著者
陸軍築城部本部 編
出版者
陸軍築城部本部
巻号頁・発行日
vol.第二部 第十四巻, 1943

1 0 0 0 OA ラ行音の獲得

著者
上田 功 ディビス スチュアート
出版者
The Linguistic Society of Japan
雑誌
言語研究 (ISSN:00243914)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.119, pp.111-139, 2001-03-25 (Released:2007-10-23)
参考文献数
32

日本語において,ラ行音は獲得が比較的遅れるとされ,獲得初期に観られる音の置き換えは,多くの記述的研究で取り上げられている.それにもかかわらず,ラ行音獲得過程が,音韻論の立場から分析されることはほとんどなかった.小論の目的は,この日本語のラ行音の獲得過程の代表的なタイプに注目し,これを最適性理論から考察することにより,この現象に合理的な説明を与えるようとするものである.最初に,獲得のもっとも初期の段階のラ行音の音置換データを概観する.次にこれを最適性理論で分析した先行研究を考察し,音置換は,3つの音韻制約に基づいて記述されることを論ずる.そして,ラ行音の獲得は二種類の異なった過程を経るが,これを段階的に検討していく.この二種類の獲得過程は,音韻発達の途上において,3つの制約が,異なったパターンを示しながら上昇・下降し,これらのランキングが変化していく動的な過程であると結論する.最後に,いくつかの方言におけるラ行音の分布をを見ることにより,ラ行音に係わる音置換は,単に幼児期の音韻獲得にのみ関係するだけではなく,日本語の音韻体系そのものに深く係わる現象であり,これも音韻制約のランキングの相違に訴えることで説明しうることを示唆する.
著者
南原 宗治 槌谷 宏幸 和久 美紀
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1259, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに】仙骨疲労骨折は,疲労骨折の中でも単純X線画像では診断されがたく,見逃し例もある診断困難な疾患である。また,陸上選手に多い疾患と報告されているが,走行量が多い他のスポーツでも発症する報告が散見される。今回当院で仙骨疲労骨折と診断された女子バスケットボール選手から,仙骨疲労骨折と身体運動機能との因果関係を検証し考察したので報告する。【症例紹介】右仙骨疲労骨折16歳 女性。全国大会出場レベルの高校女子バスケットボール部所属。過去に腰痛既往歴なし。入部2ヶ月後からジャンプやダッシュ時に腰痛が発症したが,安静時に痛みが治まるので練習と試合を継続した。翌月,腰痛が増悪して歩行困難となり当院を受診した。X線画像所見で異常は認められず,MRI画像所見にて上記診断された。【理学療法評価及び治療経過】診断後,理学療法(以下PT)を開始した。2ヶ月間運動中止とし,下肢・体幹のストレッチングと非荷重筋力強化を中心に進めた。初期評価時は,歩行・走行時,長坐位での右上殿部痛が主訴で,右股関節伸展・外転筋の筋力低下,エリーテストとSLRテストの右側陽性,右片脚立位姿勢不安定と右片脚スクワット時knee-inを認めた。PT開始から右側股関節伸展・外転の可動域exと非荷重筋力強化,ハムストリングスのストレッチングを行った。2ヶ月時に痛みは消失し,荷重トレーニングを開始して負荷を徐々に増していった。PT3カ月時にジョギングを開始したが,走行動作は重心上下運動が大きく,股関節伸展運動が不足していた。PT開始4ヶ月後にダッシュなどの高負荷トレーニングで症状を認めず,CT所見で骨癒合を確認したため部練習と試合に復帰してPT終了となった。PT終了時,最大負荷運動時痛はなく,股関節ROM左右差は消失していた。筋力は右中殿筋,右ハムストリングスがやや低下,右片脚スクワット時knee-inは軽減していた。走行動作は重心上下運動が減少し,股関節伸展運動が増大した。【考察】過去の症例報告から,本疾患は股関節外転筋力の低下,仙骨翼骨梁の圧迫と垂直方向への反復衝撃負荷が仙骨への剪断力の主因ではないかと報告されている。本症例は,過度の走行,患側股関節周囲筋力の低下,腰椎前彎,ハムストリングスの柔軟性低下など,仙骨疲労骨折症例の特徴が類似して骨盤へ剪断力を高めるメカニズムと一致する。さらに,本症例の走行フォームは重心上下運動が大きく,このフォームが走行時に骨盤の衝撃負荷を増強した要因ではないかと考えられた。また,この走行フォームは股関節ROM・筋力向上に伴い改善されたため,股関節伸展運動が走行時の重心上下運動にも影響していることが示唆される。本症例より,仙骨疲労骨折は股関節周囲の筋力アンバランスや柔軟性だけではなく,股関節伸展運動や走行フォームも関連因子となり,適切な走行動作が本障害の予防に重要であると考えられた。
著者
IIDA Tomohiko
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.219-227, 1995
被引用文献数
4

オオジシギ(<i>Gallinago hardwickii</i>)の誇示飛翔には日周活動があることが知られているが、その行動を引き起こす理由はわかっていない。また、中村&bull;重盛(1990)により、その繁殖形態がレック(Lek)に近い繁殖形態であることが示唆されている。今回、本種の繁殖行動と日周活動について調査を行ない誇示飛翔の生態的意義について考察し、繁殖形態がレックであるかの検討を行なった。調査は1989年と1992年に、広島県北西部の牧場で行なった(Fig.1)。日周活動の調査は、オオジシギが鳴き始め、尾羽による音を伴った急降下から次の急上昇までを1回の誇示飛翔としてカウントし行なった。同様に地上や空中などでの発声が途切れ、次の発声までに2秒以上の間隔があった場合も1回とした。誇示飛翔回数および個体数の小集計は15分ごとに行なった。日の入り時刻から日の出時刻までを夜間とした。<br>調査地には例年東西に2つの誇示飛翔域ができたが、それぞれAとBとして区別し、その境界に観察ポイントを定め、双方の誇示飛翔数をカウントした。飛行高度は発声や発音から推定した。<br>調査地には例年東西に2つの誇示飛翔域ができたが、それぞれAとBとして区別し、その境界に観察ポイントを定め、双方の誇示飛翔数をカウントした。飛行高度は発声や発音から推定した。誇示飛翔のピーク時に、誇示飛翔を行なう個体以外の個体が出現し、誇示飛翔域に侵入するのが確認された。この個体は誇示飛翔を行なう個体より間隔があき、不規則で低い"ガッ、ガッ"音を発しながら誇示飛翔域に侵入してきた(Fig.2)。また、誇示飛翔が地上30~40mの高空で行なわれるのに対し、地上5~6mと低空であった。1992年5月3日の夕方のピーク時に、この侵入個体がBの誇示飛翔域に侵入し地上に下り、そこへ上空から"ザザザ"音を発しながらBの誇示飛翔域の個体が下りてきて、"ズビー、ズビー"音を発しながら侵入個体の上に乗ろうとした。侵入個体はすぐに飛び去ったため成功しなかったが、この行動は交尾行動と思われた。<br>中村&bull;重盛(1990)は、捕獲による形態調査とテレメトリーによる行動調査から、誇示飛翔を行なう個体が雄であることを確認している。これと今回確認された交尾と思われる行動から、誇示飛翔のピーク時に雄の誇示飛翔域に低空で侵入する個体は、雌と思われた。<br>調査地では誇示飛翔はほとんど夜間にしか行なわれず、日中誇示飛翔が行なわれることは極めて少ない。そして雄の誇示飛翔域への雌の侵入は、夜間にしか確認されなかった。<br>交尾行動が確認された日以外の雌の侵入状況は、以下のとおりである。<br>5月5日の夕方の雌の侵入は、最初Bの誇示飛翔域に行なわれたが、雌は地上に下りなかったようであった。しかしその数分後、次の雌の侵入はBの誇示飛翔域のAの誇示飛翔域との境界近くに行なわれた。雌は今度も着地せずに高度を上げ、そのまま約15mの高度で双方の誇示飛翔域から離れようとした。その時近くにいたAの誇示飛翔域の雄は"ジュジュジュ"音を発しながら雌を追跡した。その時Bの誇示飛翔域の雄も雌の侵入に気づき雌に接近しており、Bの雄は雌を追跡するAの雄を尾羽で"ビュウ"音を発しながら攻撃した。この後2分間、Aの雄とBの雄は双方の誇示飛翔域の境界の上空約15mで、"ビュウ"音を発しながら争った。そして5分後、再び2羽の雄は通常の誇示飛翔を開始した。<br>5月12日の夕方は、雌の侵入が確認されたのはB雄だけだった。しかし詳細はわからなかった。<br>5月16日の雌の侵入は、真夜中の誇示飛翔のピーク時にだけ確認された。Bの誇示飛翔域に雌が侵入し、その直俊雄Bは"ザザザ"音と共に雌が着地したと思われる雄Aとの境界付近に急降下した。それとほぼ同時に、同じ場所を目がけて雄Aも"ザザザ"音と共に急降下してきた。以後8分間、"ビュウ"音と"ザザザ"音を発しながら、2羽の雄は空中で争った。月光の中、2羽の雄は地上15m付近を並行して飛行しながら争うのが見えた。そして突然、2羽の雄は双方比較的近い位置に着地した。着地後すぐに低い"ビー、ビー"音が4回聞こえ、それから"ズビー、ズビー"音となりしばらく続いた。その場所に雌がいたかどうかは確認できなかったが、5月3日の観察例から、この時交尾が行なわれたものと思われる。<br>誇示飛翔のピークを先導した雄は決っており(雄B)、雌はその先導個体のコートに侵入しようとしていた。交尾行動が確認されたのも先導個体であった。<br>オオジシギの誇示飛翔には日周性があり、日の出&bull;日の人り前後にピークがあることが確かめられているが(新出&bull;藤巻 1985、中村&bull;重盛 1990、飯田 1991)、今回の調査では、それ以外にも満月の頃には、真夜中にも誇示飛翔のピークがあることが確認された。
著者
小林 睦
出版者
岩手大学人文社会科学部
雑誌
Artes liberales (ISSN:03854183)
巻号頁・発行日
vol.82, pp.1-16, 2008-07-07

本稿の目的は,ハイデガーにおける「生命」概念を理解するために,彼の思索と生物学との関係を整理・検討してみることにある1)。これまで,ハイデガーと生の哲学との関係については多くの議論がなされてきたが,彼の哲学と生物学との関わりについては,あまり語られることがなかったように思われるからである。 そのためには,ハイデガーがその著作や講義録で行なっている,必ずしも多いとは言えない生物学への言及を手がかりに,彼が当時の生物学によって提案されていた主張をどのように評価あるいは批判していたのか,また,彼がその生物学からどのような影響を受けていたのか,を明らかにする必要がある。 哲学者としてのハイデガーは,アリストテレス研究から出発して,その思索の途を歩み始めた。このことを考慮するならば,彼の生命観を理解するためには,アリストテレスの「生(ζω´η)」概念から引き継いだものを無視することはできない。周知の通り,アリストテレスの生命論は,歴史的に見て,「生気論」の古典的かつ代表的な形態であるとみなされている。 「生気論(Vitalism)」とは,生命現象には物質には還元できない本質(生気)が伴っており,環境に適応するための合目的性は生命そのものがもつ自律性にもとづく,とする立場である。それは,「機械論(Mechanism)」のような,生命現象がそれを構成する物質的な諸要素が組み合わされることによって生じ,物理−化学的な諸要素に還元することができる,と主張する立場とは真っ向から対立する。生命の本性をめぐる解釈の歴史は,こうした生気論と機械論とが互いにその正当性を主張しあう論争の歴史であったと言うことができよう。 アリストテレスの場合,生命における可能態(δ´υναμις)としての質料を,現実態(εʼντελ´εχεια,εʼν´εργεια)へともたらすものが,形相としての「魂(ψυχη´, anima)」である。魂の定義は多義的であるが,その本義は,〈生きる〉という活動─栄養摂取,運動,感覚,思考─の原理として規定されており,植物・動物・人間などの違いに応じて,魂はその生命活動を具現化する形相にほかならない,とされる2)。 こうした思想を熟知していたハイデガーは,アリストテレスと同じく何らかの「生気論」に与するのだろうか。それとも,同時代の生物学において有力であった「機械論」的な発想に理解を示すのだろうか。あるいは,そのいずれとも異なる第三の生命観を主張するのだろうか。 以上のような問題意識にもとづいて,本稿ではまず,(1)ハイデガーによる生命への問いが何を意味するのかを整理する。次に,(2)ハイデガーが機械論的な生命観に対してどのような態度をとっていたのかを確認する。さらに,彼が「生物学における本質的な二歩」を踏み出したとみなす二人の生物学者──ハンス・ドリーシュとヤーコプ・ヨハン・フォン・ユクスキュル──について,(3)ドリーシュの新生気論に対するハイデガーの評価,および,(4)ユクスキュルの環世界論とハイデガーとの関係,をそれぞれ検討する。その上で,(5)生気論と機械論に対するハイデガーの批判を振り返りつつ,動物本性にかんするハイデガーによる意味規定を分析する。最後に,(6)ハイデガーにおける反進化論的な態度が何に由来するのかを考察し,その思想的な特徴を確認した上で,本稿を閉じることにしたい。
著者
大成 清
出版者
養賢堂
雑誌
畜産の研究 (ISSN:00093874)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.741-746, 2014-07

コリンは成書にいろいろな説明がなされている。その1つは無色,強粘な液体で潮解性を持つ。水,アルコールによく溶ける。強塩基性で,空気中から炭酸ガスを吸収する。多くの動植物性組織に存在するが,リン酸や脂肪酸などと結合して,レシチンやスフィンゴエミリンと呼ばれるリン脂質となって,脳,卵黄,肝,腎,心臓などに含まれる。動物に蛋白質の少ない,脂肪の多い食物を与えると脂肪肝が起こるが,コリンはこれを防ぐ作用がある。2番目の説明は,ビリノイリン(bilineurine),シンカリン(sinkalin)ともいう。細胞膜の浸透圧の調節,ビタミンB12複合体の一つとして抗脂肪肝因子作用,アセチルコリンとして血圧調節および神経伝達に関与する。欠乏すれば肝臓における多量の脂肪蓄積や腎臓の病変などを招く。3番目の説明を見ると,コリンは脂質の代謝,神経刺激の伝達に関与するリン脂質,およびアセチルコリンの1構成成分である。またコリンは多くの代謝過程に関与するメチル基の供与体でもある。なお,メチオニンを節約し,脂肪肝,出血性腎炎の防止にも有効であるとしている。
著者
中村 和行 久保田 敏行 万塩 裕之 土井 裕一 荒川 麻紀子 米山 英二 吉田 浩 祢冝田 和正 勝見 章男 岡田 密恵 佐伯 悟三 八田 誠
出版者
一般社団法人 日本農村医学会
雑誌
日本農村医学会雑誌 (ISSN:04682513)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.19-28, 2014 (Released:2014-07-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

安城更生病院 (以下, 当院) では, 2012年2月より麻薬管理の効率的な運用を目的として, 薬剤師が手術室に短時間出向して麻薬の受払い (払出し, 回収) を行なっている。さらに, 手術患者の麻薬受払いが一括して可能となったため, 麻薬管理を補助するための管理簿 (以下, 補助簿) を電子化して運用している。今回我々は, 当院にて構築した体制 (以下, 新管理法) による麻薬の受払い状況, 業務時間を調査し, 薬剤師介入の評価を行なった。結果, 1か月間に手術室で取り扱われた麻薬処方せん (n=647) の内, 払出し84.7% (548/647), 回収99.8% (646/647) あわせて92.3%を新管理法により運用することができた。さらに, 麻薬補助簿を電子化したことによって, 電子化前後で払出時間は53.3±9.6分から39.6±6.3分,回収時間が66.8±16.1分から41.1±13.5分とどちらも有意に短縮した (p<0.01)。新管理法の導入により, 多くの人を介した煩雑な運用は簡素化された。加えて, 麻薬補助簿電子化による効果を含めた効率的な運用が確認できた。また, 比較的短時間 (80.8±18.4分) の薬剤師介入によって, 手術室で取り扱った麻薬処方せん92.3%を新管理法により運用できることが示唆された。以上より, 薬剤師が手術室に常駐しなくても短時間介入することで病院全体の麻薬管理は効率的に運用可能であると考えられる。
著者
柴田 ゆうか 河本 昌志 木平 健治
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.523-530, 2014 (Released:2014-09-06)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

手術室薬剤師業務は事故防止と薬品適正管理の観点から始まり,薬剤師の一元管理による薬品管理強化に貢献した.しかし薬物療法の適正使用への貢献において薬剤師の専門性が遺憾なく発揮されているとは言い難い.また多くの病院で薬剤師が充足しているとはいえない状況があり,いまだ手術室への薬剤師配置ができないところもある.手術室における薬剤師の参画を進展するためには,周術期医療における薬剤師業務の指針の作成や診療報酬上のインセンティブなど手術室への薬剤師配置のための環境整備が今後の課題である.
著者
山本 譲 粟屋 敏雄 小城 香緒里 森田 真樹子 川守田 早紀 神崎 郁代 小川 聡 板垣 祐一 大滝 康一 山本 久仁子 田﨑 嘉一 松原 和夫
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.34-42, 2012-01-10 (Released:2013-01-10)
参考文献数
10
被引用文献数
3 2

Shortage of physicians is a serious social issue in Japan. It has become an urgent challenge to support busy physicians. While the number of anesthetists is remarkably insufficient, the number of operations has increased in many hospitals after Diagnosis Procedure Combination (DPC) is implemented. Drugs used in operation rooms include many narcotic analgesic and poisonous drugs, which medical staff are required to strictly control. From the viewpoint of medical safety management, pharmacists should be involved in the management of these drugs. We have started preparation of injections in the operation rooms aiming mainly at supporting anesthetists. Pharmacists make up the anesthetic sets according to anesthetists' order by the evening of the previous day. The pharmacists carry the sets from the pharmacy to the operation room on a wagon. On the early morning of the operation day, two pharmacists mix the injection drugs, fill the syringes, attach the labels, assemble the routes, and check the completed sets in each operating room according to the list. All pharmacists in our pharmacy department engage in this service. We have conducted opinion surveys of pharmacists and anesthetists on this service. Although the workload of pharmacists increased, most pharmacists thought it was worthwhile. Most anesthetists evaluated that this service has improved medical safety. However, there were many requests that the pharmacists should be further involved throughout the entire operation. It is important to support physicians with services such as this by the pharmacist based on pharmaceutical knowledge. This service has a beneficial impact on healthcare professionals.
著者
柴田 ゆうか 河本 昌志 木平 健治
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.135, no.2, pp.163-167, 2015 (Released:2015-02-01)
参考文献数
3
被引用文献数
1

In an effort better to understand the application of pharmaceutical services in the operating room (OR) we conducted a survey among OR department directors of 526 hospitals throughout Japan. A total of 202 directors responded to the survey. Pharmacists are expected to achieve better outcomes in pharmacotherapy as well as play major roles as members of diverse perioperative care teams. Besides implementing medication safety standards, pharmacists' roles include optimizing drug therapy and other clinical interventions, both in OR and wards. Presently, few pharmacists in Japan participate in perioperative care, which is one of the reasons that the majority of pharmacy schools in Japan have been providing fewer lectures or rotations related to perioperative care. Yet, developing general perioperative management as another crucial role OR pharmacists play and incorporating it into pharmaceutical education would be important. Enriching perioperative care provided by pharmacists can contribute toward improving clinical competence in these professionals.

1 0 0 0 OA 雷撃症

著者
柳川 洋一 射場 敏明
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.395-402, 2011-08-31 (Released:2014-11-11)
参考文献数
50
被引用文献数
1

雷撃症は, 電撃症と比較して高エネルギーではあるが一瞬で, 人体の通過方法も異なる. したがってたとえ心肺機能停止症例でも適切な蘇生術を施すことにより転帰良好な経過を辿る可能性が高い. しかし, より重要なことは被雷を避けることである. 予見性に関しては, 従来は否定的見解が主流であったが, その認識は変わりつつある. すでに一部の組織からは避雷の指針が出されており, 屋外でのレクレーション続行可能か否かの参考となる. 雷光の視認や雷鳴が聴取可能な場合は被雷する可能性を考えて, 車内などの安全な場所へ避難すべきである.
著者
Hiroshi Kobe Akihiro Ito Hiroki Hayata Keisuke Nishimura Yasunori Ueda Tadashi Ishida
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.131-136, 2021-01-01 (Released:2021-01-01)
参考文献数
22
被引用文献数
2

A 76-year-old woman with dermatomyositis was being treated with prednisolone, tacrolimus, and mycophenolate mofetil. There was a solitary lung nodule in the right middle lobe on chest computed tomography at a routine follow-up examination. A transbronchial lung biopsy was performed, and the histopathologic findings indicated diffuse large B-cell lymphoma. An immunodeficiency-associated lymphoproliferative disorder was suspected, and mycophenolate mofetil was stopped without adding any other therapy. Nine months later, the pulmonary nodule had disappeared on chest computed tomography.
著者
阿波加 純
出版者
北海道東海大学
雑誌
北海道東海大学紀要 理工学系 (ISSN:09162097)
巻号頁・発行日
no.12, pp.1-8, 1999

When a down looking radar observes rain from space, the cross sectional shape of each raindrop becomes very close to that of a disk, which fact implies that the hack scatter properties of raindrops may he approximated by those of spherical raindrops. To assess the accuracy of the assumption of spherical raindrops, this paper compares the hack scatter properties of deformed raindrops with those of spherical raindrops : the computation is made at 13.8 GHz, which frequency is used by the TRMM space-borne rain radar. This paper also derives expressions which approximate the backscatter cross section of deformed raindrops. The approximate expressions may be useful for examining the dependence of back scatter cross section on canting angles of raindrops.