著者
若松 正夫
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.66-67, 1995-04-03
被引用文献数
1

1994年の猛暑によって, ササニシキの品質は著しく低下した. 猛暑による品質の低下の少ない品質を知るとともに品質低下と形質及び食味値との関係も検討した.
著者
中須賀 好典 掘川 浩二 加保 貴奈 小川 博世
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.547, pp.21-26, 1997-02-28
被引用文献数
6

今後の通信衛星を利用したサービスの多様化、大容量化の要求に応えるため、衛星搭載用増幅装置には益々の高出力化が必要となってきている。しかしながら、衛星という限られた電力資源、排熱能力の環境下において実現するためには、所望の線形動作を保証した上で、高効率に高出力を生成する革新的技術が必要となる。本報告では、高出力を得るために不可欠となるアレー増幅器の並列動作に着目し、上記課題を克服する高出力増幅器出力飽和点近傍動作を可能にする歪分散方式を新たに提案し、マルチポート増幅器、アクティブ・フェーズド・アレー・アンテナへの適用例を示す。また、本方式の動作原理と実験による実証結果を報告し、本方式の妥当性を示す。
著者
渡辺 秀文 鍵山 恒臣 大久保 修平 纐纈 一起 中田 節也 平林 順一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

最初の山頂陥没に関連した周期約10秒の地震波およびカルデラ形成過程で繰り返し発生した周期50秒の長周期パルス波を解析し,前者は巨大な岩体の落下,後者は火道内熱水溜りの増圧により岩体がマグマ溜り間欠的にへ押し下げられるモデルで説明できることが分かった。また.三宅島島内に稠密地震観測網を設置し,島外で発生する地震の観測記録から,三宅島山頂から南山腹にかけて,マグマ溜りを示唆する強い地震波減衰域を見い出した.GPS観測データの解析により,陥没カルデラ形成以降の三宅島の収縮変動の原因として,マグマ溜りに含まれる火山ガスが山頂火口から放出されるのに伴い収縮するというモデルを提唱した.実際,2001年6月以降の収縮率の鈍化に対応し,火山ガス放出量も減少した.絶対重力測定連日観測を開始し,火道内マグマの昇降による重力変動シグナルを捉えた.特に,2001年10月頃から始まった顕著な重力増加の後,11月-12月頃に火映現象が観測された.火口南山腹での全磁力観測により,最近1年間火口地下の比較的浅い部分の温度が上昇しているが,2001年3月下旬〜4月には一時的に温度が低下したことを検知した.比抵抗構造調査により,海水面の深さに帯水層の存在を確認した.自然電位調査により,三宅島中腹付近で若干の変化を見出した.山頂火口からの二酸化硫黄放出量が徐々に低下し,現在は10000〜20000トンに減少していることを観測した.吸収液による火山ガス観測から,活動開始から2001年9月にかけて,マグマの上昇や火口直下の地下水の減少などに起因すると考えられるCl/S比の若干の増大が検知された.また,雲で散乱した太陽光を光源とする赤外吸収遠隔測定を実施し,HClとSO2の組成比0.05-0.1を得た.噴出物の古地磁気学的,堆積学的および岩石学的解析を行い,2000年8月18日の火山弾は600℃以上の高温で着地したこと,8月初旬までと8月中旬以降とでは噴火に関与したマグマの組成が異なることが分かった.
著者
藤部 文昭
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
Journal of the Meteorological Society of Japan. Ser. II (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.259-272, 1996-04-25
被引用文献数
3

1994年の猛暑の特徴を, 境界層内の状況に焦点を当てて調べた. 境界層内の気温を表す指標として, 地上気温と850hPa気温との差(δT)および昼夜の気圧差(Δp)を使い, これらの経年変化と1994年の偏差を求めた. 解析は1961〜1994年7〜8月の晴天弱風日を対象にした. 1994年の夏はδTの正偏差とΔpの負偏差が明瞭に認められ, 境界層内には自由大気を上回る気温偏差があったことが見出された. また夏季晴天日の一般的特徴として, δTやΔpの偏差は降水・日照の履歴と相関があり, 少雨・多照が続いた後は境界層内は高温になる傾向が認められた. これは地表面の乾燥によって蒸発散が減り顕熱供給量が増すためであると考えられる. 従って, 1994年の夏は著しい少雨・多照の持続が境界層内の高温を増幅する1要因になったと推測される. 一方, δTの経年上昇傾向は夜間については多くの地点で認められるが, 昼間は関東内陸など一部の地点を除いて目立たない. むしろ沿岸ではδTの低下傾向があり, これは海面水温の低下に対応する. 従って, 1994年の猛暑のうち昼間の著しい高温については, 都市化の影響は一部の地域にとどまっていたと考えられる. なお他の研究結果から見て, 昼間の都市昇温は数十年以上の長いスケールにおいて初めて検出されるものと考えられる.
著者
佐藤 浩 久保 正男 生天目 章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.529, pp.67-72, 2001-01-03

人工市場とは, コンピュータシミュレーションを通じて市場を理解しようという学際的研究テーマであり, 経済のグローバル化と情報技術の発展を背景とし, マルチエージェント研究者をはじめとする多くの人々の関心を引きつつある.本稿は, 平成12年8月18日から20日にかけて, 富山県インテック大山研修センターで開催された計測自動制御学会第6回創発システムシンポジウムにおいて行われた, プログラムエージェントによる先物取引コンテストPre U-Mart 2000に関する実施報告である.テクニカル分析手法を用いた株価予測エージェントから, 他人の思惑を知り多数派に寄生するエージェントといった多様なエージェントが参加し, 取引を行った.
著者
久永 光司 原田 耕介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EE, 電子通信エネルギー技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.652, pp.7-12, 2004-02-05
被引用文献数
8

最近、通信機器用電源システムにおいて、複数の絶縁型コンバータを所望の電圧レベルに応じて設ける方式に代わり、1個の絶縁型コンバータ(中間バスコンバータ)で中間のバス電圧に変換し、その後に複数の非絶縁型コンバータ(Point of Load:POL)を負荷の直近に設け、所望の電圧レベルに変換する分散電源方式が、半導体LSIの低電圧化、電源電圧の多様化、システムの低コスト化に対応する為、種々検討されている。筆者らは、前回の報告で、この方式における系の安定性を、状態平均化法により解析し、個々のコンバータが独立に安定制御されている場合でも、初段の絶縁型コンバータの出力インピーダンスと後段の非絶縁型コンバータの入力インピーダンスにより、系に仮想的なマイナーループが生じ、系が不安定になる場合のあることを示し、ナイキスト線図により安定限界を解析した。本論文では、さらに、POLの個数と、各種の回路パラメータ、すなわち、フィードバックゲイン、平滑用フィルター定数(L,C)、平滑用フィルターのL/C比(√<L/C>)、及び、カットオフ周波数近傍のフィードバックゲインとの関係につき解析し、1)L/C比の小さい方が、安定性マージンが大きい 2)L/C比が大きい場合、大きなフィードバックゲインが必要である 3)L/C比に応じて、系が安定に動作する為の、通常のメジャーループにおける最大ゲインの他にマイナーループの影響による最小ゲインの存在することを示す。
著者
武田 紀久子 大久保 みたみ 高崎 禎子 唐沢 恵子 石川 尚子 大関 政康 大竹 美登利 川端 博子 斉藤 浩子 林 隆子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.3-13, 1992-01-15
被引用文献数
3

第3報では,高齢者の食生活に関する分析を行った.現在70歳の高齢者は,結婚年齢である20代に第二次世界大戦を迎え,子育て期には戦中戦後の食糧難による耐乏生活を経験し,働き盛りの30代には戦後の急激な生活の変化に遭遇したというまさに波乱に富んだ人生を生
著者
堀 高夫
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.17-21, 1955-01-25

林業用索道は滑車付搬器を使用し曳索で操作するものを普通とし, 搬器荷重はその滑車を通して軌索に加えられ, 軌索には常に曳索の力が影響する。この型式の索道に適合する架空索理論式は複雑な形となり, 従つてその応用計算は試算によるほかないのである。本論文は抛物線索理論の基本公式より出発し, 自動的に反復計算によつて算定の行える型の公式を導き, その計算法について述べたものである。
著者
川原 貴
出版者
診断と治療社
雑誌
診断と治療 (ISSN:0370999X)
巻号頁・発行日
vol.82, no.9, pp.p1594-1599, 1994-09
著者
尾崎 まみこ 高野 敏行 伊藤 雅信 伊藤 雅信
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

食環境への適応と、摂食調節は、生物の生命維持に必要不可欠である。私達は、キイロショウジョウバエを用いたショ糖に対する吻伸展反射実験から、24時間絶食により対照区のMe16G59系統(Me16)に比べ100倍もの吻伸展反射感度の上昇を、さらに実際の摂食量測定からも顕著な食欲亢進を示すTaiwanG23系統(TW1)を見出した。味覚器の糖受容細胞の電気生理学的実験から、このTW1系統においては、飢餓が進むにつれ糖受容細胞のショ糖感度が約10倍上昇することを証明した。
著者
市岡 健一 福本 文代
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.92, no.3, pp.428-438, 2009-03-01
被引用文献数
1

本論文では,意味的に類似したオノマトペを自動的に分類する手法を提案する.本手法は「Web上からのオノマトペ間の共起頻度取得」,「オノマトペ間の類似度算出」,「音象徴の適用」,「オノマトペのクラスタリング」という四つの処理からなる.各々の処理において,「AND検索とPhrase検索」,「χ^2値と相互情報量」,「音象徴の適用の有無」,「Newman法とSpectral Clustering」を導入し,どのような手法の組合せがオノマトペの自動分類に有効かを検証した. 10種類のクラスに分類される292語のオノマトペに対して分類を行った結果,「Phrase検索,相互情報量,音象徴の適用有, Newman法」という手法の組合せで,最も良い結果(F値で0.421)が得られた.また, Spectral ClusteringはAND検索やχ^2値によるノイズに弱い,ということが明らかになった.