著者
針生 寛之
出版者
札幌医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

さまざまな正常組織と腫瘍組織におけるHLA class I関連分子の発現を検索し、ほとんどの癌種で約3割に発現低下があることを見出した。乳癌と前立腺癌では約8割にHLA発現消失または発現低下が認められた。乳癌と前立腺癌におけるHLA発現低下の分子機序を解析した結果、主にB2-microglobulin遺伝子のピストン脱アセチル化が原因であることが判明した。Geneticな変化や遺伝子メチル化の関与は低かった。ヒストン脱アセチル化機序による乳癌細胞の免疫逃避の解析を行い、HLA class I分子以外に、NK細胞標的分子、Immunodominantな癌抗原分子、Death受容体分子なども発現低下していることを見出した。ヒストン脱アセチル化阻害剤を作用させるとこれら分子の発現が回復した。ヒストン脱アセチル化阻害剤自体はT細胞機能に影響を及ぼさないことを証明し、癌免疫逃避を抑制する新たな免疫療法を提唱した。
著者
南浦 涼介
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、子どもたちが社会科の学習についての信念・信条といったビリーフが、どのように形成されているのか、その構造を把握することと、そのビリーフがどのように作られていくのか、その変容を明らかにすることを目的としている。本研究は主として3つの研究からなっている。1つは,評価法の作成2つめに,小中学校で行った,学習ビリーフの構造の事例研究3つめに,中学校で行った学習ビリーフの変容の事例研究である。
著者
浅倉 むつ子
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

研究成果の概要:雇用分野における複合差別禁止法理が有する差別の是正・救済可能性を明らかにするために、近年のイギリス、EU、日本の雇用差別をめぐる立法動向と判例法理について研究した。これら一連の研究から、イギリスの2010年平等法が各種の差別是正について効果をあげていること、日本にも存在するマイノリティ女性の複合的差別状況の解決を図る方法としては包括的差別禁止立法の構想が重要であることが明らかになった。
著者
中牧 弘允 李 仁子 イシ アンジェロ 大越 公平 坂本 要 新免 光比呂
出版者
国立民族学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

2004年度は、国内におけるカレンダーの収集と、マルチカレンダー文化の実態調査に焦点を絞った。研究代表者は暦のコレクションで知られる施設を訪問し、マルチカレンダーの収集状況を把握した。実態調査に先立ち、民博において研究会を開催し、研究目的を遂行する上で必要とされる情報の共有化をはかり、あとはそれぞれの地域やテーマにもとづきカレンダーの収集と調査に従事し、年度末に民博で開催される研究会で中間報告をおこなった。収集したカレンダーや関連資料を研究代表者のもとに保管し、研究支援者を雇用し情報のデータ化をはかった。2005年度は国内においては補足調査にとどめ、海外においては台湾、韓国、ブラジル、ボスニア、イラン、フィンランド、アメリカなどでマルチカレンダー文化の収集と実態調査を実施した。また収集したカレンダーの一部を研究代表者のもとに集め、情報のデータ化をはかった。さらに研究代表者を中心に『民博通信』7月号に「マルチな暦を生きる-カレンダーにみる在日外国人の暮らし」をテーマに特集を組み、中間的な報告と問題提起をおこなった。
著者
根本 泰雄
出版者
桜美林大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

小学校,中学校等,高等学校等での「理科(地学領域)」で実験・実習・演習教材が不足している項目を探り,不足している項目での実験・実習・演習教材の改良・開発を行った.改良・開発にあたっては,安価かつ簡便であることを重視した(キッチン地球科学の精神に基づいた).結果として,これまでの実験より安価に作れる教材の提案や新しい教材の提案を行い,提案した実験等を取り入れることで授業効果が高まることを明らかにした.
著者
肥田野 登 中川 大
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

本研究は大都市の都心部において郊外鉄道を直通運転した場合の効果を把握し, その効果の帰属について関連する主体別に明らかにすることを目的としている. 筆者らは郊外鉄道, 道路及び公園などのインフラストラクチャー整備に伴う効果を十全にかつ二重計算なく捉える方法として土地資産価値に注目して分析を進めてきた. 本研究はその一環として従来十分明らかにされてこかった都心部での交通プロジェクトをとりあげたものである.そのため, まず都心部での主体との関連性を明確にした. そのけっか, 既成市街地内においては土地利用変化や地代上昇に対しての既得権者の抵抗があり, 必ずしも便益が地価に転移しない可能性が示された.またこれらの効果を定量的に計測するために土地利用予測モデルを構築した. 都心部での鉄道サービス向上に伴う土地利用変化をきめ細かく把握する実用的なモデルは現在のところ存在しない. そこでここでは東京の新玉川線, 小田急線の半蔵門及び千代田線乗り入れを対象としてとりあげ, 新たに商業集積地区を単位とし, かつ地区間の複合条件をとり入れた集計型ロジットモデルを作成することとした. モデルは小売, サービスその他事業所(3次のみ)ごとに推定し, 概ね妥当な結果を得た. 説明要因の中では後背地のポテンシャルに係わるものが最も説明力が大きなものとなっている. 又モデルによる現況再現性も高い. 次にこのモデルを中心として関連する土地所有者, 事業所, 鉄道事業者, 自治体ごとの便益と費用を計測するための影響分析のサブモデル及び地価関数を推定した. 又事業者の地代についてはヒアリングから得られた値を用いた. その結果これらの郊外鉄道の都心部への乗り入れは土地資産価値で8700億円の上昇をもたらし, 又事業所, 港区にも便益が帰属することが判明した.
著者
永山 ルツ子
出版者
静岡英和学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は,子どもの顔の認知が成人の行動に影響するかどうかを検討するため,実験社会心理学的アプローチ,認知心理学的アプローチ,発達心理学的アプローチにより実験を行った.その結果,子どもの顔は危険行動を抑制すること,自意識が高い成人や親子間関係が不安定な成人ほど子どもの顔に対する反応が遅いこと,葛藤を伴う顔判断は,両側前頭前野が関係している可能性が示唆された.また,月経周期における排卵期の成人女性は,子どもの顔より成人男性に対して反応しやすいことが示された.これらのことから,子どもの顔の認知は成人の行動に影響することがわかった.
著者
菅原 進一 山内 幸雄 水野 雅之 佐野 友紀
出版者
東京理科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では,綿布団の燻焼に伴う一酸化炭素の生成量,木材を可燃物とする換気支配型燃焼に伴う一酸化炭素の生成量に関するモデルを実験から求め,二層ゾーンモデルの入力とすることで空間の二酸化炭素濃度を予測できることを確認した。また,統計分析から死者発生火災に関する特徴を抽出すると共に対策を整理し,その典型例を取り上げた住宅火災における人命安全評価手法のケーススタディを通して,住警器の連動警報の効果等を分析した。
著者
久野 和子 川崎 良孝 吉田 右子
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、21世紀に入って評価が高まっている「場としての図書館」の価値とその展開を歴史的、実証的に解明している。すなわち、欧米の学際的、先進的な「場としての図書館」の先行研究と国内外における公立図書館、学校図書館、児童図書館における広範な実地調査、資料収集に基づいた統合的な研究である。これからの日本の図書館は、利用者の情報交流、生涯学習、市民活動、社会関係資本、豊かな日常生活を効果的に創出・支援できる「第三の場」となるべきことを提言した。
著者
倉田 耕輔
出版者
静岡県警察科学捜査研究所
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

3Dプリンタで拳銃を作成する場合、市販されているモデルガンやエアガンの3Dデータを元に作成されることがあると考えられる。本研究では、「撃鉄を稼働させるバネ」に着目し、3Dデータの段階で、モデルガンキャップや紙火薬等を撃発する機能を有しているか否かの判断が可能か検討した。実験として、モデルガンの機関部を開け、撃鉄バネの代わりに「ねじりバネ」を用いて撃鉄を作動させた。この時の撃鉄の動きを高速度ビデオカメラで撮影し、この映像から時間と撃鉄の角度の関係を測定した。使用したねじりバネは、バネ定数の大きいものと小さいものの二種類である。次に、モデルガンのフレーム、撃鉄等の寸法、重量を計測し、FEMソフトウェアであるSolidWorksを用いて3Dデータを作成した。作成した部品をソフトウェア上で組み合わせ、撃鉄の動きをシミュレートし、時間と撃鉄の角度の関係を求めた。ただし、撃鉄を作動させるバネのバネ定数は、実験で用いたねじりバネのバネ定数を計測し設定した。実験で求めた時間と撃鉄の角度の関係とシミュレーションで求めた時間と撃鉄の角度の関係を比較すると、バネ定数の小さいバネを使用した場合は両者の関係に開きが見られたが、バネ定数の大きいバネを使用した場合については両者の関係は比較的近い結果となった。この違いは、撃鉄とフレーム間の摩擦に起因するものと考えられた。摩擦の影響を少なくするためには、シミュレーションで設定した摩擦に係るパラメータの精度を上げ、バネ定数を大きくしていくことで対応することが可能と考える。よって、実験を重ね、本モデルの各パラメータの精度を上げることで、3Dデータの段階でモデルガンキャップや紙火薬等を撃発する機能を有しているか否かの判断ができる可能性があることが示唆された。
著者
宮浦 國江 宮原 勇
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

認知語用論の理論構築と実証的研究を進める中で、知識構造としてのストーリー、言語使用場面では、複数解釈可能性を示すマルチ・ストーリー・モデルの有効性が明らかになった。記号体系の一部としてストーリーを捉えることで、形態論、統語論との連続性が確認された。接辞-ish,-likeなどの分析をベースに、メタファ、メトニミ研究の陰に隠れがちなシミリに注目し、参照点構造によるレトリック戦略について論ずると共に、形容詞に見られる主観性、客観性を考察した。
著者
松谷 明美
出版者
高千穂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

否定極性表現と数量詞表現を含む文に関して、派生と解釈および言語習得に影響を与える要因を検討した。大人の日本語母語話者への実験を行うことで、特に意味・運用上の要因(適切なコンテクスト・関係節等)が否定極性表現および数量詞表現を含む文の容認度を高める可能性があることを統計的に明らかにした。第一言語習得においては、数量詞化された数詞に関して、英語の場合とは対照的に、日本語の母語話者の子供の場合は、語彙上数量詞化された数詞のほうが、運用上数量詞化された数詞より早く獲得することが明らかになった。第二言語習得に関しては、第二言語(外国語)としての大人の日本語学習者に対する実験結果から、意味・運用論上の要因が、否定極性表現および数量詞表現を含む文に関して、容認度を上げる可能性があるということを統計分析によって示した。
著者
日野 健一
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

超短パルス高強度レーザーを半導体に照射すると、位相がそろったコヒーレントフォノン(CP)が瞬時に励起され、観測量に顕著な振動パターンが現れる。本研究では、CP生成に付随して発現する過渡的Fano共鳴や光学フォノン・プラズモン結合状態などを統一的に理解可能な量子論的枠組みの構築、さらにそれに基づく実験結果の検証を目的とする。そのために、プラズモン、電子・正孔対およびフォノンから成る擬ボゾン演算子を導入し、これによるポーラロニックな準粒子モデルを提示し、当該系の解析を行う。特に、このモデルをさらに単純化することにより、過渡的Fano共鳴を含むCP振動の解析的表式を得ることに成功した。
著者
大場 修
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本論は上海租界の都市形成過程を踏まえつつ、近代上海における日本人居住地の形成過程と空間的特徴を、英、米、中との国際関係の中で明らかにした。まず、1840年代から、イギリス人は、租界として開発された以前の上海に存在していた河川、村道を生かしながら、土地、道路を開発していたこと、及び下水道の建設過程を明確にした。次に、日本が独自の居留地を諦め、租界全域に渉る都市開発権を得た過程を辿った。日本は英米施設との立地関係、交通条件や地価等に応じた都市施設配置を進めたが、結果として上海の日本人居住地の確保は後回しにされた実態を明確にした。一方、日本人居住地では、英米が供給する里弄住宅を主体とする借家居住に終始したことを、租界外の北四川路地区の住宅遺構等の調査を通して示した。その住宅形式は洋風ではあったが、畳を持ち込む等の動向もそこに読み取った。
著者
神谷 智子 福田 由紀子 竹内 貴子 奥村 潤子 杉浦 美佐子
出版者
日本赤十字豊田看護大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

健康に良い影響があると示唆されている「笑い」について、自律神経活動やストレス指標の観点から認知症高齢者への効果を検証する研究を行った。老人保健施設に入所している認知症高齢者14名(平均年齢85.5歳)を対象に、6種類のDVD鑑賞をしてもらい、唾液コルチゾール活性値、表情の変化、脈拍値を測定した。DVDの内容は、海外コメディー、ものまね、落語、動物映像、漫談、コントの6種類である。他に、HDS-RとDBDスケールによって認知機能を評価した。結果、DVDの種類の違いによる差はみられなかった。今回の研究によって、笑いの表出および笑いによるストレス解消の明らかな効果は得られなかった。
著者
加藤 司 石原 武政 石井 淳蔵 崔 相鐵 高室 裕史 田村 晃二 横山 斉理 柳 到亨
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、商業者の利潤動機と社会的貢献の二側面を包摂する「商人精神」という観点から、(1) 関連する「家業」、「のれん」など過去の研究蓄積を整理し、(2) 国内において商 業者と地域コミュニティの関係を東日本大震災によって被災した商店街などのケース・スタディを通じて明らかにし、(3) 東アジアにおける韓国、中国を中心に商業者、商店街組織の実態について 比較調査を実施 した。その成果として、 商業者と地域社会ならびに政策とが複雑に絡み合う関係を明らかにする枠組みが構築された。
著者
黒澤 香
出版者
東洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

2つのことを並行して行った。まず、どのような研究が可能かをさぐるため、1年目は韓国で開かれたアジア法社会学会に参加し、発表を聞いた。2年目と3年目はアメリカから研究者を招いた。それをもとに、参加者が一般人であることが不可欠と考え、インターネットを用いたサンプルで、小グループごとに討論を行った。時間のため、今回は裁判官役を加えることができなかった。独立変数はそのときの人数が大と小、および用いた事例AとBで、従属変数は有罪・無罪など。参加者数は合計で100を超えるが、研究のためには少なかったようである。差が統計的有意になったものは考えていたより少なかったが、重要なものが見つかったように思われる。
著者
ゲラー ロバート 河合 研志
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

マントルの地震学的構造とその地球化学的性質を明らかにすること、特に、核-マントルの相互作用と共進化の理解に貢献することを目指し、我々はより高解像度の地球内部構造を推定するための独自の手法(波形インバージョン)を開発してきた。波形インハージョンは走時などの2次データではなく、地震波形そのものをデータとして用いて情報を最大限抽出し、これまでになく高い解像度でD”領域の構造を推定する手法である。本研究ではその手法を三次元不均質構造に適用できるように拡張し、同手法を使用して中米下及び西太平洋下のD”領域の局所的3次元S波速度構造を推定した。
著者
鍵 裕之 服部 高典 町田 真一 小松 一生
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

水素結合ネットワークの多様性から、氷には多くの多形が存在するが、低温高圧下で自在に圧力を制御して中性子回折を測定することはこれまで不可能であったため、高圧氷の構造や物性には多くの未解決問題が残されてきた。本研究では革新的な低温高圧発生装置を開発し、低温条件で自在に圧力を制御しながら低温高圧下での中性子回折測定を行うことを計画し、昨年度までに到達下限温度を拡大した新たな低温高圧発生装置の製作に成功した。本装置を大強度陽子加速器施設(J-PARC)の物質・生命科学実験施設(MLF)に建設された高圧中性子回折ビームライン(PLANET)に持ち込んで、低温高圧条件での中性子回折測定実験を行った。本年度の大きな成果は二つである。第一に低温高圧下で存在する氷XV相の直接観察に成功し、氷XV相は異なる水素配置が混合した“部分秩序状態”にあることを初めて明らかにし、氷研究における五大未解決問題の一つを解決した。本研究によって発見した部分秩序状態は、氷XV相だけでなく他の形の氷でも発見される可能性があり、氷の多様性の理解に新たな視点を与えるものである。また、高濃度の塩を含む氷の高圧相を合成し、高圧下での中性子回折法および分子動力学法を駆使してその構造を解明した。合成された高濃度の塩を含む氷は、氷VII相と同様の酸素配置をとるが、水分子の向きについては氷VII相と違ってほぼ等方的であり、水素結合ネットワークの多くが破壊されていることを見出した。このような等方的に配向した水分子や破壊された水素結合ネットワークは、他の氷の多形には見られない特異な状態であり、新奇な物性の発現が期待される。中性子回折関係の研究に加えて、微量な塩を含む高圧氷の構造に関する振動分光学的研究、アミノ酸の圧力誘起オリゴマー化と凍結濃縮といった関連研究でも成果を得ることができた。
著者
橋口 浩之 山本 真之 森 修一 高橋 幸弘
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

降水メカニズムの解明には、降水量だけでなく、雨滴粒径分布(DSD)の計測による降水物理量の定量的把握が重要である。東西5000kmにわたり多様な地形を持つインドネシア海洋大陸では、インドネシア全体に跨る観測網が不可欠である。本研究では、コトタバン(スマトラ島)・ポンティアナ(カリマンタン島)・マナド(スラウェシ島)・ビアク(ニューギニア島近傍の小島)にディスドロメータを整備し、DSDの連続観測を実施した。経度・降水雲タイプ・MJO・雷活動などとDSD特性との関連について明らかにした。