著者
治部 眞里
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.200-210, 2011 (Released:2011-07-01)
参考文献数
19
被引用文献数
2 2 2

経済や社会も含めた外部環境に対する多面的な視点からの把握を目的とするフォーサイトの活動および手法の開発が活発化している。そこで,世界各国で行われているフォーサイトの方法を調査し,まとめた。外部環境変化の不確実性がますます高まる今日,予測ではなく「不確実性」を軸に複数の未来シナリオを描くシナリオプランニングを採用する機関が国際的にも増えつつある。シナリオプランニングを活用することによって,単一の未来予測にとらわれることなく,複数の未来環境を柔軟に考えることができるようになり,戦略構築に柔軟性が生まれる。公共政策においてシナリオプランニングを採用した事例はまだ少ないが,国際的にも関心は高まっており,今後ますます増加すると推測される。
著者
鈴木 隆泰
出版者
山口県立大学社会福祉学部
雑誌
山口県立大学社会福祉学部紀要 (ISSN:13448587)
巻号頁・発行日
no.12, pp.29-36, 2006-03

While moral education intends to bring us to maturity in a particular society, religious education teaches us our everlasting immaturity and thus admonishes us to forgive other's faults. The confusion of these two different types of education seems to have brought about the deficiency for both morals and religion to carry out their indispensable functions to all of us. This paper attempts to elucidate the difference between morals and religion, and to help those two types of education to recover their proper functions.
著者
笹森 建美 ビートたけし
出版者
新潮社
雑誌
新潮45
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.150-161, 2011-09
著者
熊谷 亮平
出版者
首都大学東京
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

次年度以降の「近代建築修復の技術知識基盤の体系化」に向けて、平成20年度の目的は海外先進国における修復の方法論・制度および事例についての概要を把握すること、また国内における近代建築修復の現状を把握することであり、以下の手順により研究を進めた。(1)日本の伝統的建物に関する修復制度の把握、および国内で手に入る文献を用いてフランスやドイツ等欧州の修復制度に関する文献調査を行った。また近代建築修復に関する海外刊行の技術文献の収集整理を行った。(2)国内における近代建築修復事例リストの作成を行った。具体的には、重要文化財指定の建物における修復の有無、また登録文化財や非指定建物を改修専門誌等から抽出し、修復事例のリストを作成した。(3)スペインのバルセロナを対象とし、修復の方法論・保存制度・アーカイブ・教育に関して公的機関に対するインタビュー調査および関連資料収集を行い、その実態を把握した。また、バルセロナにおける修復事例リスト作成及び事例調査(図面採集、現地視察)を実施した。(4)国内における近代建築修復事例調査を行い、その実態と課題を把握した。具体的には、戦前に建設された近代鉄筋コンクリート造建築および近代木造建築再生事例を対象とし、図面採集および設計者に対するインタビュー調査を行った。
著者
黒川創編
出版者
新宿書房
巻号頁・発行日
1996
著者
大谷貴胤 佐々木 広 近藤 正章 中村 宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.79, pp.145-150, 2007-08-02

ウェブサーバ用計算機クラスタは消費エネルギーと冷却コストの増加に伴い,電力管理が重要になってきている.従来のウェブサーバクラスタは負荷のピーク時に備え全てのノードが常時稼動している設計であった.、しかし,実際には負荷がピークに達するような状況は少なく,性能の余裕を残した状態で稼動している時間が多いそこで,我々はこれまでに負荷状況に応じてノード数と動作周波数を変化させることにより,応答時間制約を満たし最も消費電力の低い構成を選択し従来よりも低消費電力であるシステムを実現する手法を提案している.本稿では,その実現上必要となる処理性能と消費電力のモデリングについて述べる.With increasing costs of energy consumption and cooling, power management in Web server clusters has become an increasingly important design issue. Current Web server clusters are designed to handle peak loads, where all servers are fully utilized. But in practice, peak load conditions rarely happen and servers are most of the time underutilized. We, so far, proposed a low power cluster-based Web server, which is reconfigured to reduce power consumption by adjusting the number of nodes and clock frequency of each node according to load conditions. In this paper, we describe power-performance modeling in cluster-based Web servers.
著者
早水 悠登 合田 和生 中野 美由紀 喜連川 優
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.328, pp.67-72, 2010-11-29

昨今、データセンターにおけるサーバの消費電力増加が著しい。これらサーバのなかでも、データセンターの中でもメジャーなアプリケーションであるオンライントランザクション処理(OLTP)の省電力化が重要である。OLTPシステムはサービスレベル契約(SLA)を満たすことが求められるため省電力化が難しく、これまでのところ有効な省電力手法はほとんど提案されていない。本論文では、OLTPにおけるアプリケーション指向省電力を提案する。我々の手法では、OLTPアプリケーション性能の測定にもとづきプロセッサの動作周波数を動的に調整する。これにより、SLAを満たしつつOLTPシステムの消費電力を削減できる。TPC-Cと実サーバの負荷データを利用した実験では、最大でサーバ全体の消費電力における11%の消費電力削減効果があることが確認された。
著者
広田 健人 太田 聡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.449, pp.199-204, 2011-02-24

WWW (World Wide Web)サービスは,多くのサーバマシンで構成したクラスタにより提供されることがある.サーバクラスタの消費電力の節減は電力コストや地球環境の点で重要である.サーバクラスタの消費電力は,与えられる負荷を測定し,必要なマシン台数を判定し,必要最小限のマシンを稼働させることによって低減できる.これを実現するためには,必要なマシン数の判定技術が必要になる.この技術は,クラスタ負荷に関する複数の指標を測定し,それらの間の関連性も考慮し,かつ仕様変更に柔軟に対応可能であることが必要である.本稿では,この条件を満たす手法として機械学習に基づく方法を提案する.機械学習の適用法を示し,省電力制御プログラムを実装し,実験により提案方法の有効性を明らかにする.
著者
笠井 裕之 田中 淳一 朝吹 亮二 朝木 由香
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

瀧口修造は1960年代前半から他の芸術家との共同制作、いわゆる「コラボレーション」を活動の主軸とし、とりわけマルセル・デュシャンとの交流を通じてオブジェと言語をめぐる考察を深めていった。本研究は遺された草稿、メモ、書簡等の資料を読み解くことによって「後期瀧口」の歩みに光をあてる試みである。晩年の瀧口の創造的実践が、戦前のシュルレアリスム運動を「集団的想像力」の角度から捉えなおし、シュルレアリスムの新たな展開を導く試みであることを提示した。
著者
倉光 正己 伊佐冶 圭介 荒木 光彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLP, 非線形問題 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.365, pp.1-8, 1999-10-21
被引用文献数
5

筆者らは、3次特性非線形素子を含む3次元発振器にカオスが生じるための必要条件に関して議論してきた.本論文では,まず従来のカオス発生条件の仮説をより適切な表現方法に書き改める.この条件を,従来検討した3次元発振器を全て包含する一般的な表現の3次元発振器に適用し,カオスの発生する可能性のある線形パラメタ領域を求める方法を提案する.シミュレーションの結果,この方法で求めた領域の広い範囲で,実際カオスの発生することを確かめた.この結果から,従来知られている回路構成の異なる3次元発振器に発生するさまざまのカオスは,一般的な発振器表現においては,トポロジカルに繋がった同一領域内の現象であることが分かる.
著者
五木 宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.62, pp.1-6, 2008-06-28

良質で豊富なシリアスゲームは社会的資産であり,その充実は開発生産性の向上なくしては達成できないシリアスゲームの企画開発における特殊性への対応と,コンテンツ制作環境の変化への対応,および制作ワークロードの軽減が重要な課題であるシリアスゲームの企画のワークフローに内在する隘路を仮定し,これに対応するフレームワークおよび支援ツールについての検討をすることとした.隘路としては次の三点であると仮定した.すなわち,企画作業の体制および方法に関する問題,プロトタイピングの問題,レベルデザインの問題である.これらの問題に対処する具体的な解決策について今後,制作と実験を行ってゆく予定である.The productivity improvements of seriousgame are required to fill the gap between increasing various and good-quality demand and limited supply. There are three main bottlenecks lying on the workflow of seriousgame development, the planning work, the prototyping and the leveldesign. The key factors on defusing the bottlenecks are solutions for the particularity on planning and reduction of workload under the rich-media environment. For the sake of providing the solutions, such as frameworks for planning and productivity tool, a research and experiment are ongoing.