著者
牛田 智
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
化学と教育 (ISSN:03862151)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.406-407, 2016-08-20 (Released:2017-02-01)
参考文献数
6

藍は,日本人にとって最も身近な天然染料であるが,日本だけでなく,世界各地で古くから用いられてきた。その青色の色素はインジゴと呼ばれるが,緑色をした藍植物に含まれる無色の成分から,酵素反応や酸化といった化学反応で生まれ,また,染色する場合は,酸化還元というプロセスが関与する。これらのことは,教材という観点から考えると,歴史,地理,生物,芸術・工芸,化学など,様々な方向からのアプローチが可能である。本稿では,藍に関するちょっと不可思議な秘密を解説する。
著者
岡本 信一 平岡 英一 辻井 幸雄 古田 純一郎
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会誌 (ISSN:03855090)
巻号頁・発行日
vol.10, no.3, pp.59-65, 1983-12-15 (Released:2017-01-16)

Neutron radiography was used for examination of the inner parts of a pearl as one of non-destructive methods. The neutron radiography is similar to the radiography by X-rays and gamma-rays from the radio-isotopes such as Co-60, Ir-192, and Yb-169. Thermal neutrons are used for neutron radiography. The mass absorption coefficients of water and organic materials for thermal neutrons are extremely larger than those of other pearl materials (CaCO_3, MnCO_3, ……). The neutron radiographs of blue and black pearls are compared with their X-rays and gamma-rays radiographs. The former are better and sharper than the latters. The exposure methods for photographic detection of neutron imaging are described in this paper.
著者
Sho TSUGAWA
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
IEICE Transactions on Communications (ISSN:09168516)
巻号頁・発行日
pp.2017EBI0003, (Released:2018-02-21)
被引用文献数
16

Socially aware networking is an emerging research field that aims to improve the current networking technologies and realize novel network services by applying social network analysis (SNA) techniques. Conducting socially aware networking studies requires knowledge of both SNA and communication networking, but it is not easy for communication networking researchers who are unfamiliar with SNA to obtain comprehensive knowledge of SNA due to its interdisciplinary nature. This paper therefore aims to fill the knowledge gap for networking researchers who are interested in socially aware networking but are not familiar with SNA. This paper surveys three types of important SNA techniques for socially aware networking: identification of influential nodes, link prediction, and community detection. Then, this paper introduces how SNA techniques are used in socially aware networking and discusses research trends in socially aware networking.
著者
橋本 貢士 森 昌朋
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.101, no.4, pp.1000-1006, 2012 (Released:2013-05-10)
参考文献数
10

甲状腺ホルモン及び甲状腺ホルモン受容体(Thyroid hormone Receptor:TR)β1は肝臓でのコレステロール代謝に主要な役割を果たしており,近年その詳細な分子機構が明らかになってきた.さらに甲状腺ホルモンの脂肪酸合成への関与も解明されてきている.さらに新規TRβ1選択的甲状腺ホルモンアナログ(T3アナログ)の臨床試験が海外で行われ,心臓や甲状腺機能に影響なく脂質低下効果が示されている.今後スタチン製剤とは異なるの高コレステロール血症へのこれらのアナログの臨床応用が期待される.
著者
伊藤 恵子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.1-11, 2012 (Released:2013-09-18)
参考文献数
32
被引用文献数
1

本稿は、自閉症スペクトラム障害(ASD)児の指示詞理解における非言語情報の影響を調べることを目的とした。対象は10名のASD児、対照群は10名の定型発達(TD)者であった。方法は、まず言語教示のみで、つづいて言語教示と異なる対象に視線を向けて、最後に言語教示と異なる対象に指さしをして指示対象を特定する指示詞理解実験を行った。その結果、ASD児はTD者に比べ、話し手の非言語情報を指示対象特定の手がかりとして活用しない者が多く見いだされた。これには、話し手の視線方向の特定や、視線からの話し手のコミュニケーション意図の理解などが関連していると推察され、語用論的能力とも深くかかわる可能性があった。このように対人的情報の処理に多くの困難を抱えるASD児の語用論的能力への支援に際し、その場に即した適切な言語や話しことばの獲得といった表層的行動を扱うだけでは十分でなく、言語獲得の基礎になる社会性の育成への働きかけの重要性が示唆された。
著者
岡谷 貴之
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.92-96, 2015 (Released:2015-04-15)
参考文献数
9
被引用文献数
10

3 0 0 0 OA 国訳大蔵経

著者
国民文庫刊行会 編
出版者
国民文庫刊行会
巻号頁・発行日
vol.第1冊, 1918
著者
大場 渉 奥田 知靖 菅 輝 塩川 満久 沖原 謙
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-27, 2011-03-31

本研究は、バスケットボールの公式試合中における各選手とボールの移動距離と移動速度を明らかにし、体力的トレーニングの効果的なコーチング資料を提供することを目的とした。分析対象の試合は、第○○回全国高等学校総合体育大会女子準決勝A高校対B高校(74-68でA高校勝利)であり、撮影された画像を基に、DLT法を用いた三次元画像解析法により全選手とボールの移動距離・移動速度を算出した。その主な結果は次の通りである。1)高校女子選手の移動距離の平均と標準偏差は5587±171mであった。2)高校女子選手の最高移動速度の平均と標準偏差は7.03±0.51m/sであった。3)最高移動速度に対する移動速度割合の度数分布から、ゲーム中の運動強度割合は高強度:中強度:低強度は5:4:1であった。これらの結果から、バスケットボールにおけるコンディショニングや戦術に関する若干の指導上の示唆が得られた。
著者
阿部 憲太 姥浦 道生
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.421-428, 2017-10-25 (Released:2017-10-25)
参考文献数
6
被引用文献数
1

近年、風営法の届出を出していないが、外見上・用途上は所謂'ラブホテル'として認識される、いわゆる'疑似'ラブホテル等が発生してきている。これら擬似ラブホテル等を自治体が問題視する中で、ラブホテル建築規制条例(以下、条例)を定めることで擬似ラブホテル等を規制する動きが出てきた。本研究では、条例によるラブホテル等に対する立地規制に関する規制内容を把握すると共に、その立地規制の効果と課題を明らかにすることで、今後同様の立地規制を検討する際の有用な知見を得ることを目的としてる。研究の結果として、条例により条例ラブホテル等に対してどの程度立地規制をかけようとも、条例の適用外となる条例外ラブホテル等が発生し、結局はラブホテル等の需要がある、若しくは需要を生み出したいと事業者が考える場所にラブホテル等が立地してしまうという実態が明らかになった。一方、条例の対象施設として該当すればその立地のコントロールは可能であるので、条例ラブホテル等を適当に規定することが重要である。以上より、条例外ラブホテル等が発生する要因を明らかにすることが必要である。
著者
光石 亜由美
出版者
奈良大学
雑誌
奈良大学紀要 (ISSN:03892204)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.280-265, 2014-03

園田てる子(一九二六~一九七六年)は、埼玉県熊谷市生まれの小説家である。少女小説、推理小説、官能小説、性風俗の体験記、エッセー等さまざまな仕事を残したが、その生涯、業績はまったくといっていいほど知られていない。本稿では園田てる子の妹・石山三重子さんのインタビュー、娘・典子さん(フランス在住)とのメールと、園田てる子の著作から、その生涯と作家活動を描き出し、一九五〇年代から一九七〇年代に、女性のセクシュアリティを前面に押し出し、独特の地位を保った園田てる子の足跡をたどる。
著者
渡邊 幾子 植田 和美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成23年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.175, 2011 (Released:2011-08-30)

【目的】ういろうの歴史は古く鎌倉時代に中国から伝わったとされる。名古屋、山口、京都をはじめ全国各地でういろうは作られており、主原料やその配合割合により特性があると考えられる。徳島でも全国的な知名度は低いが小豆あん、米粉、砂糖を主原料とした阿波ういろう(以下、阿波)が寛政年間に作られ始め、現在も親しまれている。アンケート調査から、ういろうの有名な地域としてあげられた名古屋、山口の市販ういろう(以下、名古屋、山口)と阿波を比較検討し、その地域特性を明らかにすることを目的とした。【方法】2008年度にアンケート調査を実施し、その結果から名古屋と山口の各5種ずつを用いて、破断強度、水分含量、糖度、色彩を測定し、阿波10種と比較検討した。【結果】アンケート結果から、ういろうが有名と思う地域は名古屋が72.7%と最も高く、徳島24.2%、京都3.5%、山口2.5%と続いた。これはアンケート対象者が徳島県在住者であることが影響し、徳島が2位となったと考えられた。ういろうの品質表示から主原料は、阿波が米粉、名古屋は米粉と澱粉、山口は小麦粉、澱粉およびわらび粉を使用している傾向がみられた。これらの破断強度を測定した結果、破断応力では阿波が9.311×104N/m2と最もかたく、名古屋5.135×104N/m2と山口5.667×104N/m2は近似していた。水分含量では阿波が34.65%と最も少なく、名古屋44.34%、山口44.47%となった。いずれも阿波と名古屋、阿波と山口で有意に差(p<0.01)がみられた。この3地域の比較から、阿波は水分含量が少なく、かたいという特性がみられた。
著者
松倉 聡史 三戸 尚史
雑誌
名寄市立大学社会福祉学科研究紀要 (ISSN:21869669)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.13-29, 2018-12-28

社会福祉学を学ぶ学生にとって、しかも教職課程で高校公民の免許取得を目指す学生にとって、社会権の意義及び生存権の法的性格を学ぶことは福祉国家における人権思想の基礎を築くことになろう。憲法の生存権規定がどのような性格であるのかが真正面から争われたのが、朝日訴訟と呼ばれる事件である。朝日訴訟最高裁判決では、朝日茂の死亡によって生活保護受給権の一身専属性を理由に訴訟継承しうる余地はなしとし、その後の「なお、念のため・・・当裁判所意見を付加する」とする傍論ではプログラム規程説とされる見解が示されている。最高裁判決50周年を迎え、朝日訴訟の先例的な意義への注目度は薄くなっているかもしれない。しかしながら、朝日訴訟の「人間裁判」としての「人間に値する生存」を朝日茂の手記から考察し、防衛費予算に占める社会保障費の減少、生活保護世帯の増加等、当時と酷似する現代的意義を「朝日訴訟運動史」から考察する。
著者
杉山 登志郎
出版者
一般社団法人日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.62-66, 2018 (Released:2018-01-31)
参考文献数
11
被引用文献数
6

The author describes ego-state therapy. This psychotherapy is used for treating multiple personality disorders. The author mentions the theoretical background of this method, and practical points. Initially, ego-state therapy was developed as a type of hypnotherapy, but it evolved as a safe therapeutic method in combination with trauma processing therapies. The author presents a case study, and discusses the clinical significance of this treatment.

8 0 0 0 OA 贋貨つかい

著者
坪内逍遥 著
出版者
駸々堂
巻号頁・発行日
1888