著者
文部省 著
出版者
日本書籍
巻号頁・発行日
vol.卷2, 1926
著者
渡部 充
出版者
神戸女学院大学
雑誌
女性学評論 (ISSN:09136630)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.63-82, 1993-03

The female characters of Mary Shelley's Frankenstein play essentially the same role of a subservient <Domestic Angel> and fall so vulnerably and innocently into the hands of the nameless creature,`Monster.'Such feminist critics as Moers,Poovey,Gilbert and Gubar,and Johnson, however, have shown that the male-dominance of the narrative and the monstrosity of the solitary heroes indicate that the consideration of relationship between<Woman Writer> and her text is very important to understand this seminal modern horror fully. This paper, drawing on the implicit metaphors of <Womb> on two levels of story-telling and of story-told, offers a new reading of Frankenstein. The monstrosity of the Monster, Victor, and Mary will respectively be shown as a head-on collision of the direct but ambiguous opposites, such as Creator/ Creature,Father/ Son,Culture/ Nature,(Woman)Writer/(Her) Text, and others. By acting out into the story her deep-felt antagonism between being forced to be a <Domestic Angel> and trying to be a <Woman Writer=Monster>,Mary, like Frankenstein himself, became a progenitor of herself, the author of Frankenstein. Her Monster,in its widest sense, represents the transgression of Frankenstein. Her Monster, in its widest sense,represents the transgression of the boundary between the level of human genealogy/ of story-told and the meta-level of super-human genealogy/ of story-telling. Thus, ati the end of the novel,the Monster is relieved from Mary's threefold narrative frame,to be her"hideous progeny"and"go forth and prosper" in this world of "Waking Dreams"
著者
ゴーシュ ダスティダー デバシリタ
出版者
筑波大学比較・理論文学会
雑誌
文学研究論集 (ISSN:09158944)
巻号頁・発行日
no.22, pp.171(70)-186(55), 2004-03-31

一 はじめに 安部公房の短編小説「R62号の発明」は一九五三年〈昭和二八年〉に「文学界」に発表された。この時期、二九歳の公房の世界観は戦争体験から時間を経てかなり変わってきており、公房は、後に言及するように、ある左翼系の文学サークルに加入し実験的な作品を書き始めていた。 ...
著者
藤崎 宏子
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.604-624, 2013 (Released:2015-03-31)
参考文献数
38
被引用文献数
1

1970年代以降の福祉国家再編の過程で, 家族を中心とする私的な関係性のなかで対応されてきたケアが社会問題として位置づけられ, 独自の政策的対応を必要とするようになった. しかしながらこの過程は, 単線的に, そしてスムーズに進んだわけではない. とりわけ家族主義的な規範が根強い日本社会では, ケアを「家族」に繋ぎとめようとする抵抗勢力がかたちを変えつつ存在し続けている. 本稿では, 70年代以降のケア政策の動向を追うことにより, 各年代の政策が前提とする, あるいは期待する家族モデルがどのように変容してきたかを明らかにすることを目的とした. 取り上げる政策範疇は子育てと高齢者介護における「労働」「費用」への支援策とし, 主要な分析資料は各種政策文書に求めた. 分析の結果, 70~80年代には子育て支援・高齢者介護政策ともに, 性別役割分業型家族を前提としたケア政策が採られたが, 90年代以降にはそのモデルは分岐していく. 子育て支援策においては, 男女の雇用環境の変化とこれにともなう家族の変容が認識されつつも, なお「男性稼ぎ手家族」を完全に放棄できない現状がある. 高齢者介護政策では, 高齢者の居住形態や介護態勢の多様化を受けて, 少なくとも制度設計上は「個人単位」が前提とされるようになった. ただし, 両領域ともに政策の家族モデルと社会的現実との齟齬は大きく, 多くの課題が残されている.
著者
鈴木 継美 今井 秀樹 小林 香苗 本郷 哲郎 柏崎 浩 大塚 柳太郎 鈴木 久乃 石田 裕美
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.91-102, 1988
被引用文献数
5 10

食材料 (生鮮67種, 加工・調理済70種) を一般市場より購入し, 某女子大生の食事記録に基づき83種の料理を作成した。これらの食材料と料理のセレン含量をWatkinsonの方法によって測定し, その値を文献値と比較した。これらの値に基づき, 食品群別セレン含量を定め, 国民栄養調査の結果 (昭和60年) を用い, 日本人1人1日あたりセレン摂取量を推定した。<BR>1) 生鮮食材料のうち高値を示したものは, 魚介類, 肉類, 卵類であった。文献値と比較すると, 生鮮, 加工両食材料ともにかなり食い違うものがみられた。<BR>2) 1人1回分の料理のセレン含量の大きかったものは, めん類, 卵料理, 肉料理, 魚介類の料理であったが, 料理のエネルギー含量100kcalあたりでみると, もっとも大きいものは魚料理であった。なお, 調理によるセレンの損失の可能性が一部の料理に認められた。<BR>3) 日本人1人1日あたりの推定摂取量は, 調理損失を考慮しないと, 104.2μgであった。
著者
大前 敦巳
出版者
上越教育大学
雑誌
上越教育大学研究紀要 (ISSN:09158162)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.31-47, 1997-09

小論は,フランスの大学人学資格に相当するバカロレア試験を主題に取り上げ,近年の改革に伴う試験の内容と,その準備のために望ましいと考えられている勉強法について検討する。バカロレア試験の実施過程にはリセの教員が多く動員され,またほとんどの試験は授業内容に関連した論述と口述からなるため,バカロレアの主たる試験準備の方法は,リセの授業で受けた内容の復習を行うことが中心になる。復習のために推奨される最も一般的な方法は,授業でノートに記入したことをカードに整理することである。さらに,模範解答集や模擬試験の問題を解くことを通して,過去に作成したカードを補足・修正することが勧められる。フランスでもバカロレア受験がユニバーサル化したのに伴って,日本の受験勉強に見られるのと同様の問題が指摘されている。今日の進学競争について論じるためには,高等教育の大衆化という多くの国に共通の現象を踏まえた上で,各国に固有の問題を明らかにしていくことが重要であると考える。
著者
松永 公廣 前迫 孝憲 菅井 勝雄
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学雑誌 (ISSN:03855236)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.161-165, 2001-08-20
被引用文献数
1

小学校における幾何教育にコンピュータシミュレーションを用いるためには, 学習者の状況を合わせた指導方法を明確にすることが必要であろう.そこで本研究ではDOS版で開発した立方体の展開図組立シミュレーションをWindowに移植し, そのシミュレーションと正方形の紙をセロテープで張り合わせて展開図を作成する「紙とセロテープ」による2つの授業方法を組み合わせた実践から, 以下のような結論を得た.(1)2つの授業方法による学習結果を比較すると, シミュレーションを利用した方が試行回数が多かった.学習者は頭に浮かんだ自分のアイデアを確認する方法としてシミュレーションを利用していることがうかがえる.(2)2つの学習方法を組み合わせた授業の場合は, 最初に「紙とセロテープ」を, 次に「展開図組立シミュレーション」を利用した方が成功数が多かった.(3)「展開図組立シミュレーション」を用いた授業では, 児童の興味が展開図以外の多様な図形を作ることにも向くことがあるため, 場合によっては展開図の学習に集中させる授業条件を設けることも必要であろう.(4)学習者は「展開図組立シミュレーション」を用いた授業を楽しいと回答していた.
著者
臼井 一茂 伏黒 哲司 船山 隆文
出版者
神奈川県水産技術センター
雑誌
神奈川県水産技術センター研究報告 (ISSN:18808905)
巻号頁・発行日
no.6, pp.55-61, 2013-03

平塚市及び平塚市漁協業同組合では、地元で水揚げされる鮮魚や活魚に対して、高品質化によるブランド化を推進している。また、地域型の水産加工品と共に、地元で収穫される農産物と組合わせた加工品についても、同市の特産品として開発を推奨している。平塚には平塚漁港があり、定置網や刺し網、しらす船曳網漁業のほか、カツオKatsuwonus pelamisやシイラCoryphaena hippurus、マアジTrachurus japonicusなどの五目釣りをする遊漁船業も盛んである。その遊漁船では、年間を通じて漁獲されるマサバScomber japonicusやゴマサバScomber australasicusなどが、季節的な点から脂がのらない魚体が多い。また、遊漁での釣り客も、釣られたさば類を持ち帰ることは少なく、新たな利用が求められていた。活魚を高品質に取り扱う方法として、活け締めが古くより知られている。特に高級魚であるヒラメParalichthys olivaceusやマダイPagrus majorなどでは、市場や活魚業者が包丁やカギなどで延髄を刺し、活け締めとしているほか、養殖のブリSeriola quinqueradiataやカンパチSeriola dumeriliなどでは、船上での延髄刺殺による活け締めが実用化されてもいる。また、遊漁で漁獲した活魚を品質良く持ち帰るため、魚(小型魚、大型魚)やイカなどに合わせた神経抜き用の道具も市販されている。そこで、平塚の遊漁船で漁獲された活きたサバ類の利用法として、高品質な肉質を維持させる活け締めと脱血、低温輸送によるブランド化が行えるかについて検討を行ったのでここに報告する。
著者
平本 義春
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.14-20, 1976

キスを用いて種苗生産の基礎である親魚養成の可否を検討し, さらに進んで種苗生産技術の方式を確立することを目的として1974年10月17日から1975年8月22日まで地元 (鳥取県大谷) で採捕したキスを室内水槽で飼育し, 水槽内での自然産卵, 産卵数およびふ化率等について若干の知見を得た。<br>1) 地曳網で採捕したキスをマアジ, ホウボウ, イシダイ等と混養して飼育することにより漁獲後10日前後で餌付けすることができた。餌料としては, マアジ, カタクチイワシ, ホウボウ, ハタハタ, シイラ, ヒラメ, ヒレグロ, アカガレイ, エビ類およびアサリを使用した。<br>2) 産卵盛期以外で水温が8.0-29.0℃の範囲内では外的刺激等がなければ日間摂餌量は水温が高い程多くなった。また水温が8.0℃以下では摂餌を全く行なわなかった。親魚の体重に対する日間摂餌率は, 2月下旬 (水温9.0-10.9℃) で1.53%, 4月上旬 (水温13.0-13.9℃) で4.58%, 8月下旬 (水温27.5-28.0℃) は6.50%であった。<br>3) 産卵期は6月中旬 (水温21.6℃)-9月上旬であり, その盛期は6月下旬-7月中旬であって, この30日間に総産卵数の2/3以上の卵が産出された。<br>4) 雌親魚8尾 (全長18.1-21.8cm; 雄7尾) による総産卵数は1,582,450粒であった。またこの8尾の1日の最多産卵数は80,000粒であった。<br>5) 産卵数の日変化から推すとキスは明らかに多回産卵魚であって, 産卵は1日1回, 2時間以内で終る。産卵時刻は日没前後であるが, 産卵期が進むにつれてその時刻は若干遅れる傾向が認められた。<br>6) ふ化率は22.5-90.9%の範囲にあり, 産卵期の前半において比較的高い値を示した。またふ化率は1日の産卵数が多い時に高い傾向を示した。<br>7) キスの親魚養成は室内の水槽で可能であり, 自然産卵によって採卵した卵はふ化率も高く種苗生産に充分使用できると考えられた。
著者
大石 修治 望月 圭介 平野 眞一
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.102, no.1185, pp.502-504, 1994-05-01
被引用文献数
3 6

The growih of emerald crystals by the flux evaporation method in the system Mo0_3 B_20_3 rs reported. The crys tal growth was conducted by heating a mixture of a so lute (3BeO・Al_2O_3・6SiO_2+1wt% Cr_2O_3) and a fiux (MoO_3 B_2O_3) at 1100℃, followed by holding at 1100℃ for 10, 20, 25 and 30h. The evaporation loss of flux decreased gradually with increasing amount of B_20_3 ad ded to Mo0_3 and increased with the holding time. The transparent emerald crystals were grown with the typi cal emerald green color in size up to I mm. The crystal size was dependent on the evaporation loss of flux. Hexagonal thin plate like crystals were grown from an Mo0_3 rich flux containing 0.15 0.60 wt% B_20_3. The plate like crystals were bounded by the {0001} and {1010} faces. In rare cases, the small {1120} faces ap peared. Crystals grown froun the MoO_3 flux were twelve sided prism in shape. Molybdenum trioxide con taining a small amount of B_2O_3 was found to be a suita ble flux for growing plate like crystals of emerald.
著者
西岡 不二男 町田 律 志水 寛
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.49, no.8, pp.1233-1238, 1983
被引用文献数
3 11

The dolphinfish myosin (purity 92%) was compared with respect to the kamaboko-forming ability atomyosin (myosin moiety 70%), myofibrils (myosin moiety 72%) and minced meat (myosin content 32%) prepared from the same specie. Kamaboko jelly from the dolphinfish myosin was diferet with regard to others, in that it was transparent, light blueish and much more elasticl The strength of myosin jelly was 3.0, 2.6 and 44 times more than that of actomyosin, myofibrils and minced meat jelly having the same moisture content (86%), showing that the kamaboka-forming ability of those materials are solely dependent on their myosin moiety content, CM. It was found that the tensile strength of the jellies can be expresed as a function of C<sub>M</sub>, S=k•C<sub>M<sup>n</sup></sub> (k, n are constants), while hte breaking extension is decreased with the concentration of moieties other than myosin.
著者
田端 健一
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.35, no.9, pp.724-727, 1981-09-01

コンピューター印刷により作成された多数のビンゴカードを視聴者に発送しておく.マイコンにより, 登録ナンバーをキーとしてビンゴカ一ドを選出し, そのカードを大形数字表示器に表示し, "ナイスビンゴ"かどうかをチェックすることが番組の進行上での第一歩である.
著者
酒井 美里
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.66, no.7, pp.325-330, 2016-07-01 (Released:2016-07-01)

スマートフォン知財訴訟や体重計の意匠,腕時計の商標など,身近な製品に関する知財訴訟を目にする機会が多くなっている。また,平成27年より特許異議申立制度の運用が開始されるなど,審判制度にも新たな動きが発生している。しかし日本だけを例にとってみても,審判や訴訟に関する情報としての審決公報や審判記録情報,判決文などは,その管轄が特許庁審判部,知財高裁,高等裁判所と多岐にわたり「ここさえ見ればすべての情報を簡単に入手可能」とはいかないのが現状である。したがって一般の特許情報利用者には,その入手や利用方法の把握が難しく,ましてや審判や訴訟の情報整理など,より敷居が高く感じられる,といった状況にもある。本稿では日本及び米国を中心に,知財審判・訴訟に関する情報の種類ならびに情報入手方法を概説する。