出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1094, pp.94-98, 2001-06-04

2003年4月、郵政3事業は国営公社として再スタートを切る。だが、公社化したところで、中身が変わるわけではない。相も変わらず郵便局は郵便・小包を配達し、郵便貯金を集め、簡易生命保険を売る。小泉純一郎首相が「公社化以後の事業のあり方を再検討する」と述べているのも、公社化だけでは郵政3事業の改革は不十分と踏んでいるからにほかならない。
著者
内田 和成
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.7, no.7, pp.350-351, 1998-08

電子マネーの議論が世間をにぎわしている。「一体どの方式が主流になるのか」といった技術的なものから,「電子マネーが普及すると国境を越えたカネの流れや国内の通貨流通量がコントロールできなくなるので,金融政策が効かなくなるのではないか」といった経済的なものまで議論の幅は広い。 なかでも最も真剣に意見が交わされているのが,セキュリティ(安全性)の問題である。
著者
西村 剛 ヘルブスト クリスチャン 香田 啓貴 國枝 匠 鈴木 樹理 兼子 明久 ガルシア マキシム 徳田 功 フィッチ W・テカムセ
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.34, pp.53, 2018

<p>ニホンザルを含むマカクザルでは,音声行動の研究が精力的に行われており,多様な音声レパートリーが知られている。しかし,その発声メカニズムに関する知見は技術的限界により限られていた。本研究は,声帯振動の様態を声帯を通過する電流の変化により非侵襲的に観測する声門電図(EGG)を用いて,生体の音声条件付けおよび摘出喉頭の吹鳴実験により,音声の多様性をうむ発声メカニズムを明らかにした。生体からは,coo,glow,chirp発声中の計測に成功し,それぞれのEGG信号の特徴を明らかにした。摘出喉頭による実験により,その特徴を生じさせる発声運動を明らかにした。これら3つの音声の声帯振動は,声帯の内外転および呼気流の強弱により調整されており,ごくわずかな変化によって異なる音声タイプへと遷移することを示した。また,その声帯振動は,おおよそヒトの7歳児でみられるものに類似した。これらの結果は,ヒトを含む霊長類における発声メカニズムの共通性を示すとともに,サル類でも発声運動をわずかに変化させるだけで,大きく異なる音声タイプを作り出せることを示した。一方,ヒトとの相異もみられた。吹鳴実験では,マカクザルでは,声帯と同時に仮声帯も振動させている可能性を示した。それにより,音声の基本周波数を大きく下げる効果があることが示された。ヒトと異なり,喉頭室が発達したサル類では,前庭ヒダの自由度が高く,仮声帯も容易に振動し得ると考えられる。本研究は,科研費(#16H04848,西村; #17H06380, #18H03503,香田),APART(Herbst)の支援を受けた。</p>
著者
井上 聡 村松 昭夫 高橋 直樹 小池 万里
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.225-228, 2016

<p>クオリティライフ21城北地区は「保健・医療・福祉の総合的エリア」として名古屋市が推進するプロジェクトである。現在、名古屋市立西部医療センター、陽子線治療センター、重症心身障害児者施設(ティンクルなごや)が開設され、平成23年より順次運用を開始している。 本報では、施設使用の初期段階から5年間の熱需要の状況、冷水製造の効率および省エネルギー運転の効果について報告する。</p>
著者
中井 英人 荒本 久美子 澄川 智子 長谷川 美欧 鳥山 喜之
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.37 Suppl. No.2 (第45回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A3O1025, 2010 (Released:2010-05-25)

【目的】当院では腰椎変性疾患に対し大きく分けて固定術と、固定を行わない除圧術を合わせて年間300件程実施している.固定術術後にはモールドジャケット型TLSOの硬性コルセットを、また除圧術にはダーメンコルセットを装着し離床となる.我々は術後体幹装具装着により、術創部の安定化と保護作用があるものの、周囲筋力低下と運動制限に影響を及ぼすと報告した.また臨床において術後数日しても歩行、動作時ふらつく例があり、その要因として様々あるものの、このふらつきは体幹装具によるバランスへの一要因があると考えたが、体幹装具装着とバランスとの関係を示した文献は散見しない.そこで今回健常成人を被験者とし、体幹装具装着によるバランスの影響を調査し若干の知見を得たので報告する.【方法】対象は腰下肢痛がなく、腰椎、下肢および耳鼻科的に既往のない健常成人24人(男性9人、女性15人、平均年齢25.0±3.6歳、平均身長163.6±8.2cm、平均体重57.5±11.4kg、平均BMI21.4±2.8)であった.全被験者に硬性コルセットとしてモールドジャケット型TLSO装着(以下条件H)、軟性コルセットとしてダーメンコルセット装着(以下条件S)、コルセット非装着(以下条件N)の3条件をランダムに行い、動的バランスと静的バランスの2種類のバランス検査を行った.各条件にて5分経過後動的バランス、静的バランスの順で検査を実施し、前条件の影響をなくすため10分間休息をいれて次の条件へと移った.動的バランスにはFunctional Reach Test(以下FRT)を用い、Duncanらの方法に基づいて、前方および側方最大移動距離を測定した.測定は裸足閉足にて行い、開始肢位は前方では上肢は床と水平になるように肩関節屈曲、肘関節伸展、前腕回内、手指中間位とし、側方では肩関節外転、肘関節伸展、前腕回内、手指中間位とした.移動時の上肢高は任意とし、踵離地しないように最大移動距離到達後、開始位置まで戻るよう説明した.測定は前方、側方とも左右両上肢に実施した.静的バランスには重心動揺計グラビコーダー G-620(ANIMA社製)を用い重心動揺測定を実施した.測定方法は、裸足閉足立位、上肢は体側に自然下垂させ2m前方の指標を注視し開眼、閉眼それぞれ60秒間計測とした.検討項目はFRTにおける前方、側方左右移動距離の平均値を求め、さらに身長、年齢等の個人的影響を避けるため、各条件データを条件Nデータで正規化した値および重心動揺における開眼、閉眼の外周面積、単位軌跡長、単位面積軌跡長、各中心変位、ロンベルグ率、各軌跡長、各位置ベクトル、各速度ベクトルとし、3条件で比較検討した.統計学的処理には分散分析を行った後にFisherのPLSDを行い、有意水準を5%とした.【説明と同意】全対象者には研究の趣旨を十分に説明し、参加に同意を得られた者に実施した.【結果】FRTにおける前方平均移動距離は条件Hでは33.4cm、条件Sでは35.2cm、条件Nでは36.6cmで、条件Nは条件Hより有意に大きく、側方平均移動距離は条件Hでは14.0cm、条件Sでは14.8cm、条件Nでは16.8cmで、条件Nは他の2条件より有意に大きかった.重心動揺における開眼前方平均速度ベクトルにおいて条件Sは他の2条件より有意に大きく、開眼後方平均速度ベクトルにおいて条件Sは条件Nより有意に大きかった.また前後変位、位置ベクトルにおいて条件Sは条件Nより小さい傾向にあった.【考察】本来体幹装具は姿勢矯正、体幹支持、動作制限、外部からの保護、体幹筋の補助作用、体幹安静等の役割があり、またその役割が悪影響を与えることもある.モールドジャケットは体幹屈伸、側屈、回旋を強く制限し、姿勢矯正と体幹支持の役割をしている.ダーメンコルセットは屈伸、側屈、回旋を制限し、腹圧を高くし、弱い体幹支持の役割をしている.FRTの結果より条件Nに比較して条件Hは前方、側方への移動距離がより少ないことは動的バランスが劣っているというより、モールドジャッケットの特性による体幹屈曲、側屈制限が大きな要因と考えた.同様に条件Sの側方移動距離が少ないこともダーメンコルセットによる体幹側屈制限が関与していると考えた.重心動揺計では速度ベクトルが大きいほど速く揺れることを示し、重心動揺の結果より条件Nに比較して条件Sは前方、後方へより速く揺れることから、測定時間を長くすると前後軌跡長等に影響を与える可能性があると考えた.またこの要因はダーメンコルセットによる腹圧上昇が重心を上方へ移動させ不安定となり、さらに腹筋背筋筋力の調整に影響を及ぼしたのではないかと考えた.【理学療法学研究としての意義】体幹装具装着下において体幹の動きが制限されていることが確認でき、術後動作制限のために体幹装具を装着して運動療法を行うことは有用であると再認識できた.またダーメンコルセット装着下では重心動揺に影響を与える可能性がある.
著者
苗川 博史
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.228-239, 2004-05-25
参考文献数
24
被引用文献数
1 1

14頭もしくは20頭の小群内において,生後3週齢までのヒツジ母子5組の音声コミュニケーションにおける母子間の反応(以下相互作用)を音声表記と情報量に基づいて検討し,母子間の接近行動の経日的推移について解析した.音声表記については,調音作用の観点から口の開閉によって構成される母ヒツジ/nnn/と/nae/と/nnae/および子ヒツジ/nnn/と/eee/と/nee/を発声タイプとして表した.相互作用については,母子それぞれ3タイプの発声と,これらに対する反応を8タイプに分類した24通りのダイアド(母子いずれかの発声とその後に続く一方または双方の行動を1組の完了行動とする)ならびに,それらの情報量について解析した.また,接近行動については,発声の有無に分けて母子ペア毎に経日的に解析した.その結果,母子間の相互作用は,情報伝達機能上,口を開けた発声が主導を占め,発声後は相手を視認もしくは注視し,その後の行動に移行する反応系で構成されていた.その際には,口の開閉のタイプによって生起する反応のしかたに個体差が見られ,発声のしかたによって応答が異なることが示された.また,いずれの発声においても母子ヒツジ間に共有される情報量は0ビットよりも大きく,母子ヒツジ双方に情報の共有があったことが示された.音声表記の結果については,発声タイプによって周波数と持続時間に違いが認められ,それぞれの発声構造の特徴を示すことができた.すなわち,母ヒツジの場合は,口を開けた/nae//nnae/タイプが,口を閉じた/nnn/タイプよりも周波数が50ヘルツ高く,発声時間も0.1秒長かった.子ヒツジの場合は,口を開けた/eee/と/nee/タイプが,口を閉じた/nnn/タイプよりも周波数が50ヘルツ高いものの,発声時間は0.1&sim;0.2秒短かった.発声に基づく接近のイニシアチブは,生後3週齢までは母ヒツジ主導型であったが,発声によらない接近のイニシアチブの割合については,子ヒツジの方が大きい傾向にあった.
著者
福島 綾子 高田 あや 谷埜 予士次 大工谷 新一
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.109-113, 2004 (Released:2005-03-11)
参考文献数
6

This report described the effect of remote acupuncture therapy for a scoliosis patient with low back pain. It was considered that the cause of the low back pain was contraction of the erector spinae. Contraction pain of the erector spinae was induced by trunk malalignment due to reduced trunk stabilization. Trunk instability was induced by reduced activity of the obliquus abdominis. Therefore, in order to increase the activity of the obliquus abdominis, remote acupuncture therapy was performed on the GB41 (Ashirinkyu). GB41 was a reaction point on the Gallbladder Meridian through the obliquus abdominis. As a result of remote acupuncture therapy, low back pain and trunk instability were reduced because the activity of the obliquus abdominis was increased.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1600, pp.114-117, 2011-07-18

「モノ作りこそ、富の源泉」。そう信じて疑わない英国人がいる。ジェームズ・ダイソン。紙パックを使わないサイクロン掃除機を発明した天才エンジニアだ。ダイソンが作ったサイクロン掃除機は、英国では全世帯の3分の1にまで普及し、世界の掃除機市場を一変させた。最近は、羽根のない扇風機を開発し、世間を驚かせた。
著者
[藤田幽谷] [著]
巻号頁・発行日
vol.[80], 1800
著者
鈴木庸 [書]
出版者
鈴木庸 [写]
巻号頁・発行日
1870
著者
石川 聖二 竹田 照人 加藤 清史 後藤 昌昭 野口 信宏 香月 武
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-2, 情報・システム 2-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.80, no.10, pp.2655-2662, 1997-10-25
参考文献数
12
被引用文献数
7

本論文は, 対称に近い非対称形(潜在的対称形)の解析法と, 人の頭蓋骨の非対称性解析への本法の応用について述べている. 形の対称性は物体の著しい形状的特徴であり,それをコンピュータで認識する意義は大きい. しかし, 完全な対称形を解析する手法は数多く提案されているが, 潜在的対称形の解析法はほとんど研究されていない. 本論文では, 面対称に注目し, 鏡映対称像を利用して, 潜在的面対称形に潜在的対称面を設定する手法を提案する. 次に本手法を用いて, 人体頭部のCTデータから復元される頭蓋骨上に潜在的対称面を設定し, その面の左右の非対称部位の抽出を行い, 非対称の程度の数量化を試みる. このような頭蓋骨の形状解析法は, 口腔外科のように頭蓋顔面領域の疾患を治療する領域で有益な手段を与える. 提案法を合成データおよび頭蓋骨データに適用し, 良好な結果を得た.
著者
鶴田 尚美
出版者
京都倫理学会
雑誌
実践哲学研究 = STUDIES FOR PRACTICAL PHILOSOPHY (ISSN:02876582)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.37-59, 2015-10-29

許諾条件により本文は2016-10-30に公開
出版者
巻号頁・発行日
vol.[1] 本所 亀戸,
著者
安 熙卓
出版者
九州産業大学
雑誌
九州産業大学経営学論集 (ISSN:09184635)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.15-30, 2004-03-18

近年, 日本ではパートタイム・アルバイトや派遣労働者を中心とした非正規労働者の増加が著しい。その背景には國際競争の激化, サービス経済化が進展する中で, 需要側と供給側のニーズによるものが大きい。すなわち, 人件費削減や景気変動に応じて雇用量を調整していこうという企業側のニーズと労働者の就業意識, 転職意識の変化など働く側のニーズの一致を挙げることができる。また, 最近においては, 非正規労働者の仕事の内容と質が正規労働者と変わらない非正規労働者の基幹化現象も現れている。それにもかかわらず, 非正規労働という雇用形態のため正規労働者に比べ, 賃金水準が低いなどさまざまな問題が提起されている。本稿では, 非正規労働者の増加要因と非正規労働者, とりわけパートタイム労働者と派遣労働者の実態を最近の調査データを用いて究明した。
著者
勝岡 洋治 並木 幹夫 酒井 英樹 鈴木 和浩 鈴木 啓悦
出版者
医学図書出版
雑誌
泌尿器外科 = Japanese journal of urological surgery (ISSN:09146180)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.809-823, 2013-05-01

前立腺癌に対する薬物療法の根幹ともいえるのはホルモン療法(内分泌療法)であり, 現在わが国で最も一般的に用いられているホルモン療法は, LH-RHアゴニストおよび抗アンドロゲン薬の併用療法あるいは単独療法である. LH-RHアゴニストであるリュープロレリン酢酸塩(リュープリン(R))は, 2012年9月に発売20周年を迎え, その有効性と安全性が医療現場で裏付けられた長い歴史をもつ薬剤であるが, 近年新たにGnRH(LH-RH)アンタゴニストが発売され, 現在, 他の新規ホルモン療法薬も次々と開発されており, 今後ホルモン療法による治療成績が, 飛躍的に向上することが期待されている. そこで, 本日は前立腺癌治療のエキスパートの先生方にお集まりいただき, 前立腺癌治療におけるLH-RHアゴニストとアンドロゲン遮断療法を振り返るとともに, 新薬GnRHアンタゴニストの位置付けについても論議していただいた.