著者
高橋 由典 伊藤 公雄 新田 光子 吉田 純 河野 仁 植野 真澄 高橋 三郎 島田 真杉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

当初の計画に従って、戦友会関係者へのインタビュー調査を行うとともに、全国に散在する戦友会関係文献資料の収集・分析を行った。これらの調査結果と戦友会に関する統計調査(2005年、未公刊)の結果とを合わせ、戦友会に関する総合的研究の成果報告書として『戦友会研究ノート』(青弓社刊、2012年)を刊行した。同書によって戦友会をめぐる諸問題が網羅的に解説されるとともに、戦後日本社会における戦友会の意味も明らかにされた。
著者
脇 功
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.16, pp.34-41, 1968-01-20

Questo articolo e scritto, comparando la critica alfieriana del De Sanctis fatta nella sua "Storia della letteratura italiana"e quella del Croce nella sua"Poesia e non poesia". L'autore addita che l'Alfieri disegnato dal De Sanctis ha due elementi ; cioe l'elemento romantico e quello illuministico. Il vigoroso desiderio verso l'assoluta liberta individuale che il De Sanctis distingue nell'Alfieri e l'elemento tipicamente romantico. Ma il De Sanctic unisce questo desiderio verso la liberta individuale all'aspirazione della liberta politica, dando alle opere dell'Alfieri il significato troppo politico, e lo considera come guida del risorgimento italiano. Questa considerazione risulta a dare all'Alfieri un carattere illuministico. Insomma, ll ritratto alfieriano del De Sanctis e un po'amblguo e non e chiaro come egli definisce l'Alfieri, come romantico o come illuministico. Mentre il saggio del Croce si svolge interamente intonro al desiderio verso la liberta individuale, cioe intorno all'"individuallsmo"alfieriano, evitando di porre nelle tragedie dell'Alfieri troppo valore politico, e lo definisce come precursore del romanticismo italiano. Da questa differenza fra il ritratto alfieriano del De Sanctis e quello del Croce, deriva anche la differenza delle valutazioni estetiche delle opere alfieriane. Il De Sanctis, additando il difetto delle opere dell'Alfieri, dice che il sentimento della liberta individuale e piu vivo in Alfieri, ma non gli concede il godimento estetico, e le sue concezioni, i suoi sentimenti sono espressi troppo crudi e disarmonici. Mentre il Croce insiste di leggere le tragedie dell'Alfieri come si legge la lirica, e valuta il vigoroso sentimento individuale dell'Alfieri come essenza della sua arte. Per concludere, la differenza dei ritratti dell'Alfieri disegnati da questi due grandi critici e molto significativo per pensare non solo sull'Alfieri ma anche sulla letteratura romantica italiana della prima meta dell'ottocento.
著者
上田晴康 榎田勉 立岩恭也
雑誌
デジタルプラクティス (ISSN:21884390)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.120-129, 2014-04-15

基幹バッチをHadoop上で実行することで高速処理をしたいという要望が多くなっている.基幹バッチに関しては,既存のCOBOLアプリケーションとデータ資産が大量にあるため,これらを修正・変換することなく利用できることが重要である.しかし,複数入力ファイルを用いる突合せを伴うアプリケーションはHadoopでの実行が困難なため,新規開発が必要になる事が多い.これを解決するためHadoopマルチプレクサ技術を開発した.また,HadoopからCOBOL特有のデータフォーマットを扱うためのCOBOLデータ対応技術も開発した.この技術を業務へ実適用して,アプリケーションの修正なく,並列実行することによる高速化の効果があることを示した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.974, pp.48-50, 1999-01-18

北九州コカ・コーラボトリングという社名を聞いて、「ああ、コカ・コーラ系の飲料会社の1つだな」という以外に、具体的なイメージが浮かぶ人は少ないだろう。複写機最大手のリコーが筆頭株主で、1998年6月には東証1部への上場も果たし、98年12月期の売上高は1020億円に達するが、いまだ全国区の企業とは言いがたい。
著者
齋藤 康之 小谷 一孔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.96, no.499, pp.49-54, 1997-01-24

眼鏡を含む顔画像では, 眼鏡が目の部分を覆うために表情解析が難しい. しかしながら, 眼鏡をかけている人の人口に占める割合は少なくなく, 眼鏡顔の表情解析手法の検討が必要不可欠となっている. 本研究では, 顔の中に存在する眼鏡の位置および構造の特徴に基づいた眼鏡の抽出を行い, 眼鏡の輝度値を周囲の肌の輝度値で置換することで眼鏡の除去を行った. 眼鏡除去を行った顔画像について顔部品の領域抽出を行ったところ, 眼鏡の物理的影響を良好に回避することができた.
著者
竹本 常松 横部 哲朗 中島 正
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.1186-1188, 1964-12-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
2
被引用文献数
42

From Amanita strobiliformis (PAUL.) QUER. (Jap. name: Ibotengutake), colorless and odorless pillar crystalline component with good flavor, providing remarkable fly-killing properties, m. p. 151-152° (decomp.), C5H8O5N2 was isolated. The compound is considered to be an unknown acidic amino acid and is called ibotenic acid, naming after the ibotengutake.
著者
竹本 常松 中島 正
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.84, no.12, pp.1183-1186, 1964-12-25 (Released:2010-02-19)
参考文献数
7
被引用文献数
29

A colorless pillar crystalline component, m.p. 207° (decomp.), [α]D+80.0°(H2O), C5H8O4N2 of good flavor without smell, and of having insecticidal property was isolated from Tricholoma muscarium KAWAMURA (Jap. name: Haetorishimeji) in the process illustrated in Fig. 1. The compound was considered to be acidic amino acid, still unknown substance, which named tricholomic acid.
著者
光平 有希 Yuuki MITSUHIRA ミツヒラ ユウキ
出版者
総合研究大学院大学文化科学研究科
雑誌
総研大文化科学研究 = Sokendai review of cultural and social studies (ISSN:1883096X)
巻号頁・発行日
no.10, 2014-03-31

太古から現代に至るまで、人間は心身の治療や健康促進、維持する手段として音楽を用いてきた。私はそうした音楽療法の奥深い歴史の中で生み出された大いなる遺産を紐解くことが、現代の音楽療法理解にも繋がると考えており、その1例として、本論文ではリチャード・ブラウンの『医療音楽』(1729)を取り上げた。というのも、薬剤師であるブラウンは、これまでは主として哲学者や聖職者が取り上げてきた音楽療法について、初めて医療の立場から『医療音楽』という1冊を割いて、音楽の持つ治療的作用について言及しており、このことは、音楽療法の歴史を考える上で先駆的なものであると考えられるからである。 しかし、同書についての先行研究に関しては、『医療音楽』全体に焦点を当てた著作や本格的な論文は未だ見当たらない現状にある。そこで本論文は『医療音楽』について、ブラウンによって匿名でその2年前に書かれた『歌唱・音楽・舞踊機械論』も参考にしながら、1.書誌学的考察、2.ブラウンの人物像、3.『医療音楽』の内容、4.『医療音楽』に見られる機械論的身体観、5.『医療音楽』で重視された治療原理、と稿をすすめながら、ブラウンの音楽療法を解明することを研究目的とし、それと共に音楽療法の歴史における『医療音楽』の位置づけも試みた。 その結果、ブラウンの音楽療法には、ピトケアン学派の影響が顕著に見られ、その中で治療原理として「アニマル・スピリッツ」と「非自然的事物」という2つの概念を重視していたことが明らかとなった。『医療音楽』は理論書であり、実践書ではないものの、現代の音楽療法と同様に、「歌唱」、「音楽」、「舞踊」を通じてもたらされる生理的、心理的、社会的な効果を応用して、心身の健康の回復、向上を図ることを目的として書かれている。その点で、『医療音楽』はやはり、音楽療法史上、現代音楽療法の萌芽とも言うべく、重要な著作であると考えられる。Since primeval times, people have used music as a component of physical and mental therapy and as a means of promoting and maintaining good health. To fully understand music therapy in its contemporary form, it is crucial to reveal the rich heritage of music therapy in the course of history. This study analyzes Medicina Musica (1729) by Richard Browne. Browne was an apothecary who worked on music therapy, a subject historically taken up primarily by philosophers and clergymen. His contribution in Medicina Musica made him the first to offer insight into music therapy from a medical perspective. Browne’s description of the therapeutic effects of music is believed to be a pioneering work in the history of music therapy. In previous studies that treat this book, neither books nor scholarly articles focusing on Medicina Musica in its entirety have been found. This article investigates Browne’s music therapy by analyzing Medicina Musica itself. Making reference also to a work that Browne wrote anonymously two years before the publication of Medicina Musica called A Mechanical Essay on Singing, Musick and Dancing (1727), this article includes (1) a bibliographical review, (2) an account of Browne’s life and times, (3) a description of the content of Medicina Musica, (4) a description of the mechanistic view observed in Medicina Musica, and (5) a summary of the therapeutic principles found in Medicina Musica. Finally, I have tried to position Medicina Musica in the history of music therapy. Browne’s approach to music therapy was significantly influenced by Pitcairn and his students. Furthermore, Browne emphasized two concepts which constitute his therapeutic principles: “animal spirits” and “non-natural things.” Even though Medicina Musica is not a practical book but a theoretical one, like modern music therapy it highlights the theme that singing, music, and dancing can aid in the recovery of physical and mental health.
著者
寺谷 美雪 神白 和正 比留間 潔 奥山 美樹 藤田 浩 香西 康司 浅香 祐幸 前田 かおり 國友 由紀子 山本 恵美 高田 裕子 五十嵐 朋子 鳥海 彩子 矢澤 百合香 森口 真理子 藤本 昌子 二木 由里
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.679-686, 2010 (Released:2011-01-13)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

【背景・目的】赤血球濃厚液(RCC),血小板濃厚液(PC),新鮮凍結血漿(FFP)などの輸血用血液製剤(輸血用血液)は献血者の人体の一部であり,とりわけ有効利用が求められるが,一定量が有効期限切れで廃棄されているのが現状である.廃棄血を減少させるため有効期限内で別の患者に転用する努力が行われているが,一病院の中では限界がある.そこで,われわれは病院間で輸血用血液を転用し,有効利用する方法(病院間有効利用)を検討し,実施したので報告する. 【方法】東京都が運営する7病院が本研究に参加した.まず,7病院において有効期限切れが原因で廃棄となる輸血用血液の量を調査した(平成17年1~7月).その後,平成19年9~12月の間に各病院で有効期限切れが切迫している輸血用血液の情報をインターネットメールで毎日,定時に発信し,使用できる病院があれば,その病院に搬送し輸血に用いた.搬送にあたっては血液製剤搬送用温度安定剤を用い,温度を管理しながら搬送した.搬送後の品質を管理するため,温度と外観,搬送時間などを評価し記録に残した. 【結果】平成19年9~12月の間に,RCC 18本,PC 1本,FFP 4本の輸血用血液が病院間で有効利用された.その期間のRCCの廃棄率は1.06%で,H19年度の病院間有効利用を行わなかった期間の廃棄率1.78%と比較し明らかに低かった. 【結論】輸血用血液の廃棄量を減少させるために期限切れの前に他の病院で利用することは有効であり,今後,多くの病院間で試みる意義があると思われた.
著者
平田 裕美 小林 正子
出版者
女子栄養大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

中学生、高校生の身長・体重の時系列的変化と心身の健康、社会的風潮の取り入れ、生活習慣、栄養素等摂取、父親・母親の養育行動との因果関係を明らかにした。生活習慣では、朝食を同じ時間に食べていない、鉄分、ビタミン類などの栄養素等摂取不足群は身体不調を訴えていた。体重では、父親との会話が多い中学生、高校生ほど、男女の差異無く、不安感が低く、成長曲線に極端な体重の変動は見られなかった。身長では、思春期スパートと対人関係に関連はなかったが、身長の停滞がある子どもには低出生体重児であったことが確認された。アレルギー(金属、鼻炎、食物)、腎疾患、心疾患などの症状をもつ子どもにも同じ兆候が見られた。
著者
岡本 秀己 青山 妙子 石島 唯 佐合井 治美 睦田 めぐみ
出版者
滋賀県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

特別支援学級に対する調査から、発達障がい特性に応じた食育プログラムの開発が緊急課題であることを明らかにした。そこで、食育の6つの視点を盛り込んだ食育プログラムを作成し、特別支援学級に通う小学生を対象に連続食育教室を実施し、料理や収穫への関心、感謝の気持ちや自己肯定感の向上が認められた。更に改善した食育プログラム実施では、心理テスト、発達状態テスト、喜怒哀楽の解析を行い、自己肯定感、社会性の獲得に有効であることを科学的に明らかにした。最終取りまとめとして、食育プログラム(調理動画・音声・字幕・音楽)、学習指導案等を加え、多くの教諭や地域活動で利用できるホームページを作成した。
著者
下村 孝 松原 斎樹 フカマチ 加津枝
出版者
京都府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

1.屋上のアスファルト,シバおよびつる植物で覆われたパーゴラ内の気象測定を春夏秋冬の四季に分けて行い,パーゴラ下では,夏期において,太陽熱の放射が軽減され,温度,グローブ温度が他に較べて低く維持された。被験者による熱的快適性に関する申告実験では,夏期にアスファルトおよびシバで不快感が増すのに対し,パーゴラ下では快適性が維持されることが明らかになった。この結果は,太陽の直射を受ける屋上緑化空間でも,パーゴラの設置により熱的快適性が維持されることを明らかにし,今後の計画指針を探る有益な知見となった。2.緑化された屋上を持つビジネスビル7件の従業員に対するアンケート調査を行い,緑化された屋上の昼休憩とリフレッシュ休憩時間における休憩場所として利用実態と評価を訊ねた。その結果,緑化された屋上空間はその開放感と居心地の良さおよび自然や季節の変化を身近に感じられることから,オフィスワーカーに休憩場所として期待され,シバ,花の咲く植物や常緑の植物など多様な植栽が施された上に,椅子やベンチ,雨よけ,藤棚などの緑陰が整備された屋上がもっとも望ましいと考えられていることが明らかとされた。これまでにない知見となり,今後の屋上緑化整備に向けての方法論として有益である。3.京都市内のビルの屋上での緑化を想定し,京都市内の代表的景観4種と緑化無し,シバ,洋風庭園および和風庭園風緑化の4種類の画像を合成して景観評価実験を行った。いずれの場合も,和風植栽での評価が高く,アイマークレコーダーによる実験では,屋上と背景共に緑の景観に被験者の視線が留まることが明らかにされ,コンクリート床や建築物の無機的な構造物は好ましくないと評価された。今後の屋上緑化のあり方に新しい知見を提供するものとして有益と考える。
著者
齋藤 善之 鎌谷 かおる 篠宮 雄二
出版者
東北学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

近世の三陸地域に大規模家経営体が卓越したのは、その力量によって大自然(山野河海)の豊富な天然資源を開発しえたからであり、とりわけ両者の資源を連関させることで相互の開発を促進するしくみを創出保持できたからである。そうした大規模家経営体は辺境な地理的環境にありながら海運業や遠洋漁業をとおして広い地域との交流関係をもち、所有船などの輸送手段を介して遠隔地とも直接通交する力をもっていた。それにより都市との間の物流を実現したのみならず、最新の技術や文化を地域社会にもたらす窓口になり、三陸地域社会の自立と発展をもたらす原動力となっていたのである。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1335, pp.160-162, 2006-04-03

朝の出勤時や昼休みにコンビニエンスストアのレジにできる長蛇の列に、うんざりした経験がある人は少なくないだろう。近い将来、こうした行列を見る機会は減るかもしれない。2月8〜24日の17日間、東京都港区の伊藤忠商事本社ビルの1階にあるファミリーマートのカウンターに新型のレジが設置された。伊藤忠の社員を対象にした次世代レジの実験機である。
著者
瀬戸 宏
出版者
摂南大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

民国期中国シェイクスピア受容史上での三つの重要公演に焦点を絞って研究した。上海戯劇協社『ヴェニスの商人』(1930)、上海業余実験劇団『ロミオとジュリエット』(1937)、国立劇専『ハムレット』(1942)について調査し、三公演それぞれを主題に全国学会で報告した。上海戯劇協社『ヴェニスの商人』公演、国立劇専『ハムレット』公演についてはすでに論文化した。上海業余実験劇団『ロミオとジュリエット』公演は瀬戸の体調不調などで論文の完成が遅れたが、近く公開できる見通しである。これ以外に中国シェイクスピア受容史黎明期の問題で論文執筆・公開し、関連内容で、中国の学会で報告した。