著者
鈴木 努
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.3-16, 2014-06

This paper examines the reliability of the knowledge measurement methods about radiation and also analyzes the factors which affect people’s anxiety. A true-false test was used to measure people’s knowledge of radiation since it is considered to be a more objective method than self-report method. In this paper two types of true-false test were made and their accuracy rates were compared. Each test contained question items that evaluate scientific knowledge of radiation but were worded differently. As a result of this experiment, some question item pairs which evaluate the same knowledge but had different wordings showed a significantly different accuracy rate, which means that the accuracy of the true-false test is relative to the wording of the questions. As a solution to this problem, item response theory was used to reduce the influence of the wording on this knowledge measurement test. Finally, the relationship among anxiety and other variables was analyzed. In this study interest in social problems didn’t have a significant effect on anxiety. However, activeness of information gathering and risk perceptions had a positive effect. It was also determined that hearing from specialists and having an interest in science or knowledge of radiation reduced anxiety.
著者
生形 貴重
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.p1-12, 1983-12

I discuss the basic plot of the story by studying the transmission of the sacred sword which Kiyomori was given by the god of Itsukushima and the arms - a suit of armor named Karakawa and a sword named Kogarasu - which were transmitted from one descendant to another in the direct line of the Taira family, in connection with the descriptive parts of the story. The story of the Komatsu family, which becomes apparent in this text, suggests the tranferring the rein of government from the Taira family to Yoritomo and contains the felicita- tion to the new generation represented by Yoritomo, in which I think lies the essence of this story.
著者
知念 渉
出版者
日本家族社会学会
雑誌
家族社会学研究 (ISSN:0916328X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.102-113, 2014

2000年代以降,「子ども・若者の貧困」に関する研究が数多く蓄積され,貧困家族を生きる子ども・若者たちの生活上の困難を明らかにしてきた.しかし,山田 (2005)が指摘するように,現代社会を生きる人々にとって,家族とは,生活に役に立つ/立たないという観点から理解できる「機能的欲求」には還元できない,自分の存在意義を確認する「アイデンティティ欲求」を満たす関係にもなっている.このような観点に立てば,従来の「子ども・若者の貧困」研究は,アイデンティティ欲求の次元における「家族であること」のリアリティを相対的に看過してきたと言えよう.そこで本稿では,「記述の実践としての家族」という視点から,文脈や状況に応じて流動する若者と筆者の間に交わされた会話を分析し,アイデンティティ欲求の次元における「貧困家族であること」のリアリティを明らかにした.そして,そのリアリティが,流動的で,相対的で,多元的であることを指摘し,その知見がもつ政策的示唆について考察した.
著者
Matsumoto Makoto Nishimura Takuji
出版者
ACM
雑誌
ACM Transactions on Modeling and Computer Simulation (ISSN:10493301)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.3-30, 1998-01
被引用文献数
131 3937

A new algorithm called Mersenne Twister (MT) is proposed for generating uniform pseudorandom numbers. For a particular choice of parameters, the algorithm provides a super astronomical period of 219937 - 1 and 623-dimensional equidistribution up to 32-bit accuracy, while using a working area of only 624 words. This is a new variant of the previously proposed generators, TGFSR, modified so as to admit a Mersenne-prime period. The characteristic polynomial has many terms. The distribution up to v bits accuracy for 1 ≤ v ≤ 32 is also shown to be good. An algorithm is also given that checks the primitivity of the characteristic polynomial of MT with computational complexity O(p2) where p is the degree of the polynomial. We implemented this generator in portable C-code. It passed several stringent statistical tests, including diehard. Its speed is comparable to other modern generators. Its merits are due to the efficient algorithms that are unique to polynomial calculations over the two-element field.
著者
大村 智
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.42, no.10, pp.979-983, 2006-10-01
参考文献数
11
著者
下鶴 幸宏 中野 正博
出版者
バイオメディカル・ファジィ・システム学会
雑誌
バイオメディカル・ファジィ・システム学会誌 (ISSN:13451537)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.149-158, 2008
参考文献数
5

講義を行っている教員方は後方の座席にいる人ほど「集中力がない」、「やる気が感じられない」と言われることをよく耳にする。一般的に前方の座席の学生は学習意欲が高く、後方の座席の学生は学習意欲が低いと言えるのであろうか.そこで、勉学意識と座席の位置には何らか因果関係があるのかを確かめるために質問紙調査を行い、統計学的に調査し、数量的に比較した.その結果、座席が前方の学生は、座席が後方の学生よりも学習意欲が高く、講義中も講義に関係した私語が多く、講義にも関心を持って取り組んでいる学生が多い.しかし、学習意欲が高いものの、講義のために予習や復習をするといった事前学習を行う学生が少なく、講義に取り組む姿勢があまりできていない.一方、座席が後方の学生は、講義には上の空の学生が多く、講義時間を退屈に感じたり、講義時間を過ぎて講義室に入室してきたり、教員に対して厳しい評価を行っている学生が多いことかわかった.また、現在着いている座席の位置は、学生自らが希望している座席であり、入学してからは座席が固定されていて、講義の度に座席移動は行っていないことがわかった.
著者
喜始 照宣
出版者
東京大学大学院教育学研究科
雑誌
東京大学大学院教育学研究科紀要 (ISSN:13421050)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.137-146, 2013-03-10

The aim of this paper is to examine how the university experience of geneki is different from the experience of ronin, based on interviews with art university students in Japan, and to discuss the relationship between art university students and yobiko (prep schools). The major findings can be summarized as follows: (1) most students think art university is a world away from yobiko, but cultural resources acquired from yobiko are necessary to pass the university entrance exam and useful for their production of artworks in university; (2) the education provided by yobiko functions as a cultural “buffer” for university experience and also provides a common language for artmakers; and (3) some geneki students report feeling a “geneki complex”, but they cope with this by pursuing their artistic expression.

32 0 0 0 OA 歌舞伎叢書

出版者
金港堂
巻号頁・発行日
vol.第1集, 1910
著者
有賀 寛芳 有賀 早苗
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

1)DJ-1の機能解析-ドパミン生合成におけるDJ-1の機能DJ-1はTH,DDCに直接結合し、活性を正に制御することを明らかにした。パーキンソン病患者で見られるDJ-1変異体にはその活性がない。また、ヘテロ変異体は野生型DJ-1に対し、dominant negative効果を示し、ヘテロ変異も発症の一因となることが示唆された。H_2O_2,6-OHDAなどで細胞に酸化ストレスを与えると、DJ-1の106番目のシステイン(C106)が、-SOH,SO_2H,SO_3Hと酸化される。軽度のC106酸化はTH,DDC活性を上昇させ、過度の酸化は逆に活性抑制を示したことにより、弧発性パーキンソン病発症におけるDJ-1機能が類推された。2)DJ-1とDJ-1結合化合物による神経変性疾患治療薬への応用虚血性脳梗塞モデルラット脳へのDJ-1注入により顕著に症状が抑制された。DJ-1結合化合物は、DJ-1のC106への過度の酸化を抑制することで、DJ-1活性を維持することを明らかとした。更に、DJ-1結合化合物の更なる活性上昇を狙って、in silicoで構造改変した。また、250万化合物ライブラリーを使ったin silico大規模スクリーニングで、DJ-1結合化合物を複数単離した。
著者
上原 雄貴 水谷 正慶 武田 圭史 村井 純
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.461-473, 2012-02-15

近年,インターネットを介した各種サービスにおいて,ユーザごとの行動履歴や趣味趣向に応じた最適化されたサービスを適時に提供することで,新たな付加価値を生み出すための取組みが行われている.実際にこのようなサービスを利用するためには利用者が専用のアカウントを登録するといった特別な操作が必要である.また,従来ホストの識別にIPアドレスやMACアドレスが利用されているが,IPアドレスはネットワーク環境によって変化し,MACアドレスは詐称可能であるため,継続的にホストや所有者を特定できない.そこで本研究では,特定のユーザが利用するデバイスごとに,ユーザの利用形態によって特徴的なトラフィックパターンが現れるかを事前に調査した.そして,その結果を用いてネットワーク上に発信されているパケットのヘッダ情報を収集,解析することでホストおよびユーザを特定する手法を提案した.本提案手法において,ユーザが発信するパケットのペイロード情報はプライバシ侵害の懸念があるため,パケットヘッダ情報のみを収集することでホストおよびユーザを特定することを目的とする.そして,200人ほどが参加するカンファレンスや学術ネットワークにおいてユーザの許諾を得たうえで実験を行い,ホストやユーザを本手法によって特定可能であることを示した.これよって,サービス提供者はユーザに特別な操作や設定などを求めることやデバイスの制約などを受けることなく,ユーザごとに特化したサービスを提供できる可能性を示した.As demand for internet services specifically customized for each user increases, service providers make effort to build extra value on their services by providing useful services, based on personal action history and personal interest. However, in order to use these services, they require users to install specific application. IP addresses and MAC addresses are being used for host identification, but IP addresses vary as the hosts' network environment change, and MAC addresses are deceivable. Therefore, continually specifying hosts and users is impossible. In this paper, we propose a method to identify and track users by collecting and analyzing network traffic, which enables users to receive customized services without installing special application nor user of specific devices. Payloads of packets, transmitted by users, are subjected to privacy, so in the method, host and user identification is performed by collecting information from packet header. This methods' practicability has been verified through experiments, performed on a conference and an academic network. Through the experiment, possibility for service providers to offer users user specific services, without requiring users to perform particular actions nor setting, nor limiting users to use specific devices, has been shown.
著者
今谷 明
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究
巻号頁・発行日
vol.35, pp.201-214, 2007-05-21

アメリカ、フランス、オランダ、ドイツ各国に於ける日本史研究の現状と特色をスケッチしたもの。研究者数、研究機関(大学など)とも圧倒的にアメリカが多い。ここ十年余の期間の顕著な特色は、各国の研究水準が大幅にアップし、殆どの研究者が、翻訳資料でなく、日本語のナマの資料を用いて研究を行い、論文を作成していることで、日本人の研究者と比して遜色ないのみか、医史学など一部の分野では日本の研究レベルを凌駕しているところもある。
著者
岸森 健文 小菅 邦彦 井上 豪 関 淳也 犬塚 康孝 武田 晋作 竹内 雄三 岡田 正治 池口 滋
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.105, no.11, pp.2221-2229, 2016-11-10 (Released:2017-11-10)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

院内心停止で自動体外式除細動器(automated external defibrillator:AED)がショック不要と判断した中に3例の心室頻拍(ventricular tachycardia:VT)が含まれていた.事後検証で解析システムには問題がないとわかった.医療関係者は,AEDによる解析の限界を認識しておく必要がある.また,心電図モニターをいち早く患者に装着し,必要に応じてマニュアル除細動器を手配することが求められる.心電図モニター付きAEDを設置している施設では,マニュアルモードに切り替えて電気ショックをする方法に習熟しておく必要がある.
著者
松永 伸太朗 永田 大輔
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.71, no.3, pp.358-376, 2020 (Released:2021-12-31)
参考文献数
16

芸能などの芸術産業に比して,労働集約性が高く熟練した制作人口を大規模に必要とするアニメ産業では,制作者の定着への志向がいかに維持されるかが課題となる.定着が維持されるためには,制作者が仕事を獲得し続けられる見通しをもてることが必要である.アニメ産業ではプロジェクトベースの契約が主流である制作者を,労務管理側が評価することが難しいため,制作者同士の相互評価が産業への定着志向を持ち続けるうえで重要になる.本稿ではアニメ産業の制作者同士の相互評価が機能しうる場としてのインフォーマルなコミュニティを支える構造的条件とその限界について,アニメーターへの2つのインタビュー調査に基づいて検討した. 近年の技術革新に伴い現場の管理側が若手中心になり,管理側からのアニメーターへの評価がさらに難しくなり,アニメーター同士の相互評価の重要性は増していた.ベテランはインフォーマルな相互評価を行っていることを語っていたが,若手は自らが適切に「評価されていない」という感覚をもっており,コミュニティの衰退が示唆されていた.このような差異を導く原因として,分業による評価の曖昧化と,放映期間の短期化によるコミュニケーション機会の減少があった. 産業への定着志向が維持されるためにはインフォーマルなコミュニティが必要である.本稿はそのコミュニティがどのように揺らいでいるかの構造的条件の解明の重要性を指摘した.
著者
堂免 隆浩
出版者
一般社団法人 日本計画行政学会
雑誌
計画行政 (ISSN:03872513)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.21-26, 2023-11-15 (Released:2023-12-27)
参考文献数
12

The evidence addressed in Evidence-Based Policy Making (EBPM) in Japan tends to be biased towards quantitative data. However, the principles of EBPM suggest that evidence derived from qualitative studies should be utilized alongside quantitative research in EBPM. The use of qualitative research in the field of policy research allows for a thorough exploration of the potential for qualitative evidence utilization, which has largely been overlooked in EBPM. This article clarifies the following points: Firstly, qualitative evidence can be utilized as a basis for presenting one of the candidate agendas. Secondly, in the preliminary assessment of policymaking aimed at addressing social issues with a small number of cases, it is necessary to utilize qualitative evidence. Thirdly, it is important to assess uncertainty in qualitative evidence. Finally, this article demonstrates that in qualitative research following statistical methods, the criteria for evaluating uncertainty include ‘Credibility’ and ‘Transferability’, and that ‘Theoretical Saturation’ and ‘Applicability’ can be used as evaluation criteria for qualitative research based on the Grounded Theory Approach.
著者
前野 悦輝
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.57, no.9, pp.681-683, 2002-09-05 (Released:2019-04-05)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
菱田 吉明 土田 知也 西迫 尚 家 研也 佐治 淳子 田中 拓 奥瀬 千晃 松田 隆秀 田中 逸
出版者
学校法人 聖マリアンナ医科大学医学会
雑誌
聖マリアンナ医科大学雑誌 (ISSN:03872289)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.153-160, 2019 (Released:2019-12-24)
参考文献数
29

44歳女性。2日間継続する発熱を主訴に近医受診し,尿路感染症の疑いで抗菌薬を投与されたが改善なく,翌日に全身筋肉痛と下痢を伴う40度の発熱とショックバイタルを呈し当院紹介となった。身体所見では結膜充血と顔面・四肢体幹にびまん性紅斑を認め,血液検査ではWBC 17,700 /μL,CRP 34 mg/dlと高度の炎症反応を認めた。身体所見及び,頸部〜骨盤部造影CTでは熱源となり得る有意な所見は指摘できなかった。月経期間中であったことや,以前からの生理用タンポンの使用歴からToxic shock syndrome (TSS) を疑い,多剤抗菌薬併用療法に加え,大量補液,昇圧薬による加療を開始した。血液培養は陰性であったが,腟細菌培養でmethicillin-sensitive Staphylococcus aureus (MSSA) が検出された。他の所見に加えて,第7病日には両手足の皮膚落屑を確認でき,TSSの診断を確定した。黄色ブドウ球菌が産生する毒素により引き起こされるTSSは敗血症性ショックを呈する疾患の中でも多臓器不全をきたし致死的となる可能性が高いが,疾患を想定した病歴聴取がなされなければ診断が困難な場合がある。近年日本でも生理用タンポンの使用率は増加傾向にあることより,月経関連TSSはさらに重要性が増すことが予想される。
著者
井上 正也
出版者
JAPAN ASSOCIATION OF INTERNATIONAL RELATIONS
雑誌
国際政治 (ISSN:04542215)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.151, pp.36-53,L7, 2008-03-15 (Released:2010-09-01)
参考文献数
77

On December 27, 1951, Prime Minister Yoshida Shigeru sent John F. Dulles a letter that explained “Counter infiltration” against China. Yoshida thought the best way to wean Chinese from the Communist regime was by sending people into China through trade activities and encouraging an anticommunist movement in China. He believed that Japan could have a major role in such an operation. The purpose of this paper is to examine Yoshida's “Counter infiltration” plan against China from the standpoint of intelligence. Yoshida, taking a special interest in intelligence, established intelligence organs such as the Public Security Intelligence Agency and the Cabinet Research Chamber (CRC) in quick succession soon after the San Francisco Peace Treaty went into effect in April 1952. Worried about indirect aggression from communist countries, Yoshida concentrated his efforts on developing an interior intelligence framework. At the same time, he tried to foster the growth of a Japanese intelligence organization that could gather information and perform covert operations it Mainland China.This study shows that Yoshida proactively tried to strengthen intelligence cooperation with governments of both Taiwan and the United States. Yoshida appointed Ogata Taketora Chief Cabinet Secretary and made him supervisor of Japanese intelligence organs. Ogata urged the Nationalist government on Taiwan to cooperate in establishing a Communist information exchange organ, and asked the U. S. Central Intelligence Agency (CIA) for assistance in creating a Japanese CIA. On the other hand, Yoshida let retired lieutenant General Tatsumi Eiichi recruit ex-military personnel for service in the CRC. With the assistance of Tatsumi, the CRC started actual intelligence activity against China after January 1953. The CRC interrogated repatriates from China, and proposed a joint operation with the CIA to use Japanese agents. Thus Yoshida tried to establish a Japanese intelligence system and backed U. S. strategy against China in the intelligence field.Yoshida's idea, however, was frustrated by rapid changes at home and abroad. After the Peace Treaty came into force, Yoshida couldn't maintain a firm hold on power. Not only the opposition parties but also the media criticized Ogata's plan to launch a Japanese CIA. In the end, Ogata had no choice but to downscale his ambitious plans, and eliminate overseas covert operations. Moreover, Yoshida's confrontational approach against the Chinese government was criticized for being behind the times after the Indochina armistice in 1954. In the last days of his ministry, Yoshida encouraged both Britain and U. S. to set up a “high command” on China in Singapore. His aim was to use overseas Chinese based in Southeast Asia to infiltrate Mainland China, but his idea wasn't put into practice because he was unable to gain the support of either Britain and the United States or even his own entourage.