著者
溝口 匡人 関 和彦 加藤 修三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム
巻号頁・発行日
vol.93, no.255, pp.63-69, 1993-09-30
被引用文献数
6

TDMA通信において携帯機の高機能化をはかるため、バースト毎に周波数切替可能な周波数シンセサイザを低消費電力にて実現する一方法として交互開ループ動作型周波数シンセサイザを提案し、ホールド時の周波数誤差特性について理論的および実験的に解析を行った。提案回路は制御電圧保持回路を備えた2つのVCOに対し1つのPLL回路で交互に周波数設定を行うため、従来のピンポン動作型周波数シンセサイザに比べ30%の消費電力低減が可能である。解析結果から理論式は実験値と良く一致し、さらに、ディジタルコードレス電話システムにおいてフレーム誤り率の劣化を1%以下とするにはホールド回路のサンプル時間を5μs以上とすればよいことを明らかにした。
著者
仲由 千春 古川 真人
出版者
昭和女子大学
雑誌
學苑 (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.761, pp.98-105, 2004-02-01

In this research, we examined whether the prediction of future events by the person with a high depression tendency was more accurate than that of the person with a low depression tendency. Participants were 137 female college students. Question paper investigations were executed twice. The interval between investigations was a month. In the 1st investigation, both Depression-Happiness Scale and Scale of Life Events in Interpersonal and Achievement Domains questionnaires were used. In the 2nd, only Scale of Life Events in Interpersonal and Achievement Domains questionnaire was used. In this research, it was not possible to conclude which prediction, the high or the low, depression group, was accurate. The accuracies of the predictions were at the same level between the high and the low depression group. It suggests that accuracy of predictions may vary with the differences of prediction and an actual experience.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1143, pp.128-130, 2002-05-27

5月31日の韓国での開幕戦を皮切りに、サッカーのワールドカップ(W杯)が開催される。日本代表チームへの期待が高まるとともに、景気浮揚の原動力としても注目が集まっている。 W杯の経済効果については景気のいい"皮算用"がある。第一生命経済研究所はW杯開催に伴う経済波及効果を約3690億円と試算。
著者
七辺 一三
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学会雑誌 (ISSN:00093459)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.141-147, 1972

1. 正常人の四肢に振動刺激を加えて得られる緊張性振動反射(Tonic vibration reflex, TVR)は,上位運動ニューロン障害,パーキンソニズム,小脳疾患の患者からはほとんど得ることはできなかった。TVRは主として筋紡錘の興奮によって生ずる。筋伸展に敏感で,容易に導出可能と考えられる痙縮筋,固縮筋にTVRを実際には見出し得ないということは,この反射が小脳,大脳基底核など上位中枢を含む多シナプス回路の影響を受けるためと思われる。2. 振動刺激を痙縮筋に加えると,しばしば随意収縮力が増加する。片麻痺患者における運動障害は上位中枢の器質的変化だけでなく,機能的抑制に由来するものと考えられる。3. 前腕伸筋に振動刺激を加えながら書字試験を行なうと,診断上興味ある現象を呈する。パーキンソニズムと同じく,小脳疾患々者においても小字症が現われ,眼を閉じると小字症は一層著明になる。この現象はgamma系の興奮によるものであろう。
著者
中條 健 渡邊 敏明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.532-541, 1997-03-25
被引用文献数
12

双方向に瞬時復号可能な可変長符号であるリバーシブル符号について検討する. リバーシブル符号は, ビットストリームの最初と最後から双方向に復号することができるので, もしビットストリームに誤りがあったとしても, 復号できないビット数を減らすことができる. 本論文では, まず, 完全な可算無限アルファベットのリバーシブル符号が存在することを示し, 符号語のハミング重みを利用した新しい完全な可算無限アルファベットのリバーシブル符号の構成方法を提案する. 更に, 提案した構成方法で設計したリバーシブル符号を誤り耐性を有する動画像符号化方式に適用しその効果を示す.
著者
西成 活裕
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.687, pp.90-94, 2011-12

西成活裕(にしなり・かつひろ):東京大学先端科学技術研究センター教授。1967年東京都生まれ。1995年に東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻博士課程を修了後、山形大学工学部機械システム工学科、龍谷大学理工学部数理情報学科、独University of Cologneの理論物理学研究所を経て、2005年に東京大学大学院工学系研究科航空宇宙工学専攻に移り、2009年から現職。
著者
船曳 康子
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

発達障害は個人差の大きい不均一な症候群の集合体である。このため、臨床・行動特性の分布を明らかにすることを目的とし、特性の解析、診断名(自閉性障害の知的障害有と無、アスペルガー障害、特定不能型広汎性発達障害(PDDNOS)、混合型ADHD、不注意優勢型ADHDとの関連の検証を行った。いずれの群でも群間差を認めない特性は睡眠リズムのみ、自閉症2群間では有意差のある特性はみられず、知的障害のない自閉症とAspergerの差は言語発達のみであった。AspergerとPDDNOSの差はPDD診断基準の中核のみで、PDDNOSと不注意優勢型ADHDの差はPDD要素が診断閾値を超えるかどうかであった。
著者
小川 侃 佐藤 義之 冨田 恭彦 岩城 見一 斎藤 渉 金田 晋 吉田 和男 有福 孝岳 高橋 憲雄
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

平成12年から15年に継続された本科学研究費補助金によるプロジェクトは京都大学の研究者と京都大学以外の大学の研究者との共同作業に基づいて多くの成功した成果をあげることができた.なかでも海外からのおおくの著明な現象学的な研究者との国際的な協力と共同作業を行いえた.シュミッツ,ゲルノット・ベーメなどのようなドイツからの新しい現象学者,ヘルト,ベルネット,クリスティン,ケルックホーフェン,ダストウールがヨーロッパから共同研究に参加した.アメリカからの参加者はウエルトン,ガシェー,プルチョウなど.毎年数度の研究会を開催し,小川他が海外で共同研究を展開して成果の発表をおこなった.これらの研究プロジェクトの結果,集合心性は基本的に雰囲気と地方的もしくは地球全体の気候,天候,風土などに埋床しており,このことは,地水火風などという四つのエレメントを風土や雰囲気とくに風との連関で研究するべき新たなプロジェクトを立ち上げる必要性を示した.
著者
石田 仁
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.78, no.4, pp.410-418, 1996-11-16
被引用文献数
5

コナラ-アカマツ二次林(旧薪炭林)主要高木性樹種の更新特性を解明する目的で,閉鎖林分における各種の樹高階別分布密度のパターン(樹高分布タイプ)と更新樹の分布および伸長成長の関係について検討した。樹高分布タイプから,I型:林冠層付近にのみ分布する樹種, II型:林冠層付近および林床に不連続的に分布する樹種, III型:低い樹高階ほど分布密度が高い樹種,の3タイプの種群が見出された。I,II型の樹種がいずれも高木性樹種であったのに対して, III型の樹種は1種(コシアブラ)を除き林冠層に到達しない小高木性樹種で,成熟した森林にも多く分布する樹種であった。閉鎖林内において,II型の更新樹は5年以上生存することがなかったのに対して,III型の更新樹は長期間生存し緩慢に伸長成長を持続していた。I,II型の樹種の伸長成長速度はIII型樹種のそれよりも大きく,温帯林の先駆樹種の値に準じていた。閉鎖林分における構成樹種の樹高分布は,更新樹の耐陰性(閉鎖林冠下での生存期間)とよく対応し,伸長成長の特性を予測する一指標となることが示唆された。
著者
川端 輝江 仲井 邦彦
出版者
女子栄養大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

宮城県沿岸部に在住する妊娠女性523 名の母体血と臍帯血赤血球中脂肪酸分析を行い、n-6 系多価不飽和脂肪酸(PUFA) であるアラキドン酸(ARA)とn-3 系PUFA であるドコサヘキサエン酸(DHA)の、母から児への移行について検討を行った。その結果、臍帯血PUFA は母体血PUFAを反映し、臍帯血赤血球中PUFA レベルの決定要因として、胎盤を介した母から児への移行が重要であることが示された。さらに、妊娠期間中の経時的な観察から、母体血ARA は妊娠末期に低下したが、DHAの変化はほとんどみられず、母の体内DHA は、妊娠末期に高まる児のDHAの需要を満たしていた可能性が示唆された。
著者
黒木 祥光 太田 諦二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-I, 通信I-情報通信システム・理論 (ISSN:09151877)
巻号頁・発行日
vol.78, no.11, pp.672-679, 1995-11-25
被引用文献数
8

21世紀をにらんだシステムとして考えられている超高精細画像は約4,000本もの走査線を有し,極めて高品質な画像となっている.本論文は超高精細画像の静止画符号化を行うものである.超高精細画像を,その高画質性を損なうことなく符号化するには,予測符号化が有効と思われる.そこで,予測方式としてHDTVの高能率符号化法として提案され,フレーム内符号化に用いられている外挿内挿予測[1]を採用する.外挿予測誤差は1次元ハフマン符号で符号化する.一方,内挿予測は外挿予測に比べ予測効率が高い[2].更に,本論文で使用する画像は画素間の相関が極めて高いため[9],量子化代表レベルが0になる確率が高くなる.従って,本論文では内挿予測符号化において,予測誤差を2値化した後,その2値情報をJPEGで採用されている算術符号の一種であるQM-Coder[4]で符号化する手法を提案する.2値情報を符号化する際,参照画素の条件付きエントロピーの均一性に着目し,情報量を増加させることなく状態数の低減を行った.画像符号化シミュレーションを行った結果,外挿内挿ともに1次元ハフマン符号で符号化した場合に比べ,本手法はビットレートが0.350〜0.458bits/pel低減され,1.653bits/pel以下でSN比50dB以上の高品質な画像を得ることができた.
著者
小林 春奈 永村 一雄 酒井 英樹 井川 憲男
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
学術講演会論文集
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.1063-1066, 2007-08-24

We practiced .thermal measurement outdoors using solar reflective materials that have the potential to suppress heat-island effect. Solar reflectance is calculated by heat balance in one case that samples are horizontal and the other case that samples are inclined so that the angle of incidence is almost normal incidence (about 7degree).We estimate that retroreflective components are 4 to 14 percent for bead-embedded type, 17 to 19 percent for capsule-lens type, and 23 to 30 percent for prism-array type.