著者
石黒 ひで
出版者
三田哲學會
雑誌
哲学 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
no.100, pp.1-3, 1996-03

100集記念号
著者
福井 幸太郎 菊川 茂 飯田 肇 後藤 優介
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

はじめに<br>&nbsp;2014年5~6月,立山カルデラの温泉の池「新湯」で湯枯れが発生し湖底が干上がった.6月13日なると温泉が再び湧出して水位が上昇,6月15日にはもとの温泉の池にもどった.新湯が一時的に干上がることは数十年前から富山県内の山岳関係者の間で指摘されていた.しかし,写真などの記録は無く,現地で確認できたのは今回が初である.本発表では,湯枯れの発生と温泉の再湧出による水位回復の経過について報告する.<br><br>新湯について<br>新湯は立山カルデラ内を流れる湯川左岸に位置する直径約30 m,水深約5 mの円形の火口湖.もともと冷水の池であったが1858(安政5)年の安政飛越地震(M7.3~7.6)の際の激しい揺れによって熱水が湧き出したとの伝承がある.現在も約70℃の湯が湧出している.希少な玉滴石(魚卵状蛋白石=オパール)の産出地で2013年10月17日に国の天然記念物に指定された. <br><br>湯枯れと温泉再湧出の経過<br>・2014年4月15日:立山砂防事務所撮影の航空写真から新湯では温泉が湧出しており水位も平年通りであることを確認.<br>・5月13日:博物館撮影の航空写真から新湯が干上がっていることを確認.<u>このため,新湯は</u><u>4</u><u>月</u><u>15</u><u>日~</u><u>5</u><u>月</u><u>13</u><u>日の間に干上がったと考えられる.<br></u><u></u>・6月11日:<u>現地にて新湯が完全に干上がっていることを確認(図</u><u>1a</u><u>).</u>池の最深部(水深約5 m)に直径1 m程の凹みが3つあり活発に湯気を噴き上げていたが温泉の湧出はなかった.<br>・6月13日:立山砂防事務所より新湯で再び温泉湧出がはじまったとの連絡が入る.<br>・6月15日:現地にて池の最深部付近から温泉が湧出しており水位が元のレベルまで回復していることを確認(図1b).水位は<u>6</u><u>月</u><u>13</u><u>日~</u><u>15</u><u>日の</u><u>3</u><u>日間程で元のレベルで回復したといえる.</u>湯温は池の切れ口付近で72.6℃と干上がる前と同程度だった.<br><br>謝辞<br>今回の調査は国土交通省立山砂防事務所の協力・支援によって実現しました.お礼申し上げます.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1940年06月07日, 1940-06-07
著者
藤崎 博也 杉藤 美代子
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.167-176, 1978-03-01 (Released:2017-06-02)

For the purpose of elucidating the relationship between the word accent types and the contours of fundamental frequency (F_0-contour), a model has been presented by one of the authors for the process of generating an F_0-contour from "voicing" and "accent" commands, and has been applied to analyze the F_0-contours of word accent types in the Tokyo dialect. The present study was conducted to test the model's validity for the Kinki dialect, which posesses peculiar accent types not found in the Tokyo dialect (Table 1), and also to examine the perceptual significance of parameters of the model. The speech materials were the utterances of two-mora [ame] pronounced in all four accent types of the Osaka dialect (Table 2) by a male informant. Extraction of F_0-contours (Fig. 1) and their parameters were conducted with a digital computer. Using a functional model for generating the F_0-contour(Figs. 2 and 3), parameters were extracted from six utterances each of the accent types, by finding the best match between the observed and generated F_0-contours (Table 3). The close agreement between the observed and generated contours proved the model's validity for the Kinki dialect (Fig. 4). While the magnitude and rate of responses to voicing and accent command are considered to characterize the laryngeal functions of a speaker, the timing parameters of the accent command, i. e. the onset and the end, are found to be specific to each accent type, and can clearly separate the four accent types (Fig. 5). The perceptual relevance of these timing parameters was examined by the identifications tests of accent types using 40 synthetic speech stimuli consisting of both typical stimuli of the four accent types and intermediate stimuli, generated by systematicallyvarying the timing parameters of the accent command. The subjects were 10 speakers of the Osaka dialect and two speakers of the Tokyo dialect. The perceptual boundary between two accent types was determined for each subject (Fig. 6), which was quite clear-cut and almost agreed in all the subjects (Fig. 7), indicating the perceptual importance of these timing parameters in the identification of accent types. Further experiments using stimuli with systematic shifts in the timing of formant frequency patterns indicated that the relative timing of the accent command and the segmental features of a particular phoneme is quite important for the identification of a specific accent type (Figs. 8 and 9), but not necessarily for other types. These results indicate that the perception of word accent requires specification of certain features for temporal units which are smaller than mora, which is commonly accepted as the suprasegmental unit of spoken Japanese.
著者
永野 敬子 勝谷 友宏 紙野 晃人 吉岩 あおい 池田 学 田辺 敬貴 武田 雅俊 西村 健 吉澤 利弘 田中 一 辻 省次 柳沢 勝彦 成瀬 聡 宮武 正 榊 佳之 中嶋 照夫 米田 博 堺 俊明 今川 正樹 浦上 克哉 伊井 邦雄 松村 裕 三好 功峰 三木 哲郎 荻原 俊男
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.111-122, 1995-02-25 (Released:2009-11-24)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

近年の疾病構造の欧米型への移行が指摘される中, 日本人における痴呆疾患の割合はアルツハイマー病の比率が脳血管性痴呆を越えたともいわれている. 本邦におけるアルツハイマー病の疫学的調査は, アルツハイマー病の原因究明に於ける前提条件であり, 特に遺伝的背景を持つ家族性アルツハイマー病 (FAD) の全国調査は発症原因の究明においても極めて重要であると考える.私たちは, FAD家系の連鎖分析により原因遺伝子座位を決定し, 分子遺伝学的手法に基づき原因遺伝子そのものを単離同定することを目標としている. 本研究では日本人のFAD家系について全国調査を実施すると共に, これまでの文献報告例と併せて疫学的検討を行った. また, 日本人のFAD家系に頻度の高いβ/A4アミロイド前駆体蛋白 (APP) の717番目のアミノ酸変異 (717Va→Ile) をもった家系の分子遺伝学的考察も行った.その結果, FADの総家系数は69家系でその内, 平均発症年齢が65歳未満の早期発症型FADは57家系, 総患者数202人, 平均発症年齢43.4±8.6歳 (n=94), 平均死亡年齢51.1±10.5歳 (n=85), 平均罹患期間6.9±4.1年 (n=89) であった. APP717の点突然変異の解析の結果, 31家系中6家系 (19%) に変異を認めた. また各家系間で発症年齢に明らかな有意差を認めた. 1991年に実施した全国調査では確認されなかった晩期発症型FAD (平均発症年齢65歳以上) 家系が今回の調査では12家系にのぼった.FADの原因遺伝子座位は, 現在のところ第14染色体長腕 (14q24.3; AD3座位), APP遺伝子 (AD1座位) そのもの, 第19染色体長腕 (19q13.2; AD2座位), 座位不明に分類され, 異なった染色体の4箇所以上に分布していることとなる. 日本人のFAD座位は, APPの点突然変異のあった6家系はAD1座位であるが, 他の大部分の家系ではAD3座位にあると考えられている. 今回の解析結果より, 各家系間の発症年齢に差異があることからも遺伝的異質性の存在を示唆する結果を得たが, FAD遺伝子座位が単一であるかどうかを同定する上でも, 詳細な臨床経過の把握も重要と考えられた.
著者
辻 久美子 池内 佳子
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
和歌山県立医科大学保健看護学部紀要 (ISSN:18801366)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.37-44, 2005
被引用文献数
2

この研究の目的は、妊娠中の体脂肪率の変化を明らかにすることと、それに関係する生活習慣因子を同定することである。対象妊婦は、健康診断ごとに体脂肪率を測り、妊娠期間中に3回、生活習慣についてのアンケートに回答した。その結果、以下の4点が明らかになった。1、体脂肪率は妊娠30週まで増加し、その後変化しなかった。2、体脂肪率の変化を部位別で見ると、体脂肪の蓄積しやすい部位は腕部から体幹部、足部へと徐々に広がっていた。3、食生活では、たんぱく質、野菜、果物については適正摂取量の60%しか摂取できていなかった。それは、たんぱく質等は料理に取り込みにくいためと考えられた。脂質は、適正摂取量より多く摂取していた。さらに、脂質摂取が適正量より多いと妊娠中期までに体脂肪率が増えやすかった。4、運動習慣がある人は、体脂肪率が妊娠中期以降に増加しなかった。これらの結果から、妊婦管理において、体重だけでなく体脂肪率に注意を払う必要性が示唆された。妊娠中の指導は、たんぱく質の多い、脂質の控えめな料理を取ることと、適度な運動習慣を付けることを含めて行なう必要がある。
著者
端木 和経
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.148-163, 2017

<p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;本稿では北京における温州企業の集積地として知られる大紅門アパレル産業地域を事例として,温州出身者による企業が,どのような方法で親族や同郷者等との社会的ネットワークを活用しながら事業を成立させ,産業集積を形成したのかという点を検討した.以上の点を明らかにするために,本研究では同地域でアパレル生産・販売の事業を営む経営者82 名に対して資料収集とアンケート調査及びインタビュー調査を行い,その内容を分析した.調査結果は以下の通りである.大紅門では1980年代から温州出身者によるアパレル製品の工場と販売店の起業がみられるようになった.事業に成功した先行事業者たちは,さらに事業を拡大するために,親族や同郷者たちを労働者として大紅門に呼び寄せていった.これらの大量の労働者たちには,独立して起業する人も多かった.彼(女) らの多くは,縫製工場等で働きながら,生産や販売のための技術や知識,人脈等を身に付けていった.既に事業が軌道に乗っていた先輩の経営者たちは,地縁・血縁のある起業希望者たちに資金援助や取引先業者の紹介等の支援を行っていった.また,このような支援は,生産や販売面で分業を行うことができ,取引先の確保にもつながるため,先行事業者にとっても利益があったと推測される.このようにして大紅門には,地縁・血縁に基づく社会的ネットワークを有する同郷者による小規模事業者の集積が拡大していったことが明らかになった.</p>
著者
神保 夏美 井元 りえ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.119-132, 2019 (Released:2019-03-21)
参考文献数
60

本研究は, 食器と食物との関連についての諸外国と日本の研究動向を, 文化的影響を含めて比較することを目的とした. 研究方法は, 文献レビューによって得られた対象研究47件について, 1) 研究目的および主な調査項目, 2) 食器の検討要素, 3) 食器の提示方法に関して分類し比較を行った. 主な結果は次のとおりである. 1) 研究目的および主な調査項目については, 諸外国の研究では, 食器と「食物・食事の量」との関連の検討を目的とした研究が多かった. これは, 国際的な肥満者の増加の問題が背景にある. 日本の研究では, 食器と「食物・食事の質」との関連の検討を目的とした研究が多く, 特に「食欲」「おいしさ」について外観だけで調査したものが多かった. 2) 食器の検討要素については, 諸外国の研究では食器の「サイズ」と「食物・食事の量」との関連を検討した研究が特に多く, 日本の研究では食器の「色」と「食物・食事の質」との関連を検討した研究が特に多かった. また, 他の日本の研究の食器の検討要素には, 和食の文化的特徴が表れていた. 3) 食器の提示方法については, 諸外国の研究では, 「実物」が大半を占めたのに対し, 日本の研究では, 「写真/画像」が多かった. 考察として, 諸外国と日本における食器と食物との関連についての研究目的および方法は, 社会的・文化的な影響を受け, 異なることが示唆された.
著者
飯島 典子
出版者
日本評論社(発売)
雑誌
一橋論叢 (ISSN:00182818)
巻号頁・発行日
vol.130, no.2, pp.99-114, 2003-08

論文タイプ||論説
著者
飯島 典子
出版者
亞州文化總合研究所出版會
雑誌
客家與多元文化 (ISSN:13496387)
巻号頁・発行日
no.4, pp.26-41[含 日本語文要旨], 2008-05