著者
鈴木 亘
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文報告集 (ISSN:09108017)
巻号頁・発行日
vol.348, pp.77-83, 1985-02-28 (Released:2017-12-25)

This paper intends to survey the functions and the formations of Qian-dian (前殿) of Imperial Palace in China from the Han to the Sui and Tang ages, and to show the histories of Zen-den (前殿) of ancient Imperial Palace in Japan, as well as its architectural characteristics, by comparing the functions and the formations of Zen-den with those of Qian-dian in China.

1 0 0 0 OA 日本風土記

著者
侯継高 撰
出版者
[珍書同好会]
巻号頁・発行日
vol.乾, 1915
著者
宮澤 由歌 Miyazawa Yuka ミヤザワ ユカ
出版者
大阪大学大学院人間科学研究科 社会学・人間学・人類学研究室
雑誌
年報人間科学 (ISSN:02865149)
巻号頁・発行日
no.35, pp.89-105, 2014

ジョルジュ・バタイユの共同体論は、彼の時代の一般的な共同体への考え方に対して異質なものであった。バタイユの共同体論を検討したジャン=リュック・ナンシーとモーリス・ブランショは、この共同体を主体を露呈させる場であると捉えている。恋人たちの共同体は、そうした特徴をもっとも濃く有するものである。恋人たちの共同体において、共同体の構成員は互いに対象とは違ったイメージを見出し、それはバタイユによって宇宙と名付けられる。恋人たちの共同体と一見類似していると思われる結婚の共同体が、法に則って生起・持続し、生産を目的とすることを明らかにすることは、恋人たちの共同体の異質性を際立たせる。恋人たちの共同体の目的は生産になく、むしろ、エネルギーを消尽させることにある。さらに、この共同体は、主体の概念の再考を促す。主体は不充足の原理に貫かれている。主体は、共同体以前に存在しない。主体は共同体のなかで見出される概念にすぎない。こうしてジョルジュ・バタイユの思想が、共同体の概念の価値を劇的に変化させたことが明らかにされる。

1 0 0 0 OA 日本風土記

著者
侯継高 撰
出版者
[珍書同好会]
巻号頁・発行日
vol.坤, 1915
著者
クリスチャン ジェン―レンデュ 吉田 実
出版者
紙パルプ技術協会
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.11, pp.1193-1197, 2015

製紙メーカーは多くの品質的な課題に取り組む一方,生産コスト削減のため様々なアプローチを行っている。このような今日の製紙業界の課題に対する新たな解決策として,BASF社は革新的な生産性向上剤ゼロレックスを提案する。<br>ゼロレックスはポリビニルアミンをベースにした製品である。あらゆる紙,板紙に容易に適用でき,抄紙工程のトータルコスト削減に大きく寄与できる。本製品は海外で多くの採用実績があり,アジア地域においても既に20社以上の採用実績がある。本製品はカチオン電荷を有するビニルアミン基とビニルホルムアミド基をあわせもつ。ビニルアミン基により疎水性物質を繊維に定着させ,ビニルホルムアミド基の存在により水素結合が増強し紙力が増大する。<br>本製品を抄紙工程に適用することによりわずか1製品で,定着,ろ水,歩留りの改善に加え紙力の向上も可能となる。それによって古紙のような安価な原料や填料の使用を増やすことができ,紙切れの減少,蒸気使用量削減,抄速アップといった生産性の向上が期待できる。このように本製品でマシンを最適化することによって,抄紙工程のトータルコストの削減が可能となる。
著者
多田 智彦
出版者
海人社
雑誌
世界の艦船
巻号頁・発行日
no.659, pp.141-146, 2006-06
著者
平井 俊次 山崎 喜美江
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.24-30, 1984-02-15 (Released:2010-03-08)
参考文献数
11
被引用文献数
5 10

生柿(18品種),干し柿(7品種),アルコール脱渋柿および温湯脱渋柿の糖組成について,ガスクロマトグラフィーと薄層クロマトグラフィーを用いて検討したところ,次の結果が得られた。(1) 渋柿,甘柿ともにフルクトース,グルコース,シュークロースの3種の糖が検出され,そのうちシュークロス含量は品種,熟度などにより大きく変動した。また,マンニットなどは両者とも検出されなかった。(2) 渋柿は熟度が進むと,シュークロースがほとんど検出されなくなるが,甘柿は過熟になっても,完全に消失することはなかった。(3) 渋柿,甘柿ともに過熟果に比べて,適熟果の方がグルコース/フルクトースの比が高かった。(4) 干し柿の果肉の糖は,フルクトース:グルコース=40:60位で,これが果表面に滲み出て干し柿表面の糖を形成し,そのうちグルコースが結晶化し,白粉となり,フルクトースは白粉の形成にあずからないものと思われた。(5) 干し柿の糖組成は,品種や粉出し,硫黄燻蒸工程などの違いによって大きな差は認められなかった。(6) 甘柿,渋柿などの甘味度は,糖含量の他にシュークロースの転化率も影響しているものと思われた。
著者
岡元 和文
出版者
The Japanese Society of Intensive Care Medicine
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.335-345, 1997-10-01 (Released:2009-03-27)
参考文献数
68

一酸化窒素(NO)吸入は新生児呼吸窮迫症候群への効果が明らかにされ新生児集中治療の現場では必要不可欠な治療法となりつつある。また,NO吸入は肺高血圧や換気血流不均等分布の改善以外に,肺毛細血管圧の降下,肺血管透過性抑制,肺への白血球集積・粘着抑制,血小板凝集・粘着の抑制,肺高血圧性血管病変の進展抑制などの新たな作用を持つことが明らかにされ,急性呼吸窮迫症候群や肺高血圧症の重症化予防法として注目されつつある。NO吸入による酸素化改善効果の予測法や効果増強法なども明らかにされつつあるが,誰でも簡単に施行できる確立されたNO吸入装置がない。NO吸入療法の代替手段として研究されたプロスタグランディン吸入療法も確立されていない。両療法とも毒性と副作用に注意し,患者の同意と十分な施設単位の認可の後に施行すべきである。
著者
岡村 かおり 池田 鉄輔 島倉 康仁 吉場 史朗 岸 賢治 安藤 潔 堀田 知光
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.527-531, 2005 (Released:2009-07-28)
参考文献数
9

症例は34歳,女性。白血球数17,900/μl(異型リンパ球58%)を指摘され精査にてT細胞性前リンパ球性白血病と診断した。2カ月後に白血球数43,600/μlまで増加したため,2'deoxycoformycinおよびCHOP療法を施行するも寛解せず,非血縁BMTを目的に入院した。cytarabineとetoposideで腫瘍量を減少させた後にTBIとcyclophosphamideによる前処置を行い,非血縁BMTを施行した。GVHD予防にはcyclosporineとshort-term MTXを用いた。Day 13よりGrade IIの急性GVHD(皮膚と消化管)を発症したが,Day22の末梢血T細胞のshort tandem repeat (STR)解析でrecipient-typeが9.4%と腫瘍細胞の残存を認めた。免疫抑制剤の減量を開始するもGVHDの悪化はなく,recipient-typeのT細胞が消失した。移植後22カ月経過した現在も完全寛解を維持しており,T-PLLにおいてGVL効果が期待できることが示唆された。
著者
松本 雅子 田端 和代 黒木 邦子 杉村 恵美子 畑中 京子 和田 富雄
出版者
日本乳癌検診学会
雑誌
日本乳癌検診学会誌 (ISSN:09180729)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.315-321, 1997

近年, 高齢女性の肥満化傾向が指摘され, そのため高齢者乳癌が増加しているといわれている。当施設での検診受診者に対して, マンツーマン方式の乳房自己検診 (以下, BSE) 指導を行う中で, 肥満気味で乳房の大きい人はBSEに消極的である印象を受けてきた。そこで今後のBSE指導の課題とするため, 肥満および乳房カップサイズとBSEとの関連について, 精密検診受診者中, 資料の得られた1,013名について調査した。その結果, 50歳代以上の肥満者の割合が多く, 肥満者にはカップサイズの大きな人が多いことがわかった。BSE実施状況は, 実施率が非肥満群72.9%に比して肥満群65.8%と低率で, 中でも肥満群Dカップは57.7%と最も低率であった。BSE実施による3cm以下の「しこり」自覚率についても, 非肥満群84.2%に比して肥満群42.9%とかなり低率であったが, カップサイズ別にみるとサイズの大きな人でも, 小さな「しこり」を自覚できていた。<BR>以上のことより, 高齢肥満者でカップサイズの大きな人には, BSE指導が特に重要と考える。たとえ肥満気味で乳房が大きくとも, 意識の持ち方と正しいBSE実施により「しこり」の発見は可能であると考えられ, 今後の指導に生かして行きたい。
著者
Abbas Mohammadi Motomichi Koyama Gregory Gerstein Hans Jürgen Maier Hiroshi Noguchi
出版者
The Iron and Steel Institute of Japan
雑誌
ISIJ International (ISSN:09151559)
巻号頁・発行日
pp.ISIJINT-2019-510, (Released:2020-05-25)
参考文献数
42
被引用文献数
4

Hydrogen-assisted crack growth of pre-strained twinning-induced plasticity (TWIP) steel was investigated using artificial defects (micro-drilled holes), which acted as artificial crack initiation sites. Hydrogen was introduced into the specimens by electrochemical hydrogen charging during slow strain rate tensile test. The quasi-cleavage crack propagation observed was due to repeated crack initiation near the crack tip and subsequent coalescence. Crack initiation near the crack tip occurred after plastic deformation of the crack tip, and pre-straining facilitated plasticity-driven crack initiation. The early stage of plasticity-driven crack growth was sensitive to the crack length and remote stress level. Accordingly, the crack growth rate in the early stage increased with the increase in the initial defect size. In the following stage of the crack growth, the crack growth rate exhibited a complicated trend with respect to the crack length, which is possibly due to the plastic-wake-altered stress field around the crack tip, which depends on the initial defect size.