著者
鈴木 雄策 山村 毅
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.90, no.5, pp.1333-1336, 2007-05-01

SVMを用いてコンピュータウイルス記事からウイルス情報(ウイルス名,感染経路,症状)を抽出する方法について述べる.SVMの素性として形態素情報のみを用いた場合,文や節にまたがる表現の抽出精度はよくなかったが,依存構造解析で得られた情報を利用することで抽出精度を大きく向上させることができた.
著者
近藤 佐保子 南雲 浩二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.526, pp.39-46, 2007-01-31
被引用文献数
1

近時,ネットワークを巡って著作権問題が顕在化し,また,ファイル共有ソフトの作成者が著作権侵害の幇助で逮捕されるという事件が発生するにいたって,著作権侵害の問題は再考察せざるを得ない状況になっていると思われる.本稿では,いわゆるWinny事件に焦点を当て,現行著作権制度をインターネットに適用した場合の問題点を指摘し,今後の著作権制度とその規制のあり方を検討するものである.
著者
後藤 道彦 植松 裕子 斎藤 英雄 仙田 修司 池谷 彰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.28, pp.1-6, 2010-05-06

Augmented Reality(AR)技術を利用した作業支援は,ユーザに対して直感的な支援が可能である.一般に,ARシステムを構築するためには,重畳するコンテンツを用意する必要があり,従来はそのコンテンツを用途に合わせてCGなどで新たに作り出していた.本論文で提案するARシステムでは,そのコンテンツを新たに作るのではなく,既に多く存在しているビデオをお手本となる教師ビデオとして利用し,ユーザの視点に合わせて教師ビデオを変換して重畳表示することで,情報提示を行う.このとき,ユーザの作業と教師ビデオ映像が視覚的に混同しやすい問題を解決するために,教師ビデオに対して透明度変化や輪郭線の強調表示などの様々な加工を施す.また,作業内容に合わせて教師ビデオをいくつかの手順に分割し,ユーザ側の作業が完了してから次の手順へと進めるようなインタラクティブ性を持たせることで,ユーザが各自のペースで作業を行うことのできるシステムとなっている.本システムの有効性を検証するためのユーザ評価実験では,折り紙を折る作業とブロックを配置する作業の2つの状況を想定し,本システムでの教師ビデオの提示方法について評価を行った.その結果,本システムで提案するようにユーザの視点に合わせてビデオを提示することで,ユーザの視認性が向上するということが分かった.また,教師ビデオに施すエフェクトについての評価では,作業内容ごとに適したエフェクトを分類することができ,今後さらに他の作業へと適用する際の指標を得ることができた.
著者
渡辺 博芳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.75, pp.39-43, 2008-05-23

SNSは,人と人とのつながりを促進・支援し,コミュニティ型のウェブサイトである.近年,企業や大学等の組織内に限定したSNSを導入する例も増えている.一方,大学においては,教育・学習活動を支援し,広げるツールとして,コース管理システム(CMS)が導入されている.CMSが学習活動を直接支援するのに対して,SNSでは,モチベーションの向上等に寄与することで学習活動を間接的に支援できる可能性がある.このような観点で,2007年度に帝京大学宇都宮キャンパスにおいてSNSを構築し,利用実践を行ってきた.SNS上の日記やコミュニティでの投稿内容を分析した結果,学習活動や学生生活の支援として有効と思われる場面がいくつか観察された.
著者
仲野 巧 板橋 光義 Utama Andy 塩見 彰睦 今井 正治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム
巻号頁・発行日
vol.93, no.516, pp.79-86, 1994-03-17
被引用文献数
1

本稿では,PARTHENONを用いたシリコンTRONの設計と評価について報告する.実時間処理システムでの高速な応答性を達成するために,リアルタイムOS(μITRON)の基本機能をハードウェアで実現した.性能評価の結果,シリコンTRONは,4クロックまでシステムコールの機能を実現できた.さらに,リアルタイムOSのためのソフトウェアの機能とハードウェアの性能ベースとしたシステム仕様の決定が可能となるハードウェア, ソフトウェア協調設計を提案する.
著者
野村 徹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.436, pp.41-46, 2009-02-17

弾性表面波とその応用に関する研究に携わって30年がたった。この節目の年が、丁度著者の定年退職の年と重なった。このときに、これまで行ってきた研究を振り返ってみるもの悪くないと思い、古いことを思い出しながら、弾性表面波のこと、センサのこと等をまとめた。
著者
高木 雅成 山内 悠嗣 藤吉 弘亘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1429-1438, 2010-08-01
被引用文献数
3

近年,人や車両などを対象とした物体検出は,HOG特徴量などのアピアランスベースの局所特徴量が用いられる.しかし,アピアランスベースの特徴量のみを用いた物体認識は,識別が困難なサンプルが存在する.この問題に対して,コンテクストとして物体カテゴリー間の共起性を利用した物体認識法が提案され,その有効性が確認されている.しかし,学習サンプル中には同時に存在する確率が低いカテゴリー間の物体に対しても共起性を表現するため,識別精度に悪影響を及ぼす可能性がある.そこで,本論文では特徴量レベルで検出対象カテゴリーと非検出対象カテゴリーの特徴量間の共起性を利用した高精度な物体検出法を提案する.提案手法では,アピアランスベースの特微量に加え,Geometric Contextから得られる"空"や"地面"などの確信度を特徴量として利用し,Real AdaBoostの弱識別器の出力を演算子により結合することで共起性を表現する.従来の共起表現法では,和演算子と積演算子を用いた共起表現法のみであったが,本論文では新たに差演算子を導入する.これにより,アピアランス情報から得られる検出対象の確率を,ジオメトリ情報により補正するような共起を表現することが可能となる.提案手法の有効性を確認するために人と車両のデータベースを用いた評価実験を行い,提案手法は高精度な検出が可能であることを確認した.
著者
杉村 大輔 木谷 クリス真実 岡部 孝弘 佐藤 洋一 杉本 晃宏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1512-1522, 2010-08-01
被引用文献数
1

本論文では,特徴点軌跡のクラスタリングに基づいた人物追跡手法を提案する.混雑環境下において頑健に個々の人物を区別するために,本手法では歩容特徴と局所的な見えの時間変動の一貫性という二つの指標を追跡の枠組みへ導入する.周波数領域における歩容特徴は,生体認証の分野において頻繁に利用されている指標であり,個人を識別するための重要な手掛りであることが知られている.また,局所領域における見えの時間的な変化は,人物の動きが周りと類似する傾向のある混雑環境下において個々の人物を区別するための効果的な指標となる.このような動きと見えの異なる種類の指標を利用することにより,混雑環境下においても安定な追跡を実現することが可能となる.実環境における実験により本手法の有効性を確認した.
著者
村田 昇 金森 敬文 竹之内 高志
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.724-729, 2005-09-01
被引用文献数
2

本稿では, 近年機械学習の分野で注目を集めているアンサンブル学習の一つであるブースティングを取り上げる.特に三つの学習器によるブースティングの仕組みについて考えて, 「三人寄れば文殊の知恵」を実現するためにどのような工夫が用いられているのかを解説する.
著者
櫻庭 京子 今泉 敏 筧 一彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.353, pp.17-22, 1999-10-15

本研究では3∼10歳の幼児・児童を対象に音声による感情表現の発達的変化を検討した。幼児・児童46名から、喜び、悲しみ、怒り、驚き、平静の5感情を「ピカチュウ」という単語音声で表現したものを録音し、10名の成人聴取者による同定実験によって感情同定率を算出後、年齢と感情による同定率の変化を調べた。その結果、感情による同定率の変動は有意であったものの、各感情に共通して一貫した年齢による変化はなかった。しかし、感情によっては年齢に依存した発達的変化が観測され、感情表出の社交性、非社交性など社会的な要因が音声による意図的感情表現の発達に関係していることが示唆された。
著者
武川 直樹 峰添 実千代 徳永 弘子 湯浅 将英 瀬下 卓弥 立山 和美 笠松 千夏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.187, pp.31-36, 2008-08-19
被引用文献数
7

食事は栄養をとるだけでなく,人と人のコミュニケーションにおいても重要な役割を果たしているが,食事中のコミュニケーションを分析した研究は少ない.ここでは,食事をしながら女性3人が会話をする映像を収録し,収録した映像データからコミュニケーションの行動を分析した.3分30秒の映像のスクリプトデータを作成し,そのデータを基に食事動作,視線・表情の表出,発話の統計量を調査してテーブルトークの構造を分析した.食事中,一つの口を時間の経過にあわせ,食べる行動,話す行動のどちらかのために選択する必要があるが,人は話しながら次に自分が話し続けるか,食べながら次に話すべきかを,他人の行動と自分の行動を照らし合わせて判断しているためであることが示唆された.また,人は会話への関与が小さくなるに従って,食事に対する積極的なアクセスが見られた.さらに,食事の会話では,次話者の選択は発話交替の瞬間に決まるのではなく,その前からすでになされていることが示唆された.
著者
片山 卓也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.99, pp.13-16, 2007-06-14
被引用文献数
1

我々の社会は、非常に多数の相互に関連した法律により規定されている。それらは社会の組織や構造、目標や目的を記述すると同時に、組織における活動や手続きを定めており、われわれはその法律に従って社会活動を行っている。したがって、法律が適切に作られており、それが社会のなかで正しく運用されていることは、社会の安心性の基本である。これは、社会というシステムを考えたとき、法律がこのシステムの仕様の役割を果たしていることを意味している。本稿では、このような観点から、法律の作成および法律を実現する情報シメテムの構築に対して工学的アプローチを提案し、その研究課題などについて展望する。
著者
大塚 裕子 伊藤 裕美 川野 佐江子 大村 陽 室町 泰徳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.390, pp.73-78, 2010-01-18

本研究は,道路や鉄道の建設など大規模な都市交通プロジェクトに関する国際共同研究(Mega Projects in Transport and Development by OMEGA Centre)の日本プロジェクトの一部として進められている.大規模な都市交通プロジェクトに関わった多様な人々を対象に,プロジェクトに関する経験的なエピソードを得ることを目的としてインタビューを実施し,経験的なエピソードからプロジェクトに関する知見を取り出し,プロジェクトに関する新たな評価指標を作成することが目標である.知見の取り出しについては,テキストマイニング技術による自動的な抽出を最終的な目標としているが,本稿では自動抽出に向けて,収集したインタビューデータがどのような性質を有しているか,着目すべき言語表現や言語構造は何かについて基礎的な分析を行った.
著者
広瀬 雄二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICM, 情報通信マネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.120, pp.35-37, 2009-07-02

東北公益文科大学では,2年次にRubyを用いた基本的なプログラミングを必修科目としている。計算機技術者を目指すための講義とは異なり,そこでは仕事を遂行する手順の組み立て,考え方,レポート文書の構成法を深く学ばせることを目的としている。全くの初心者を対象に実際に重ねて来た講義を基に,ゆとり教育世代の学生に対する情報処理基礎教育のあり方進め方になどについて展開する。
著者
田島 孝治 安藤 公彦 大島 浩太 寺田 松昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.1084-1097, 2009-07-01
被引用文献数
1

本論文では,我々が開発した情報提示システム「水晶珠」について述べる.水晶珠とは,個人の現在位置と時刻情報から,そのとき,その場所で,その人だけに必要と思われる情報を生成し,携帯端末に自動的に映し出す情報提示システムである.提案システムは,近年注目されているContext-Awareの考え方を利用しており,秒単位で生じる位置情報による膨大な行動履歴の保存と,多種の予測方式や携帯端末固有の環境に柔軟に対応できる必要がある.そこで,個々の履歴を圧縮するのではなく,地域の特性を利用した行動履歴保存方式を提案する.提案方式により,その地域で意味のある点を抽出し,行動履歴の保存に利用することでデータ量を削減する.また,行動の予測はインタフェースのみを定義することにより,多種の予測方式へ適応可能なシステムを実現した.提案システムに実際の行動履歴を入力した検証実験により,行動履歴の保存に必要なデータ量の削減とプロトタイプシステムによる動作を確認した.提案システムの試作により,事前のユーザ登録のみで,情報提供を受けるときには利用者は入力作業を行う必要のない情報提示システムの可能性を示唆した.
著者
佐藤 浩史 山崎 敬広 高橋 紀之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.289, pp.37-41, 2008-11-06

GPSなどによる位置情報は主にナビゲーションサービスで利用されてきたが,昨今は,各種のSNSやTwitterに代表される緩いコミュニケーションサービス,マーケティングなどにおいても重要なものとなってきている.しかし一方で,一般ユーザが自分の位置や行動の詳細を公にすることはプライバシ保護の意味で問題がある.そこで,コミュニケーション目的の公開に適した情報を生成するため,コンテクスト全体を曖昧にしつつ,位置とユーザの関連の強さを定量化する手法を提案する.この値は「におい」をメタファとして説明することが出来る.さらに適用イメージとして,お互いの「におい」をユーザ間で共有するSNSを例示する.
著者
小林 久美子 ヌグラハ イ グスティ バグス バスカラ 森田 啓義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.79, pp.43-48, 2009-06-04
被引用文献数
1

都市部において移動ノードが収集した情報を有効活用するため,情報を収集した場所に着目し,位置情報(緯度,経度)をキーとして,格子状のエリア毎に配置したステーションで管理する「位置に基づく情報の分散管理システム」を提案する.提案システムでは,エリア内は無線LANによるステーションと移動ノードのクライアント・サーバ型で,エリア間は有線LANによるステーション同士のP2Pで,通信を行う.エリア間P2Pネットワークでは,2次元の格子状エリアをトーラスと考え,緯度および経度方向の2つの1次元リングを用いた論理的ルーティングテーブル(フィンガーテーブル)を用いる.このフィンガーテーブルを参照することで,ステーションは位置情報に基づいて他エリアのステーションが管理する情報の検索や登録が可能となる.本稿では提案システムの基本シミュレーション評価結果を報告する.
著者
西川 博昭 冨安 洋史 青木 一浩 水野 修 末田 欣子 チャウ チーオン 宇津 圭祐 石井 啓之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.92, no.7, pp.1003-1014, 2009-07-01

筆者らは,大規模なインフラ設備を必要とせず,いつでもどこでも情報通信サービスにアクセスできる,アドホックユビキタス通信環境の実現を目指して,データ駆動ネットワーキングシステムの研究開発プロジェクトを推進している.本論文ではまず,アドホックユビキタス通信環境に対する三つの要求条件を示す.第1の要件として,ユビキタス環境におけるコミュニティ情報を活用した目的ノード発見方式の必要性とその実現法を論じ,問合せパケット数の削減効果を示す.続いて,第2の要件である,アドホックネットワークにおける品質保持型情報転送方式として,マルチポイント・ポイント情報転送方式の提案とその実現法を述べ,品質劣化を抑制できることを明らかにする.更に,第3要件として,VLSI試作したデータ駆動ネットワーキングプロセッサCUE-v3について概要を示すとともに,アドホックユビキタス通信環境の各種処理のオフローディング方式を検討し,一次評価のために,上記アドホックユビキタス機能実現に必須な基本機能であるUDP/IPをオフロードし,多重処理性により複数パケットの処理を1パケットのヘッダ処理時間に極小化が可能であることを示す.
著者
松本 知弥子 馬 強 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.192, pp.105-112, 2001-07-11

WWWの急激な進歩と普及によって, 多くの一般のユーザが多種多様な情報を受信・発信できるようになり, 情報資源の量は, 日々増加し続けている.ユーザが大量の情報の中から, 情報を検索することは非常に困難な作業である.特に, 地域密着情報のようなローカル的な情報を獲得するには, 従来の検索やフィルタリング手法は不十分である.本稿では, Webページのローカル度という新しい尺度を定義し, それに基づくフィルタリング手法を提案する.ローカル度の定義方法として, 1文書内のローカルさを特徴付ける地理用語や組織名の頻度・詳細度・位置情報と, 他のページとの関係からリンク構造解析や類似しているページの数を用いる.また, ローカル度の定義を評価するための予備実験の結果を示す.