著者
三浦 元喜
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1125, 2018-11-15

学生のタイピングスキルと,成績の相関について調べたところ,相関が有意に高いクラスがあった.しかし,特定のスキルの優劣が成績に影響する状況は望ましくない.説明を丁寧にしたり,エディタの自動補完機能をカスタマイズしたりするなどの工夫によって,近年は有意な相関はみられなくなってきた.社会的スキルに関しても調査したところ,トラブル処理に関する能力と講義の成績に弱い負の相関がみられた.また,社会的スキルが高い学生は演習やグループ協働活動の点数が高く,逆に社会的スキルが低い学生は定期試験の点数が高い傾向にあった.学習者のスキルや特性によって,一部の受講者が不利益を被らないような検討が求められる.
著者
衣畑 俊希 三浦 龍 大原 紳司 田頭 佳和 豊嶋 真司 垂水 浩幸 林 敏浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.2, pp.1-6, 2014-06-28

コンピュータの性能の向上とともにコンピュータ将棋は急速に強くなり,対人間戦で善戦するようになった.また,現在ネットワーク上で主に対局を目的とする将棋サービスは盛況となっているが,対局後の感想戦や対局を記録したデータベース,将棋の人工知能等,他のソフトウェアとのインタフェースを持ち,統合して利用できるようにしたものがなかった.そこで我々は統合的な将棋支援をネットワーク上で行うためのシステム SAKURA を開発している.SAKURA の特徴は,大きく分けて 3 つの機能を有し,それらが連携して将棋支援を行っている点である.機能は,コメント付与機能・棋譜のツリー表示機能を持った感想戦支援インタフェース,局面データベースと棋譜データベースを相互連携したデータベース,対局者からの要求によって候補手をアドバイスする人工知能である.本論文では将棋部員によるこれらの機能の評価について述べ,SAKURA の機能の妥当性について示す.Shogi is a very popular board game in Japan, which is the most complex variant of chess-like games. Many strong AI programs to play shogi have been developed. For players, several services are provided to play shogi on the Internet. However, they do not provide any integrated environment, where post-game online discussions are supported, interfaces with other software including AI programs are defined, and records of games and discussions are archived in well-organized databases. We are developing SAKURA: a network shogi environment to provide such an integrated environment on the Internet. This paper describes outline of the project and especially evaluation sessions to validate the system functions.
著者
長岡 一朗 三浦 清之 上原 泰樹 笹原 英樹 清水 博之 太田 久稔 後藤 明俊 重宗 明子 小牧 有三 大槻 寛
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.6-9, 2015-05-30 (Released:2017-03-27)
参考文献数
1

水稲新品種「夢の舞」は,北陸では早生に属する粳種で,同熟期の「ひとめぼれ」に対して多肥条件で1割程多収であり,いもち病圃場抵抗性は葉いもち,穂いもちともに「やや強」,障害型耐冷性が「極強」である.
著者
蒲生 重男 三浦 薫
出版者
横浜国立大学
雑誌
横浜国立大学教育学部理科教育実習施設研究報告
巻号頁・発行日
vol.2, pp.9-20, 1985-03-25

The various systems of organs of a littoral stalked barnacle, Pollicipes mitella (LINNAEUS) are studied and illustrated herein.
著者
三浦 総一郎
出版者
国際医療福祉大学学会
雑誌
国際医療福祉大学学会誌 (ISSN:21863652)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-2, 2018-03-31
著者
三浦 浩之
出版者
広島修道大学
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13474324)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.61-87, 2005-02-28
被引用文献数
1
著者
三浦 耕吉郎
出版者
環境社会学会 ; 1995-
雑誌
環境社会学研究
巻号頁・発行日
vol.20, pp.54-76, 2014

日本の原子力政策の渦中で産声をあげ,東京電力福島第一原子力発電所の過酷事故以降も,その多義性と曖昧性を武器に「原発の安全神話」や「放射線安全論」を人びとの心のなかに浸透させていく役割を担ってきた「風評被害」という言葉。本稿では,「風評被害」という名づけの行為に着目しつつ,現代日本社会におけるこの語にまつわる複数の異なる用法を批判的に分析し,その政治的社会的効果を明らかにする。第1には,「風評被害」という用語が,(1)生産者側の被害のみに焦点をあて,消費者側の被害や理性的なリスク回避行動をみえなくさせている点,及び(2)安全基準をめぐるポリティクスの存在やそのプロセスをみえなくさせている点である。第2には,「放射能より風評被害の方が怖い」という表現に象徴される,健康被害よりも経済的被害を重視する転倒が原子力損害賠償紛争審査会の方針にも見出され,本来の「(原発事故による)直接的な被害」が「風評被害」と名づけられることによって,放射線被曝による健康被害の過小評価や,事故による加害責任の他者への転嫁がなされている点。第3には,「汚染や被害の強調は福島県への差別を助長する」という風評被害による差別への批判が,反対に,甲状腺がんの多発という事実を隠蔽することによって甲状腺がんの患者への差別を引き起こしている,という構造的差別の存在を指摘する。
著者
大村 咲 北村 守正 平野 滋 楯谷 一郎 嘉田 真平 古田 一郎 三浦 誠 伊藤 壽一
出版者
The Society of Practical Otolaryngology
雑誌
耳鼻咽喉科臨床 (ISSN:00326313)
巻号頁・発行日
vol.107, no.8, pp.639-643, 2014

We report herein on a case of minocycline-induced black thyroid with papillary thyroid carcinoma. A 60-year-old female, who had taken oral minocycline intermittently for osteomyelitis of the mandible for two years, noticed a palpable thyroid nodule. Fine needle aspiration of the nodule revealed atypical cells and the serum thyroglobulin level was high. Under the diagnosis of suspected thyroid carcinoma, a hemithyroidectomy with central compartment neck dissection was performed. The color of the tumor, which was diagnosed as a papillary carcinoma, was white. On the other hand, the color of the normal thyroid gland was dark red to black with minocycline pigmentation. Minocycline therapy may induce headache, nausea, vomiting, liver dysfunction and dental hyperpigmentation in children. But a minocycline-induced black thyroid is uncommon. Recently, there have been some reports that the risk of malignancy in black thyroid glands is higher than in non-black thyroids.
著者
三浦 瑠麗
出版者
木鐸社
雑誌
レヴァイアサン (ISSN:13438166)
巻号頁・発行日
no.46, pp.155-163, 2010
著者
三浦 彩美 米谷 淳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.123, pp.13-16, 1999-06-18
参考文献数
6
被引用文献数
3

米谷・瀧上(1994)は日本人の表情認知構造が日本人の表情をみる場合と欧米人の表情の場合とに相違があることを指摘した。これを再検討するため、欧米の映画から選び出した81の表情刺激(音声なしの静止画像)をランダムに112名の大学生(男子83名、女子29名)に呈示し、表情表出の強さを評定させた。その結果、呈示刺激の表情により評定値が有意に変動することが確かめられ、評定者の性差や性差と呈示刺激の交互作用に有意な変動が認められた。因子分析により、欧米人の表情に対する表情認知構造は日本人の表情に対するものと大体同じだが、悲しみの認知だけが異なるという、米谷・瀧上(1994)の文化的フィルター仮説を支持する結果が得られた。