著者
大谷 雅人 岩泉 正和 佐藤 新一 宮本 尚子 矢野 慶介 平岡 宏一 那須 仁弥 高橋 誠
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.125, 2014

林木遺伝資源の生息域内保存を進めるにあたっては、集団内の遺伝的変異の維持機構を明らかにすることが重要である。本研究では、中間温帯林の主要な遷移後期樹種であるモミを対象として、花粉及び種子を介した遺伝的流動の様態を分析した。福島県いわき市の固定試験地(約1 ha)の7地点において2002年、2005年、2010年に採取された自然散布種子のうち約650粒の胚と雌性配偶体、および試験地内の成木327個体について、SSR12遺伝子座における遺伝子型を決定した。種子散布量には豊作年と並作年の間で約5倍の差が認められたが(125.2~652.9粒/m<sup>2</sup>)、試験地外からの遺伝子流動の割合は調査した3繁殖年次間でほぼ一定であった(種子経由:約13~15%、花粉経由:53~57%)。種子親・花粉親として寄与した試験地内の成木の個体数や多様性についても、繁殖年次による差異は認められなかった。ただし、複数年にわたって種子親・花粉親として寄与した個体は3繁殖年次の寄与個体ののべ数のそれぞれ60.3%、42.4%にすぎなかったことから、各成木個体の雄性・雌性繁殖成功は年次ごとに大きく異なることが示唆された。
著者
吉田裕著
出版者
学習の友社
巻号頁・発行日
1981
著者
松下芳男著
出版者
五月書房
巻号頁・発行日
1981
著者
石井 米雄
出版者
京都大学東南アジア研究センター
雑誌
東南アジア研究 (ISSN:05638682)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.352-369, 1972-12

この論文は国立情報学研究所の学術雑誌公開支援事業により電子化されました。
著者
齊藤 陽子 瀬戸 康弘 井出 雄二
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 = Bulletin of the University of Tokyo Forests (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
no.137, pp.65-75, 2018-03

クヌギは,1960年代以降シイタケ原木として需要が高まり,急激に造林が進んだ。この時代の前後でクヌギ人工林が遺伝的に異なるかを明らかにするため,静岡,山口,大分で,クヌギ高齢人工林6林分,壮齢人工林13林分および対照として大陸の韓国1集団,中国2集団,計990個体を核SSRマーカー7座および葉緑体SSR6座で解析した。その結果,核DNAの多様性は中国集団が高く,日本の人工林では林齢区分や地域による明確な違いはなく,韓国集団と同程度であった。またSTRUCTURE解析では,K=3の時,中国集団が異なるクラスターを形成した。葉緑体ハプロタイプは16個検出され,静岡5林分中4林分,山口全3林分,大分11林分中4林分で同じ特定のハプロタイプの頻度が90%以上であった。一方,大陸ではそのハプロタイプの頻度は低かった。葉緑体の(δμ)2に基づき近隣結合法により作成した系統樹では,大陸と日本の2つのクレードが形成されたが,その中間に位置する人工林もあった。ハプロタイプの多様度は,高齢林より壮齢林で高い傾向があった。これらのことから,地域によっては1960年代前後でクヌギ人工林の遺伝的特性が異なり,韓国産種苗がそれにかかわっていた可能性があることが示唆された。
著者
長谷川 陽一 吉田 明弘 三嶋 賢太郎 高田 克彦
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.125, 2014

花粉化石に含まれる分解が進んでいるDNAを解析するためには、1細胞あたりに多数コピーが含まれる細胞質DNAを用いる必要がある。スギの葉緑体DNA(cpDNA)には、多くのマイクロサテライト(SSR)領域が含まれていることが明らかになっているが、スギの葉緑体SSRの多様性を天然林集団で明らかにした研究はない。そこで本研究では、高標高のスギ天然林集団として八甲田山1・2と秋田駒ケ岳カルデラ内の3集団を、低標高の集団として鰺ヶ沢、碇ヶ関、仙岩峠、鳥海、雄勝峠の5集団を対象として葉緑体SSR18座とクローン識別用に核SSR5座を用いた解析を行った。高標高の集団の、八甲田山1では全10サンプルが1クローンと、八甲田山2では全45サンプルが8クローンと、秋田駒ケ岳では全19サンプルが1クローンと推定された。また、八甲田山2における8クローンは全て、葉緑体SSRを使っても識別することが可能であった。低標高の集団では、69%~96%の個体が葉緑体SSRマーカーによって識別可能であった。これらの結果から、スギ天然林集団において葉緑体SSRマーカーに遺伝的多様性があることが明らかになり、花粉化石のDNA解析に使用できると考えられた。
著者
今村 文 稲毛 博美 Fumi Imamura Hiromi Inage
出版者
日本女子体育大学
雑誌
日本女子体育大学紀要 (ISSN:02850095)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.73-78, 2002-03

【1. Purpose】In recent years, modern dancing has tended to interact with other art fields. The interaction with music has been particularly close and fruitful. For dance education, it is important to develop the basic ways in which children can be made sensitive to music. This study focuses on childhood, and researches the relation between dancing and music in an actual class taught by a dancer. 【2. Method】Target: The children's dance class 1) Completion of the questionnaire by the teacher 2) Measurement of music use time in class 3) Analysis of the video of the class 【3. Results and Analysis】The rate of music use time in class showed high numerical value and CD and cassette use is evident. In addition, frequent use of voice (the teacher also sang) was also considered to be music. In this study, no significant difference was seen between individual teachers' teaching methods. However, individual preferences were noticed in music selection. Each teacher use a wide range of music and strives to develop a feeling of rhythm by being put in the rhythm of the music and giving an enjoyable class. Students' movements were strongly influenced not only the rhythm of the recorded music but also the teacher's counting. 【4.Postscript】Songs sung by the teacher can communicate her breathing pattern. The merger point of music and dance can be found here. And, all dancing is influenced by this point, not only children's. The dance teacher must use both live vocal and recorded music with a sense of purpose.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1333, pp.62-64, 2006-03-20

2月上旬、東京三菱自動車販売の高井戸店の販売員である金子律子さんに、三菱自動車の益子修社長から祝福の電話が入った。 自動車メーカーのトップが、販売員にわざわざ電話をしたのには訳がある。金子さんは昨年10月、社長に直訴して本社社員から販売店に出向したのだ。益子社長は、金子さんが1月に自動車を初めて売ったことを知り、電話をかけてきた。
著者
吉海 直人 YOSHIKAI Naoto
出版者
京都
雑誌
同志社女子大学大学院文学研究科紀要 = Papers in Language, Literature, and Culture of the Graduate School of Doshisha Women's College of Liberal Arts (ISSN:18849296)
巻号頁・発行日
no.13, pp.1-14, 2013-03

『百人一首』に「暁」は一例(三〇番)しか詠まれていないが、勅撰集の詞書に戻すともう二例(三六・七一番)が浮上する。さらに「あさぼらけ」(三一・五二・六四番)・「よもすがら」(八五番)も対象となる。その他、「嘆きつつ」(五三番)・「やすらはで」(五九番)を含めて、「暁の時間帯」が内包している様々な問題点を分析してみた。その結果、暁の始まりは日付変更時点であることから、男女の「後朝の別れ」の時間帯と重なること、暁の前半は真っ暗だが、後半(あさぼらけ)は次第に明るくなっていること、だからといって「明く」を安易に夜が明けると解するのは危険であることを論じてみた。また暁の到来は視覚ではなく聴覚で察知したこと、視覚としては「有明の月」が象徴的に描かれていることも指摘した。百人一首はもちろんのこと、「暁の時間帯」の重要性はもっときちんと認識・把握されるべきである。
著者
西龜 正夫
出版者
地球學團
雑誌
地球
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.189-195, 1932-09-01

pdfファイル:英目次のタイトル「The Front Ground and Ecnomic Aspects of the City of Kure」
著者
藤田 俊貴 首藤 一幸 西川 武志 大西 真晶
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.321-326, 2017

高性能なカメラが安価で手に入るようになった.そこで,多数のカメラを用いて多数の撮影対象を複数の視点から撮影することが可能になってきた.サッカーや音楽ライブ等で多数のカメラを活用するためには,カメラ毎にどこを撮影するか決定して撮影する必要がある.また撮影したい映像によっては,複数のカメラが同じ場所を撮影しないようにカメラ間で協調制御をする必要がある.しかし人の手により多数のカメラを操作することや,協調制御を行うことは困難である.よって,多数のカメラを用いて多数の撮影対象を撮影するには,カメラを自動制御するべきである.カメラを自動制御する際に,制御するプログラムを書き下すのは大変であり,また撮影したい映像を撮影するように制御プログラムを書くのは困難である.そこで本論文では,撮影者が撮影指針を点数付けで与えることにより,複数台のカメラを自動制御する制御手法を示す.本制御手法を用いることで,撮影者が撮影したい映像を自動で簡単に複数撮影することが可能となる.提案制御手法の有効性を確認するために,Unityで作成したシミュレータ上で行った実験の結果を示す.実験は点数付け方法を変化させて提案制御手法で撮影することで行い,その結果撮影映像が変化し,また複数のカメラが連携して撮影していることを確認した.
著者
雨宮 敏子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.69, 2017

<b>目的</b> クエン酸を用いてカルボキシ基を導入後に銅処理した染料不使用型の消臭綿布について,既に報告した.クエン酸処理綿布についてはアンモニアやエタンチオールに対する除去能は認められたが,酸処理に伴う綿繊維の脆化がみられた.本研究では,調製消臭布の強度を保持する目的で新たにクエン酸塩を用い,その消臭能を検討した.<br><b>方法</b> 綿ブロードを25℃のクエン酸二水素ナトリウム水溶液に浸漬し,予備乾燥後,熱処理を行った.クエン酸塩処理後,硫酸銅(II)五水和物を用い85℃で30 min,銅処理を行った.試料布2 gを入れた2 Lテドラーバッグにアンモニア1000ppmまたはエタンチオール100ppmを含む空気を導入後,バッグ内の気体の残存濃度を気体検知管法またはガスクロマトグラフ法で経時的に測定した.<br><b>結果</b> 得られた試料布の強度はクエン酸処理の場合よりも高かった.未処理綿布(白布)に対し,クエン酸塩処理綿布のアンモニア除去性能は顕著に向上した.カルボキシ基が繊維高分子に導入され,酸塩基中和反応による除去性が高まったと考えられる.また,クエン酸塩処理後に銅処理を行うことにより銅の取込量が増加したことから,導入されたカルボキシ基が銅の結合サイトとして用いられたことが示された.本研究で得られた消臭綿布は,酸塩基中和反応によるアンモニア除去と銅の酸化分解作用によるチオール除去という2つの異なる消臭機構を合わせ持つとともに,処理による強度低下が少なく,実用上有用であると考えられる.
著者
雨宮 敏子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.68, 2016

<b>目的 </b>これまで媒染染色により染料を銅の主な担持サイトとした消臭綿布を調製してきた.本研究では染料を用いず,多価カルボン酸を用いて綿布にカルボキシ基を導入後,銅処理を行った.調製した試料布のアンモニアやエタンチオールに対する除去能を検討した.<br><b>方法</b> 綿ブロードを25℃のクエン酸水溶液に浸漬し,予備乾燥後,熱処理を行った.クエン酸処理後,硫酸銅(II)五水和物を用い85℃で30 min,銅処理を行った.試料布を入れた2 Lテドラーバッグにアンモニア1000ppmまたはエタンチオール100ppmを含む空気を導入後,バッグ内の気体の残存濃度を気体検知管法または炎光光度検出器を用いたガスクロマトグラフ法で経時的に測定した.<br><b>結果</b> アンモニア除去については,30 min後,クエン酸未処理綿布(白布)では 600ppmであったのに対し,クエン酸処理綿布では0ppmを示し,クエン酸処理によりアンモニア除去性能が顕著に向上した.導入されたカルボキシ基との酸塩基中和反応による除去が行われたと考えられる.また,クエン酸処理により銅の取込量が増加したことから,導入されたカルボキシ基が銅の結合サイトとして用いられたことが示された.本研究で得た試料布はこれまでの媒染染色による銅量より少なかったが,エタンチオールに対する酸化分解型の除去能は示された.近年のアゾ染料への規制強化を考慮し,染料を用いずに綿布に銅を担持する方法は有用であると思われる.
著者
酒井大地 高橋平 筧捷彦
雑誌
第74回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.673-674, 2012-03-06

Twitterに投稿された情報から、イベントと思われる情報を抽出し、イベント開催地やイベント開催日時を利用者に提示するWebサービスの開発を行った。また、リアルタイムで出来事を検索するサービスとして、電車遅延情報や商品の発売延期情報を検索できるサービスの開発を行った。
著者
河瀬 諭
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.19-24, 2009
参考文献数
14

音楽演奏において,視覚情報は演奏者の表現を聴取者が理解する上で重要な役割を果たしている.中でも視線は,これまでにも定性的にはその重要性が指摘されながら,定量的にはほとんど検討されてこなかった.そこで,本研究は,実際に演奏中の視線行動を分析することにより,音楽演奏に果たす視線の役割を明らかにすることを目的とした.手続きとして,音楽を専攻する学生で構成されたポピュラー音楽バンドの演奏を録画し,各演奏者の顔の向きを分析した.その結果,演奏者は楽曲構造に依存して互いに頻繁に視線を交わすこと,楽曲上の中心的な役割を担う者を見ることが示された.このような行動は,より良い演奏音の産出という演奏者間コミュニケーションのみならず,観客の注意を誘導し,次の音楽的主役へ向ける演奏者-聴取者間コミュニケーションの役割もあると考えられる.

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著者
椎尾辨匡 大島泰信編輯
出版者
宗教大學出版部
巻号頁・発行日
1907
著者
山田 隆亮 越前 功 手塚 悟 吉浦 裕
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C, 電子・情報・システム部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. C, A publication of Electronics, Information and System Society (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.126, no.9, pp.1127-1137, 2006-09-01
参考文献数
17
被引用文献数
4

Emerging broadband networks and high performance of PCs provide new business opportunities of the live video streaming services for the Internet users in sport events or in music concerts. Digital watermarking for video helps to protect the copyright of the video content and the real-time processing is an essential requirement. For the small start of new business, it should be achieved by flexible software without special equipments. This paper describes a novel real-time watermarking system implemented on a commodity PC. We propose the system architecture and methods to shorten watermarking time by reusing the estimated watermark imperceptibility among neighboring frames. A prototype system enables real time processing in a series of capturing NTSC signals, watermarking the video, encoding it to MPEG4 in QGVA, 1Mbps, 30fps style and storing the video for 12 hours in maximum