著者
小川 朋子 田川 朝子 橋本 律夫 加藤 宏之
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.10, pp.700-703, 2010 (Released:2010-11-04)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

反復性過眠症の38歳女性例を経験した.発症は26歳で,食欲不振と失禁をともなう高度の過眠のエピソードをくりかえした.過眠期に脳波の徐波化をみとめたが,間欠期脳波は正常で,過眠期の髄液オレキシン濃度も正常であった.炭酸リチウムを中止すると過眠期が頻発し,再開にて過眠発作は軽減した.反復性過眠症の治療は確立していないが,本例では炭酸リチウム療法が有効であったため報告する.
著者
田附 紘平
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.25, no.3, pp.191-205, 2016-03-01 (Released:2017-01-07)
参考文献数
36
被引用文献数
2

親子関係はアタッチメント理論の根幹を担っているものの,成人のアタッチメントにおいては,意識的な親イメージは中心課題とされてこなかった。そこで本研究では,アタッチメントスタイルと,親イメージの構成要素とその構造との関連について探索的な検討を行うことを目的とした。283名の調査協力者に対し,20答法を援用した親イメージの把握と日本語版Relationship Questionnaireを実施し,テキストマイニングによる分析を行った。その結果,安定型は社会的で肯定的な親イメージを抱きやすく,軽視型は自分との関係から親イメージを捉えやすいことが明らかになった。とらわれ型とおそれ型は自分との良好な関係を強調した親イメージと否定的な親イメージを同時に抱きやすく,親イメージが類似していることが示された。得られた結果から,各アタッチメントスタイルが抱く親イメージに関して考察を行った。
著者
清水 康生 原口 公子
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.31-38, 2017 (Released:2017-01-10)
参考文献数
18

水環境健全性指標の活用方法として, 小学校教育の総合学習へ適用することが考えられる。しかし, 適用の有効性については指摘されているが, その効果を具体的に検証している事例はない。本稿では同指標を活用した授業の有効性について同じ児童を4年時と5年時の二カ年に亘り調査し検証を試み, さらに, 三カ年目に新5年生の児童にも検証のための調査を行った。内容としては, 同指標の調査を行うと同時にアンケート意識調査と感想文の記述を行ってもらい, 指標の回答内容の変化と意識内容の変化を比較し, 回答に関係する意識の広がりや深まりなどの変化が学習効果を表していると考えた。分析の結果, 水環境健全性指標による調査経験は, 児童の水環境に関する知識の取得だけでなく意識の変化とも関連し, 生物のような分かり易い事項からゴミや汚れという環境問題へと関心が広がっている学習効果を確認した。
著者
小松 国子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集 第59回大会・2016例会
巻号頁・発行日
pp.102, 2016 (Released:2017-01-13)

【目 的】 昨今「家庭基礎」2単位を履修する学校が増加した。「実習時間」 「調べ学習」などの活動が減少して、座学による一斉授業が増えて いる。そのため、知識・技術を習得させることが多くなり、活用・ 思考・表現の場が不足していることが指摘されている(野中ら,2011・ 2012,長澤ら,2011,松井ら,2011)。また、学習指導要領や秋田県学校教育の指針では、生活を主体的に創造する実践的な態度や適切な解決方法を探究する活動の充実が求められている。新学習指導要領においても、「生活の中で課題を設定し、解決する力」が目指す力となっている(中央教育審議会教育課程部会,2016)。そのため家庭科においても探究や協働の力を育む授業の再構築を検討する必要がある。そこで、課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びを行う手法として「アクティブラーニング」を取り入れた学習を検討した。【方 法】(1)調 査:2015年7月~8月に、秋田県高等学校家庭科教員を対象に「仕事の負担度」「授業項目の重視度」「ホームプロジェクトについて」「技術検定」「施設訪問」「分野統合、他教科連携、他校種連携」「探究及び体験型の学習について」などのアンケート調査を実施した。(2)実 践:2016年4月から、秋田県立K高等学校の「家庭基礎」(1年生で実施)で授業実践を行った。 【結果および考察】(1)調査より県内でも共通教科の選択は「家庭基礎」が70%を超えており、「住生活」「ホームプロジェクト」「被服実習」「高齢者の生活と福祉」の順で教員の授業重視度が低いことが明らかになった。また「ホームプロジェクト」の実施に際しては、複数の課題を感じている教師が多いことや「分野統合」「他教科との連携」は、「やっていないが、今後取り組みたい」という回答が多かった。一方「ロールプレイ」など様々な手法を取り入れている教師は多いが、それが探究・体験型の学習として生徒の主体的な活動に繋がっているか否かまで、評価できていないことが明らかになった。  「家庭科の授業で悩んでいること」の自由記述では,KHcoderを用いて共起ネットワークによる分析を行ったところ、「検定」「時間」「不足」という語を中心とする共起から、悩みを抱える教師の姿が見て取れた。 (2)そこで「授業の振り返り」「探究型授業実践」に焦点をあて、授業のデザインを検討した。授業の振り返りとして、「リフレクションカード」(表裏14回分記載)を使用し、授業終了時の記入を定着させた。それにより、生徒・教師双方の気づきに繋がり、学びの向上が見られた。「社会保障について」の協働学習では、様々な意見を聞き、協議をしながらポスターをまとめることができた。しかし、全員の学習効果が高まっていない状態も見えた。グループ学習に参加することが苦手な生徒への対応も課題である。「高齢者について」のグループ学習では、ポスターセッションを導入することで、グループ全員が真剣にテーマと向き合っている姿があった。発表後に質問を受けることで、高校生である自分達が高齢化にどのように向き合うか、議論を深めている様子が窺えた。このようなグループ学習は、入学間もない生徒達が仲間を知るきっかけにもなった。【今後の課題】「ホームプロジェクト」については、冬季休業中に実施し、主体的・協働的学習の成果を考察したい。また、授業後の生徒の感想については、KHcoderを使った質的評価を検討する。4月に調査した「中学校で身につけた力」と今現在「身についた力」についても分析を行いたい。
著者
林 一雅
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.34, no.Suppl., pp.113-116, 2010-12-20 (Released:2016-08-07)
参考文献数
8
被引用文献数
3

本研究の目的は,アクティブラーニングを導入するために教員に対して授業支援を行うために,ICT支援型ラーニングスペースで実施された授業の類型化をすることである.レスポンスアナライザやタブレットPCなどのICTを活用したアクティブラーニングの授業を参与観察し,その授業形態や什器の配置から類型化を行った.その結果,講義+ディスカッション型,タブレットPC活用型,プレゼンテーション型,実習型の4類型を見出した.これらのことから,アクティブラーニングが行われる同一のラーニングスペースであっても教員や授業内容により多様な学習空間の利用方法があることを明確にした.さらにそれぞれの類型の特徴を指摘し,目的に応じた方法がとられるべきであることを指摘した.
著者
角田 隆 Tran Chi Cuong Tran Duc Dong Nguyen Thi Yen Nguyen Hoang Le Tran Vu Phong 皆川 昇
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
日本衛生動物学会全国大会要旨抄録集 第64回日本衛生動物学会大会
巻号頁・発行日
pp.50, 2012 (Released:2014-12-26)

ネッタイシマカとヒトスジシマカはデング熱の有力なベクターである.ベトナム国ハノイ市には毎年デング熱患者が発生し,ネッタイシマカとヒトスジシマカの両方が生息する.ハノイ市におけるデング熱患者発生の機構について明らかにするためには,これらの蚊の発生消長を調べる必要がある.2010年7月から2012年3月まで,ベトナム国ハノイ市内の8つの区に定点を設置してデング熱媒介蚊の調査を行った.毎月一回,各区から15軒の家をランダム抽出し,家の中と庭の人工容器に蚊の幼虫と蛹がいるか,確認した.蛹は実験室に持ち帰って,成虫になってから種を判別した.ヒトスジシマカは 9月から次第に減少し,冬期にはまったく採集されなくなった.一方,ネッタイシマカは冬期にも採集された.ハノイ市においてデング熱患者は 11月頃まで発生するため,ネッタイシマカが秋から冬にかけての患者発生に関与していると考えられた.まだ,デング熱患者は市の中心部の3つの区に毎年多く発生する傾向がある.これらの区ではネッタイシマカが優占する傾向が見られた.
著者
原 崇 浦野 文彦
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.144, no.2, pp.53-58, 2014 (Released:2014-08-10)
参考文献数
19

近年の研究成果より,小胞体ストレスが糖尿病におけるβ細胞死に深く関わっていることが明らかとなっている.本稿では,小胞体ストレスに起因するβ細胞死を抑制するための創薬アプローチとして二つの方法を紹介する.一つは小胞体ストレス依存性のアポトーシス誘導因子を見出し抑制する方法である.β細胞は小胞体ストレスに対して脆弱であり,閾値を越えた小胞体ストレスを受けると積極的にアポトーシスを誘導する.我々はこの小胞体ストレス依存性のアポトーシス誘導因子としてthioredoxin-interacting protein(TXNIP)を見出した.TXNIP は小胞体ストレスを受けると発現が上昇し,インフラマソーム活性化を介して細胞死を誘導した.TXNIP の発現を抑制すると小胞体ストレスによるβ細胞死が減少したことから,TXNIP を標的とした創薬の可能性を提示した.もう一つのアプローチは,ストレスによって生じる小胞体カルシウムの減少を抑制して細胞死を防ぐ方法である.我々はβ細胞に有害な高グルコース,脂肪酸,サイトカインなど様々な糖尿病の増悪因子がβ細胞の小胞体カルシウム量を減少させ,小胞体ストレスを引き起こし,細胞死を誘導することを示した.実際に小胞体カルシウムの減少を抑制する化合物は小胞体ストレスによるβ細胞死を防いだことから,小胞体カルシウム量を指標とした化合物スクリーニングがβ細胞死を防ぐ化合物探索に有効であることを示した.ここで示したアプローチ以外でも様々な切り口で小胞体ストレスに由来するβ細胞死を抑制することが可能であるが,それには小胞体ストレスの特性をよく知っておくことが重要である.ここでは小胞体ストレスの概要を紹介しながら,我々が検討してきた基盤研究について紹介し たい.
著者
Masahiro Murakami Chie Watanabe
出版者
International Research and Cooperation Association for Bio & Socio-Sciences Advancement
雑誌
Drug Discoveries & Therapeutics (ISSN:18817831)
巻号頁・発行日
vol.10, no.5, pp.273-275, 2016 (Released:2016-11-28)
参考文献数
20
被引用文献数
2 2

Nucleic acid-based therapeutics including antisense and siRNA oligonucleotides has been expected as an innovative treatment for intractable diseases. Oral drug delivery is the most patient-friendly route of administration but developing an effective delivery system for oligonucleotides remains a major challenge. In this commentary, we discuss the potential benefits of the colorectal route as another platform for the development of oral oligonucleotide therapeutics. The importance of the targeting or the availability of oligonucleotides in targeted tissue is highlighted in contrast to systemic availability, while the liver-targeted enteral siRNA delivery technology that we recently developed is introduced.
著者
武田 篤
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.91-97, 2013-02-01 (Released:2013-03-06)
参考文献数
37
被引用文献数
2 5

われわれは最近,嗅覚障害がパーキンソン病(PD)認知症の併発を予測する徴候であることを報告した.重度嗅覚障害を示すPD群は認知機能低下と関連して報告されて来た脳代謝低下分布を示した.またvolumetric MRIによる検討から,嗅覚障害は扁桃体や他の辺縁系をふくむ局所脳萎縮と関連していることが明らかとなった.ドパミン補充療法の発達,そして高齢発症例の増加により,現在PDの予後をもっとも大きく悪化させるのは随伴する認知症の存在であることが知られている.しかしながらその発症を早期に的確に予測できる方法論は未だ確立していない.嗅覚テストは今後,進行期PD の治療において重要な役割を果たして行くと考えられる.
著者
Takuya Wada Yuji Noguchi Sachiko Isobe Miyuki Kunihisa Takayuki Sueyoshi Katsumi Shimomura
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
The Horticulture Journal (ISSN:21890102)
巻号頁・発行日
pp.MI-142, (Released:2017-01-14)
被引用文献数
11

A strawberry core collection was established based on simple sequence repeat and cleavage amplified polymorphic sequence marker polymorphisms in 119 strawberry cultivars using the “PowerCore” program. The core collection consisted of 19 cultivars. The correlation coefficients for the diversity index were significant between the core collection cultivars and all cultivars. Allele frequencies of each marker allele were not significantly different between the core collection cultivars and all cultivars according to Fisher’s exact test. Cluster analysis indicated that the selected core collection cultivars evenly distributed throughout the multiple clusters and principle component analysis clearly showed major principle components of core collection cultivars distributed widely among those of all cultivars. Furthermore, core collection cultivars tended to harbor minor alleles. These results demonstrated that the core collection cultivars were suitably selected in terms of reflecting the genetic diversity of all strawberry cultivars.
著者
William Olubero Asiche Oscar Witere Mitalo Yuka Kasahara Yasuaki Tosa Eric Gituma Mworia Koichiro Ushijima Ryohei Nakano Yasutaka Kubo
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
The Horticulture Journal (ISSN:21890102)
巻号頁・発行日
pp.OKD-028, (Released:2017-01-14)
被引用文献数
36

The responses of three kiwifruit cultivars, Actinidia chinensis ‘Sanuki Gold’, A. chinensis ‘Rainbow Red’, and A. deliciosa ‘Hayward’ to various storage temperatures (0, 5, 10, 15 and 20°C) for 8 weeks were investigated. The rate of fruit which initiated ethylene production due to rot development increased with increases in storage temperature. Early-maturing cultivars, ‘Rainbow Red’ and ‘Sanuki Gold’ fruit stored at 5, 10, and 15°C showed drastic softening and a decrease in titratable acidity (TA) to an edible level within 4 weeks without detectable ethylene production, whereas fruit stored at 0 and 20°C maintained high firmness and TA even after 8 weeks unless they were infected with rot. A late-maturing cultivar, ‘Hayward’ fruit stored at 5 and 10°C softened more rapidly than when stored at 0, 15, or 20°C. Treatment with 1-Methylcyclopropene (1-MCP) did not suppress the low temperature modulated fruit ripening in any cultivars, indicating its independence from ethylene. These results suggest that ‘Sanuki Gold’ and ‘Rainbow Red’ are more sensitive to low temperatures compared to ‘Hayward’ and the sensitivity is involved in the determination of storage life and how early the fruit matures on the vine.
著者
Sheng-bin HU Jiang-ling ZHANG Xiang-jun FENG Ya-xi GONG
出版者
(社)日本応用磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.15, no.S_2_PMRC_91, pp.S2_857-861, 1991 (Released:2011-12-15)
参考文献数
3

Based on the 4MB 3.5" Perpendicular Recording/Longitudinal Recording Floppy Disk Drive with a track density of 270 TPI, we further developed a 3.5" Perpendicular Recording Floppy Disk Drive demonstrating the potential to realize a capacity of more than 8MB capacity. The key technology included: (1) a Perpendicular Recording/Longitudinal Recording Floppy Head which was without erase element and helped realize the capacity of 4MB-8MB under the condition of without using servo system for tracking. (2) The GAL Technology to expand the Application-Specific Integrated Circuits. (3) The improvements of the read write channel.
著者
Takahiro Miura Ken-ichiro Yabu Kenichi Tanaka Kazutaka Ueda Tohru Ifukube
出版者
映像情報メディア学会
雑誌
ITE Transactions on Media Technology and Applications (ISSN:21867364)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.8-16, 2017 (Released:2017-01-01)
参考文献数
38
被引用文献数
2

Because of rapid population aging, it is necessary to design interfaces that can decrease cognitive workload. The design implications and evaluation criteria for creating such senior-friendly or disability-friendly interfaces need to be established. One element related to memory function that can be manipulated in an interface is visuospatial working memory. However, there are few reports regarding the relationship between visuospatial working memory volume and age. In this paper, we aim to clarify how visuospatial working memory volume changes across the lifespan. We implemented a gamified application named VisuoSpats, which is based on the visual pattern span test, to measure visuospatial memory. The introduced gamification elements included points, leaderboards, and feedbacks. Three hundred and sixty-nine individuals aged 2 to 92 years old participated in this study. The results indicate that the median number of cells memorized was 7.0 (interquartile range: 5.0-9.0) across all age groups. Moreover, the number of cells memorized tends to increase as age increases until the age range of 21-25 years, and then decreases gradually with increasing age. Based on the comments by teenagers or seniors, the effective gamification elements of VisuoSpats could be competition elements such as points and ranking, or diagnostic factors, respectively.
著者
農林省農業技術研究所家畜部繁殖科 台湾省政府農林庁農業試験所畜産試験分所
出版者
日本繁殖生物学会
雑誌
家畜繁殖研究會誌 (ISSN:04530551)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.59-61, 1956-09-20 (Released:2009-08-14)
参考文献数
3

昭和29年即ち民国42年の夏に日本千葉市にある農林省農業技術研究所家畜部から台湾省台南の新化鎮にある台湾省農業試験場畜産試験分所及び台北市にある農林庁に牛及び豚の精液が空輸された。空輸時間は約7時間であつた。輸送状況及び結果は次の通りである。牛の場合は5回に亘つて4頭8例の精液をセミナンで4,5倍に稀釈し4℃の輸送器に入れて台南県下及び台北市に輸送された。精液採取より到着時の活力検査までの時間は23~49時間,採取から授精までの経過時間は24~55時間であつた。5回中1回は輸送器の温度が輸送中に上昇し,この精液は授精試験から除外された。輸送精液を22頭に各1発情だけ授精し7頭受胎,即ち31.8%の受胎率を得た。供試牝牛中には授精条件の不適なものが多く,授精適期の健康な牝牛を選定すれば更に良好な成績が期待出来ると思われる。豚の場合は3頭7例の精液を原精液にサルファ剤を添加しただけのもの,サルファ剤添加卵枸糖液で倍量に稀釈したもの,及びセミナンで倍量に稀釈したもので,15℃にして輸送した。精液採取より到着までの時間は23~49時間で,到着時の温度は発送時よりも5~11℃上昇していた。然し到着時の精子の活力は1頭を除く他の2頭で70~90 ?? の良好な成績が得られ,静置した対照と余り変る処がなく,充分授精の可能性があることを知つた。本実験では4頭に授精して2頭が受胎した。
著者
Hiroko Kunikata Kumi Watanabe Makoto Miyoshi Tetsuya Tanioka
出版者
徳島大学医学部
雑誌
The Journal of Medical Investigation (ISSN:13431420)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1,2, pp.206-212, 2012 (Released:2012-03-08)
参考文献数
16
被引用文献数
7 29

This study examined the effects of hand massage on autonomic activity, anxiety, relaxation and sense of affinity by performing it to healthy people before applying the technic in actual clinical practice. Findings were showed below: 1) the significant increase in the pNN50 and the significant decrease in the heart rate meant the intervention of massage increased the autonomic nervous activity, improved the parasympathetic nerve activity and reduced the sympathetic nerve activity. This means the subjects were considered to be in a state of relaxation. 2) Salivary α amylase has been reported as a possible indicator for sympathetic nerve activity. In this study, there was no significant difference in the salivary α amylase despite a decrease after massage. 3) State anxiety score is temporal situational reactions while being in the state of anxiety and this score decreased significantly after massage. 4) The level of willingness to communicate with other person and the sense of affinity toward the massage-performer had a positive change of 70 percent. From this, it can be considered that a comfortable physical contact between a patient and a nursing profession, who are in a supported-supportive relationship, leads to an effect of shortening the gap in their psychological distance. J. Med. Invest. 59: 206-212, February, 2012