著者
細川 泰秀
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.663, pp.124-127, 2006-10-16

「ITベンダーにはもっと元気になってもらわなければ困る」。日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)の専務理事を務める細川泰秀氏はユーザー企業の代表としてエールを送る。ITベンダーに、"3T職場"を提言する。楽しい、高い報酬、定時で帰れる、の頭文字をとったものだ。その実現には、JUASの分科会での研究が役に立つと見ている。
著者
木村 達雄
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.97-118, 1980-05-09 (Released:2008-12-25)
参考文献数
47
著者
足利 幸乃
出版者
医学書院
雑誌
看護学雑誌 (ISSN:03869830)
巻号頁・発行日
vol.67, no.11, pp.1054-1059, 2003-11-01

前稿(本誌前号)では,がん化学療法におけるセルフケア支援の考え方と看護師の役割,そして,医療者が陥りやすいパターナリズムが患者支援という看護を阻むことに言及した.本稿では,がん化学療法を受ける患者の抗がん剤による副作用症状に対するセルフケア支援に焦点をあて,前稿で提示したセルフケア支援のプロセス1)(図)の枠組みを使って,筆者の考えるセルフケア支援のポイント(表1)を説明していきたい.なお,セルフケア支援のポイントを具体的に解説するにあたって,前号「便秘のセルフケア支援2)」でとりあげた事例(表2)をつかっていくこととする. ケアの優先順位を決める ポイント1:看護アセスメントと患者の気がかりをすりあわせ,セルフケアの優先順位を決める がん化学療法では,投与される抗がん剤のレジメンによって,出現頻度の高い副作用,その症状の程度,出現時期と回復パターンをある程度予測できる.多くの現場では,がん化学療法によって出現する一般的な副作用,たとえば,悪心・嘔吐,易感染,口内炎,食欲不振などをカバーする内容の患者教育用パンフレットを使って,患者への指導が行なわれている.患者教育のなかに,セルフケアに関する内容がもりこまれており,副作用の知識とともに患者に必要とされるセルフケアが説明される. このように一般化された看護を行なうことは,ある水準の看護を維持するために不可欠である.しかし,一般化された看護に終始すれば,患者のなかには「だからどうなの…」「じゃあ,私はどうなの」と思ってしまう者もいるだろう.患者が気にかけていることは,自分のことである.患者が自分に対して看護が行なわれていると感じるためには,一般的な看護のうえに,患者個別の看護を付加しなければならない.このオプションは,個別的な看護アセスメントから見出すことができる.個別的なアセスメントを行なうことで,一般的とされる患者の問題が,ほんとうにこの患者の問題であるのか,この患者にとっての優先順位の高い問題は何かといったことが明らかにされる.
著者
田渕 直樹
出版者
水資源・環境学会
雑誌
水資源・環境研究 (ISSN:09138277)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.61-68, 2009-03-05 (Released:2011-03-31)

日本の大河信濃川、その中流域はJR 東日本(株)などが水力発電所のために過剰取水をし、表流水が涸れて水道水不足や生態系破壊など、河川環境破壊を惹き起こしている。そこで市民は改善を求め、後に市役所の協力を得て東京でシンポジウムを開くなどの活動に取り組み、水利権更新期でないにも拘わらず、40m3/s以上もの試験放流を獲得した。しかし市役所主導の運動となってしまい、進行中の清津川ダム・プロジェクトに反対しなかった。90年代に一世を風靡した長良川河口堰運用反対運動などとは別の市民運動である。
著者
梅津 佑介 加嶋 健司
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第57回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.1319-1322, 2014 (Released:2016-03-02)

自然界には,自己組織化と呼ばれる空間的に非一様なパターンを自発的に形成するものが数多く存在し,工学的にも半導体デバイスへの応用などの大きな可能性を有している.このような状況を考慮すると,系に内在するダイナミクスを利用して所望のパターンを制御する方法論は重要であると考えられる.そこで本発表では,ある反応拡散系において所望のパターンを制御するための考察について発表する.
著者
安酸 史子
出版者
日本腎不全看護学会
雑誌
日本腎不全看護学会誌 (ISSN:13447327)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.31-38, 2010-04-15

Ⅰ.患者のパワーの源 慢性疾患患者は完全な治癒が望めないことから生涯にわたるセルフケアが必要とされ,そのために希望がないという気持ち(hopelessness)や,自分ではどうにもならない無力感(powerlessness)をいだきやすいといわれている.Millerは慢性疾患患者のパワーの源泉を7つあげ,慢性疾患によってそれらのパワーの源泉が弱ってしまいやすいこと,そしてそのときに感じる powerlessness の状況に対処し続けることが,慢性疾患患者の主要な仕事であると述べた.7つのパワーの源泉とは,①身体の強さ,②精神的スタミナ-ソーシャルサポート,③肯定的自己概念,④エネルギー,⑤知識と洞察力,⑥モチベーション,⑦信条体系である(図1).
著者
矢野 正隆
出版者
日本画像情報マネジメント協会
雑誌
月刊IM (ISSN:09132708)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.12-16, 2008-02

東京大学経済学部図書館に所蔵される企業資料群の由来を辿ると、法科大学時代、大正2(1913)年に設置された商業資料文庫に遡る。以来、数多のコレクションが収集整理され、これらは当館蔵書の重要な一角を占めている。このたび、この企業資料群の中でも一二の規模を誇る『山一證券資料』が、本学部、伊藤正直教授の監修のもと、マイクロフィルムとして公開されることになった。隠蔽体質が命取りとなった山一證券の、平成9年11月の自主廃業から10年という節目の年に、こうした形で内部資料を公開するというのも、何かの縁であろう。以下、ごく簡単ではあるが、当館に資料が寄贈された経緯と、マイクロフィルムの内容を紹介する。
著者
藤森 隆郎
出版者
THE JAPANESE FORESTRY SOCIETY
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.435-441, 1977-12-25 (Released:2008-12-18)
参考文献数
20

米国カリフォルニア州北部の太平洋沿岸のセソペルセコイア(Sequoiasempervirens)の成熱した天然林を調査し,幹の現存量と林分構造を解析したoその構造は複層をなし,センペルセコイアがすべてめ階層で優占していた。他の木本種は常緑広葉樹が主で,中層の下部と下層に出現した。上層木の平均樹高は87.6mで,幹の総材積と乾重:量はそれぞれ1e, 817m3/haと3,461ton/haであった。地上1.7mにおける幹の断面積合計は338m2/ha,幹の現存量密度.(林分の幹の乾重/上溜木の平均樹高と林分面積の積)は3.95kg/m3であった。上記の成熟林のそばにある47年生のセソペルセコイアの2次林を測定し,その上層木の平均樹高ほ45.8m,地上1.3mの幹の断面積合計は152m2/haという値を得た。
著者
土'谷 敏治
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.102, 2005

1.はじめに 公共交通機関の経営状況が悪化する中で,規制緩和政策にともなう交通事業者の退出の自由が認められたことを受けて,多数のバス路線はもとより,鉄道・軌道についても存廃問題が議論され,実際に廃止される路線がみられるようになった.その中で,富山県の加越能鉄道は,通称「万葉線」の軌道事業からの撤退を表明した.しかし,地元自治体の存続に向けての意志表示や市民の存続運動の結果廃止を免れ,第三セクター万葉線株式会社として再出発することになった. ところで,万葉線の第三セクター化の過程で,採算性の検討や今後の需要予測は行われてきたが,利用者側の実態調査,すなわち,利用者の属性,利用頻度,利用目的,利用者の特性などの調査は,ほとんど実施されていないのが現状である.また,詳細な旅客流動調査も行われておらず,運賃収入にもとづく乗客数の予測値が,唯一の利用実態を示すデータといって過言ではない.もちろん,経営の危機に瀕している事業者としては,利用状況の把握もままならない事態は理解できるが,旅客流動状況や利用者特性の把握は,当該事業者の現状を理解し,今後を展望するためには必要不可欠な情報であるといえる. 本報告では,既存の路面電車を第三セクター化して存続することに成功した万葉線株式会社を取り上げ,旅客流動調査,アンケート調査を実施して,その旅客輸送パターン,利用者の特性について分析を行った.2.調査の方法 調査は,できるだけ多くの調査日を設定して実施することが好ましいが,調査員の確保,調査対象利用者や事業者側の負担などから,限られた日に実施せざるをえない.今回は,平日と休日の各1日ずつの調査とし,前者は2004年11月2日(火),後者は11月3日(水)の文化の日に実施した. 両日の調査にあたっては,始発から終発までのすべての電車の乗客に対して,居住地,性別,年齢などの利用者の属性,利用目的,利用頻度,乗り継ぎ利用の有無などの利用者の特性,万葉線についての評価などのアンケート調査を実施するとともに,現金払い,通勤・通学定期,回数券などの運賃支払い区分別旅客流動調査を行った.その結果,870人からアンケート調査の回答がえられた.また,のべ乗車人員は,11月2日が2,426人,11月3日が1,518人であった.3.万葉線の旅客輸送パターン 万葉線は,高岡市と新湊市にまたがる12.8kmの路線を有しているが,法的には高岡駅前・六渡寺間の軌道線と,六渡寺・越ノ潟間の鉄道線からなっている.しかし,両者は路面電車タイプの車両で一体として運行されており,実質的な区別はない. 旅客流動調査の結果から,万葉線の旅客輸送パターンは,大きく分けて,高岡駅前を最大の発着地とする高岡市内の近距離輸送,新湊市役所前を中心とする新湊市内の近距離輸送,高岡・新湊両都市間の輸送からなっている.これらの旅客輸送パターンには,高岡市内,新湊市内に立地する高等学校への通学利用,高岡市内のショッピングセンターへの買い物利用による輸送が含まれる.通勤・通学客が少なくなる休日では,高岡駅前を発着地とする輸送の割合が高まる傾向がみられる. 運賃支払い区分では,平日の通勤・通学定期利用者は約31%,休日は約19%で,定期旅客の割合が低く,都市内部の公共交通機関の性格を有しているといえる.また,沿線に立地する幼稚園の遠足による団体利用があるなど,地域に密着した交通機関であることが窺われる.4.利用者の特性 利用者に対するアンケート調査の結果から,半数近くが高岡市在住者,約30%が新湊市在住者である.年齢別にみると,10歳代と60歳以上がそれぞれ約30%で,高校生の通学と高齢者の利用が中心であるという構造は,万葉線にもあてはまる.しかし,20_から_50歳代の利用者も40%近くを占める.このことは,通勤利用者率の高さにも反映されており,最大の利用目的である通学利用についで通勤利用が多く,両者の差は小さい.買い物利用,余暇活動による利用,通院がこれらにつづく利用目的であるが,通学や通勤利用の半分程度である. 万葉線についての評価では,運転本数の評価が高く,ついで運賃や乗務員の応対など,第三セクター化後の営業努力が比較的高い評価をえている.他方,設備面や終電時刻については,改善の希望が多く見うけられた.

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出版者
巻号頁・発行日
vol.[2],
著者
熊谷 智博 大渕 憲一
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.200-207, 2009-02-27 (Released:2017-02-10)
被引用文献数
4

In intergroup conflict a third party sometimes intervenes aggressively into the interactions between the concerned parties, escalating the conflicts. We hypothesized that the third party will become aggressive if they perceive that a fellow member of their group, with whom they strongly identified themselves, is harmed by the other group and that the perception of harm is more definitely determined by unfairness than by the objective severity of the harm. Group identification was manipulated by cooperative ingroup activities. Half of the participants observed that an ingroup fellow member was harmed by an outgroup member based on unfair evaluation, while the others observed that the harm was given based on fair evaluation. They were then given a chance to retaliate against the harm-doer by creating unpleasant noises. The results indicated that both aggressive motivation and behaviors were increased by unfair harm only when participants strongly identified with the ingroup. The group identification did not affect the perception of unfairness. These results suggest that symbolic or psychological harm affects third-party aggression.
著者
松原 光也
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.47, 2003

LRT(Light Rail Transit)は歩行者や公共交通を中心とした都市計画(パーク&ライド等のTDM施策やトランジットモール)に基づいて設置された軌道系中容量交通機関である。これを導入することにより、中心市街地活性化や環境対策、福祉対策に役立った。本論はヨーロッパで導入されているLRTの特徴と、実際に日本で走っている路面電車との相違点を明確にすることにより、これから日本でLRTを導入する上での問題点を提示した。 福井市で2001年秋に行われたトランジットモール社会実験の結果及び、著者が独自に行ったアンケート結果を踏まえて、都市交通に対する住民の意識を調査した。福井市役所の調査では商店街に来る人は増加し、約12%の人が自家用車から路面電車利用に転換した。商店街店主は車が通らないと売上が少ないと考えているのに対し、市民はトランジットモールに対して好意的であった。筆者のアンケート結果で、福井鉄道に乗ったことがない人が約3分の1おり、あまり利用されていないことがわかった。ところが、その印象については好意的な意見が多く、市民の愛着が感じられた。利便性については、運転本数についての不満が一番多かった。その機能を生かすため、増便や発着時間の調整、共通乗車券の発行、低床式車両の運行などの改善策が望まれる。 利便性が向上すれば自家用車から公共交通利用に転換する可能性がある。LRTの整備費用を負担する住民が計画に参加する方がよい。行政側は情報開示や社会実験を通じて、市民が活動できる場を提供する。各段階で他都市の例を参考にしながら問題点を明確にし、協議を重ねていく必要がある。
著者
永井 真也
出版者
同志社大学
雑誌
社会科学 (ISSN:04196759)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.75-88, 2005-09

1999年のPFI法の導入以来,2005年6月でPFIの取組件数は200件を越えた。社会資本整備手法として注目されているが,PFIの動向を分析し,今後の課題を探ってみた。今日までの傾向を分析すると、本来PFIに望まれていた民間事業者の資金の導入であるとか、ノウハウの導入はなおざりになっており、従来型の公共事業にPFIという名称を付けただけのようにも受け取れる。そうした全国的なデータの傾向を、徳島市の事例から検証をしてみた。徳島市議会の議事録から、うかがい知れる導入過程はPFIありきの議論であった。せめて、PFIを導入するのなら、京都市の御池中学校のような複合化による街づくりもふまえたモノにした方が、将来的にもよい事業ができるのではないだろうか。
著者
那谷 耕司 菅原 明
出版者
岩手医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

EXTL3はヘパラン硫酸の生合成に関与する糖転移酵素である。本研究では膵β細胞特異的にEXTL3を欠失したマウスを作製した。このマウスでは膵β細胞の増殖能が低下しており,ランゲルハンス島に特徴的なマントル・コア構造が認められなかった。またインスリン分泌が低下しており,耐糖能異常が認められた。以上の結果から, EXTL3が合成するヘパラン硫酸が,膵β細胞の増殖,インスリン分泌機能において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
著者
(唐)釋義玄 [撰]
巻号頁・発行日
1000

唐義玄撰、宋慧然等編。臨済宗の始祖慧照禅師(諡号)の語録。別書名「臨済録」「臨済義玄禅師語録」「西光慧照禅師語録」等。川瀬一馬著『五山版の研究』によれば、本書は、元応2(1320)年に建仁寺内祥雲菴で覆宋刊本が開版され、のちこれを基にした覆刻版が三種刊行されたが、当館本はそのうちのひとつで、南北朝頃に元応2年刊本の刊記のみを削除し、無刊記本として刊行されたものであるという。当館本には、全巻に返り点・送り仮名が施され、巻首に明治時代の蒐書家寺田望南の印記「讀杜⁄艸堂」が押捺されている。