著者
三宅 貴子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.154-155, 2014 (Released:2016-04-05)

効能効果:便秘成分分量:100g中,日局グリセリン50.0g,添加剤 ベンザルコニウム塩化物,溶液 精製水用法用量:12歳以上1回1個30gまたは40g,6歳以上12歳未満1回1個20g,1歳以上6歳未満1回1個10g,1歳未満1回10gの半量5gを直腸内に注入する.効果のみられない場合は,さらに同量をもう一度注入する.
著者
深石 貴大 南 勲 松田 祐輔 原 義人 吉本 貴宣
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.323-329, 2018-05-30 (Released:2018-05-30)
参考文献数
19

症例は26歳男性.2002年に自閉症スペクトラムのため内服開始するも改善せず,2010年より清涼飲料水を毎日6-12 L摂取していた.精神疾患治療薬の調整で飲水量は減少傾向だったが,2016年7月,体重減少から高血糖が判明し当院紹介となった.随時血糖377 mg/dL,HbA1c 16.9 %,尿中ケトン体陽性であり清涼飲料水ケトーシスの診断で入院,インスリン療法を開始した.退院後は清涼飲料水の多飲なく血糖値は正常化し,糖尿病薬は早期に離脱できたものの1日3 L程度の多飲は遷延した.後に中枢性尿崩症の合併が判明し,デスモプレシンにより飲水量の更なる減少を認めた.長期の多飲により抗利尿ホルモン分泌低下を来す病態が報告されている.特に清涼飲料水を多飲している症例において,多飲の適切な診断・治療は糖尿病の発症予防および改善に寄与する可能性があり重要と考えられた.
著者
木下 浩一
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.125-141, 2019

<p>情報格差が拡大するなか,手軽に情報が摂取できる地上波テレビは,情報弱者にとって重要性を増している。現在,日本の地上波テレビは,大量のソフトニュースで編成されている。例えば日本テレビは,月曜から木曜の朝4時から夜7時の15時間のうち,14時間35分をソフトニュースで編成している。日本におけるソフトニュースの嚆矢は,1964年に日本教育テレビ(NET,現在のテレビ朝日)で放送が開始された《木島則夫モーニング・ショー》であるとされる。1960年代のNETは,ニュースショーというジャンルを牽引する存在であった。</p><p>本稿は,1960年代のNETという送り手を事例に,送り手がどのような意志のもとニュースショーという形式を決定していったのかを,当時の社会状況などを含めて史的に分析した。この分析から,①ニュースショーの原型は,どのような形式の番組であったのか。②ニュースショーという新しい番組形式をもたらした要因や主体は何だったのかを明らかにした。</p><p>結論は次の通りである。①内容はコーナーなどによって細部化され,教育的な内容も娯楽化されて取り込まれた。帯の生番組という編成形式は不変であり,細分化された内容は視聴率によって迅速に見直された。送り手内部では,内容と作り手が分離され,内容の見直しの自由度が向上した。②NETが商業教育局であったことが,大きな要因のひとつであった。NETにおけるニュースショーという形式は,ラジオの経験者と雑誌編集の経験者という主体によってもたらされた。NETが教育局であったために,番組種別上の「教育」と「報道」の混交が生じ,さらに「娯楽」の要素も付加されたことが,付随的に明らかになった。</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.629, pp.36-39, 2015-12-14

CASE2兵庫県加古川市の東播工業高校は、土木科のインターンシップに「通年型」を導入。年間を通して生徒が工事現場で体験を積む仕組みで、地元建設業と連携して実現した全国でも先駆け的な取り組みだ。 「地面がこんなに軟らかいところで測量したのは初めて。
著者
佐藤 豊 サトウ ユタカ Yutaka Sato
雑誌
ICU 日本語教育研究センター紀要 = The Research Center for Japanese Language Education Annual Bulletin
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-12, 2001-03-31

This paper summarizes the reviews of Japanese language textbooks for intermediate-level learners. Articles written on this subject, that is, Japanese language textbooks for intermediate-level learners, were collected as part of the on-going project to develop an intermediate-level textbook for learners of Japanese in the Japanese Language Programs, International Christian University. The following aspects of textbook development have been discussed and briefly summarized in this paper: (i) what skills should be emphasized (reading/writing or speaking/listening?), (ii) what kinds of topics are good as reading materials for learners of Japanese, (iii) how are grammatical points incorporated into readings in textbooks on the market, and (iv) what kinds of exercises and activities are there in those textbooks. Finally, an attempt to classify the textbooks into three types, the traditional type, the "new" type and the "geared-to-specific-skills" type, is introduced.
著者
立石 譲二
出版者
独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア高信頼化センター
雑誌
SEC journal (ISSN:13498622)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.30-33, 2011
被引用文献数
1

重要インフラのシステム障害について、同種のシステム障害を未然に防ぐための本質について、システムの供給側と利用側が共通に理解しておくべき教訓について考察し、その内容を紹介する。
著者
児島 清秀 元木 悟
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

アスパラガスではジベレリンの特にジベレリン1(GA1)の方が休眠打破の役割を持っているようである。ABAが休眠誘導の作用をしている根拠は本実験では得られなかったが、GA1を除いてもABA、ジャスモン酸(JA)、ジャスモン酸メチル(MeJA)、トランスゼアチン(Z)の4種類もの植物ホルモンが萌芽において最も高い濃度で存在していた。これは養分の転流や細胞分裂促進、頂芽優勢など、萌芽の急成長のために必要な機能を発現させるためだと考えられる。また、植物の変化が激しい部位で多種多量の植物ホルモンが作用しているとも言える。IAA、ABA、Z、ジベレリン4(GA4)がこれに該当するだろうと推察できた。
著者
中村 優介
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.119, pp.571-603, 2018

一 はじめに二 フランス軍の崩壊と英仏間の決裂 (一) フランス軍の崩壊とイギリス (二) レイノー内閣総辞職と英仏間の決裂三 二つの「フランス」とイギリス外交 (一) ド・ゴールの「フランス」とイギリス外交 (二) フランス艦隊砲撃作戦の実行に至る経緯四 フランス艦隊砲撃作戦後の英「仏」関係 (一) ヴィシー政府との外交関係の断絶 (二) ド・ゴールの「フランス」の発展とチャーチル五 ダカール襲撃作戦の失敗とド・ゴールの政治的な将来 (一) ダカール襲撃作戦の立案過程 (二) ダカール襲撃作戦の帰結とド・ゴールの「フランス」の行く末六 ド・ゴールの「フランス」の制度的発展とチャーチル (一) ヴィシー政府との「暫定協定(modus vivendi)」の検討 (二) 帝国防衛評議会の承認とド・ゴールの「フランス」の制度的発展七 おわりに
著者
新藤 哲也 牛山 博文 観 公子 安田 和男 斉藤 和夫
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.277-282, 2004-10-25
被引用文献数
1 8

5種の市販ジャガイモ(メークイン,男爵,ワセシロ,レッド,パープル)中のα-ソラニンとα-チャコニンを衛生試験法に基づいて抽出,固相抽出カラムによるクリーンアップを行い,C<sub>18</sub>カラムを用いてHPLCにより分析を行った.回収率はα-ソラニンおよびα-チャコニンともに 96% と良好であり,本法における定量限界は試料1 g当たりいずれも2μgであった.ジャガイモの皮層部中のα-ソラニンとα-チャコニンはすべての試料で検出され,それらの含有量はメークイン,男爵,レッド,パープル,ワセシロの順で多かった.ジャガイモの髄質部中のα-ソラニンとα-チャコニンはメークインおよび男爵のみから検出され,その含有量はいずれも皮層部の1/10以下であった.ジャガイモを90日間室温暗所で貯蔵した場合のα-ソラニンとα-チャコニン含有量は多少の増減はあったものの5種のジャガイモのいずれの部位においても顕著な増加傾向は見られなかった.
著者
吉田 豊彦 藤井 彰 高橋 秋廣 三枝 義孝 朝比奈 太郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.60-74, 1987-01-20

放送局内の, よく知られているコンピュータシステムとしては, 番組送出業務に用いられている自動番組送出システムがある.近年, この種システムは, 信頼度向上のために二重化システムが採用されるなどして, ますます大規模になってきている.また, 放送施設, 機械の割当て調整, 要員の業務調整, 番組編成計画の策定にまで及ぶ機能を持った番組技術システムのようなものもある^<1)>.その一方, 最近, 番組制作部門では, 制作される番組の範囲に応じた各種コンピュータシステムが導入されつつある.この章で取りあげている制作支援システムとは, 文字どおり放送番組の制作現場で番組に密着して, その制作を支援するシステムである.近頃, この制作支援システムなる名称が各所で話題にのぼるようになってきたのは, (1)放送番組の編成の傾向が, 従来よりも情報主体のものとなり, リアルタイムで種々の大量のデータ, 番組素材を処理する機会が増してきた.(2)OA機器の普及によって, ワープロ機能, グラフィック機能, 通信制御機能のすぐれたワークステーション(パソコン)や, LAN, VAN等の各種コミュニケーションの手段を安価に利用できるようになった.(3)番組制作コストの低減, 制作時間の短縮を図るため, できるだけ番組素材, 番組関連データを整理, 保存し, 再利用する必要が生じてきた.などが主な理由である.さらに, 最近のパソコンにはソフトウェア開発用の種々のツールが完備していて, プログラム開発が容易になっていること, ハードウェアの安定度が向上し, これら機械を番組の制作現場に持ち込んでも, 専門の技術要員なしに充分, 機能を発揮できるようになってきたことも理由にあげられる.この章においては, 5-2節で, 時々刻々変化する気象情報に対応した大量の気象データを, リアルタイムで処理し, 分配, 映像信号化するシステムの例として気象情報分配システム, 5-3節で, ニュース番組の制作現場など, 即時性を要求される状況下で, 迅速な画像処理を行い, タイトル画面, 説明画面の制作を行う例として, コンピュータグラフィックスシステム, 5-4節で, 毎日毎日発生する放送済素材データ, ニュース素材データをデータベースに登録, 一元管理し, システムに加入している各社の端末からキーワードによって検索し, 再利用を行う番組ライブラリーシステム, 5-5節では, 国政レベルの選挙速報番組に用いられる速報システム, 5-6節で, スポーツ番組において, 試合の経過状況, 得点表示などに用いられる表示システム, について述べる.
著者
田中 佑弥 Yuya Tanaka
雑誌
臨床教育学研究 = Clinical Education (ISSN:13412434)
巻号頁・発行日
no.23, pp.13-22, 2017-03

近年、フリースクールの制度化を目指す動きが活発化し、2016 年には「教育機会確保法」が成立したが、フリースクールの制度化をめぐってはさまざまな意見がある。本稿では、フリースクールの制度化に先行してフリースクールに言及した政府の有識者会議の報告書や、制度化に反対する障害者運動の主張を検討し、論争において何が焦点化されているかを考察した。政府の有識者会議が主に人的資本の有効活用という観点からフリースクールの制度化を捉えているのに対し、「普通学級」へのインクルージョンを主張してきた障害者運動は「分離・別学体制」の強化と捉えている。そして、さまざまな批判があるなかで、NPO 法人フリースクール全国ネットワーク代表理事の奥地圭子は、不登校の子どもの権利を保障するという観点から、フリースクールの制度化を推進していることをインタビューにより明らかにした。
著者
廣瀬 哲夫 内田 一徳 田中 勉 ファン ティハンチャン 石渡 洋子
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.251, pp.515-527,a1, 2007

浸透破壊は, 地下水位の高い地点における土木構造物の性能設計において重要な課題の一つである. ここでは, 二次元複列矢板内地盤の浸透破壊実験について, PIV (Particle Image Velocimetry) 解析を行い, 水頭差の増加に伴う地盤構成砂粒子の移動現象に関する考察から次の結論を得た:(1) PIV解析を用いることによって, 砂粒子の移動の領域や様子を把握することができる.(2) 水頭差が変形開始時水頭差<I>H<SUB>y</SUB></I>を超えると, 複列矢板内の矢板壁近傍の砂粒子の上方向への移動, 及び, 矢板壁から少し離れた部分の複列矢板中央へ向かう斜め上方への移動が認められる.(3) 水頭差が変形開始時水頭差<I>H<SUB>y</SUB></I>を超えた直後の, 砂粒子の移動の範囲は, おおよそ, 深さ<I>D</I> (矢板の根入れ深さ) 及び幅<I>D</I>/2の範囲である.(4) PIV解析による地盤構成砂粒子の塊としての移動開始時水頭差<I>H<SUB>PIV</SUB></I>, 流量急増時水頭差<I>H<SUB>d</SUB></I>, 及び, 変形開始時水頭差Hyはほぼ等しい.

2 0 0 0 OA 平家物語絵巻

出版者
巻号頁・発行日
vol.[1],
著者
林 彦一
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
大阪樟蔭女子大学学芸学部論集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.165-174, 2003-03-06

テロと長引く不景気で、疲れもでてきたのか、「ゆとり」とか「無用」とかいった「悟り」めいた言葉が持て囃されているようである。(心)まずしい私にはそういう贅沢は許されず、昔ながらに、「本気」・「真剣勝負」で孤剣を引っさげて生き続けている。従って常に生死の世界を彷徨っているためか、「おんな・こども」という存在が限りなく尊く且ついとおしく思えるのだ。戦いのあとの平和、砂漠のオアシスのようなもの、と言ってもいいだろうか。 こういう私に、真剣に応えてくれる小説、いや口幅ったいが「私」を映し出したような小説が『風と共に去りぬ』であった。私の与えたタイトルは「読解」であるが、実はわたし自身をこの小説に読み取っているのである。 Gone with the Wind、まるで唸る(Wの音)のような風の吹くなか、弔鐘とも除夜の鐘とも紛う響き(ゴーン)、大衆の一員でもある私には、「大衆小説」という蔑称も気に入っている。
著者
藤高 紘平 大槻 伸吾 大久保 衞 橋本 雅至 山野 仁志 藤竹 俊輔
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0959, 2008

【目的】自然立位とサッカーボールキック動作(以下キック動作)における足アーチ高率の変化量、足趾屈曲筋力とスポーツ障害との関係を調べることである。<BR><BR>【方法】対象は大学生男子サッカー選手51名(平均年齢20.5±1.1歳、平均身長173.4±6.2cm、平均体重66.8±5.7kg)とした。自然立位における足アーチ高率は足長、地面から舟状骨結節までの高さを測定し算出した。キック動作は3m先に設置したマーカーをボールと仮定し、ボールをより遠くへ飛ばすようにイメージして蹴ることを指示し3回行わせた。キック動作はデジタルビデオカメラ(Canon社製)を、レンズの高さ3cm、被写体までの距離2mに設置し、サンプリング周波数を60Hzにて記録した。キック動作における足アーチ高率は動画を静止画像に分割し算出した。足趾屈曲筋力測定はデジタル握力計(竹井機器工業社製)を改良した測定器を用いた。データ分析は測定時より1年間以前の整形外科受診結果(障害例は練習を2日以上休む場合に全例整形外科を受診したものとした)を、障害を有した支持脚と障害がない支持脚で足アーチ高率の変化量と足趾屈曲筋力を比較した。統計学的処理は対応のないt検定を用い、有意水準は5%未満とした。<BR><BR>【結果】整形外科受診59件中、足関節捻挫9件の足アーチ高率の変化量(1.53±0.4%)、足関節障害4件(0.95±0.3%)、足部障害4件(1.55±0.5%)、膝関節捻挫2件(0.89±0.1%)、膝関節障害2件(0.42±0.6%)、障害なし21件(0.94±0.64%)であった。足関節捻挫を有した支持脚の足アーチ高率の変化量は有意に増大した(P<0.05)。足部障害を有した支持脚の足アーチ高率の変化量は大きい傾向にあった(P<0.1)。足関節捻挫、足部障害を有しているものともに足趾屈曲筋力は小さい傾向が認められた(P<0.1)。<BR><BR>【考察】足アーチ高率の変化量の増大は、足部の衝撃吸収機能および、足圧中心位置の変位によるバランス能力の低下を引き起こし、足部・足関節の不安定性を増大させると考えられた。このことから足アーチ高率の変化量の増大は足関節捻挫、足部障害の誘因の一つになることが示唆された。また足趾屈曲筋力の低下により足アーチの保持や足趾把持力が低下し、さらにバランス能力の低下や足部への衝撃ストレスが増大すると考えられる。これらのことが足関節捻挫や足部障害の発生要因になると考えられた。今後、足関節捻挫や足部障害の発症に影響を及す因子や、足アーチ高率の変化量と足部の衝撃吸収機能との関連性についてさらに検討していく必要があると考えられた。<BR><BR>【まとめ】足アーチ高率の変化量と足趾屈曲筋力は足関節障害や足部障害の発生要因となり、足趾屈曲筋力の測定と足部のアライメント評価の重要性が示唆された。