1 0 0 0 OA 当世百道楽

著者
堀内新泉 著
出版者
文正堂書房
巻号頁・発行日
1916
著者
冨塚 明
出版者
SOCIETY OF ENVIRONMENTAL SCIENCE, JAPAN
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.374-387, 2013-07-31 (Released:2014-08-13)
参考文献数
25

現在,北半球の二酸化炭素濃度は南半球と比較して約3ppmv 高くなっている。産業革命以降,この差がどのようにして生じてきたのか,炭素循環のボックスモデルを用いて検討した。南北大気間の交換係数を0.93/年としたとき,マウナロア及び南極点での測定値に近い値が得られることがわかった。この交換係数値は濃度の実測値や他のモデルでの算出結果にほぼ一致した。また現在の南北の濃度差は主に北半球に強く偏在(約95%)している化石燃料からの二酸化炭素発生量によるものであることが明らかとなった。仮に南半球での放出割合がもっと多ければ濃度差は現在よりも小さいものとなったであろう。一方,これまでの森林伐採などによる二酸化炭素放出量,海洋や森林への二酸化炭素取り込み量の南北での差は現在の大気濃度差に影響を与えるほど大きなものではなかった。さらに海洋と森林への小さな取り込みの差も実際にはお互い相殺しているものと思われる。
著者
竹井 仁
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.378-380, 2007-12-20 (Released:2018-08-25)
参考文献数
4
著者
阿部 隼平 齊藤 明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.1392, 2015 (Released:2015-04-30)

【はじめに,目的】膝関節筋は大腿遠位1/3で中間広筋の深層から起始し,膝蓋上包の近位後面に付着する筋である。膝蓋上包の後上方への牽引作用を有し,膝蓋上包の癒着や膝関節拘縮予防において重要な役割を持つとされている。体幹においては,腹横筋や多裂筋など関節近傍の深層に位置し,筋長の短いローカルマッスルの強化には低負荷での運動が適しているとの報告がある。膝関節筋は形態的にはローカルマッスルと同様の特徴を有するため,その強化には低負荷での運動が適している可能性があるが明らかにされていない。本研究の目的は,低負荷と高負荷のトレーニング効果の比較から,より膝関節筋に適したトレーニング方法を検討することを目的とした。【方法】健常大学生30名30肢を対象とし,コントロール群,低負荷介入群,高負荷介入群の3群に振り分けた。トレーニングは股関節90°屈曲位,膝関節最大伸展位での等尺性膝関節伸展運動とし,等尺性筋力測定機器MusculatorGT30(OG技研社製)を用いた椅子座位にて体幹,骨盤,下腿遠位部をベルトで固定した。負荷量は,同肢位にて等尺性最大随意収縮力(Maximum Voluntary contraction:以下MVC)を測定した後,低負荷群は40%MVC,高負荷群は70%MVCとした。収縮時間は低負荷群で15秒,高負荷群で6秒とし,その他の条件は両群とも10回/セット,3セット/日,2日/週とした。以上の条件で,等尺性筋力測定装置を用いて視覚的に負荷量を確認しながら4週間トレーニングを継続させた。トレーニング効果を検証するため,各群とも介入前後に膝関節筋筋厚,膝蓋上包前後径,膝関節筋停止部移動距離を超音波診断装置HI VISION Avius(日立アロカメディカル社製)を用いて測定した。測定には14MHzのリニアプローブを使用しBモードで行った。膝関節筋筋厚は筋膜間の最大距離,膝蓋上包前後径は腔内間の最大径とした。膝関節筋筋厚,膝蓋上包前後径はそれぞれ安静時に対する収縮時の増加率を算出した。また,膝関節筋停止部移動距離は安静時の画像上で膝関節筋停止部に任意の点を定め,等尺性膝伸展運動時の同部位の移動距離を求めた。この移動距離は膝蓋上包が膝関節筋により挙上された距離と定義した。統計学的解析は各測定項目において,各群における介入前後の比較には対応のあるt-検定を用い,介入後の変化量の群間比較には一元配置分散分析およびTukeyの多重比較検定を用いた。統計処理にはPASWStatics18を用い,危険率5%未満とした。【結果】介入前後の比較では,安静時膝関節筋筋厚,膝関節筋筋厚増加率,膝蓋上包前後径増加率は,3群全てで有意差は認められなかった。膝関節筋停止部移動距離は低負荷群において介入後に有意に増加していた(p<0.01)。高負荷群においても,統計学的な有意差を認めなかったが,増加傾向が認められた(p<0.10)。介入後の変化量の群間比較では,膝関節筋停止部移動距離において,低負荷群,高負荷群ともにコントロール群と比較して有意に増加していた(それぞれp<0.01,p<0.05)。【考察】本研究では低負荷群のみで膝関節筋の主な働きを反映する膝関節筋停止部移動距離の増加がみられたことから,膝関節筋は仮説の通り機能的にもローカルマッスルと同様の特徴を有することが示唆された。しかし高負荷群においても増加傾向が見られ,介入後の変化量でも低負荷群との間に有意差は認められなかった。このことから,高負荷での膝関節伸展トレーニングによっても膝関節筋の強化が図れる可能性があると考えられる。一方で膝関節筋停止部移動距離の増加がみられた低負荷群においても,膝蓋上包前後径増加率には有意な変化は認められなかった。膝関節筋は後上方への牽引作用を有するが,特に後方への牽引作用を反映していると考えられる膝蓋上包前後径増加率は増加しなかったという結果から,膝関節筋は後方への牽引作用と比較して上方への牽引作用がより強い可能性が考えられる。以上より,膝関節最大伸展位での等尺性膝関節伸展運動は,その負荷の大小に関わらず膝関節筋機能の向上に寄与すること,膝関節筋は後方への牽引作用と比較して上方への牽引作用がより強いことが示唆された。【理学療法学研究としての意義】本研究は,膝蓋上包の癒着および膝関節拘縮予防のための運動療法を行う上で有用なデータとなると考える。また,今後の膝関節筋に関する研究を発展させていく上での一助となると考えられる。

1 0 0 0 明治大正史

著者
朝日新聞社 編
出版者
朝日新聞社
巻号頁・発行日
vol.第1巻 言論篇, 1931
著者
大江 達也 三田 裕教 藤本 敦久 對馬 龍太 高橋 伴弥 井上 悟史 中江 聡
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2016, 2017

<p>【はじめに,目的】</p><p></p><p>スポーツ選手の膝痛で高頻度に発生するAnterior Knee Painは,膝蓋下脂肪体(Infrapatella Fat Pad;以下IFPの)内圧上昇(Bohnsack M, et al., 2005)や,IFPの疼痛感度が高い点(Dye SF, et al., 1998)などが関与しているとされ,IFPの機能は重要であると考えられる。IFPは膝伸展時に遠位や内側,外側へ広がり,遠位では膝蓋靭帯と脛骨近位前面の間へも移動し,膝蓋骨の動きに安定性を与えると報告されている(林ら2015)。しかし,動態に関する研究は散見する程度であり,本研究の目的はpatella setting時におけるIFPの動態を,超音波エコー(以下エコー)を用いて評価する事である。</p><p></p><p>【方法】</p><p></p><p>膝関節に整形外科的疾患の既往の無い31例62膝を対象とした。男性23例,女性8例,年齢は平均28.5歳(21~42歳)であった。IFPの動態評価にはHITACHデジタル超音波診断装置Noblusを使用した。IFPはpatella settingにより周囲へ広がる際,広がった部位においてIFP前後幅が増大することをエコーにて観察できた為,本研究においては周囲への広がりを前後幅として評価することとした。測定肢位は仰臥位で膝窩部にクッションを敷き,膝関節軽度屈曲位を基本肢位とした。膝蓋骨遠位1/3から下端の間で,膝蓋骨内縁,外縁それぞれにおいて大腿骨内顆関節面,外顆関節面と伸筋支帯を鮮明に描出できる短軸像にて評価した。関節面と伸筋支帯の間にはIFPが存在しており,その距離を計測することによりIFP前後幅を評価できると考えた。検討項目は,内側,外側それぞれにおけるIFP前後幅とし,弛緩時とpatella setting時の差を算出した。また,patella settingによるIFPの遠位への広がりを評価する為に,膝蓋靭帯と脛骨近位前面のなす角をエコー長軸像にて計測した。</p><p></p><p>【結果】</p><p></p><p>弛緩時とpatella setting時におけるIFP前後幅の差は,内側は平均1.58±0.87mm,外側は平均3.76±3.63mmであり,外側の方が統計学的に優位に大きかった(P<0.01)。また,内側と外側の間には弱い負の相関関係を認めた(相関係数-0.31,P<0.05)。弛緩時とpatella setting時における膝蓋靭帯と脛骨近位前面のなす角の差は,平均5.37±4.9°とpatella settingにより角度は増大していた。</p><p></p><p>【結論】</p><p></p><p>林ら(2015)はIFPの移動量を膝の最終伸展運動で内側,外側に流れ込む距離として測定し,外側への移動距離が内側より大きいと報告している。我々も移動距離を直接評価しようと試みたがエコーでは困難であった為,間接的にIFPの前後幅で評価した。本研究の結果から,外側への移動距離の方が内側よりも大きい事が示唆され,林らの報告を支持する結果となった。しかし,内側と外側の間には負の相関関係があり,内側へ移動しやすい膝は外側へ移動しにくく,その逆も存在することが示唆された。また,遠位への移動も観察でき,IFPはpatella settingにより周囲へ広がる事が確認できた。</p>
著者
相良 優太 乾 泰大 小川 孝 西川 仁史 池田 均
出版者
一般社団法人 日本臨床整形外科学会
雑誌
日本臨床整形外科学会雑誌 (ISSN:18817149)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.39-47, 2017

<p>目的:投球障害肩にみられる投球側の肩甲骨位置異常と,肩関節90°外転位での内旋,外旋(第2肢位すなわち2nd planeでの内旋,外旋;以下2nd内旋,2nd外旋)可動域の変化との関連性について検討した.</p><p>方法:対象は,投球障害肩を加療した37人の小学生と中学生である.理学療法開始前には,全例に肩甲骨位置異常が認められた.肩甲骨の位置が左右対称となるように理学療法を行い,理学療法開始前と肩甲骨の位置が左右対称となった時点での2nd内旋,2nd外旋および全回旋可動域を投球側と非投球側とで比較した.</p><p>結果:理学療法開始前には,投球側の2nd内旋可動域の有意な制限と2nd外旋可動域の有意な拡大が認められた.全回旋可動域には有意差はなかった.一方,肩甲骨の位置が左右対称となった時点では,すべての項目で投球側と非投球側との間の有意差はなかった.</p><p>考察:骨性の要因や軟部組織性の要因以外に肩甲骨位置異常が,2nd内旋可動域と2nd外旋可動域の変化に関連していると考える.</p><p>結論:肩甲骨位置異常は,2nd内旋可動域の制限と2nd外旋可動域の拡大を引き起こす一因である.</p>
著者
原田 幹生 高原 政利 村 成幸 丸山 真博 大石 隆太 宇野 智洋 佐竹 寛史 結城 一声 鶴田 大作 高木 理彰
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.564-568, 2017

Lateral Scapular Slide Test(以下LSST)は,肩甲骨の位置を評価し,肩甲骨下角とその高さの脊柱との距離で示される.本研究の目的は,成長期の野球選手において,LSSTと関連する因子について検討することである.野球選手382名を対象とした(小学:185名,中学:133名,高校:64名).小中高の順序で,肩痛あり(26,29,44%),投球パフォーマンススコア(最悪0-100%最高)(80,79,70%)であった.LSSTは,小中高の順序で,投球側(7.8,8.5,9.5 cm),非投球側(7.8,8.4,9.3 cm),左右差(投球側と非投球側の差)(0.0,0.1,0.2 cm)であり,左右差が1 cm以上ある選手は(10,16,25%)であった.僧帽筋下部の筋力低下は,小中高の順序で,(23,58,45%)であった.LSST(左右差)は,中学生では関連する因子はなかったが,小学生では,投手,肩痛あり,および低い投球パフォーマンスと関連し,高校生では,投手と関連していた.LSST(左右差)は,小中高いずれにおいても,僧帽筋下部筋力と関連はなかった.
著者
和田 賢治
出版者
一般財団法人 日本国際政治学会
雑誌
国際政治 (ISSN:04542215)
巻号頁・発行日
vol.2019, no.196, pp.196_133-196_143, 2019-03-30 (Released:2020-04-16)
参考文献数
51
著者
小川 久貴子 恵美須 文枝 安達 久美子
出版者
一般社団法人 日本助産学会
雑誌
日本助産学会誌 (ISSN:09176357)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1_52-1_63, 2005-06-30 (Released:2008-02-29)
参考文献数
27
被引用文献数
2 2

目的国内の10代妊婦に関する保健医療・看護領域の研究動向を明らかにするために, 文献の年次推移やエビデンスレベルに焦点を当てて検討する。方法本研究の検索範囲は, 10代で妊娠を継続し, 出産・育児に関連する対象と設定した。対象文献は, 医学中央雑誌刊行会『医中誌WEB:』 (1990年1月~2004年3月) と, 日本看護協会刊行『最新看護検索』 (1990年~2003年) を用い, キーワードは「未成年者妊娠, 若年初産婦, 10代妊娠, 思春期妊娠」を用い検索した。分析方法は, 文献の筆頭著者の所属機関・職種・文献数の年次推移, 研究主題のレベル別分析, さらに看護に有用なエビデンスレベルの高い文献の分析を行った。結果1) エビデンスレベル分類の結果, レベルIのRCTやレベルII―1のコホート研究などは皆無であり, レベルII―2の比較研究や症例集積研究は23件であり, エビデンスレベルの高い研究は少なかった。2) 対象文献の約6割が1990年から1993年の4年間に含まれ, 医師によるエビデンスレベルIIIの現状報告が多かった。3) 1996年以降の文献数は減少しているが, 心理・社会面に焦点を当てたインシデトスタディや質問紙調査等の研究が微増し, この分野の研究が次第に進展し始めている。4) 今後, 看護に有用なエビデンスレベルの高い研究を増やすために, 多様な研究方法を取り入れた量的研究を行うと同時に, 対象の複雑な社会・心理状況を考慮した質的研究によって, 10代妊婦の多面的な問題把握とその解決策に結びつく研究を発展させることが必要である。結論本文献調査より, 10代妊婦の多面的な問題把握とその解決策に結び付くような研究が必要なことが明らかになった。
著者
大見 広規 荻野 大助 メドウズ マーティン
出版者
特定非営利活動法人 日本禁煙学会
雑誌
日本禁煙学会雑誌 (ISSN:18826806)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.4-10, 2020-03-27 (Released:2020-04-17)
参考文献数
13

【目 的】 健康増進法改正に伴い、大学では2019年7月から、原則敷地内禁煙となった。ただし、一定条件下では屋外喫煙場所設置を認めている。明文化された敷地内禁煙規程の策定に向けての参考とするため、学生の意識調査を実施した。【方 法】 2年生を対象に、無記名質問紙法で性別、喫煙状況、周囲歩道上での喫煙への態度、規程の要否、屋外喫煙所設置への賛否、加濃式社会的ニコチン依存度を質問した。【結 果】 授業出席者を対象として回収率は90.1%(172名)で、2名は過去喫煙者で170名が非喫煙者であった。対象者の79.1%が、「大学独自の対策として規程の必要性が高い」と回答し、67.9%は「規程の中に周辺歩道喫煙の制限を規程に含めるべき」と回答した。屋外喫煙場所の設置は条件が合えば62.2%が容認していた。【考 察】 本学の喫煙率はきわめて低いため、規程の必要性や歩道喫煙の制限に賛成する意見が多い。屋外喫煙場所を認める意見が多い理由として、屋外喫煙場所を設置することで受動喫煙の曝露を防ぎたいと考えているものが多いことが推察された。【結 語】 大多数の学生が大学独自の禁煙規程の策定を望んでいた。
著者
大見 士朗
雑誌
日本地球惑星科学連合2019年大会
巻号頁・発行日
2019-03-14

1.地震活動の概要飛騨山脈南部の岐阜・長野県境に位置する焼岳火山の近傍において、2018年11月22日午前から同12月5日頃にかけて群発地震活動が発生した。一連の地震活動は11月22日午前から始まり、翌日11月23日から活発化した後に約10日間にわたり継続し、12月2日頃までにはほぼ終息した(以下、シリーズAとよぶ)。その後12月4日夕方から一時的に焼岳の東側にあたる上高地側で小規模な地震活動がみられた(同、シリーズB)。シリーズAの群発地震活動の震央は焼岳山頂の西約1.5kmから2kmの、深さ(海抜下)3kmから4kmに分布している。これは、2011年3月から4月に発生した群発地震の震源域の南西延長にあたる場所である。12月4日以降に上高地側で発生したシリーズBの地震は焼岳西側のそれに比べて若干震源が深い。その後、2019年1月末に、当初の焼岳西麓よりもさらに西側(同、シリーズC)で、また、2019年2月上旬には焼岳南部の飛騨山脈の稜線下(同、シリーズD)でそれぞれ小規模な地震活動がみられている。 飛騨山脈南部の群発地震活動は、同地域で京都大学が地震観測を開始した1970年代後半以降は、主な群発地震の震源域は互いに重ならず、いわば「棲み分け」をしている傾向が認められ、2018年11月末の焼岳西麓に集中するシリーズAの地震活動もその例外ではない。 また、シリーズAには明瞭な震源移動は認められなかったが、上述のように、シリーズB、C、Dのようにそれぞれ異なる領域で小規模な活動がみられるなど、焼岳の周辺域で地震活動の活発化が認められる。2.発震機構についてシリーズAの主たる地震の発震機構は、北西-南東圧縮の応力場を示す逆断層タイプのものが多い印象があるが、シリーズBの上高地側での地震にはこの地域では珍しい正断層型の地震が含まれる。また、シリーズCの地震は、観測点分布のためか、発震機構の決定が困難なイベントが散見され、精査が必要である。また、シリーズDのイベントは北西-南東の圧縮場を示すものが支配的にみえる。2.現地有感地震について同地域では、気象庁により奥飛騨温泉郷栃尾における震度情報が発表されるが、防災研究所附属地震予知研究センター上宝観測所では、さらに飛騨山脈の脊梁部に近い地域での揺れの状況を把握するために2011年秋から奥飛騨温泉郷中尾地区のDP.YAKE観測点にも強震計を設置して有感地震の観測を継続している。今回の地震活動における、DP.YAKEにおいて現地有感と考えられる地震は11月23日18時から12月16日0時までの期間に合計約340回を数えた。また、11月25日にはDP.YAKEにおいて震度4相当のゆれを観測した地震が3回発生した。なお、12月4日夕方からの上高地側での地震活動の際には15個程度の現地有感地震が観測され、そのうち12月4日22時50分の地震では震度4相当のゆれを観測した。 飛騨山脈南部の脊梁部付近で発生する地震が奥飛騨温泉郷中尾において現地有感になる例は、これまでも2011年3月や2014年5月の群発地震の際にも認められており、今回も同様の現象が観測されていると考えられる。中尾地区では気象庁の公式発表震度よりも有意に大きな揺れが観測されていることがあるので注意が必要である。3.焼岳の火山活動との関連焼岳山頂、焼岳中尾峠などに設置してある、温度計、地殻変動、地磁気等の観測データには季節変動以上の異常値は見られず、たとえ変動があったとしても検出限界以下であった。
著者
伊藤 純子 香西 みどり 貝沼 やす子 畑江 敬子
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.531-538, 2004-10-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
26
被引用文献数
2 3

炊飯時に7種類の調味料(食塩,醤油,清酒,食酢,上白糖,カレー粉,トマトペースト)を添加し,米飯の炊飯特性に及ぼす影響について検討した.1) 吸水率は全ての調味料において浸漬後30分間の増加が著しく,調味料の添加により,吸水が阻害される傾向が見られ,特に食塩,醤油,トマトペーストで顕著であった.2倍濃度の調味液に浸漬させた場合,ほぼ全ての調味料において,浸漬初期の段階で濃度に依存して吸水が阻害される傾向があった.食酢浸漬の場合,120分後の吸水率は2倍濃度の方が大きく,長時間の酢酸浸漬に伴って米粒表層のタンパク質が溶出し,水が米の組織内に取り込まれやすい状態になったのではないかと考えられた.2) 加熱吸水率は60°C以上での増加が著しいが,調味料の添加により,吸水が阻害される傾向が見られ,食塩,醤油,トマトペーストで顕著であった.特に食塩は濃度に依存して吸水が妨げられ,逆に食酢は吸水が促進された.また,全ての調味料において加熱直前に添加した方が吸水が阻害されない傾向が見られた.3) 炊飯中の温度履歴は食塩,醤油,清酒,食酢,上白糖を添加した場合,無添加とほぼ同様であったが,カレー粉,トマトペーストを添加した場合,炊飯中の温度上昇が一定でなく,釜内の温度分布も不均一であった.特にトマトペーストは温度の立ち上がりが非常に遅かった.4) 米飯の水分含量は20°C・1h放置後において,清酒と食酢を除くいずれにおいても無添加より有意に少なく,5°C・24h低温保存後では,無添加に比べ食塩,上白糖,カレー粉で有意に少なかった.トマトペーストでは20°C・1h放置よりも5°C・24h放置後の方が有意に水分含量が高く,澱粉の老化に伴う結合水から自由水への変化が大きかったことが考えられた.5) 米飯の硬さは,20°C・1h後では食酢を除く全ての調味料で無添加より有意に大きく,5°C・24h後では上白糖,カレー粉,トマトペーストで無添加より有意に大きかった.米飯の粘りは,食酢において20°C・1h後および5°C・24h後ともに無添加より有意に大きかった.米飯の付着性は,食酢で20°C・1h後,5°C・24h後ともにいずれの調味料よりも有意に大きく,一方上白糖,カレー粉,トマトペーストは5°C・24h後において無添加より有意に小さかった.以上の結果を調味料ごとにまとめると,食塩,醤油は吸水を阻害し,水分の少ない硬い飯になった.清酒は吸水を阻害し,水分量に有意差はないものの,硬い飯になった.食酢は吸水を阻害するものの,水分量,硬さに有意差はなく,粘り,付着性の高い飯になった.上白糖,カレー粉,トマトペーストは吸水を阻害し,水分の少ない硬い飯となり,5°C・24h低温保存後の飯は無添加より硬くて付着性の小さい飯となった.このように本研究では添加する調味料の種類によって炊飯特性が様々に異なり,米飯の仕上がりに影響することが分かった.
著者
竹田 麻里
出版者
一般社団法人 日本治山治水協会
雑誌
水利科学 (ISSN:00394858)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.57-84, 2005-04-01 (Released:2018-01-08)
参考文献数
18
被引用文献数
1
著者
岡田 尊司
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.174-177, 2019-02-15

少し前までは,「性格で悩んでいる」という人が多かった。今でも,境界性,自己愛性,回避性など,自分やパートナーがパーソナリティ障害ではないかと来院するケースは少なくないが,それ以上に増えているのは,自分が発達障害ではないかとか,愛着障害ではないかと相談にやってくるケースだ。 そもそもパーソナリティなるものが存在するかや,人格の否定と誤解されかねない「パーソナリティ障害」という用語が適切かという議論は,ここでは措くとしても,パーソナリティという複雑な統合体を相手にするよりも,そのベースにある発達(遺伝要因など生得的要因の強い特性)や愛着(養育など心理社会的要因の強い特性)からアプローチしたほうが,問題が明確になる場合もあるだろう。ただ,部分の合計が全体とは限らず,たとえば自己愛性パーソナリティ障害のように,パーソナリティというレベルで問題を理解することが有効な場合もある。パーソナリティ障害とされるものの多くは,発達や愛着の課題も抱えているが,どちらか一つの観点では,剰余が多すぎるということになる。
著者
楠瀬 正太郎
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1961

博士論文