出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.212, pp.68-70, 2002-05

企業経営にリスクは付き物だが、「リスクを取る経営」と単なる「博打」を混同することは禁物だ。新規事業に打って出る場合は特に、自社の足下を冷静に見つめ、リスクをつぶさに検証する姿勢が欠かせない。九州の老舗クリーニング会社の三代目社長は、そのプロセスを無視し、介護関連の新規事業立ち上げに入れあげて自滅してしまった。
著者
天下井 清 木村 暢夫 甫喜本 司 岩森 利弘
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.155-161, 1997-12-12
被引用文献数
5

小型漁船は、船長に比べ船幅が広く、平坦な船底勾配、ハードチャインや張り出し甲板等形状的特徴を有し、波浪中の横揺れ運動において非線形性が強い応答をすることが良く知られている。最近、非線形性の強い船体の横揺れ運動の解析にニューラルネットワークモデルを用いた報告がいくつかなされその有効性が指摘されているが、本報告では上記モデルを船体の横揺れ運動の中でも特に非線形性の強いとされる小型漁船の運動の解析へ適用し、その長期予測の有効性について検討する。具体的には、従来から利用されてきた自己回帰モデル(autoregressive (AR) model)を用いた代表的な線形予測法との間で予測精度を評価し、これらの比較を通して、非線形性の強い運動の解析に対するニューラルネットワークモデル利用の有効性を検討する。
著者
広瀬 弥奈 松本 大輔 八幡 祥子 前山 善彦 青山 有子 島袋 鎮太郎 千秋 宜之 松下 標 倉重 多栄 福田 敦史 伊藤 綾子 野呂 大輔 齊藤 正人 丹下 貴司 五十嵐 清治
出版者
一般社団法人 日本小児歯科学会
雑誌
小児歯科学雑誌 (ISSN:05831199)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.444-452, 2006-06-25
被引用文献数
4

改革した小児歯科学基礎実習の点検評価を,本学歯学部4年生の96名に対しアンケート方式にて実施した。アンケートの内容は,実習に対する理解度,満足度についてで,「全くできなかった,あまりできなかった,どちらでもない,できた,よくできた」の5段階による無記名回答方式で調査した。その結果,予習の段階で実習書の内容について理解できた者は,フッ化物応用法,ラバーダム防湿法,窩溝填塞法,乳歯の歯髄切断法,既製乳歯冠修復法,治療計画の立案(口腔疾患の予防)の各実習項目とも約80%を占め,多くの者がこれから行う内容についてある程度理解しながら実習を行っていると判断された。<BR>また,本実習を通して理解を深めることのできた者は,いずれの課題も80%以上を占め,本実習によりある程度体得できたものと思われた。テユートリアル実習においては80%以上の者が本実習に積極的に参加したと自己評価していたが,あまり参加できなかった者も16%認められ,再検討が必要であると思われた。マネキンを実患者と想定した施術時態度・技能の修得については,マネキンへの話しかけを有益でないと答えた者が約30%認められたことから,学生の意識改革を惹起するような対策・対応が必要と思われた。
著者
藤田 紋佳 中村 伸枝 佐藤 奈保
出版者
一般社団法人日本小児看護学会
雑誌
日本小児看護学会誌 (ISSN:13449923)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.102-108, 2013-03-20

本研究の目的は、日本における肝移植後の子どもと家族のQOL評価をどのような視点から評価しているのか及び、今後の課題を文献検討により明らかにすることである。医中誌Web版(Ver.5)を用いて文献検索を行い、肝移植後の子どもや家族のQOL評価に関する内容の記述がある文献、33件を得た。筆頭研究者の背景は、医師が最も多く、看護職による研究は3件であった。対象は、自施設における移植後の子どもが殆どであった。子どもに関しては、術後合併症や肝機能、免疫抑制剤の投薬状況や副作用、拒絶反応、感染症といった身体管理に関するQOLの検討であり、過去のデータからの評価による調査が多かった。家族に関しては、生体ドナーの評価が主であった。肝移植を受けた子どもやドナーとなった親だけではなく、子どもの療養生活に関わる家族を含めた包括的なQOL評価の視点の整備と、QOL向上のための継続的な支援方法を検討する必要がある。
著者
藤村 幸三
出版者
滋賀大学
雑誌
滋賀大國文 (ISSN:02866803)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.28-37, 1966
著者
泉 桂子
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
vol.99, pp.133-184, 1998

近年,森林の公益的機能に対する一般の関心が高まりつつある中で,従来の木材生産中心の森林経営計画にかわって,森林の木材生産機能と公益的機能の両方に配慮した森林経営計画が求められている。このような多目的型の森林経営計画のあり方を展望する上で,90年余の経営蓄積を持ち,日本を代表する大都市水道局の所有・管理する森林である東京都水道水源林を対象として,研究を進めていく。筆者はこれまで,東京都水源林の経営計画の変遷について報告し,現在の経営計画は水源かん養機能高度発揮を目的とした水源林独自のものであることを明らかにした。しかし,水源林問題は河川をめぐる上下流の相互関係とも捉えられ,経営計画の変遷問題の解明にあたっても,この上下流の関係成立過程が極めて重要な意味を持つ。そこで,本研究では,水源林の経営前史における上下流の相互関係について明らかにすることを目的とした。
著者
藤井 弘毅 山川 政明 澤田 嘉昭 牧野 司
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.27-36, 2002-04-15
被引用文献数
2

シロクローバ混播,年間5-6回の多回刈り処理を加えた条件下で,チモシーおよびメドウフェスクの乾物収量,草種構成割合の季節的推移を調査した。また,その草種間差異と単播条件下における草種の刈取り時の生育段階,分げつ数,平均1茎重,畦幅(株の広がり),草丈伸長速度,乾物重増加速度(CGR),および基底部の乾物重(刈株重),非構造性炭水化物(NSC)および窒素の含有率および含有量の推移との関連性を検討した。なお,用いた品種はチモシー「ホクシュウ」,メドウフェスク「トモサカエ」,シロクローバ「ラモーナ」であった。また単播区では手取り除草を実施した。その結果,単播条件下では4年目まで欠株は発生せず,刈取り時の1m^2当たりの総分げつ数も2,000本前後の値を下回ることはなかった。一方混播条件下では,単播条件下に比較して,メドウフェスク区よりもチモシー区において,チモシーの乾物収量の減少割合が大きく,とくに3年目の7月(本研究では4番草)以降,その傾向が顕著になった。このことは,混播条件下では,チモシーおよびメドウフェスクの草丈のような上方向への伸長生長よりも,被度が著しく低下したことに起因していた。この被度低下の車種間差異は,刈取りの影響によるよりも,主としてシロクローバに対する競争力の差異を反映したものと考えられた。シロクローバ混播条件下におけるチモシーおよびメドウフェスクの乾物収量および構成割合の季節的推移にみられた草種間差異は,株の広がり,草丈伸長速度,CGR,刈株重,NSC並びに窒素の含有率や含有量よりも,分げつの再生の態勢の草種間差異との関連性が高いことが示唆された。すなわち,4番草(7-8月に生育した)の再生に影響を及ぼしたと思われる3番草(6-7月に生育した)の刈取り時の節間伸長茎率は,チモシーの方がメドフェスクよりも高い値を示し,一方では,刈取り後,再生可能な栄養生長茎の数はチモシーの方が少なく,その1茎重もメドウフェスクに比較して小さいことから,刈取り後は再生力が劣り,シロクローバに対する競争力が劣ったと考えられた。このことから,当該時期における分げつ数の確保が,その後の生産量を決定する要因の一つとして重要であることが示唆された。
著者
森 由紀 大村 知子 大森 敏江 木岡 悦子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.949-958, 1999-09-15
被引用文献数
3

We made a study of the on-the-back carrying system for primary school children as part of our series of studies on age-related practices and physical effects of carrying methods. In our previous report, we referred to the advantage of free-hand carrying for aged persons. We investigated school bags at 30 primary schools in the Kinki and Tokai districts, using 2,945 children as subjects. It was determined that the stiff bag Randoseru is the most popular among first graders, while the higher the grade, the less the Randoseru is used. In addition, we found that the lower the grade, the bigger the ratio of burden weight to body weight. We selected six subjects from among lower gladers to measure burden pressure upon their shoulder center and lumbar vertebra while carrying a fixed-weight-contained Randoseru, either in standing or walking position. As a result, they showed forward-inclined posture, the inclination increasing with the adding of Randoseru weight. Hereby, we bring to light the necessity of reducing the school goods that children carry daily between home and school to only those which are essential in order for these growing children to keep constant upright postures.
著者
榎本 鈴代 長畠 駿一郎 鶴田 敬司 貞森 平樹 三宅 実 合田 恵子
出版者
一般社団法人 日本歯科薬物療法学会
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.74-80, 1991-04-01 (Released:2010-06-08)
参考文献数
20

The effects of eperisone hydrochloride (Myonal®) on 40 patients with temporomandibular arthrosis are evaluated.The results of improvement are as follows : Out of 40 patients, overall improvement was found to be 65 %, pain in improvement was 75.7 %, trismus improvement was 76.2 %, articu-larprocess noises improvement was 27.8 %. Myonal was effective for patients with type I (damage in muscle of mastication), and type II (chronic traumato-disease) was significantly more superior than type III (internal derangements) . The side effects were noted tobe 17.5 %, but there was no specifically serious case, and the cause-and-effect relationship with Myonal was unpredictable.
著者
安岡 由美 川田 祐介 長濱 裕幸 大森 康孝 石川 徹夫 床次 眞司 志野木 正樹
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2008年度日本地球化学会第55回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.39, 2008 (Released:2008-09-06)

神戸薬科大学において,電離箱を用いて、大気中ラドン濃度の連続測定(1984年1月から1996年2月,1989年欠測)をしていたところ,兵庫県南部地震(1995年1月17日)前に,ラドン濃度の異常な上昇が観測された。地殻歪の変化によって,岩石・土壌中の空隙率・空隙連結度が変化し,その結果ラドン散逸量も変化したと考えられる。また,地下水中ラドン濃度や地下水湧水量の変化は,観測地点の局所的な地殻歪を反映しているのに対し,大気中ラドン濃度変化は,ある程度広範囲の平均的な地殻歪変化を反映している。さらに,大気中ラドン濃度の変動パターンは臨界モデル式で回帰することができる。以上のことから,大気中ラドン濃度変化は,地震前兆の観測項目として有用だといえる。
出版者
東亜協同組合協会
巻号頁・発行日
1943