著者
Thu Thuy Bui Meng Ling Moi Kouichi Morita Futoshi Hasebe
出版者
National Institute of Infectious Diseases, Japanese Journal of Infectious Diseases Editorial Committee
雑誌
Japanese Journal of Infectious Diseases (ISSN:13446304)
巻号頁・発行日
pp.JJID.2019.073, (Released:2019-10-31)
参考文献数
15
被引用文献数
7

Zika is a mosquito-borne disease that is causing significant public health threats in recent years. Zika virus (ZIKV), the causative agent of this disease, is classified into two distinct genetic lineages: Asian and African lineages. While molecular nucleic acid methods have been proved useful for the diagnosis of ZIKV infection, development of assays based on one-step reverse transcription loop-mediated isothermal amplification (RT-LAMP) offers advantages including shorter incubation times, ease of handling and rapid detection. In this study, a universal LAMP primer set was developed to target conserved sequence of known ZIKV lineages. Additionally, Af7462 and As1788 primer sets were designed based on LAMP-based SNPs typing for the specific detection of African and Asian lineages. The RT-LAMP assays detected specifically African and Asian lineages, with the limit of detection range from 0.17 FFU/ml – 2.3x102 FFU/ml. As ZIKV viremia ranges between 102 to 106 PFU/ml or 103–106 copies/mL, the data indicate that the viremia range of clinical samples is within our detection range. Because of the high specificity and sensitivity and ease of use, the results suggest the utility of the assay in early clinical diagnosis applications.
著者
江良 智美
出版者
一般社団法人 日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3+, pp.94, 2019-05-01 (Released:2019-07-06)
参考文献数
7

中高年男性を対象としたファッションは女性向けファッションと比較すると必ずしもバリエーションが豊富とはいえない.その原因には「男らしさ」に対する固定概念や働き方,ワーク・ライフ・バランスが大きく関係しており,心理学,男性学の観点から考察しても中高年男性とファッションの関係性の解明は喫緊の課題である.本研究は中高年男性を対象とした総合的なファッション研究の試論第一段階として,ファッションに関する色彩について対象者が日常的に感じる主観的な意見についての質的調査を試験的に行なった.結果,今後規模を拡大した調査研究を行うにあたっての諸問題を抽出できた.
著者
高橋 純 堀田 龍也
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.32, no.Suppl., pp.117-120, 2008-12-20 (Released:2016-08-05)
参考文献数
10
被引用文献数
4

27名の小学校教員を対象に,教員が普通教室で効果的と考えるICT活用場面を収集した.その結果1395件が得られた.最も多い活用の組み合わせは,プロジェクタと実物投影機を用いて,教科書や書籍を映すことであった.続いて,29名の小学校教員を対象に,最も活用されていたプロジェクタと実物投影機の活用に限定し,効果的と考える活用場面を収集した.その結果3395件が得られた.教員が効果的と考える最も多かった活用は,教科書・書籍を実物投影機で映し,写真や実物,考え方を示すことであった。以上のことから,現時点での小学校において,教員が効果的と考える教室でのICT活用は,プロジェクタと実物投影機を用いて,教科書等を映すことといえる.
著者
野元 友貴 矢部 綾子 石井 恵美 安彦 和星 本田 篤司 高島 嘉晃
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.CdPF2037, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 頸椎は重い頭部を支えるわりに大きな可動性を有し、可動性の確保は頭頸部周囲筋群のバランスが重要視されている。頸部伸展動作では上位頸椎の過伸展、下位頸椎伸展制限(以下、伸展制限)が生じる事が多く、その要因の一つとして頸部深層屈筋群(以下、屈筋群)の機能低下が考えられる。先行研究では頸部痛患者や頭部前方位などの姿勢不良と頸部表層筋群の筋活動増加や屈筋群の機能低下との関連は報告されている。しかし屈筋群の機能低下が伸展制限を起こすとの報告は無く、屈筋群の機能と下位頸椎伸展可動域の関連を明らかにした研究は少ない。その為、本研究ではJullらの屈筋群の評価であるCranio-Cervical Flexion Test(以下CCFT)を用い、圧力量として数値化し、屈筋群と下位頸椎伸展可動域の関連を明らかにする事を目的とした。【方法】 頸部に痛みの訴えのない健常成人男性25名、女性15名、年齢25.9±7.0歳、身長166.1±8.0cm、体重63.2±14.4kgとした。頭頸部伸展運動は第3頸椎横突起と肩峰にマーカーを付け、安静坐位にて下位頸椎伸展最終域を矢状面からデジタルカメラ(CASIO社製)で撮影し画像分析ソフトimageJにより角度を算出した(以下、伸展角度)。屈筋群圧力量の測定はベッド上に背臥位となり、後頭下部にアネロイド型血圧計のマンシェットを置き、肩峰と耳垂を結んだ線とベッドが水平となる肢位で行った。CCFTに従い、後頭下部のマンシェットに空気を入れ、圧力計が基準値の20mmHgになるよう調節した。胸鎖乳突筋に筋電計を付け筋活動の観察をしながら頸椎前彎を減少させる様に頭部をうなずいてマンシェットを圧迫してもらった。圧力計が22,24,26,28,30mmHg指すように小さい圧力からうなずいてもらい各目標値を3秒間保持する。その中での胸鎖乳突筋の筋活動が生じない状態での保持可能な最大圧力量を測定した。統計学的検討は保持可能であった最大圧力量と伸展角度に対し正規分布検定を行い、正規分布と仮定した両値の関連性をピアンソンの相関係数を用いて検討した。また各圧力最大値で群分けし、各群の伸展角度に対しノンパラメトリック法の多重比較検定を行った(p<0.05)。【説明と同意】 ヘルシンキ宣言に基づき事前に被験者に文章と口頭にて実験内容と利益、不利益を十分に説明し同意を得た。【結果】 最大圧力量と伸展角度はr=0.66と高い相関を認めた。各最大圧力量の伸展角度は22mmHgでは-6.55±7.50°、24mmHgは2.48±9.40°、26mmHgは6.42±6.74°、28mmHgは9.78±6.16°、30mmHg以上は14.77±5.87°であった。伸展角度は22mmHgと24mmHgの間では有意な差は無く、22mmHg、24mmHgと比べ26、28、30mmHgにおいて有意に増加した。28、30mmHg間での有意な差は無かった。【考察】 今回の結果により、屈筋群の機能低下がある場合、伸展制限を有する可能性が高い事が示唆され、また最大圧力量が24mmHg以下の場合に伸展制限がある可能性が高い。これは屈筋群のエクササイズにより頸部伸展可動域が増加するとの先行研究を補足する結果となった。頸部伸展動作は頭部と上位頸椎から動きだし徐々に下位頸椎が動き出す。下位頸椎が伸展する頸部伸展動作の後半では表層屈筋群の屈曲モーメントアームが減少し、屈筋群の遠心性収縮が必要な為、機能低下により伸展制限が生じていたと考える。【理学療法学研究としての意義】 今回は屈筋群と伸展制限が関連している事、屈筋群の機能低下が伸展制限として表出する可能性が示唆された。この事から下位頸椎の伸展可動域が屈筋群の機能評価の一つにとなりえる可能性が考えられた。
著者
池上 貞子
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.A15-A26, 2010-03-15

在台灣‚ 提到50 年代60 年代文學的時候, 有<縱的繼承>和<橫的移植>的說法 °就此‚ 香港的劉以鬯既體現了<縱的繼承> , 又不啻爲<橫的移植> , 他的存在爲新一代文學青年樹立了榜樣‚ 成爲文學青年們景仰的長者 ° 這裡提及的新一代文學青年, 其中亦有也斯 °比較劉以鬯與也斯‚ 前者身爲小說家其作品卻充滿詩意;而也斯身爲詩人其作品卻一欲跳離常識意義上的詩 °也斯敏銳地觀察著劉以鬯的文學世界‚著眼於其作爲詩性的小說家的獨特存在‚ 他發現了劉以鬯屬於另類詩人‚ 而也斯也因此而成爲解讀其詩性的另類讀者 °也斯一邊從劉以鬯那裡吸收現代主義養分‚ 一邊結合60 年代的"實事求是"精神‚ 將香港作爲<鄕土> ‚ 筆下傾注著感情 ° 已經步入中年的也斯‚ 在個人的身份上是如此‚ 於文學家身份上亦然:他似乎擁有某種長者的責任感‚ 欲依靠<重劃(的)地圖>而跨越<邊界> °
著者
風間 順一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.106, no.5, pp.954-958, 2017-05-10 (Released:2018-05-10)
参考文献数
10

フレイル(Frailty)は「加齢に伴う様々な機能変化や予備能力の低下によって健康障害に対する脆弱性が増加した状態」と定義され,ロコモティブ症候群やサルコペニアによる機能障害が運動機能に限定されるのに対し,精神・心理的問題や社会的問題等より広い問題点をも包含した概念である.慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)患者はフレイルの合併が多く,フレイルを合併した患者はCKDの進行も早い.尿毒症が加齢に類似の病態背景を示すことはその一因であろう.
著者
坂本 愛 浦田 元樹 岩川 真也 田中 香奈 北村 芳子
出版者
一般社団法人 日本腎臓病薬物療法学会
雑誌
日本腎臓病薬物療法学会誌 (ISSN:21870411)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.13-23, 2018 (Released:2018-07-27)
参考文献数
24

高齢者におけるポリファーマシーは、潜在的に不適切な薬物が増加することで、有害事象が増加する危険性がある。慢性腎臓病(CKD)患者は、一般的に服用薬が増加する傾向にあるとされるが、CKD病期に応じた変化や、有害事象の潜在的リスク因子となる薬物の服用程度については明らかではない。そこで、2016年1~6月に入院した65歳以上の647例を対象として、CKDの糸球体濾過量(GFR)区分で群分けを行い、入院時の常用薬のうち定時服用薬について、服用薬と用法の種類を調査した。服用薬の種類が6種類以上でポリファーマシーと定義した。加えて、高齢者および腎機能低下患者において有害事象の潜在的リスク因子となる薬物の服用状況と入院中の中止・他剤への変更状況について調査した。その結果、ポリファーマシーの割合はG1/2群の42.0%に比しG4、G5D群ではそれぞれ84.1、90.5%と有意に高く、用法の種類もG4群以降にG1/2群に比べ有意な増加が認められた。高齢者において有害事象の潜在的リスク因子となる薬物の服用割合は、G1/2群の50.7%に比しG4、G5D群ではそれぞれ84.1、71.4%と有意に高かったが、腎機能低下患者において有害事象の潜在的リスク因子となる薬物の服用割合は、各GFR区分において33~50%程度で、有意な差は認められなかった。有害事象の潜在的リスク因子となる薬物は、GFR区分に応じて種類に特徴を認め、入院中に中止・他剤への変更となった割合はG4、G5群が他のGFR区分と比較して明らかに高かった。本検討より、CKDを有する高齢者では病期の進行に伴いポリファーマシーの割合は増加し、有害事象の潜在的リスク因子となる薬物の服用割合も増加する傾向にあることが明らかとなった。そして、有害事象の潜在的リスク因子となる薬物はCKD病期に応じた薬学的管理が重要であると示唆された。
著者
後藤 淳
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.47-53, 2017 (Released:2017-12-29)
参考文献数
3

In a clinical setting, we observed the patterns of muscle activity which change with awareness and the muscular activity which increases in order to relieve pain. Using electromyography, we observed the change in calf raise movement and the increase in movement in the perineal position when the gluteal muscle was forced to contract. We were able to inhibit excessive compensation by the erector spinae muscle group. In addition, the trunk muscles and the leg muscles became involved at the same time and contributed to correct postural alignment.
著者
山田 実
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.1065-1068, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
9

サルコペニアとは加齢に伴う筋量減少のことを指し、身体的虚弱の要因となることから国内外で注目されている。日本人高齢者の有症率は20%を超えることが予想されており、その予防や改善は重要な取り組みとなる。サルコペニアの要因は多岐に渡るが、中でも可変的因子として運動と栄養が挙げられ、近年ではこの両者のコンビネーション介入が注目されている。我々も運動と栄養のコンビネーション介入を実施しており、運動単独に比べて栄養補助を加えることで、筋量の増加効果、歩行速度改善効果、それに転倒発生抑制効果などを認めている。このように適切な介入を実施することで、サルコペニアの予防・改善につながる可能性が示唆されており、今後の更なる発展が望まれる。