著者
山本 太郎
出版者
太平洋学会
雑誌
太平洋学会学会誌 (ISSN:03874745)
巻号頁・発行日
no.41, 1989-01
著者
足立 浩平
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

新たな母数モデル「データ=共通因子×負荷+独自因子×独自分散の平方根+誤差」に基づく同時因子分析を考案して,最小二乗法および重みつき最小二乗法のアルゴリズムを開発して,シミュレーションによる挙動の確認・実データ解析による有用性の例証と,高階数近似とみなせる数学的性質の考究を行った.開発したアルゴリズムの特徴は,データ・フィッテングの形をとりながらも,負荷行列と独自分散の推定には,データ行列がなくても標本共分散さえ与えられれば十分である点にある.以上に加えて,共通・独自因子得点の不確定性のあり方の研究と,それの推定値の算定法の提案も行った.
著者
保坂 恵玲 高柳 理早 鈴木 あやな 折井 孝男 清野 敏一 清水 秀行 山村 喜一 中村 幸一 小滝 一 澤田 康文 伊賀 立二
出版者
日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.342-347, 1997-08-10
被引用文献数
8

We conducted a survey to evaluate a system adopted by the Pharmacy Department of Tokyo University Hospital to address the problem of drug compliance under this system, patients are provided with a "Drug History Handbook", or drug notebook. This survey attempted to determine the extent to which a "Drug History Handbook" helped patients understand the drug they were taking, and the extent to which it was utilized during visits to other institutions. Based on the results of the survey we evaluated the efficacy of "Drug History Handbook" as a means to enable patients themselves to perform comprehensive drug information management. Out of 288 patients respondmg to the survey 149 (52%) had a "Drug History Hand-book"149out of 286 respondents or 40% had been diagnosed at other institutions. The respondents who said they had shown their "Drug History Handbook" to phamacists or physicians at other pharmacies, hospitals, or medical institutions were numbered 7 1 out of 149 (48%), including duplicate responses. At community pharmacies conducted at the same time, responses were obtained from 48 pharmacies. Of the 48 responding pharmacies, 21 (44%) said that patients had presented either "Drug History Handbook"or "prescription cards" From these results, it is clear that the patients thus realized the importance of keeping a complete record of the drugs they had taken, and that presenting information about drug history can be a very valuable aid in both prescribing and preparing appropriate medications. From thus survey, it was found that the use of a "Drug History Handbook" can help prevent the dispersal of information about purchase of over the counter drugs as well as prescription drugs. As a means of patient education, it can also be extremely effective for avoiding the duplicated administration of medications and drug-drug interactions.
著者
赤嶺 依子
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

沖縄の老人福祉施設における高齢者の性に関わる問題についての対応を検討するための基礎資料を作成する事を最終目的として4つの研究課題に取り組んだ。その結果、保健学科学生を対象にした第1の研究では、男子学生、年齢の高い学生、看護コース学生、性体験のある学生の方がそうでない学生に比べ、高齢者の性に関する知識が多く、より積極的態度を示した。特別養護老人ホームのケアスタッフを対象にした第2の研究では、看護師は准看護師や介護士に比べ、高齢者の性に関する学習経験があるケアスタッフはそうでないスタッフに比べ、高齢者の性に対して肯定的イメージをもっていることが明らかになった。また、ケアスタッフにおける高齢者の性に関する知識、態度、イメージおよびそれらの相互関連を検討した第3の研究では、高齢者の性に関する学習経験がある者はない者に比べ、それに関する知識量が有意に多く、それに対する積極的態度を示し、肯定的イメージをもっていた。高齢者の性に関する知識量と積極的態度、知識量と肯定的イメージ、積極的態度と肯定的イメージの間にそれぞれ有意な関連性を認めた。最後に、高齢者の性に対する沖縄県老人福祉施設の認識と対応の実態調査の結果は、全国調査とほぼ同様であり、高齢者の性は肯定的に認識されていた。充実した性はQOL向上に役立つとし、性に関わる問題には高齢者の意思を尊重するなど理解ある対応が示された。しかし、性に関わる問題の発生率が全国に比べ若干高くなっている中にあって、高齢者の性の問題に対する教育や相談システムはまだ十分に整備されておらず、高齢者の性の問題に対しどのように取り組むべきか、具体的な検討をする段階にはまだ至っていないのが現状である。以上の結果から、高齢者看護および介護の専門教育現場においては性教育内容の検討と高齢者福祉施設においては高齢者の性の問題に対する相談システムの整備等検討していく必要性が示唆された。
著者
川野 聡恭 丸山 洋平
出版者
日本シミュレーション学会
雑誌
シミュレーション (ISSN:02859947)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.36-41, 2004-03-15

In the present paper, a simple model for electron-DNA scattering based on quantum theory is proposed. A mathematical formula for governing equations of e-DNA collisions is derived by use of the present model. A numerical code for solving the differential equations is developed. Furthermore, a simple prediction method based on the calculated total cross section is proposed for DNA double strand breaks. The comparison between the predictions and the previous experiments is made in detail for DNA double strand breaks. They are in qualitative agreement and the validity of the present model is confirmed.
著者
神野 幸人
出版者
佐伯史談会
雑誌
佐伯史談
巻号頁・発行日
no.122, pp.59-68, 1980-04

特大号
著者
山本 清 酒井 敏夫 増田 充 林 義久 古谷 浩通 黒坂 二助 国香 直彦 奥山 順三 古川 照雄 高崎 信三郎
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, pp.156-160, 1951-10-01

1) 第27回關東大聖驛傳選手の體力醫學的調査を行い從來云われていた事實の檢討を行つた。<BR>2) 高度に訓練を行つた選手は, 健康なる時には少々の疲勞と思われる状態でも, 自己の肉體的彈力性のため疲勞と云われる程負荷が過重とはならない。<BR>3) 試驗前の精神緊張は相當張いが, 非訓練者のそれと比べ相違している。<BR>4) 疾走後疲勞困憊の域に達しても, 約2時闇以内に適當なろ休養をとれば, ほとんど回復することが觀察される。
著者
熊江 隆 荒川 はつ子
出版者
独立行政法人国立健康・栄養研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

本研究の学術的な特色・独創的な点として、生体内では抗酸化的な酵素や物質が相補的・複合的に作用していると考え、血清の総抗酸化能(TAA)の測定・評価方法に関して検討を行い、方法を確立した。また、貪食細胞の活性酸素種(ROS)の産生を比較可能とする測定方法を確立した。ラットを用い、肺胞洗浄液(BALF)中の抗酸化物質濃度等を測定し、BALF中のタンパク質濃度は急性的な酸化的ストレスの、またチオバルビツール酸反応物(TBAR)濃度は中長期的な酸化ストレスの良い指標となると考えられた。さらに、肺胞マクロファージ(AM)のROS産生能とAM培養上清中のサイトカイン(IL-1β、IFNγ、及びTNFα)濃度を測定し、強制あるいは自発的な運動負荷の違いによる影響を明らかにした。ヒトを対象とした実験として、市民ランナーのマラソン前後で測定を行った。マラソン後には好中球数が増加し、IL-6、IL-8、及びG-CSF濃度も著明に増加していた。これらのサイトカインが好中球の動員に関与していると考えられる。さらに、マラソン完走者の好中球機能及びCD11bとCD16の発現を測定したが、レース後に好中球機能は低下し、その機能低下はCD16の発現減少に伴うと推察された。好中球数の増加は、機能低下に対する補償的な反応とも考えられる。女子大学生の長距離選手を被験者とし、持久的な運動負荷が繰り返される夏期合宿において血清の抗酸化物質濃度とTAA及び血漿中サイトカインを測定した。TAAと血清中抗酸化物質等との相関関係を検討したが、TAAとTBARの間にのみ正の強い相関関係が認められた。サイトカインの変動より、合宿によって全身の炎症性の反応はむしろ抑えられ、Th2活性を抑制した可能性が考えられる。また、運動習慣による血清中抗酸化物質等への影響を地域在住の高齢者を対象に調査研究を行ったが、男性の運動習慣あり群ではTAAとTBARの間に正の相関関係が認められた。本研究で確立した血清TAAは酸化・抗酸化の状況を示す良い指標になると思われる。
著者
町田 拓幸
出版者
浜松医科大学
巻号頁・発行日
2001-11-02
被引用文献数
6

浜松医科大学学位論文 医博論第350号(平成13年11月02日)
著者
加藤 仁美 田代 英美 坂本 紘二 佐藤 誠
出版者
九州大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1988

都市の外延的拡大による都市化の進行は近年地方都市圏に於ても著しく、都市と農村の境界領域である都市周縁地域はドラスティックな環境変化が展開しており、都市圏の環境問題を扱う際の最重要地域と考える。本研究はこの都市周縁地域をマージナルエリアと定義し、福岡都市圏、熊本都市圏、久留米都市圏を対象に事例研究を行ない、次の成果を得た。(1)マージナルエリアはジンメルのマージナルマンに由来する造語であり、都市と農村の接点・境界にあり、異質な社会と文化の狭間にあって、両者の対立と共存、葛藤と同化のダイナミズムが展開している地域であり、そのダイナミックな相互作用を通して問題を克服し止揚していく責極性に意義がある。(2)近年、都市と農村の関係はこの境界性としてのマージナルエリアから、コアとマージンという一極集中構造に変容しつつあり、農林漁業の後退による広大なマージンの創出は、環境保全にとって危機的事態である。(3)伝統的な農村集落では、農業を営むことを通じて、生産基盤はもとよりその背後の自然環境から生活空間に至るまで、共同的かつ自律的に保全管理する構造が存在する。兼業化・混住化は〈集落保全〉と呼ぶこの全体構造の変容を余儀なくし、環境保全のための新たな主体の形成が要請されている。(4)3つの都市圏の相対的位置は一極集中の入れ子構造を浮き彫りにしており、マージナルエリアの責極的意義の回復と、周辺市町村の自立性の回復が求められている。(5)都市化をコントロールする現行法制はマージナルエリアのような重層的生活空間には不充分であり、住民の地域形成力を活用するような支援装置も考慮されてよいと思われる。(6)今後は、環境的・文化的ストックの把握と、それに基づいた環境保全と環境計画の指針を得て、事例研究から得られた知見を基礎とした政策課題の追求が必要である。環境をテーマとする研究には学際的な研究方法の確立と国際的視野も要請されていると思われる。
著者
柳井 正
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1072, pp.144-148, 2001-01-01

30年前こう語っていた地方商店街の衣料品店主は今、店数400強、年商2290億円の会社を率い、「世界一のカジュアル衣料チェーンを目指す」と公言する。「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング社長、柳井正だ。 1998年11月、東京・原宿に「原宿店」を開いて以降の同社の快進撃は改めて述べるまでもない。
著者
中澤 誠一郎
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.48, no.592, pp.1373-1441, 1934-12-05

本報告書は大阪府警察部建築課に於いて、災害直後より府下の一般被害状況の調査に着手し、11月3日迄に整理せられたものを取纏めたものであつて調査の一部報告に當る。第1編中には他の文献、報告、統計中より建築物並に風水災に關係あるものを採録する所があつた。第2編に於いて街路樹及窓の被害を第3編以下に於いて建築物の風害状況を敍述する。
著者
鈴木 尚文 永井 靖浩 大谷 佳光 一ノ瀬 裕
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1996, no.1, 1996-03-11

近年、非接触でデータの読み出し/書き込みができるタグシステムが普及しつつあり、入退室管理やスキー場のリフト券などに積極的に導入されている。特に、電磁誘導を利用したタグは、必要な電力を読み取り器から供給するため、無保守で耐久性に優れたシステムの構築が可能である。しかしながら、金属はタグを設置する場所の電磁界やタグの性能に対して大きな影響を与え、その適用対象を制限している。多くの部品や設備等に金属は利用されており、タグを金属の近くで利用可能にする事の意義は大きい。そこで今回、マンホールの蓋に電磁誘導型ワイヤレスタグを設置することを想定し、金属板に開けた穴内部での磁界分布を有限要素法によって解析したので報告する。
著者
稲木 美由紀
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.222-227, 2011-06-01

神奈川県立川崎図書館は「科学と産業の情報ライブラリー」という愛称を持ち,理工学関係の専門書,専門誌を多く所蔵している公共図書館として知られている。当館は1958年の開館以来,特許公報等を利用者に提供し続けているが,現在では知的財産権分野に関しては,文献提供のみならず,セミナーや相談事業を行う等の独自のビジネス支援サービスを展開している。公共図書館がそのようなサービスを利用者に提供し続けるには,他機関との連携が欠かせない。そのサービスの歴史や国の知財に関する施策との関係に触れつつ,どのような機関と連携して,どのようなサービスを行っているのかを具体的に紹介する。