出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.864, pp.23-26, 1996-11-04

円高を契機に始めた生産革新の原動力は,現場の女性リーダーたち。今では副社長を前にしての成果報告や,海外工場の運営指導までこなす。彼女たちに仕事を"奪われた"男性管理職は,設計や新規事業開拓に走る。危機感バネにロボット事業開拓「ワン,ツー,スリー,フォー」。リズムにのって華奢な体を激しく動かしたと思えば,突然,スローテンポで踊り出す。
著者
鈴木 郁 後藤 剛史 滝口 俊男 徳本 匠
出版者
日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.105-111, 2001-06-15
参考文献数
14
被引用文献数
4
著者
吉本 慎吾 新見 龍男 加藤 弘義 関 卓哉
出版者
一般社団法人 セメント協会
雑誌
セメント・コンクリート論文集 (ISSN:09163182)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.208-213, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
5

近年、環境問題として地球温暖化が深刻な問題となっており、普通ポルトランドセメントに比べてCO2排出量が少ない高炉セメントの使用推進が求められる。しかしながら、高炉セメントは初期強度発現性が低いことが課題である。本検討では、高炉セメントの初期強度発現性の改善として早強ポルトランドセメントと高炉セメントB種を混合した試製混合セメントの強度性状について検討を行った。その結果、材齢28日の圧縮強度が普通ポルトランドセメントと同程度となる水セメント比において、高炉セメントB種の混合率が70%未満であれば普通ポルトランドセメントと同程度以上の材齢1日強度を確保可能であり、CO2削減効果についても試算された。
著者
小田 力
出版者
長崎大学風土病研究所
雑誌
長崎大学風土病紀要 (ISSN:00413267)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.136-144, 1966-10

長崎県大瀬戸町松島の外平部落(115戸)で1961年9月(実験1)に,長崎市郊外の六枚板部落(27戸)で同年10月(実験2)に,及び外平部落で1963年7月(実験3)に,計3回の記号放遂法によるイエバエの分散実験を行なった.放遂バエは25℃の実験室で飼育,羽化後4~6日目のもので,放遂前24時間, P^<32>を含む餌を与えて記号を附し,更に実験3では3ケ所から略同時に放遂したハエを区別できるように,3種類の色素の2%水溶液を噴霧した.放遂後6日間毎日(実験2では放遂後1, 2, 3, 5, 8日に),屋内に設置したハエトリガミとハエトリリボンに附著した記号バエ数及び無記号バエ数を記録した.これらの実験結果から次のことがわかった.1.記号バエの回収数は,放遂後の日数の経過に伴なって減少する.2.記号バエは一般に放遂場所に近い人家で多く回収されるが,放遂場所からの距離が同じ場合には,無記号バエの採集数から判断して,屋内への侵入が容易でありハエの餌が散在している,人家で,回収バエが多く得られる.3.記号バエの分散距離は,放遂地点が人家に囲まれている場合には短かく,放遂地点の一方にのみ人家がある場合や,特に放逐地点が人家から離れている場合には長い.4.イエバエの分散には,ランダムな行動に基づく比較的小規模の分散と,分散飛翔とも呼ぶべきものによる,より規模の大きい分散とがあると推測され,後者は,放遂地点が人家と畠地や荒地との境にある場合や,人家から離れている場合に見られるようである.Dispersal experiments with Musca domestica vicina were conducted by a mark-and-release technique at Hokabira Village (115 houses) in a small island, Nagasaki Prefecture in September 1961 (Exp. 1), at Rokumaiita Village (27 houses) near Nagasaki City in Oc
著者
花村 榮一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.873-884, 1994-09-10 (Released:2009-02-05)
参考文献数
33

十分長いコヒーレント長をもつ励起子を共鳴励起するとき, 3次の非線形分極率x(3)(-ω; ω, -ω, ω) が増大し,また励起子の超放射によって速いスイッチングが可能となる.この励起子系が示す多彩な非線形現象の理論的な予測と観測例を解説する.特に,多励起子系の超放射特性,多励起子の束縛状態であるn-stringの理論と観測例,一次元メゾ系特有な励起子ポラリトンのコヒーレント発光,三次元系で初めて起こる励起子ボース凝縮と弱局在による位相共役光の増大を紹介する.
著者
堀川 一男
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-7, 1976-02-15 (Released:2018-06-30)

欧米で軟鋼が大量に生産されるようになったのは1860年頃であるが,軟鋼の出現により陸上・海上のあらゆる構造物に使用されるようになった.しかし,産業の進歩発展に伴って各種の鉄鋼構造物は大型化,大容量化の傾向が強まり,軟鋼を用いたのでは部材の断面が課題となり構造上,構築上種々の困難が出てきた.そこで開発されたのが高張力鋼である.戦前は鋲,ボルトで接合していたが戦後は溶接継手が主力になったので,溶接に適した強度の高い鋼が生産されるようになり,特殊用途用にも各種の鋼が出現した.
著者
石田 一良
出版者
京都大学
巻号頁・発行日
1962

博士論文
著者
前田 徹 平松 佑彩 佐伯 憲一 水谷 秀樹 吉川 昌江 青柳 裕 矢野 玲子 高橋 誠弥 原﨑 周平 日野 知証
出版者
一般社団法人 日本薬学教育学会
雑誌
薬学教育 (ISSN:24324124)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.2018-028, 2018 (Released:2018-11-21)
参考文献数
10

薬学部卒業生の進路は多岐にわたるため,キャリア形成を促し,ライフプランを構築するためのキャリア教育は大学教育の重要な柱の一つである.本学は女子大学であるため,結婚・出産など女性特有のライフイベントを踏まえた上でキャリア形成を図る必要がある.在校生964名を対象とし,キャリア意識や将来のキャリアプランについてアンケート調査を行った.回収率は56.2%であり,回答者の87.6%が「キャリアプランを考えることは必要」と回答したが,実際に考えたことのある学生は57.2%であった.調査結果から,回答者の71.1%が結婚・出産を踏まえた上で「生涯働き続けたい」と就業継続の意識が非常に高く,また学年により必要な情報や問題点が異なることがわかった.今後,学生のニーズや薬剤師を取り巻く社会的背景の変化も踏まえた上で,結婚・出産など女性特有のライフイベントを考慮したキャリア教育に取り組む必要がある.
著者
橋口 倫介
出版者
上智大学
雑誌
ソフィア : 西洋文化ならびに東西文化交流の研究 (ISSN:04896432)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-2, 1984-04-15
著者
水谷 智彦
出版者
日本教育社会学会
雑誌
教育社会学研究 (ISSN:03873145)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.177-196, 2016-05-31 (Released:2017-06-01)
参考文献数
33

本稿は,明治前期に刊行された「学校管理法書(以下,「管理法書」)」中の罰に関する記述を分析し,そこに描かれた教師像とその変容過程を解明するものである。「管理法書」は,当時の教育知識を主導的に形成した師範学校関係者により書かれた書物で,教員志望者へ学校運営・管理方法を説明する役割を担っていた。 本稿では,学校における罰を,周縁的な存在である生徒の逸脱行動への処遇として位置づけた。そのうえで「管理法書」中の罰の記述を分析し,教師がいかに生徒の逸脱を定義し,それに処遇するよう要請されたのかを考察した。分析には,バーガーとルックマンが世界を維持するための概念機構として理論化した治療と無効化を用いた。 分析の結果,罰は1880年代の逸脱行為を排除する無効化から,90年代の逸脱者の矯正・訓練をおこなう治療へと変化し,それにともない,教師像も裁判官から医者へと変容したことが示された。また,この変化は森有礼の教育政策である「人物査定」の要請と廃止を契機に普及した「性質品評表」という生徒の診断装置の登場によってもたらされたことが,「管理法書」から明らかになった。 最後に本稿の二つの知見を述べた。その一つは,明治前期には人びとの生活世界の中心ではなかった学校が,世界を維持するための概念機構を用意しはじめていたことである。またもう一つの知見として,その概念機構が国家の政策ではなく,教育知識の担い手により準備されていたことを論じた。
著者
文 吉英
出版者
お茶の水女子大学日本言語文化学研究会
雑誌
言語文化と日本語教育 (ISSN:09174206)
巻号頁・発行日
no.50, pp.81-90, 2015-12

本研究は、日本における母親の持つ教育価値観(理想的教師観、理想的学生観、理想的教育観)、子どもへの期待と養育態\度との関連を検討したものである。首都圏に居住する母親96 名を対象に質問紙調査を実施し、統計的分析を行った。その\結果、母親の子どもへの期待として『グローバル志向』『流暢な英語能力』『優秀な成績』『礼儀正しさ』『異文化との交流』\『豊富な遊び経験』の6 因子が、養育態度として『一貫性のないしつけ』『受容』『統制』『自由への容認』『同調』の5 因\子が抽出された。教育価値観と子どもへの期待と養育態度との関連を検討するために重回帰分析を行った結果、『一貫性の\ないしつけ』には理想的教師観の『学生尊重(負)』が、『受容』には理想的学生観の『従順』と理想的教育観の『創造性』\『人材教育(負)』および子どもへの『豊富な遊び経験』の期待が影響していた。『統制』には理想的教師観の『専門性』が、\『自由への容認』には理想的教育観の『創造性』が影響していた。『同調』には子どもへの『流暢な英語能力』『優秀な成\績』『グローバル志向(負)』の期待と理想的教師観の『学生尊重』『専門性(負)』が影響を与えていることが示された。
著者
土屋 靖明
出版者
八戸学院大学
雑誌
八戸学院大学紀要 (ISSN:21878102)
巻号頁・発行日
no.47, pp.1-6, 2013-12-24

本研究は、フランスの哲学者アンリ・ベルクソンにおける<運>と<偶然>について、主に『道徳と宗教の二源泉』の記述に基いて考察を行った。ベルクソンはまた、二世紀のアリストテレス註釈家でもあるアブロディシアスのアレクサンドロスの運命論についても、関心を持っていたようである。ベルクソンは<運>を幸運ないし好運として、<偶然>をアクシデントないし事故として考えていた。しかも、<運>は努力を継続していなければ転がり込んでは来ないもの、或いはそれを掴んだとしても程なくして逃げてしまうものと認識していた。<運>を持続させるためには、陰徳を積みながら下積みすることが重要であるということになる次第である。