著者
鳥飼 圭人
出版者
聖マリアンナ医科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

高齢者の動脈硬化性疾患の危険因子である脂質異常,高血圧,糖尿病について特定健診から検討した。前年脂質異常を指摘されたのは38.4%であった。薬物治療を受けたのは22.8%(p<0.01)であり,このうち今回改善したのは47.6%であった。前年高血圧を指摘されたのは34.7%であった。薬物治療を受けたのは59.0%であり,このうち今回改善したのは40.8%であった。前年糖尿病を指摘されたのは6.9%であった。薬物治療を受けたのは60.6%であり,このうち今回改善したのは20.0%であった。高齢者の脂質異常に対して積極的に治療を開始し,高血圧と糖尿病のコントロールを適切に行う必要性が示唆された。
著者
Adrian Patalinghug YBAÑEZ Rochelle Haidee D. YBAÑEZ Florencia G. CLAVERIA Mary Jane CRUZ-FLORES Xuen XUENAN Naoaki YOKOYAMA Hisashi INOKUMA
出版者
公益社団法人 日本獣医学会
雑誌
Journal of Veterinary Medical Science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
pp.13-0405, (Released:2014-04-09)
被引用文献数
4 23

A total of 658 cattle in 6 provinces in the Philippines were screened for Anaplasma marginale infection by using a diagnostic heat-shock operon (groEL) gene-PCR assay. The screening-positive samples were further tested using the major surface antigen protein 1a (Msp1a) gene-PCR assay. Screening PCR results showed 130 cattle (19.8%) were positive for the A. marginale infection. Subsequent amplification using the Msp1a gene only showed 93 samples (14.1%) to be positive. In addition, 37 tandem-repeat structures, including 20 novel structures, and 41 distinct genotypes were identified. Interestingly, multiple infections of 4 different genotypes were also observed in A. marginale-infected cattle. The present study demonstrated the prevalence and characterization of diverse genotypes of A. marginale in the Philippine cattle.
著者
大森 荘蔵
出版者
青土社
雑誌
現代思想
巻号頁・発行日
vol.19, no.8, pp.p35-48, 1991-08
著者
諸隈 誠一 福嶋 恒太郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

妊娠中の母親の精神的ストレス、大気汚染などの外的環境、化学物質の移行といった胎児をとりまく環境が、胎児の脳機能の発達に影響を与え、さらには生後の発達障害や心の脆弱性に影響する可能性が示唆されている。本研究では、胎内環境が胎児の脳機能の発達に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。研究成果として、胎児の脳機能発達評価方法を確立した。また、行動発達と自律神経系機能との関連を明らかにした。さらに、大気汚染時期と妊娠合併症の関連が明らかとなりつつある。音環境に関する実験、ストレスに関してデータ解析を行っており、引き続き、胎児環境に関して複合的に検討を行っていく。
著者
金田 重郎 吉田 和正 吉澤 憲治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.32, pp.31-38, 2009-03-11
参考文献数
21
被引用文献数
4

概念データモデリング (CDM) では,対象ビジネスの 「意味」 を図や言葉によって表現するこれは,対象ビジネスをひとつの 「語彙」 により表現し,モデラの間で相互に伝達していることに他ならないそうであるなら,言語学の意味論の蓄積を用いて,「CDM には何ができて,何ができないか」 を明らかにできる可能性がある.そこで,三浦つとむの言語過程説をベースとして,S.I.ハヤカワの一般意味論を用いて CDM を分析する.これによって,現状の CDM では,ハヤカワの外在的意味の範囲にモデリング対象が限定されていることを示す.そして,その限界を打破するため,CDM の組織間連携図に内在的意味を導入する手法を提案する.具体的に,心理学の動機付け理論を導入し,人間らしい組織改革の指針が CDM から得られることを示す.Conceptual Data Modeling (CDM) is a requirment-analysis method proposed by MASP Association. This paper analyzes the CDM approach by using Semantics Theory. Hayakawa's Generalized Semantics Theory shows that the CDM modeling is restricted to Externalized Semantics defined by the operation definition. As the result, CDM approach can be reinforced by introducing Internal Semantics to the modeling process. Thus, this paper applies Motivation Theory to the "Soshiki-kan Renkeizu" of the CDM. The proposed method has been applied to a road maintenance application and the effects of the proposed methods has been clarified.

1 0 0 0 OA 戦闘射撃

出版者
石河光治
巻号頁・発行日
1897
著者
城 和貴 高田 雅美 木目 沢司
出版者
奈良女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究課題では近代書籍の自動テキスト化を実現するために必要な学習データを効率良く集めるための支援環境を構築した。規格化された現在の書籍用フォントと違い、近代書籍の活版印刷によるフォントにはデータベース等は存在せず、近代書籍から直接画像を切り出し学習データを作成しなければならないが、文字種が1000種類くらいまでは人手でも困難なく収集できるが、2000種を数える頃には困難を極める。そこで不完全ながら学習データを備えた近代文字認識システムを構築し、それに新たな近代書籍を適用し、正しく認識できない未学習の文字を表示させ、その文字種を人間が判断して学習データに追加するシステムを構築した。
著者
増田 正勝
出版者
広島経済大学
雑誌
広島経済大学創立四十周年記念論文集
巻号頁・発行日
pp.383-402, 2007-10-10

Ⅰ.序論 Ⅱ.グリューンベック社の生成と発展 Ⅲ."グリューンベック・モデル"の形成と展開 1.第1段階:パートナーシャフト契約と利潤参加 1-1.パートナーシャフト契約の課題 1-2.パートナーシャフト委員会 1-3.利潤参加 1-4."グリューンベック・モデル"の特徴 2.第2段階:グリューンベック従業員参加有限会社の設立 3.第3段階:第4次財産形成法と匿名参加 4.第4段階:グリューンベック水質浄化有限会社とグリューンベック従業員参加有限会社の合併 5.第5段階:従業員による会社の相続 Ⅳ.グリューンベックの経営パートナーシャフト思想 Ⅴ.結論
著者
三木 望
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、日本人英語学習者のメタ談話標識の体系的なエラーを明らかにすることによって、日本人英語学習者が英作文で論理的な展開を苦手とする主な要因を解明することと英作文の教授法に示唆を与えることである。分析した結果、英語校閲者に添削されるメタ談話標識もあれば、添削されないメタ談話標識もあることを指摘し、メタ談話標識の修正フィードバックの限界を述べた。本研究の学習者コーパスの結果に準拠した指示の重要性を述べ、英作文の指導の提案をした。
著者
亀川 教信
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷大学論叢 (ISSN:02875985)
巻号頁・発行日
vol.285, pp.1-17, 1929-04
著者
日比谷 紀之 木田 新一郎 升本 順夫
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2014-04-01

インドネシア通過流(ITF)は、インドネシア多島海の海面水温や水塊の性質を大きく変化させることで、海盆規模の気候変動をコントロールすると考えられている。本研究では、高解像度数値実験を実施し、同海域における潮汐混合の定量化を行うとともに、そのITFへの影響を議論した。数値実験の妥当性は、既存の乱流観測との比較・検討を通じて検証した。数値実験の結果、ITFの東流路において海面水温や水塊の性質が著しく変化すること、さらにそれらの変化が多島海内の狭い海峡内で励起された内部潮汐波の砕波に伴う鉛直混合や、直径数キロメートルのサブメソスケール渦に伴う水平混合に起因するものであることなどが明らかとなった。
著者
吉田 薫 江崎 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IA, インターネットアーキテクチャ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.351, pp.1-6, 2009-12-11
被引用文献数
4

持続可能社会実現のための省エネ及び環境保護は現在世界中で取組むべき課題であり、次代の人々及び地球のためにまさに我々が克服しなければならない課題である。IT/ICT技術を活用したこれらの課題に対する取組みは通常"Green IT/ICT"と呼ばれているが、現状ではその多くがIT/ICT機器の省エネ、つまり"Green of IT/ICT"に焦点を当てている。本稿で紹介するグリーン東大工学部(GUT)プロジェクトは"Green of IT/ICT"の技術検証も行っているが、よりIT/ICT技術を活用した省エネの実現、つまり"Green by IT/ICT"に注力して活動を行っている。GUTプロジェクトの活動趣旨は省エネのための技術的課題の抽出、及びそれを克服するための技術提案の実施である。本稿では、GUTプロジェクトの1年半に渡る活動成果を報告し、将来に向けた技術の展望について紹介をする。
著者
北川 石英 奥 達明 大里 拓也 村井 祐一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.80, no.811, pp.TEP0044-TEP0044, 2014 (Released:2014-03-25)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

This paper presents the temperature and velocity measurements to clarify effects of inclination angle of a heated plate φ on natural-convection heat transfer enhancement by millimeter bubbles. In the range 0≤φ≤30˚, the heat transfer coefficient with bubble injection is much higher than that without injection, and the ratio of the heat transfer coefficient with bubble injection to that without injection (heat transfer coefficient ratio) ranges from 3.0 to 5.0. This is due to enhancement of both the transport of the warm liquid toward the downstream region and the mixing of warm liquid and cool liquid. The former results from the bubble-induced liquid entrainment, and the latter is mainly due to the increase in the liquid velocity fluctuation induced by a combination of the bubble motion and the vortex shedding from the bubble interface. Moreover, the significant bubble-induced liquid entrainment and the unsteady vortex occur near the heated wall at higher inclination angle of the heated plate. Hence, the heat transfer coefficient ratio increases with increasing inclination angle of the heated plate.
著者
渡邉 恵理子
出版者
日本女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では3次元情報を維持したまま、データベースに登録された大容量の3次元(2次元も可)画像に対して位相情報を利用することで超高速・高精度な認証・検索を実現するものである。この研究は以下の3つの要素技術(1)3次元画像情報の位相符号化、(2)3次元光相関における体積位相ホログラムの設計と解析、(3)同軸記録方式による光相関光学設計とシステム化、により構成される。このシステムを基盤技術としたアプリケーションとして、超高速なバイオメトリクス認証サーバ、更に画像計測技術への応用も検討した。(1)3次元画像情報の位相符号化入力面において3次元画像情報を位相情報で符号化することで、3次元情報と3次元情報のまま、直接比較演算を行える位相相関演算を開発した。モデル化手法に基づき取得した3次元情報の位相符号化に成功し、基本的な3次元像の認証に成功した。これらは生体細胞などの3次元物体に応用できる。(2)光相関における体積位相ホログラムの設計と解析光相関では画像情報の空間周波数成分の寄与率が演算の重要要素になる。そのためには(1)で符号化した入力画像に対し参照波を検討する必要がある。位相相関用の参照光の設計により、原理実験に成功した。(3)同軸型記録方式による光相関システム記録情報を同軸方式で記録し、超高速全光型認証システムを構築し、原理実験に成功した。構築した高精度アルゴリズムと大容量記録可能なホログラフィック光ディスクを融合した本システムを、強度情報である顔画像に応用可能であることを示した。高速転送速度実現に向け多重間隔50μm、回転速度600rpmで光相関演算を行い、認証率100%の高精度な結果を得た。
著者
河野 龍也
出版者
実践女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では、佐藤春夫宛書簡の分析を通じて、戦前の作家たちの交流の実態を明らかにした。彼の業績は、1910年代から40年代に及ぶ日本の近代精神の展開を深く理解するための示唆に富む。台湾・福建における春夫の国際活動も重視し、郷土史料や証言の収集に努めた。研究成果は展覧会・シンポジウム・書籍・ニュースを通じて発信され、特に現地の文化遺産の保護に貢献することで、日本文学に対する海外の研究者の関心を喚起した。
著者
磯部 祐子
出版者
富山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、江戸後期から明治初期の漢文笑話集および漢文小説に 収められた漢文笑話の所蔵・書誌の調査、訳読と作品の分析を行い、各話の特色、パロディ化された出典の変遷を導く。これにより、江戸後期および明治の漢文笑話が、江戸前期漢文笑話の特徴であった小咄の翻案や中国『笑府』の模倣の枠を超えて、風刺性・物語性が増加していくことを導き、その背景を考証するものである。本研究は、これまで、日本における漢文笑話作品集のうち、『笑門』(1797)、『胡盧百転』(1797)、『笑堂福聚』(1804)、『善謔随訳続編』(1798)、『奇談新編』(1842)の基礎的調査と訳読を終えたが、今年度は『善謔随訳続編』について、個々の笑話を『沙石集』の影響・先行小咄との関連性 ・中国由来の典故の使用実態・使用語彙の特質・仏教色等の側面から考察し、訳読・解説およびその考察結果を論文として発表した。すでに発表公刊している「善謔随訳続編を読む(一)」(『富山大学人文学部紀要第67号』)に続編である、「善謔随訳続編を読む(二)」(『富山大学人文学部紀要第67号』)「善謔随訳続編を読む(三)」(『富山大学人文学部紀要第68号』)の二篇がそれである。その中では、『善謔随訳』と『善謔随訳続編』の相違とその背景にも言及した。また、『訳準笑話』作品と明代『笑府』の関係について、一昨年、中国寧波天一閣博物館・上海復旦大學古籍整理研究所共催の「明代的書籍與文學國際學術討論會」において発表した内容に基づき、中国の研究誌『文匯学人』第308期に、「從中國笑話到日本小咄」と題して発表した。この論考は、中国の笑話「笑府」の影響下にあると思われる『訳準笑話』作品を、『笑府』の原話と比較し、①用語の文言化、②内容の日本化、③ストーリーの合理化、④中日笑話の相違等の視点から考察したものである。他、『奇談新編』についても、訳読と解説を進めた。