著者
筒井 佐代 Tsutsui Sayo ツツイ サヨ
出版者
大阪大学全学教育推進機構
雑誌
大阪大学高等教育研究 = Osaka University higher education studies (ISSN:21876002)
巻号頁・発行日
no.9, pp.77-87, 2021

教育実践レポート本稿では,効果的なオンライン授業の方法について考察するために,2020年度に大阪大学において開講された1年次対象の少人数セミナー型科目「学問への扉:日本語のコミュニケーションを考える」の授業実践を振り返る.特にその主要な授業活動として行ったグループワークでの研究活動に焦点を当て,COVID-19の影響によって対面授業からオンライン授業に変更したことによる授業活動の変更点を確認し,受講生へのアンケート調査の結果から受講生の授業への評価を参照した上で,相互行為の「場」の共有という観点からオンライン授業の困難点や課題について考察する.
著者
窪田 好浩 辰巳 敬
出版者
一般社団法人 日本真空学会
雑誌
真空 = JOURNAL OF THE VACUUM SOCIETY OF JAPAN (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.205-212, 2006-04-20
参考文献数
68
被引用文献数
4
著者
高橋 浩 西村 陽一
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.90, no.2, pp.138-142, 1969
被引用文献数
2

結晶度の低いハロイサイトから合成したA型ゼオライトの吸着特性を容量法およびスプリングパランス法によって調べた。ハロイサイトから合成したA型ゼオライト(ゼオライトA')の吸着特性はモレキュラーシープA(M.S.A)の吸着特性と異なる。すなわち,ナトリウム型において,モレキュラーシーブAはn-パラフィン(>C3)を吸着しないのに対して,ナトリウムーゼオライトA'はかなりの量のn-パラフィンを吸着する。またカルシウム型において,モレキュラーシープAはイソパラフィンを吸着しないことが知られているが,カルシウムーゼオライトA'はイソブタンを吸着する。これらの実験結果はゼオライトA'の平均細孔が対応するモレキュラrシープAの細孔より大きいことを示している。化学分析その他の結果から,原料ハロイサイト中に不純物として含まれていた鉄がゼオライト構造中に残っており,ゼオライトA'とモレキュラ-シ-ブAの吸着特性の相違はアルミノケイ酸塩骨格中の鉄の置換によるものと考えられる.
著者
吉田 元
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.102, no.11, pp.823-828, 2007-11-15
参考文献数
26
被引用文献数
4

現在清酒は, 台湾, 韓国, 中国, ベトナム, オーストラリア, カナダ, 米国, ブラジルなど多くの国で造られている。本稿によると, 20世紀初めからの台湾における清酒醸造は, これらの先駆けであり四季醸造技術や理研酒など様々な試みが行われている。<BR>先人達の努力と経験に学ぶところ, 日本と台湾の深いつながりについて考えさせられるところが多い技術史である。
著者
松川 創 佐藤 布武 橋本 剛
出版者
人間-生活環境系会議
雑誌
人間-生活環境系シンポジウム報告集
巻号頁・発行日
vol.38, pp.203-206, 2014

本研究の目的は都市空間構成と音環境の関係を明らかにすることである。茨城県土浦市は土浦城の城下町を基に開発した経緯から新旧多様な都市空間構成を有する。土浦市中心市街地において2014年7月25~27日に開催された土浦祇園まつりの山車・御囃子の音を音源のサンプルとして、等価騒音レベル等を実測した。その結果、低層住宅地と中高層商業地で音の広がり方に顕著な違いが見られた。また高架道や建物単体の影響が明らかとなった。
著者
横内 裕人 須田 牧子 池田 寿 藤田 励夫 山口 華代 荒木 和憲 一之瀬 智
出版者
京都府立大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

東アジアにおける日本・朝鮮・中国の文化交流を考える基礎情報を得るため、長崎県対馬市に所在する渡来経巻を悉皆調査した。具体的には、豆酘・多久頭魂神社に所蔵される高麗再雕版大蔵経の詳細な目録を作成し、他の寺院等に所蔵される再雕版大蔵経との比較検討を通じて、本経巻の成立・伝来を考察した。その結果、本大蔵経は、おそらくは15世紀頃に印刷され、江戸時代までに対馬に伝来した経巻であり、李氏朝鮮と対馬との緊密な関係の中でもたらされた文化財であることが確認された。