著者
Saroj Kandel Kazuhiro Harada Sudha Adhikari Nabin Kumar Dahal Maheshwar Dhakal
出版者
日本熱帯生態学会
雑誌
Tropics (ISSN:0917415X)
巻号頁・発行日
pp.MS19-07, (Released:2020-04-15)
参考文献数
51
被引用文献数
7

There is always a conflict of interest between conservation efforts and communities living near conservation areas. Buffer zones and opportunities for ecotourism are sometimes created to lessen the negative impact of the stringent rules involved in conservation which directly impacts the livelihoods of neighbouring communities. This paper examines a Nepalese community’s perceptions of the Buffer Zone Community Forest (BZCF) rules, and investigates the interplay of rules, ecotourism, and human-wildlife conflict (HWC). Data were obtained from face-to-face household surveys and key informant interviews carried out in two Buffer Zone Villages in Chitwan National Park, Nepal. It was found that access to forest resources has become more restricted since ecotourism was introduced in the BZCF. Furthermore, contrary to expectations, settlements both closer to and farther from the forest are largely affected to the same extent by these restrictions. This study recommends better livelihood opportunities for disadvantaged groups in and around the BZCF, along with the development of forest policies based in reality to improve compliance with forest rules and to gain local support for conservation efforts.
著者
岡棟 亮二 宮下 浩二 谷 祐輔 太田 憲一郎 小山 太郎 松下 廉
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>臨床において胸郭へのアプローチが肩関節機能の改善に奏功することは多い。実際,胸郭は肩複合体の構成要素であり,肩挙上に伴い胸郭の前後径,横径拡大が生じることが報告されている(花村ら1977)。しかし,その胸郭拡大が制限された際の肩関節運動の分析は十分になされていない。本研究の目的は,胸郭拡大制限が肩前方挙上運動に与える影響を三次元動作分析で明らかにすることである。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は肩関節に疼痛のない男子大学生19名(20.0±1.3歳)とした。体表のランドマーク上に反射マーカを貼付した。その後,胸郭拡大制限の有無の2条件で立位両肩前方挙上運動を動画撮影した。胸郭拡大制限は,最大呼気状態の胸郭の肩甲骨下角直下と第12胸椎レベルに非伸縮性コットンテープを全周性に貼付するという方法で行った。撮影動画から動画解析ソフトにより各反射マーカの三次元座標値を得た後,宮下らの方法(2004)に準じて角度算出を行った。算出角度は肩屈曲角度(肩最大前方挙上時の体幹に対する上腕のなす角度),肩甲骨後傾角度,肩甲上腕関節(GH)屈曲角度とした。胸郭拡大制限の有無の2条件における各角度を,対応のあるt検定を用いて比較した。また,対象ごとに胸郭拡大制限の有無による肩甲骨後傾角度およびGH屈曲角度の増減を検討した。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>肩屈曲角度は制限なし148.9±16.3°,制限あり141.0±15.5°で有意差を認めた(p<0.01)。肩甲骨後傾角度は制限なし56.1±11.4°,制限あり53.3±11.6°で有意差を認めた(p<0.01)。GH屈曲角度は制限なし91.2±15.1°,制限あり89.7±14.5°で有意差はなかった(p=0.44)。対象ごとに胸郭拡大制限の有無による肩甲骨後傾角度およびGH屈曲角度の増減を検討すると,制限なしに比べ制限ありで(a)肩甲骨後傾角度が減少し,GH屈曲角度が増加(7例),(b)肩甲骨後傾角度が増加し,GH屈曲角度が減少(4例),(c)肩甲骨後傾角度,GH屈曲角度ともに減少(8例)の3パターンに分類された。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>肩甲骨の運動は胸郭の形状に影響を受けるといわれる。肩挙上時,胸郭には拡大運動が生じるため,胸郭の形状も変化すると考えられる。本研究においては,胸郭拡大制限により肩前方挙上に伴う胸郭の形状変化が妨げられたと推察される。その結果,肩甲骨運動が制限され,肩屈曲角度の減少につながったと考えた。しかし,肩甲骨,GHの動態を対象ごとに分析すると,胸郭拡大制限によりいずれかの動きを増加させ代償を行うパターン(a,b)と,いずれの動きも制限されるパターン(c)が存在し,その動態は対象により様々であった。肩関節障害発生の面から考えると,パターンaのような代償方法はGHへの負担を増加させるためリスクが高いことが推察される。不良姿勢,胸郭周囲筋群の作用,加齢による肋軟骨の骨化などにより胸郭拡大は制限されるが,その際の対象ごとの肩甲骨,GHの動態の違いが肩関節障害の発生リスクと関連する可能性がある。</p>
著者
駒村 智史 草野 拳 爲沢 透 市橋 則明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに・目的】</p><p></p><p>肩関節水平内転や内旋可動域の制限因子として挙げられる肩関節後方の軟部組織の伸張性低下は一般的に肩関節後方タイトネスと呼ばれている。肩関節後方タイトネスは,上腕骨頭の前方偏位が関わるインピンジメントや内旋可動域の制限と関連することが示唆されており,その一因として棘下筋の柔軟性低下が挙げられている。先行研究により,棘下筋のストレッチング方法として,肩甲骨を固定し肩関節を水平内転する方法(cross-body stretch)が推奨されている。筋硬度の低下や関節可動域の増加といったストレッチ効果は実証されているが,上肢挙上動作などの肩甲骨が関わる動作において棘下筋に対するストレッチングが肩甲骨運動に及ぼす影響は不明である。そこで本研究の目的は,棘下筋のスタティックストレッチング(SS)による棘下筋の柔軟性向上が上肢挙上時の肩甲骨運動に与える影響を明らかにすることとした。</p><p></p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>対象は健常若年男性15名(22.3±1.2歳)の非利き手側上肢とした。SSは上記のcross-body stretchとし,SS時間は3分間とした。SS前後において,6自由度電磁気式動作解析装置(Liberty;Polhemus社製)を用いて肩関節屈曲運動時の肩甲骨運動(外旋,上方回旋,後傾)を計測した。</p><p></p><p>SSによる棘下筋柔軟性向上の指標には超音波診断装置(Aixplorer, Supersonic Imagine社製)のせん断波エラストグラフィー機能より算出される弾性率を用いた。弾性率は低値を示すほど筋の柔軟性が高いことを意味する。棘下筋の弾性率がSS前(pre)に比べ,SS直後(post1)とSS後の肩甲骨運動計測後(post2)に低値を示すことを包含基準とし,計9名を解析対象とした。</p><p></p><p>統計解析は,10度毎の各肩関節屈曲角度における肩甲骨角度より,時期(SS前,SS後),角度(30~120度)の2要因による反復測定二元配置分散分析を行った。主効果を認めた場合は事後検定としてBonferroni法による多重比較およびt検定を行った。有意水準は5%とした。</p><p></p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>各弾性率(平均±標準偏差,単位:kPa)はpreが34.2±7.4,post1が28.6±7.3,post2が29.2±8.4であり,preに対し,post1,post2において有意に低値を示した。二元配置分散分析の結果,肩甲骨外旋において時期における主効果を認めた。事後検定の結果,SS前に対し,上肢挙上30-80°においてSS後に有意に外旋角度が増大した。また,肩甲骨上方回旋と後傾に関しては,交互作用および時期における主効果を認めなかった。</p><p></p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>Cross-body stretchにより棘下筋の弾性率が低下すると,上肢挙上動作時の肩甲骨外旋角度が増大することが明らかとなった。これより,cross-body stretchが,上肢挙上運動時の肩甲骨運動の改善に有効である可能性が示唆された。</p>

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1946年08月06日, 1946-08-06
著者
水野 良亮
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】投球障害を有する選手には肩関節可動域制限や筋力低下がみられ,これらを発生要因と考えられている。しかし,これらは医療機関を受診した選手の病態に基づいた報告が多く,肩関節機能の低下は痛みに伴う結果である可能性もある。野球の現場では,選手の肩関節機能は練習継続など様々な要因によって日々変化しており,かつ一日の中でも変動していると実感することが多い。このような現場における高校野球選手の肩関節可動域についての日常的かつ経時的な変化に関する研究は少ない。そこで,本研究では7日連続で高校野球投手の肩関節外旋・内旋可動域を測定し,その経時的変化について分析した。</p><p></p><p>【方法】対象はT高校硬式野球部の投手8名(2年生2名,1年生6名)とし,測定は5日間の夏季合宿とその前後1日ずつの7日間連続で行った。測定時間は1日の中で①練習前(6~9時),②練習中(9~17時),③練習後(17~22時)の3回とした。また4日目は悪天候により屋外で活動できず,いわゆるノースローデーとなった。測定項目は肩関節外旋可動域と肩関節内旋可動域とし,投球側のみの測定とした。測定肢位は日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の方法に準じて肩90度外転位,肘90度屈曲位とし,背臥位で他動的に最大位を保持してデジタルカメラで撮影した。画像解析ソフト(ImageJ)を用いて,画像から肩関節外旋可動域・肩関節内旋可動域を算出した。7日間の測定期間から1日目と7日目の結果を除外し,測定時間の条件が統一可能であった2日目から6日目の練習前のデータについて分析した。統計分析には一元配置分散分析及びTukey-Kramer法を用いて,全ての測定日の組み合わせで多重比較検定を行った。有意水準は5%未満とした。</p><p></p><p>【結果】外旋可動域は2日目133±9度,3日目124±11度,4日目132±8度,5日目126±8度,6日目123±7度であり,内旋可動域は2日目46±8度,3日目44±9度,4日目41±7度,5日目51±10度,6日目47±7度であった。外旋可動域では2日目と3日目,2日目と6日目,3日目と4日目,4日目と6日目との間に有意差を認めた。内旋可動域では,4日目と5日目に有意差を認めた。</p><p></p><p>【結論】野球の現場において投手の肩関節外旋・内旋可動域は決して一定ではなく,日々変化していることが明らかとなった。特に内旋可動域制限は投球障害の主要因と考えられており,可動域の確保が投球障害予防には重要となる。今回の結果では2日目から経時的に内旋可動域が減少する傾向にあったが,4日目の休養により5日目には有意に回復していた。これは障害予防にとって重要な知見になると考える。一方,外旋可動域は日々変動を認め,4日目の休養の影響もみられなかった。肩外旋可動域は疲労以外の要因の影響も受けやすいと推察される。外旋可動域は障害のみならずパフォーマンスにも影響を与えるため,変動の要因をさらに検討する必要がある。</p>
著者
横川 礼二郎
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.286-292, 1958-07-30 (Released:2010-09-09)
参考文献数
2

In 117 patientss who visisted our clinic, their staphylines ane intervals of palatal arch in both sides, front and rear were observed before or after tonsillectomy. The postoperative staphylines became shorter average 0.21 cm in length and longer 0.11 cm in basal wideth as compared with the preoperative. The intervals of palatal arch were all lengthened as compared with preoperation. As for difference by sex staphylines had a litte worse defoormity in females than in men, but had no difference in the intervals of palatal arch. By degrees of tonsilar hypertrophy, staphylines showed somewhat worse deformity in the moderate cases cases than in the severe or mild. As for the intervals of palatal arch, the mild cases were not so deformed as the severe or moderate. Deformities of staphylines due to tonsillectomy were divided into six classes.
著者
西村 友洋 樋口 雄大 山口 弘純 東野 輝夫
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.12, pp.2511-2523, 2014-12-15

スマートフォンの普及にともない,歩行者向けのナビゲーションが広く利用されてるようになっている.日常的に多くの人々が往来する地下街や商業ビルなどにおいて,各地点の混雑状況を把握することができれば,ユーザの状況に応じた移動支援などが可能になり,ナビゲーションシステムの利便性が大幅に向上することが期待される.そこで本論文では,スマートフォンに内蔵されたマイクおよび加速度センサを用いて端末保持者の周囲の雑踏音およびユーザ自身の歩行動作をセンシングすることで,周辺の混雑状況を推定する手法を提案する.一般に混雑時には周囲の群衆の歩行速度に合わせて移動するため,平時と比べて歩行のステップ周期に変化が生じる.また,混雑時は,環境音の低周波成分が増大する傾向がある.提案手法では,これらの知見に基づき,加速度および環境音の測定値から特徴量を抽出し,各ユーザのモバイル端末上でリアルタイムに混雑状況の判定を行う.各端末による判定結果をクラウドサーバ上で共有することで,混雑情報の参加型センシングが実現できる.実環境において性能評価実験を行い,周辺の混雑状況を平均約70%の精度で認識できることを確認した.
著者
根岸 洋
出版者
公立大学法人 国際教養大学 アジア地域研究連携機構
雑誌
国際教養大学 アジア地域研究連携機構研究紀要 (ISSN:21895554)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.37-57, 2020 (Released:2020-04-10)

2009 年1 月5 日にユネスコ世界遺産暫定一覧表に記載された「北海道・北東北を中心 とした縄文遺跡群」は、幾度かの推薦書素案の修正を踏まえて「北海道・北東北の縄文 遺跡群」として名称変更を行い、2019 年7 月30 日に開催された文化審議会世界文化遺 産部会において世界文化遺産推薦候補に選定された。この取り組みの当初から、日本列 島に存在した「縄文文化」そのものに顕著な普遍的価値があるならば、「北海道・北東北」 という地域にある遺跡群のみによってその価値を代表できるのかという疑問が指摘され てきた。本来「縄文文化」という用語は幾つかの考古学的文化から構成されるテクノコ ンプレックス概念であるため、世界遺産への推薦では縄文時代を通じて形成された「地 域文化圏」を単位とするのが望ましいし、この点について周知が図られなければならな い。本稿は、津軽海峡を挟んで長期間分布してきたこの「文化圏」が弥生時代前半期に も継続していたことを、詳細な遺跡地図を示すことで証明するものである。
著者
山本 一
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.415-421, 2011-10-10 (Released:2011-10-13)
参考文献数
1

特許出願は,企業等における研究開発の結果としてなされ,原則として公開されるものであるから,こうした特許情報を分析することにより,各技術分野におけるプレイヤーとその活動状況,得意分野などを知ることができる.研究開発段階や知財戦略などへの特許情報の活用を図るため,特許庁では例年,特許出願技術動向調査と称して特許出願を基にした技術動向の調査を実施しており,平成22年度のテーマとして「電子写真装置の定着技術」を選択した.本稿では特許出願技術動向調査の概要及びその調査結果を紹介する.
著者
伊藤 昭 崎村 雄一 森本 正一 網中 眞由美 堀 賢 平松 啓一
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.352-357, 2008-09-30 (Released:2014-11-12)
参考文献数
11

インフルエンザから地球規模で瞬時に拡大するような未知の感染症に至るまで, 感染症に対する病院での万全を期した備えの必要性はますます高くなっている. 特に外来領域は, 病院に対して外部からの感染因子が持ち込まれる入口であることから, 感染症疑い患者に対する迅速なトリアージによる振り分け, 感染制御に配慮した環境作りが求められる. ここでは, 順天堂医院の医師, 看護師を対象にアンケート調査を行い, 外来領域の使用実態, 建築空間の感じ方, 感染制御に対する考え方, 環境・設備機能の改善点を抽出した. 診察室や処置室において感染対策上で問題を感じていること, 外来初診患者の適切な振り分けによる待ち時間の短縮を図ること, 感染症患者専用の診察待合や隔離スペースが必要との回答が得られた. また, 国内・海外の従来事例の比較検討においては, ある程度の隔離スペースを保持するものの, 動線の区分や感染症発生時期以外に有効に運用されているかどうかなどについて不明瞭なケースも多いことが分かった. このような結果から, 感染制御に配慮した外来領域の計画や建設, 環境整備が必要と考えて, 感染制御に最適なトリアージモデルプランを提案する. 通常時から感染症発生時, さらに大流行時といったフェーズ毎にフレキシブルに運用可能な診察ユニットを配置し, 清潔・汚染区域や人・物の動線分離を明確に設定, 感染制御に適した建築・設備面の仕様を示す. 本トリアージプランを実践することは, 機能性, フレキシビリティー, 省スペースといったデザイン上のコンセプトをかたちにするのみでなく, 病院建築において常時, 効率的な運用を図るという観点からも重要であると考えられる.