著者
厚谷 襄兒
出版者
北海道大学法学部
雑誌
北大法学論集 (ISSN:03855953)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.1-37, 1992-12-28
著者
鈴木 友之
出版者
神奈川大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

Navier-Stokes方程式の弱解の正則性を圧力に対するある条件の下で証明した.特に,圧力がLorentz空間に基づくスケール不変な空間において十分小さい場合,換言すれば自己相似的に小さい場合の爆発の可能性を排除した。またこの結果はMHD方程式に対しては,圧力項に加え磁場がスケール不変なLorentz空間に属している場合に同様の結果が成り立つことも示された。
著者
Nobuo Nyui Osamu Yamanaka Riichiro Nakayama Masato Sawano Sachio Kawai
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
JAPANESE CIRCULATION JOURNAL (ISSN:00471828)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.715-719, 2000 (Released:2001-05-31)
参考文献数
24
被引用文献数
31 32

During admission for investigation of dysphagia, an 82-year-old woman suddenly complained of dyspnea, which was followed by cardiogenic shock. Her symptoms, electrocardiogram, echocardiogram and laboratory data were compatible with an extensive acute anterior myocardial infarction. Emergency cardiac catheterization showed no atheromatous narrowing in any coronary artery. However, the contractions of the left and right ventricles were diffusely and severely impaired, except for some hyperkinesis of the basal area. The asynergy, as well as the abnormalities on the ECG, improved almost to normal by the 35th hospital day. An endomyocardial biopsy from the right ventricle during the acute phase showed atypical myocardial damage with proliferation of fine collagen fibers and small round-cell infiltration including polymorphologic leukocytes. This type of transient cardiac disorder has recently been described in Japan, and is called ‘Tako-tsubo cardiomyopathy’ because of the characteristic appearance of the left ventricular asynergy. In the present case, ventricular asynergy was not limited to the left ventricle, but was also present in the right ventricle.
著者
Wydell Taeko N.
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.237, pp.57-64, 1999-07-26

In the English speaking world, the dyslexics form a substantial minority group-up to 10% of the population in English speaking countries fall into this group. The hypothesis postulating that dyslexia can be characterized as a core phonological deficit or delay has gained particular prominence in recent years, and many empirical studies have shown to support this. In contrast, a nation-wide survey by Kokuritsu-Tokushu-Kyoiku-Sougou-Kenkyujyo (1995) revealed less than 2% of children (between 7 and 12 years old) having difficulty in reading and writing. Possible reasons why this discrepancy between the two different languages will be discussed with reference to Wydell & Butterworth' s (1999) case study of an English-Japanese bilingual with monolingual dyslexia.
著者
村田 芳子 寺山 由美 細川 江利子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、学校体育における「表現運動・ダンス」の学習内容について、その理論的な枠組みを検討するとともに、児童を対象とした題材調査と教員を対象とした実施調査を通して発達段階に対応した学習内容の選定と配列の試案を作成し、小学校及び中学・高校の授業実践を通してその妥当性を検証した。本研究は新学習指導要領の改訂とその実施に向けた時期と重なる中で、それに対応した先駆的な実践研究として高い関心を得るとともにその啓発に大きな成果をもたらした。
著者
田中 稔彦 亀好 良一 秀 道広
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.134-139, 2006
被引用文献数
12

【背景】蕁麻疹の病態・原因は多様であり,これまでに様々な分類法が用いられてきた.平成17年に日本皮膚科学会より「蕁麻疹・血管性浮腫の治療ガイドライン」が作成され,必要となる検査の内容と意義,治療内容,予後の視点を重視した病型分類が示された.【方法】平成15年から17年に広島大学病院皮膚科外来を受診した260名の蕁麻疹患者をこの分類法に準拠して病型を診断し,その内訳を調査した.【結果】物理性蕁麻疹10.0%,コリン性蕁麻疹6.5%,外来物質による蕁麻疹は6.5%であり,残りの76.9%が明らかな誘因なく生じる特発性の蕁麻疹であった.また38.8%の患者で複数の病型が合併しており,特に慢性蕁麻疹と機械性蕁麻疹あるいは血管性浮腫との合併が多く見られた.【結語】多くの蕁麻疹は丁寧な病歴聴取と簡単な負荷試験により病型を診断することができ,それを踏まえて検査,治療内容の決定および予後の推定を行うべきであると考えられる.
著者
中里 洋一 平戸 純子 佐々木 惇 横尾 英明 石内 勝吾
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

脳腫瘍の組織・細胞形態、形質発現、遺伝子異常の観点から、脳腫瘍の特性を解析した。この中でdiffuse astrocytoma,oligoastrocytoma, oligodendroglioma,pilocytic astrocytoma,glioneuronal tumorなどの腫瘍に小型円形細胞が存在し、これが共通して核内転写因子Olig2を発現することを示し、これらの脳腫瘍の発生母細胞であることを指摘した。蛋白発現ではGFAP,Olig2,nestin,NFPなど、遺伝子異常ではIDH1,p53,EGFR,1p/19q,INI-1が重要であり、これらの蛋白発現および遺伝子異常の組み合わせと従来の病理組織学的分類を融合させることにより、脳腫瘍の形態・遺伝子分類の基礎を確立することができた。
著者
佐藤 孝治
出版者
神奈川大学
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.163-204, 1996-03
被引用文献数
1

This case presents a leading company Nestle Japan challenged in the RTE (ready to eat) cereal market and faced with the decision of status quo, adding the new product line, withdraw the market and so on. Together with his management team, Mr. M. Gyaretto
著者
時松 孝次 田村 修次 木村 祥裕 鈴木 比呂子 内田 明彦
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

近年の地震では、近接した同一条件地盤にある建物間で、杭が損傷し上屋は無事であった事例、逆に、杭は無事で上屋が損傷した事例が認められた。このことは、地盤と構造物の相互作用を理解して構造物設計に反映することで、上屋の応答を低減するとともに基礎被害を防止する可能性を示している。そこで、本研究では、地盤と構造物との非線形動的相互作用の理解を深め、その効果を積極的に利用して、上屋応答と基礎応力の低減を図る基礎構造の可能性を検討し、併せて基礎の合理的設計法、限界状態設計法確立に資する試料を整備するために、遠心載荷振動実験、大型振動台実験、数値解析に基づく検討より、次のことを示している。1)土圧、側面摩擦、構造物慣性力の作用の組み合わせは地盤変位と基礎変位の関係、地盤固有周期と構造物固有周期の関係、液状化層厚により整理できること、(2)群杭の地盤反力は非液状化地盤では前面杭で大きくなるが、液状化地盤では隅杭で大きくなり、その結果、杭頭の水平荷重分担は非液状化地盤では前面杭、液状化地盤では隅杭で大きくなる傾向があること、(3)局部座屈と全体座屈の連成挙動の可能性は杭の細長比、地盤の剛性、固定度などにより整理でき、鋼管杭の座屈荷重は、提案する一般化細長比を用いることで鋼構造設計規準の座屈曲線に対応し、現行の圧縮材の規定を準用できること、(4)地盤・杭-構造物系の応答は、入力動の卓越周期、地盤の固有周期、構造物の固有周期の関係、液状化発生の有無、基礎根入れの有無によって変化し、その結果、杭応力の増大に影響を及ぼす基礎根入れ部の土圧、構造物慣性力、地盤変位の作用の組み合わせも異なることを示している。
著者
金井 篤子 松本 真理子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、より有効な介入システムを構築するため、実際に中学校で起こってしまった事件後に行った緊急介入の際に、心理的支援を目的に実施したIES-Rデータおよび介入経過を分析した。IES-RはPTSDのハイリスク者をスクリーニングする目的で広く使用されている。その結果、事件直後は事件に暴露した生徒の60%、暴露していない生徒の9%にハイリスク群がみいだされたが、1ヶ月後にはそれぞれ4%、3%となった。暴露生徒の支援は当然ながら、暴露していない生徒の支援も重要であることなどが明らかとなった。
著者
生駒 俊英
出版者
福井大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

我が国では、2007年に「離婚時年金分割制度」が導入され離婚の際に年金を分割する事が可能となった。しかし現在当初予想された程、利用が行われていない。そこで本研究では、我が国が制度導入にあたり参考とした、ドイツにおける「年金権調整制度」が、2009年から新たな制度へ改正された点に焦点を当て、示唆となる点を探ることとした。ドイツの制度を踏まえて、まず我が国の制度を社会保障法上の制度と捉えて、分割割合を一律二分の一にすべきであるとの結論に至った。さらに、本制度により分割は可能になったものの、それより生じる結果に対して制度的な対応が必要不可欠である。
著者
遠藤 匡俊
出版者
学術雑誌目次速報データベース由来
雑誌
地理学評論. Ser. A (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.79-100, 1994
被引用文献数
6

漁携・狩猟・採集生活をしていたアイヌが和人の影響を受けるようになった段階で,家の構成員が流動的に変化していた現象が確認されている.しかし,家の構成員が流動的に変化する原因とメカニズムは不明であった.天保5 (1834) ~明治4 (1871) 年の高島アイヌでは,多くの家が高島場所内にとどまっていたが,家単位の居住者を追跡した結果,個人の家間移動が激しく,家の構成員は流動的に変化していた.家間移動回数を比較すると,家構成員が流動的に変化していた高島・紋別場所では2回以上の移動者が多く,家構成員が固定的であった静内場所と樺太南西部ではほとんどが1回であった.すなわち,家構成員の流動性はおもに2回以上の移動者によって惹き起こされていた.高島アイヌで個人の家間移動が激しく生じたおもな原因は,高い死亡率と離婚である.とくに配偶者との死別・離別によって,親子・兄弟姉妹の居住する家へ移動したり,再婚のたあに他家へ移動するために2回以上の移動が生じ,家構成員は流動的に変化していた.家構成員の流動性は,必ずしも狩猟・採集という生業形態や遊動性とはかかわりなく生じていた.
著者
柴田 育子
出版者
木更津工業高等専門学校
雑誌
木更津工業高等専門学校紀要 (ISSN:02857901)
巻号頁・発行日
no.38, pp.69-80, 2005-01

In diesem Aufsatz analysiert man das Kapitel N ,,Erkenutnistheoretisches, Theorie des Fortschritts" von Walter Benjamins Das Possagen-Werk. Jeder Artikel und jeder Paragraph des Kapitel N wird nach Themen und Personeunamen klassifiziert und systematisiert. Das Kapitel N von Das Passagen- Werk ist wichtig, um die Methode von W. Benjamin zu verstehen. Daher ist dieser Aufsatze eine Untersuchung der Methode von W. Benjamin.
著者
堀田 香織
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、離婚母子家庭の子どもの成長における、別れて暮らす父親との関わりについて、調査研究を行った。父親との関わりの有無と時期によって3群に分けられ、父親との有効な関わりを続ける群の心理的特徴として、子どもが肯定的な父親像を有していること、父子の良質な関わりの継続、精神的な独立とともに、父母の関係や父親の存在を再評価し、父親との関わりを選び直せること、子どもと共に父親が成長していることなどが重要であることが見出された。
著者
妹尾 俊之
出版者
近畿大学商経学会
雑誌
商経学叢 (ISSN:04502825)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.79-92, 2010-07

Senoh, Toshiyuki今日, 「地域ブランド戦略」は, 特産品の販売促進と観光地への集客に成果を上げている。これはブランドの「識別機能」の応用である。しかし今日のブランド構築では,「愛着醸成機能」が重んじられる。これを地域に適用して, 地域ブランド戦略の深化を提唱する。 (英文) In these days, Regional Branding Strategy has obtained the result to the sales promotion of a regional specialty and a sightseeing spot. This is a result of applying the Function that Distinguishing of the branding. However, Function to Bring up Attachment is valued in today's brand building strategy. I want to apply this to the region, and to advocate the deepen of the Regional Branding Strategy.
著者
谷内 仁 池田 寿昭 池田 一美 須田 慎吾
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.397-400, 2011-07-01 (Released:2012-01-15)
参考文献数
6
被引用文献数
1

プロカルシトニン(procalcitonin, PCT)は全身性細菌感染症のバイオマーカとして有用であり,敗血症の重症度ともよく相関するとされる。今回,感染症を伴わない高PCT血症を呈した悪性症候群(neuroleptic malignant syndrome, NMS)疑いの一例を経験したので報告する。症例は66歳,男性。中咽頭癌の根治術後,摂食不良となり胃瘻を造設した。3日後より発熱し,血液生化学検査ではCRP,PCT,CKの上昇を認めたため,敗血症および横紋筋融解症が疑われ,ICU入室となった。入室時バイタルサインは安定し,理学所見上感染巣は認めなかった。胃瘻造設後ハロペリドールが増量されていたことから,向精神薬増量によるNMSが疑われた。輸液管理のみでCRP,PCTは低下した。本症例においてPCTが上昇した原因は特定できなかったが,細菌感染症を伴わない悪性症候群の疑い例で,炎症に付随しPCTが上昇する可能性があることに注意する必要がある。
著者
新倉 諭
巻号頁・発行日
2008-03

Supervisor: 鈴木正人
著者
剣持 久木 西山 暁義 川喜田 敦子 中本 真生子
出版者
静岡県立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

2006年秋からフランスとドイツの教育現場に導入された、共通歴史教科書を、教科書成立に至る過程、歴史的背景から教科書の内容の分析、仏独両国での教科書の評価、現場での使用状況、さらには東アジアなど他地域への応用可能性を研究した。その結果、実際の使用状況は、二言語学級での使用など限定的であるという実情が明らかになったものの、ドイツ・ポーランド間でも同様の計画が具体化するなど、仏独の事例は限界をもちつつも国際歴史教科書対話のなかで一つのひな形の役割を果たしていることが確認された。