著者
地図資料編纂会編
出版者
柏書房
巻号頁・発行日
1986
著者
柏木 正浩
巻号頁・発行日
2005-03-24

報告番号: 甲20471 ; 学位授与年月日: 2005-03-24 ; 学位の種別: 課程博士 ; 学位の種類: 博士(科学) ; 学位記番号: 博創域第91号 ; 研究科・専攻: 新領域創成科学研究科基盤情報学専攻
著者
熊谷 純
出版者
名古屋大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

細胞の存在する状態で放射線照射された培養液を回収し、その被ばく培養液を被曝していない細胞のフラスコへ移し処理すると、被ばくしていない細胞中に放射線影響を受けたかのような挙動を示すものが現れる。これは、培養液を介したバイスタンダー効果と呼ばれ、照射された細胞(ドナー細胞)から分泌されたバイスタンダー因子が、別のフラスコの未照射細胞(レシピエント細胞)に作用して起こる現象と理解されている。我々はバイスタンダー培養液をレシピエント細胞に24時間作用させると、遅発性長寿命ラジカルが生成して突然変異頻度が上がることを見出した。バイスタンダー培養液に24時間晒されたレシピエントCHO細胞では、ドナー細胞の吸収線量が1Gyの場合、ラジカル濃度がそれぞれ27%有意に増加することを見出した。この増分が遅発性長寿命ラジカルにあたり、その濃度はおよそ130pMと見積もられた。ドナー細胞がない場合は培養液を照射してもラジカル濃度は増加しなかった。ドナー細胞の入った系にミトコンドリアの電子伝達阻害剤Myxothiazolで照射前に2時間処理すると(0.5μM)、レシピエント細胞中のラジカル濃度は増加しなかった。従つて、照射されたドナー細胞中のミトコンドリアの機能不全が培養液へのバイスタンダー因子の放出に関与していると考えられる。バイスタンダー培養液にアスコルビン酸(AsA:1mM)を加えると、ラジカル濃度の増加は抑制され為が、NAC(5mM)の場合は抑制されなかった。突然変異頻度試験においても、AsA添加によって突然変異頻度は有意に下がったが、NACを添加しても下がらなかった。本結果はバイスタンダー効果によって誘発された遅発性長寿命ラジカルがAsAによって消去されて突然変異が抑制されたと考えられ、遅発性長寿命ラジカルが直接あるいは間接的に突然変異誘発に関与していると示唆される。

1 0 0 0 OA 児童と家庭

著者
馬場久成 著
出版者
警醒社書店
巻号頁・発行日
1918
著者
高井 範子
出版者
太成学院大学
雑誌
太成学院大学紀要 (ISSN:13490966)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.85-95, 2008-03

本研究では、大学生男女を対象とし、人間関係の悩みに関する自由記述をとおして検討を行った。その結果、悩みが生じる人間関係の種類としては、友人関係や恋愛関係、家族関係、先輩後輩関係やアルバイト先の人間関係などが挙げられていた。また、具体的な悩みの内容としては、「性格領域」に分類されるものが最も多く、次いで、「対人スキル不足・コミュニケーションスキル不足」や「心を許せる友人がいない・希薄な人間関係」、さらに「合わない相手との関係」、「考え方の異なる他者との共存」などに分類されるものが挙げられていた。男女の差異としては、「ありのままの自分が出せない」や「人との距離のとり方」についての悩みは女子のみにみられた。特に、前者は女子の中でも比較的上位に挙がっていた。また、悩みがないと回答した人の場合、その理由として、「現在良好な人間関係を築くことが出来ているから」とする回答が最も多かった。2番目に「人間関係観」に分類されるものが挙がっており、人間関係における葛藤を乗り越え、自分なりの人間関係観をもつことによって悩みを多少なりとも軽減するに至った様子が窺えた。また、悩まずに済むように「良好な人間関係を築く努力をしている」とする回答もみられた。
著者
高山 龍太郎
出版者
富山大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

シカゴ学派社会学の研究法を範例に、不登校の居場所づくりに関するフィールドワークをおこなった。その目的は、不登校の居場所で繰り広げられる具体的な社会生活を描き、スタッフの役割や居場所を規定する価値観などを明らかにすることである。居場所の活動は、(1)諦めと休息、(2)夢中になる、(3)目標との出会い、(4)仲間との共働、という4つの局面から構成され、子どもは局面(1)から局面(4)へ少しずつ活動の幅を広げていき、居場所の外とつながっていく。居場所のスタッフの役割は、それぞれの局面での活動を活性化させることであり、そのとき生じるトラブルを解決して安心・安全な場を維持することである。居場所を規定する価値観は、子どもの意思やペースの尊重、競争の排除などであり、学校とは対照的である。「学校的価値観と居場所的価値観の行き来」という観点からそれぞれの居場所が想定する子どもの成長の軌跡によって不登校の居場所を類型化すると、(1)補完型(小回り・大回り)、(2)対抗型、(3)代替型という3類型が導き出される。
著者
深谷 崇史 山内 結子 三ッ峰 秀樹 藤掛 英夫 井上 誠喜
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.56, no.12, pp.2049-2052, 2002-12-01
参考文献数
4
被引用文献数
3

バーチャルスタジオにおける出演者と仮想対象物とのコミュニケーション手段の1つとして,人には見えてテレビカメラには映らないインタフェース(インビジブルライト)を考案した.本稿では,インビジブルライトの原理と,試作システムによるコンピュータグラフイックスなどの位置提示手法について報告する.
著者
飯島 東 岩生 周一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.76, no.12, pp.591-604, 1970-12-25
被引用文献数
2 4
著者
吉田 竜司
出版者
京都大学
雑誌
京都社会学年報 : KJS
巻号頁・発行日
vol.4, pp.21-40, 1996-12-25

This article aims to reconsider controversies over Turner and Killian's "emergent norm approach" and point out their implication to the empirical study of crowd behavior. Over the past few decades, most studies of crowd behavior have shared a similar view called "no-real-difference approach". This approach asserts the continuity between crowd and institutional behavior. Among this line of studies, Turner and Killian's "emergent norm approach" has been placed at the forefront. At the same time, Turner and Killian's theoretical explanation has been the subject of some criticisms. They may be divided into four types : 1) the arbitrariness of their explanation of crowd member's motive, 2) theoretical discontinuity between micro-macro level, 3) unfalsifiability of their definition of crowd behavior, and 4) unclearness of the emergent norm concept. The core of all the questions about Turner and Killian's theorization existed in the meaning they attached to the term "emergent" : they tended to use this term with the connotation of "spontaneously novel". Because of this connotation, "emergent norm" concept served as a cure-all in explaining seemingly novel phenomena (crowd behavior). To quote D. Bloor's term, this concept was "asymmetrical". Instead of their emphasis on empirical reality of crowd behavior, this concept made their theory both tautological and reality detached. In response to these criticisms, they modified the term "emergent norm" to "an emergent (revised) definition of the situation". This modification makes clear that the term "emergent" means "reorganized" conditions. Now we can estimate this modification makes their central concept symmetrical. And securing the symmetrical continuity between crowd and institutional behavior is the ethos of the "no-real-difference approach". So with this revised interpretation of emergent norm, this approach could secure the symmetrical continuity at the conceptual level and we could use this concept to empirical study of crowd behavior.
著者
陣内 佛霖
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

プラズマエッチングプロセス中の表面反応過程を解明するためには、プラズマから基板に照射されるイオン・ラジカル・紫外光などの活性種をモニタリングすることが重要です。特に、イオンは基板表面に形成されるシースによって加速され、基板に入射する。MEMSデバイスでは、基板の表面形状サイズがシース長と同程度となるため、シースが基板表面に沿った形となりイオンの入射軌道が曲がり、ホールが斜めにエッチングされてしまうといったマクロな形状異常が発生してしまう。この問題を解決するためには、実際の基板に入射するイオンの情報から、基板形状に沿ったイオン軌道の予測を行うことが必要である。基板上のイオン情報を得る技術として、オンウェハプローブを開発した。オンウェハプローブは、シリコン基板上に電極と絶縁膜で形成されており、プラズマ照射中の電流・電圧特性を測定することができる。この電流・電圧特性から、シース長を求めることができる。これらの値から、基板形状に沿ったシース形状が予測でき、イオン軌道の予測に成功した。オンウェハプローブ測定に基づいたイオン軌道の予測は、基板上で測定することにより、実際のプラズマ状態を反映することができる。この技術は、エッチングプロセス中のマクロな形状異常の発生メカニズムを明らかにするという点において学術的意義があり、同時にプラズマ形状予測にも貢献することにより産業応用的にも意義あるものである。
著者
三浦 高志 板垣 史彦 村上 聡 川島 深雪
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.82, no.11, pp.2169-2174, 1999-11-25
被引用文献数
7

本論文は適応的直交変換を併用したLIFS符号化の問題点を指摘し,その改良法を提案する.これによって,同方式の符号化効率を劣化させることなく,エンコーダ及びデコーダの算術演算回数を減ずることができる.同時に,同方式において縮小変換の役割は極めて小さいことを指摘する.
著者
片岡 孝夫
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

細胞傷害性T細胞(CTL)はパーフォリン依存性経路およびFasリガンド依存性経路によってウイルス感染細胞や腫瘍細胞を殺傷する。エポキシシクロヘキセノン誘導体ECHやRKTS-33は、カスパーゼ8の活性化を阻害し、Fas依存性のアポトーシスを特異的に阻害する。ECHやRKTS-33は、CTLによるFasリガンドの発現誘導に対する抑制作用が弱かったが、パーフォリンを発現していないCD4^+CTLやコンカナマイシンAで処理したCD8^+CTLによるFasリガンド依存性の細胞傷害経路を強く抑制した。しかしながら、ECHやRKTS-33はCD8^+CTLによるパーフォリン依存性の細胞傷害経路を抑制しなかった。これらの結果から、ECHやRKTS-33は、CTLの細胞傷害機構において、Fasリガンド依存性経路の特異的な阻害剤であることが明らかとなった。タンパク質合成阻害剤アセトキシシクロヘキシミド(E-73)は、IL-1による転写因子NF-κBの活性化を抑制せず、TNF-αによるNF-κBの活性化を選択的に抑制する。ヒト肺がん腫A549細胞をE-73で処理すると、TNFレセプター1のA549細胞における発現量が減少し、低分子量化したTNFレセプター1が培地中に増加することが観察された。メタロプロテアーゼ阻害剤GM6001やTACE(TNF-α converting enzyme)阻害剤TAPI-2で前処理すると、E-73によるTNFレセプター1の培地中への蓄積が抑制された。以上の結果から、E-73はTACEによるTNFレセプター1のシエディングを誘導することによって細胞表面のTNFレセプター1の発現量を減少させ、TNF-αに対するA549細胞の反応性を低下させることが明らかとなった。
著者
石田 直理雄 花井 修次 霜田 政美 浜坂 康貴 宮崎 歴
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

種形成のための生殖前隔離分子機構としてショウジョウバエの交尾リズムの重要性を研究してきた。これまでの研究結果は,交尾時間を制御する雌特異的分子機構の存在を強く示唆している。既にこれまでの実験結果からアナナスショウジョウバエもキイロショウジョウバエやオナジショウジョウバエと異なるそれぞれの種独自の交尾リズムを示す事を示してきた。さらに,オナジショウジョウバエの時計遺伝子がどの程度キイロショウジョウバエの交尾リズムに影響を与えるかも解明してきた。現在,ロコモーター行動リズムや羽化リズムに関る脳内中枢は既に同定されているが,交尾リズムの中枢については全く未知である。そこで,交尾リズム脳内中枢を同定する目的で欠失変異株(per0)にPER蛋白質を様々な部位で発現しているトランスジェニックフライを用いてその交尾リズムの有無を解析してみた。その結果交尾リズム中枢は,行動リズムの中枢と別の部位であることを同定した。そこで,RNAi法を用いてこれら複数の領域を絞り込んだところ,DN1,2,3とLNd領域でのperの発現が交尾リズムに必要である事が明1らかとなった。生殖前隔離機構の1つとして雄バエが雌バエを追いかけるproximityリズムをビデオで測定する系を確立し,これに関わる脳内中枢の同定に成功した。脳内中枢の同定には,UAS/GAL4の系を用い,夜時計昼時計特異的な細胞死を起こしたショウジョウバエを使った。その結果,夜時計中枢の破壊を行った時のみproximityリズムが消失した。この中枢は我々が既にお見合い法で同定した雌の交尾受け入れ中枢とは異なる事から雌の交尾成功率を左右する脳内中枢と雄のproximity中枢が共進化することが解明された。
著者
倉島 顕尚 前野 和俊 市村 重博 田頭 繁 武次 將徳 永田 善紀
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.2487-2496, 1999-05-15
被引用文献数
10

モバイルグループウェアのコンセプトは 無線通信端末による任意の場所での協同作業の支援という形で 人と人とのコミュニケーションに役立つものとして 携帯端末に新しい付加価値を与える. そのモバイルグループウェアシステムの1つの実現形態として ここでは携帯端末を持ち寄った人々が集まった場での協同作業を支援するシステム「なかよし」を提案する. 「なかよし」の目的は 無線通信機能を持った端末さえあれば 他の機材をいっさい必要とせずに 任意の人々とその場で協同作業できる環境を用意することにある. このシステムを実現するにあたり アドホックネットワーク生成技術や グループ管埋の分散化のための技術 端末間の通信インフラとしてのPHS子機間パケット通信技術 「なかよし」に適したグループウェアのアプリケーションの実現技術について検討し 実装と評価を行った. アドホックネットワークは 端末が互いに直接通信できる状態のときに その場所で形成する一時的なネットワークである. 「なかよし」では その中にグループを作り 協同作業のためのアプリケーションを動作させる. 試作システムでは アプリケーションとして分散プレゼンテーション ファイル配布など会議というオフィスユースを念頭においたものを用意したが アプリケーションを置き換えることで教育やホビーに あるいは情報提供サービスなどへ応用できる.The "mobile groupware" concept, which provides a location-free collaboration environment, has given rise to new applications for mobile computers (MCs) with wireless communication equipment. We propose a mobile groupware system called "Nakayoshi" which enables much more flexible group computing at local areas than is possible with current network technology. A practical mobile host architecture and a new network management technology, allow users to freely establish or enter and leave the network at any time. Our original PHS packet communications protocol provides the communications infrastructure. With these three software-based technologies, MCs only need to be equipped with a low power radio modem for a network to be established. In the resulting system, one MC is assigned to act as server and guarantee the communications infrastructure, and then the necessary wireless network set-ups are completed. The system gives MC users the flexibility to hold conferences and seminars, or work jointly on electronic files and presentations from preferred indoor or outdoor locations. Apart from the more immediate business application possibilities, the system could also be used, for example, by teachers and students for classes whose composition changed with time. Additional possibilities are for use in homes and outdoors.
著者
國近 秀信 古賀 崇年志 出山 大誌 村上 卓見 平嶋 宗 竹内 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edition) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.91, no.2, pp.210-219, 2008-02-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

本研究の目的は,学習者が構成した英文からアニメーションを生成しフィードバックする英作文学習支援システムの実現である.本システムの支援対象は「意図したことが表現できていない誤り」であり,学習者自身に誤りを気づかせるため,誤りをアニメーションにより可視化する.本システムは,原則として学習者が構成した英文の内容をそのまま可視化するが,陽に表現すべき情報が欠落していた場合はそれが顕在化するように可視化する.本論文では,誤りの可視化方法の実現とその評価について述べる.利用者が可視化された誤りに気づくか否かについて調査したところ,ほとんどの誤りに気づくことができ,本手法の有効性が確認された.
著者
厚谷 襄児
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.p495-531, 1992-12