬品製造会社に対して,制御ソフトウェアが要求仕様と適合しており,適切な品質の医薬品を製造できることの保証を義務付けている.これをコンピュータ・バリデーションと呼ぶ.実務的には,制御ソフトウェアの各種仕様書の整備と網羅的な検証の記録により健全性を立証する.しかし,その作業が医薬品製造会社の大きな負担となっており,効率化が叫ばれている.本論文では,以下を実施することで効率的なコンピュータ・バリデーションの実施を可能にする.(1) 制御ソフトウェアの開発に適用可能なソフトウェア部品を準備する.(2) 設計仕様書間の関係をデータベース化して設計情報の展開を追跡できるようにする.(3) ソフトウェア部品に対応するテスト仕様書を事前準備して効率的な検証を実施する.上記手法を適用した結果,コンピュータ・バリデーションに要する時間が約50[%] に削減された.Recently, automatic operations of pharmaceutical facility have become popular. Consequently, Control Software (below CSW) create a negative impact to the quality of pharmaceutical products. Regulating authority forced validation to the pharmaceutical companies that CSW was developed according to the requirements and could produce appropriate quality drugs. This is called Computer Validation (CV). CV validates the CSW's soundness based on the development of the documents related to the CSW and exhaustive tests of CSW. But those works, especially development of documents and test results, have become a large work load. This paper proposes below effective CV processing. (1) Develop design specification templates, and software components that are applied to CSW development. (2) Create Database that defines relationship between design specifications, and enable to trace design information deployment. (3) Test CSW efficiently according to pre-established test specifications corresponding to software components. As the result of applying above the method to actual CSW developments, CV time lessens by 50[%] in comparison with conventional CV method.
著者
能瀬 春雄 坂根 政男 北野 誠 塚田 裕 高橋 浩之 向井 稔
出版者
一般社団法人エレクトロニクス実装学会
雑誌
エレクトロニクス実装学術講演大会講演論文集 第17回エレクトロニクス実装学術講演大会
巻号頁・発行日
pp.26, 2003 (Released:2003-10-14)

電子デバイスの高密度実装化や高発熱化に伴い,電子デバイスの電気・機械的接合に用いられるはんだ接合部の使用環境はより厳しくなり,信頼性の高い強度評価法が求められている.しかし,これまで,はんだの引張および低サイクル疲労試験法は信頼できる標準的な手法が確立していなかった.本報告では,日本材料学会高温強度部門委員会で策定した,「はんだの引張試験法標準」および「はんだの低サイクル疲労試験法標準」について報告する.また,同試験法によって得られた,鉛系および非鉛系はんだのデ_-_タベ_-_スについても紹介する.
著者
佐藤 佳州 高橋 大介
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.6, pp.135-142, 2011-10-28

近年,ゲームプログラミングの分野において機械学習は急速に発展しており,評価関数の重みの決定,探索深さの調整,モンテカルロシミュレーションにおける指し手の予測など,幅広い課題に対して有効であることが示されている.現在のゲームプログラミングにおける機械学習は,あらかじめ評価項目(特徴)を用意し,プロの棋譜などを基にその重みを学習するというものが主流である.このような手法は,人間では調整できないような膨大な数の特徴に対しても,自動的に適切な重みを算出できるという利点がある.一方で,学習に用いる特徴自体は人間が手動で設計する必要があり,性能を決定する大きな要因となっている.現在,特徴の設計に関しては,人手による試行錯誤的な調整が行われているが,機械学習に有効な特徴を手動で生成することは一般的に非常に困難な問題である.本論文では,この問題を解決するため,特徴の自動生成と機械学習の重み付けを組み合わせることにより,有効な特徴を生成する手法を提案する.具体的には,機械学習の反復計算の過程に特徴の生成を組み込むことで,性能の向上を目指す.実験の結果,提案手法が現在ゲームプログラミングの分野で用いられている各学習手法において有効であることを示した.
著者
櫻岡 萌 高橋 応明 齊藤 一幸 伊藤 公一 石川 典男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.475, pp.59-62, 2009-03-02

近年,RFID(Radio Frequency Identification)システムは,セキュリティ管理や物流管理など様々な分野で利用されている.その一つとして,個人認証が挙げられ,社員証や学生証などとしてカード型のタグが用いられている.本研究では,歯に貼付するタグを用いた個人認証システムを提案する.RFIDタグを歯に貼付して使用する場合,生体組織や水(唾液)の電気定数によりアンテナ諸特性が変化する.そこで本稿では,簡易なモデルとして歯に貼付したダイポールアンテナを使用した場合の特性を解析するために,FDTD(Finite Difference Time Domain:有限差分時間領域)法を用いて数値解析を行い,さらに,歯ファントムを用いてアンテナの放射パターンと入力特性の測定を行った.その結果,歯のある方向へは放射が少ないことを確認した.
著者
八木 絵香 高橋 信 北村 正晴
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.444-459, 2007 (Released:2012-03-07)
参考文献数
17
被引用文献数
2 5

An action research project called dialogue forum has been conducted in this study. The essential constituent of the project is a series of repetitive dialogue sessions carried out by lay citizens, nuclear experts, and a facilitator. One important feature of the project is that the study has been conducted based on the qualitative research methodology. The changes in opinions and attitude of the dialogue participants have been analyzed by an ethno-methodological approach. The observations are summarized as follows. The opinions of the citizen participants showed a significant shift from emotional to practical representations along with the progression of the dialogue sessions. Meanwhile, their attitude showed a marked tendency from problem-statement-oriented to problem-solving-oriented representation. On the other hand, the statements of the expert participants showed a significant shift from expert-based to citizen-based risk recognition and description, and their attitude showed a clear tendency from teaching-oriented to colearning-oriented thinking. These changes of opinions and attitude have been interpreted as a coevolving rather than a single process. It can be stressed that this type of change is most important for the reestablishment of mutual trust between the citizens and the nuclear experts. In this regard “The Process Model of Coevolution of Risk Recognition” has been proposed as a guideline for developing a new scheme of public communication concerning nuclear technology. The proposed process model of coevolution of risk recognition is regarded to be essential for appropriate relationship management between nuclear technology and society in the near future.
著者
高橋 類子 増野 肇
出版者
新潟大学教育学部附属教育実践研究指導センター
雑誌
教育実践研究指導センター研究紀要
巻号頁・発行日
vol.14, pp.37-53, 1995-06

We practiced psychodrama with 97 students (18 male : 79 female) studying the education of homemaking in Education Department of Niigata University. Warming up process, omnibus psychodrama and classical psychodrama were introduced and tried. Before the psychodrama started, the students' personality and behaviour were assessed using TEG (Todai Transcultural Analysis Egogramm). Most of the participants were attracted to the classical psychodrama : I would like to go to the university but I couldn't go. The protagonist of the drama was shared by many of the participants. Warming up process and omnibus psychodrama made them relax and gave them some hints about how they could lead group work in their own classes when they become teachers.本研究は、97名(男性:18、女性:79名)の新潟大学教育学部の学生を対象にサイコドラマを試みた。ウォーミングアップ、オムニバスサイコドラマ、古典的サイコドラマが実施された。サイコドラマの前に、学生の性格及び行動を評価するために、東大式エゴグラム(TEG)を実施した。古典的サイコドラマ、「学校へ行きたくない、ちょっとサボろう」が最も注目を集め、共感された。ウォーミングアップ、オムニバスサイコドラマは、集団の緊張を和らげるのに役立ち、将来の教室での生徒集団の関わりによいヒントとなった。