著者
古崎 晃司 溝口 理一郎
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.707-714, 2005-11-01
被引用文献数
11
著者
浜口 斉周 道家 守 金子 浩之 井上 誠喜
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.215, pp.95-98, 2008-09-18

TVML(TV program Making Language)とTVML Playerのインタラクティブ再生機能を用いて,キーボードでCG(コンピュータグラフィックス)キャラクタをリアルタイム動作させる"アドリブシステム"を開発した.アドリブシステムはリアルタイムで制御されるため,番組出演者と臨機応変に掛け合いをさせることができる.また,スクリプトベースなので制作現場で直接動作・演出を編集・加工することができる.さらに,声優の声を入力としてリアルタイムにCGキャラクタのリップシンクが可能である.ノートパソコン1台で動作するためコンパクトで,番組制作現場で使いやすいシステムとなっている.
著者
久保 雅義 小林 英一 林 美鶴 原田 賢治 辻 啓介
出版者
大島商船高等専門学校
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、津波が沿岸・港湾域に来襲したときの船舶の被害を最小限にとどめる対応方策を検討することを目的として実施した。まずAIS(船舶自動識別装置)データの活用により、実際の航行および在港船舶の実態が把握でき、津波来襲時に船舶がとるべき行動解析のための基礎データが収集できた。次に今回開発した多数船舶が同時に避難行動をとる場合の挙動シミュレーション手法により、このAISデータをベースとして船舶避難シミュレーションを実施した結果、備讃瀬戸海域では今回想定した避難水域へ船舶が安全に避難できることが分かった。またLNG船について、津波来襲時の避難挙動の解析をシミュレーション計算により実施した結果、接岸場所よりある程度離れた場所で津波発生を認知した場合には、概ね安全に津波から逃れることができることが分かった。一方で入船係船状態からの港外避難では、途中で津波と遭遇する可能性も示唆されたが、出船係船とすることにより安全に避難できることを示した。さらに津波来襲時に係留中のLNGがその係留状態のままやりすごす状態について検討を行った。この計算を実施するに先立ち、係留状態の把握・検証用データ取得のため係留LNGについて現地実験を実施した。計測された係留張力や船体動揺のデータを計算結果と比較することにより、今回使用する係留シミュレーション手法の妥当性を検証するとともに、実係留状態での津波来襲時の挙動解析を行い安全性の検証を行った。また今回複数船舶が相互に係留された状態で津波来襲を受ける場合の挙動解析コードを開発した。これを用いた解析ではシンカー係留では係留索張力が課題となり安全使用荷重を超える懸念があるものの、たとえばアンカー係留に変更することなどにより係留索破断を避けることができることも分かった。今回開発した津波来襲時の船舶挙動解析手法群は、様々な状態での津波来襲時の挙動を解析でき、この結果を活用して津波対策指針策定につなげることができることが分かった。
著者
安藤 邦廣
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

1金沢市湯涌の茅場(カリヤスモドキ)と茅葺き技術石川県金沢市湯涌のメガヤと呼ばれるカリヤスモドキの茅場の現地調査を行い、その利用体系を明らかにした。また、標高の高い地域にカリヤスモドキが自生しており、それを利用して近年まで屋根が葺かれていた。これまでカリヤスの類いは、白川郷や五箇山のようなごく限られた山村でのみ使われてきた材料と考えられていたが、北陸や信越の比較的標高の高い地域に広く分布する材料であることが明らかになった。2岐阜県宮川村種蔵集落における茅の利用体系岐阜県宮川村種蔵集落における茅の利用体系について現地調査および聞き取り調査を行った。その結果、この地域では、民家はすべて茅葺きであり、養蚕業の隆盛とともに、屋根裏空間の拡大が見られた。その後、昭和初期に養蚕業から農耕馬の飼育貸し付けに生業が変わると、茅の利用は農耕馬の飼料にむけられ、屋根はクリの木羽葺きに変わった。その際に屋根裏は養蚕の蚕室としての拡大されたときよりもさらに冬期間の飼料の保存場所として拡大され、クリ木羽葺きの三層構造の民家に変遷した。3岐阜県山之村のコウガイ棟岐阜県山之村のコウガイ棟の現地調査および職人への聞き取りを行った。コウガイ棟は、白川郷や五箇山の合掌造りとその下流域から能登半島にかけて分布すると考えられてきたが、岐阜県の山間部全域にその分布が広がっていることが分かった。4能登の炭焼き小屋における逆葺き技術能登に現在もつくられている炭焼き小屋の現地調査と聞き取り、逆葺きの技術体系を明らかにした。5 田麦俣の甲造りの多層民家山形県田麦俣の多層民家の甲造りの茅葺きの現地調査を行い、道具、材料、葺き方の詳細を明らかにした。
著者
楠原 庸子
出版者
九州大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

ギムネマシルベスタという植物に含まれるペプチドのグルマリンは、マウスの鼓索神経(CT:舌前方支配神経)の甘味応答を抑制する。当研究室の研究から、マウスの甘味受容経路にはグルマリン感受性(GS)と非感受性(GI)が存在しており、GS経路にはGustが関与していることが明らかとなっている。さらに、うま味物質に核酸のIMPを混ぜることによるうま味の相乗効果はGS経路を経ることが示唆されている。また、マウスのCTを挫滅させると、GI応答は3週目から、GS応答は4週目から再発現することが明らかとなっている。このことから、GS、GI経路の味細胞-味神経間連絡に関わるガイダンス分子の解析に挑む。野性型マウス(WT)にて様々な味刺激によるCT応答を記録した。続いてマウスのCT挫滅後1~5週目の1週ごとに、CT応答を記録した。うま味応答は3週目からうま味の相乗効果は4週目から検出され、グルマリン感受性応答の発現時期と一致した。Gタンパク質共役型受容体であるTIR1はTIR3と二量体をなすことでうま味を受容し、T1R2とT1R3の二量体は甘味を受容することが知られている。T1R1を遺伝的に欠損させたT1R1-KOマウス(KO)を用いて、様々な味刺激に対するCT応答を記録した。うま味の相乗効果はWTに比べてKOで大きく減少していた。さらに甘味に対するCT応答もWTに比べてKOマウスでは有意に減少した。このことからも、うま味の相乗効果はGS経路を経る可能性が示唆された。またKOマウスの単一味細胞での応答においても、うま味の相乗効果は減少していた。味細胞のSingle cell RT-PCRにおいて、T1R1、T1R2、T1R3が同一の細胞に発現していることがわかった。このことから、うま味の相乗効果と甘味の一部は細胞レベルでも同一のGS経路を経ている可能性が示唆された。
著者
長谷川 章^[○!R] 山中 実
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.33, no.12, pp.657-662, 1984-12-05
被引用文献数
3

既報において,従来,分析機器への適用が困難であった分相滴定を,はっ水性の多孔質テフロソ分離脱を用いた連続抽出を利用することで,光度滴定への適用を可能にした.既に,陰イオソ界面活性剤の中でアルキルスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩の定量について報告したが,本報では,更にせっけんヘの適用を検討した.試料(せっけん)に一定過剰量の陽イオン界面活性剤(ハイアミン)を加え,生成するイオン対は激しく振り混ぜることでクロロホルムに抽出する.その後,陰イオン界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を標準溶液とし,残存するハイアミンを滴定することで,せっけんを定量する.いわゆる逆滴定法である,終点の検出には,分相指示薬を使用才るが,柿々検討した結果,陰イオン性色素であるジクロロフルオレセイソ(DCF)が優れていた. UCFは,滴定前にハイアミンの一部とイオン対を生成し,クロロホルムに抽出されているが,このイオン対は終点近傍においてSDSによる滴定とともに十分な振り混ぜを繰り返すことで,DCFは水相に遊離する.すなわち,クロロホルム中のDCFを比色することで滴定の終点を検出することができる.本法によれば,炭素鋼長C12以上の脂肪酸から成るせっけんであれば,ほぼ100%の定量結果を得ることができるが5 Cfi,Cg及びCloの比較的鋼長の短いせっけんでは,それぞれ0%, 26.3%,85.4%と定量性は悪くなっている.しかし,これらの低核酸を含むせっけんについても,それぞれの定量結果を考慮した補正平均分子量を使用することで,いずれも正確な定量が可能であることを確認した.又,滴定精度帖約1.5mMせっけん溶液で相対標準偏差0.34%と良好であった.なお,本滴定装置による所要時間は,試料1件につき15〜20分であり,連続自動分析も可能である.
著者
長尾 朋子
出版者
東京女学館
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2008

霞堤や水害防備林は,地域社会と河川が共生する視点に立脚した伝統的氾濫許容型治水システムであり,水防機能や立地に関する地域住民の理解と,地域社会による維持管理が必要になる.地域コミュニティの解体と相まって維持管理体制が形骸化しつつあるが,河川が本来保有するシステムを壊さない解決法の1つとして,持続可能な維持管理システムが重要であるため,行政ではなく地域住民主体による維持・管理される伝統的工法が再評価され,推奨されつつある.このような環境調和型の住民主体の治水システムは海外ではほとんど知られていなく,本邦から海外に発信することが可能な「環境共生型治水システム」のモデルとなりうる存在である.豪雨災害からの復興にあたって河川の地形変容プロセスを定量化し,伝統的治水工法の地形プロセスに与える影響、地域防災に与える影響を再評価した.水害防備林は地形プロセスと対応し治水機能をより発達させる事例が確認されていることから,地形条件の異なる諸河川において,伝統的治水構造物の実態と地形プロセスと治水機能を発達させる条件との関係を明らかにし比較検討した.宮崎県北川の激特事業は伝統的治水工法が採用されたが,2004年福井豪雨災害からの復旧計画では,足羽川では工事に伴って機能を認識しつつも伝統的治水工法はほぼ消滅した.また、近年は豪雨災害が起きていないが、伝統的治水工法が地域に根付いていた木津川,大都市河川として地域水防が消滅し,2007年被災寸前となった多摩川下流域と比較した.また,地震によって被災した北上川,ゲリラ豪雨による神戸の都市河川を調査した.地域住民の防災意識は、治水システムの変遷や水防組織と密接に関連していた.大規模水制の設置に伴い,地域住民の防災に対する意識は減退する傾向が強く,氾濫許容型をとりいれることは,地域住民防災意識を向上させる点にも意義がある.
著者
南石 晃明 木南 章 伊東 正一 吉田 泰治 福田 晋 矢部 光保 堀田 和彦 前田 幸嗣 豊 智行 新開 章司 甲斐 諭 樋口 昭則 石井 博昭 松下 秀介 伊藤 健 亀屋 隆志 八木 洋憲 森高 正博 多田 稔 土田 志郎 後藤 一寿 佐藤 正衛
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

食料・農業・環境に関わる諸問題は,相互に密接に関連しており,その根底には「リスク」が深く関与している.このため,食料・農業・環境に関わる諸問題の解決には,「リスク」に対する理解が不可欠である.食料・農業・環境に潜むリスクには,どのようなものがあり,それらはどのように関連しており,さらにどのような対応が可能なのか?本研究では,学際的かつ国際的な視点からこれらの点について明らかにした.
著者
篠田 謙一 加藤 克知 北川 賀一 米田 穣
出版者
独立行政法人国立科学博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究ではプレインカからインカ帝国成立期の人骨試料を用いて、集団の系統関係の解明と古代社会の多元的な復元を試みた。その結果、アンデス南海岸地域では、紀元前には北部海岸地域と遺伝的に似ているが、時代とともに山岳地域からの集団の移入を受け,インカ時代には集団の置換が起こったことが判明した。一方北海岸においては人口規模の違いから、集団の遺伝的組成に変化はなく、文化変容が遺伝的な変化を伴わないものであることが判明した。これらの結果は古代アンデスにおける文化変容を解釈する際に新たな重要な情報を付け加えることになった。
著者
黒澤 耕介
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

本研究では、天体衝突によって原始無生物地球上に生命前駆物質を供給する可能性について実験的に検証することを目的としている。先行研究から原始地球環境下では、天体衝突による生命前駆物質の合成効率は低く、生体関連分子までの化学進化を起こすのは難しいと考えられている。これは端的には、隕石中には窒素がほとんど含まれていないことが原因である。本研究では衝突天体物質に含まれる炭素と原始地球に豊富に存在したと考えられる窒素が効率よく反応する過程を提唱している。直径1km以下の天体が、低角度斜め衝突を起こした場合、衝突で粉砕された天体が下流側に飛び出し、周辺大気と激しく混合する。この過程は生命前駆物質として最重要物質であるシアノ化合物を効率よく生成できる可能性があるが、複雑な過程であるため、再現実験によるデータをもとにしたモデル化を行うことが求められている。今年度は、宇宙科学研究所の2段式軽ガス銃を利用し、再現実験を行う技術開発を行い、予備的な結果を取得した。従来加速銃を用いた実験では加速ガス、ガンデブリのために生成ガスの化学分析を行うことは困難であったが,これらの化学汚染を極力抑える手法を開発し、ガス分析を行う技術を確立することに成功した。弾丸,標的ともに酸素を含まないプラスチックを用いて、窒素中で衝突を起こした。最終的に生成された気体を簡易ガス検知管で分析したところ,およそ0.1%の蒸発炭素がシアノ化合物に変換されていることがわかった.シアノ化合物は生命起源に最も重要な役割を果たしたと考えられている。今後は実際の隕石試料を標的に用い、シアノ化合物の生成効率を計測する。またパラメータ依存性を調べることで現象のモデル化を行い、実際に原始地球表層環境での天体衝突によるシアノ化合物の合成量を推定していく。
著者
高橋 庸哉 遠藤 辰雄 若濱 五郎 福田 矩彦
出版者
日本結晶成長学会
雑誌
日本結晶成長学会誌 (ISSN:03856275)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, 1997-07-01

The characteristics of snow crystal growth by vapor diffusion at water saturation and in free fall were quantitatively investigated in a vertical supercooled cloud tunnel for periods up to 30 min at temperatures from -3 to -23℃.
著者
村上 悟 神谷 茂保 濱谷 義弘 長渕 裕 田中 敏 示野 信一
出版者
岡山理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

時間遅れをもつ方程式の典型例である関数微分方程式,積分微分方程式,ボルテラ差分方程式を中心に研究した.関数微分方程式に対する相空間における定数変化法の公式を利用して,摂動項をもつ関数微分方程式の解の漸近挙動を調べた.また,非線形関数微分方程式に対し,いくつかの不変多様体の存在定理を確立した.さらに,積分微分方程式を中心に,方程式の正値性を調べ,正値方程式に対する安定条件をより明確な形で与えた.
著者
三上 純
出版者
北海道東海大学
雑誌
北海道東海大学紀要 芸術工学部 (ISSN:02884992)
巻号頁・発行日
no.27, pp.9-18, 2007

On this report about a characteristic of the German half-timber based on a result of field survey. Particularly I consider a wall surface design (pattern of structure, sculpture & ornament) and relations with the regionality.

1 0 0 0 官能検査室

著者
岬 多可子著
出版者
思潮社
巻号頁・発行日
1991