著者
水谷 昌平 山﨑 楠人 林 隆三 宮澤 邦幸 三浦 義章
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.853, pp.17-00026-17-00026, 2017 (Released:2017-09-25)
参考文献数
10
被引用文献数
1

Elderly caregivers are increasing by aging of society in Japan. One of the hardest action for them is to make a wheelchair with a person on climb a step. In order to reduce burdens of the caregivers, assistive products to ease burdens of step-climbing action are desired. The purpose of this study is to devise a mechanism to reduce caregivers’ burdens when they make wheelchairs climb steps and to develop casters with the devised mechanism. Prior to the development of the step climbing mechanism, measuring experiments of forces a caregiver apply to a wheelchair in a step-climbing action is conducted using normal casters. In reference to the result of the experiment using the normal casters, the authors devise step-climbing casters with a burden reduction mechanism. It utilizes the reaction force from the step induced by an unnecessary force applied by caregivers in a step-climbing action. Mechanical analysis of a wheelchair with the burden reduction mechanism is carried out numerically to show the effectiveness of the mechanism. Measuring experiments of forces a caregiver apply to a wheelchair in a step-climbing action is conducted using the developed step-climbing casters. The result of the analysis and the experiment indicate that the burden reduction mechanism reduces the total maximum force necessary to make a wheelchair climb a step, leading to the conclusion that the devised burden reduction mechanism is effective.
著者
三浦 誠一
出版者
Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology
雑誌
JAMSTEC Report of Research and Development (ISSN:18801153)
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.81-87, 2009
被引用文献数
4

海洋研究開発機構 (JAMSTEC) では, 海底下深部構造を求め地震や津波の発生メカニズムを解明するため, 1995年より制御震源による構造探査を開始した. 1997年からは海溝型巨大地震発生過程解明をめざして「かいれい」に構造探査システムを艤装, 1999年にエアガン大容量化とOBS100台化および「かいれい」「かいよう」2船体制となった. 2004年に伊豆小笠原海域等での集中的探査に対応するため, ストリーマーケーブル延長やOBS台数追加という増強を実施した. これらにより海溝型巨大地震発生過程や島弧成長過程の解明に関する重要な知見が得られた. しかし今後構造研究と掘削等による物質科学との統合をめざすため, 構造探査システムの高精度化をはかる必要がある. このような観点から, 2008年に「かいれい」のエアガンアレイチューンドアレイ化, ストリーマーケーブルの高分解能化を行い, 想定した性能を確認した. 今後も科学的要求にこたえるべく技術的更新や増強をはかる必要があると考えられる.
著者
荒垣 龍馬 王 碩玉 三浦 直樹 姜 銀来
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第53回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.74, 2010 (Released:2011-02-03)

本研究室では正四面体型の無方向性全方向移動ロボットの研究を行っている.正四面体の頂点それぞれにオムニホイールを装着することによりどの面が底面であっても全方向移動できる.本報告では正四面体の底面となる三輪モデルを用いて運動学モデル・動力学モデルを算出する. PID制御によるロボットが転がって底面変化した場合の直線移動の走行シミュレーション結果を報告する.
著者
三浦 克之
出版者
一般社団法人 日本総合健診医学会
雑誌
総合健診 (ISSN:13470086)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.280-286, 2015 (Released:2015-05-01)
参考文献数
9

多くの人口ベースの疫学調査において明らかなように人間集団の血圧値の分布はほぼ正規分布を示す。また、集団における血圧の分布は、地域によって大きく異なりまた時代によって大きく変動するものであり、広い意味で集団の栄養状態を示す生体指標(バイオマーカー)と言える。一方で、成人の血圧値はその後の循環器疾患リスク(脳卒中と心疾患の発症や死亡)と強い関連を示すことが国内外の多くの疫学研究(前向きコホート研究)で明らかにされ、確立した循環器疾患の「危険因子」となっている。関連は、血圧の低い方から高い方に向けて連続的・対数直線的な量・反応関係を示し、閾値は認められない。したがって、「高血圧」の定義は人為的なものであり、また、コホート研究で明らかになった将来の循環器疾患リスクの高さによって決定されている。以上の観点からすれば、集団の血圧値の分布する範囲によって「正常値」を決めることはできない。国際的に見ると高血圧の定義は低い方にシフトし、現在ほぼ世界共通に140/90mmHg以上が「高血圧」と定義されている。現在、日本高血圧学会や欧州高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、「至適血圧(optimal)」「正常血圧(normal)」「正常高値血圧(high-normal)」「高血圧(hypertension)」という分類が用いられている。「高血圧」の基準は、即、薬物治療開始の基準ではない。至適血圧を超える全ての人に、まず生活習慣修正による血圧低下を促すための基準であることも確認したい。2014年に日本人間ドック学会が発表した血圧の「基準範囲」は、その設定方法に多くの問題点と誤謬があり、即刻撤回すべきものである。
著者
三浦 弥生
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2006年度日本地球化学会第53回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.182, 2006 (Released:2007-11-01)

分化隕石の多くは始源的希ガス成分含有量が少ないため、宇宙線照射起源や核分裂起源希ガス成分を研究するのに適している。講演者がこれまでに多数分析を行ったユークライトやオーブライト隕石(いずれも分化隕石の一種)について、(i) 測定値から宇宙線照射起源や核分裂起源希ガス成分を算出する手法、(ii) 得られた各成分の同位体組成、(iii) 宇宙線照射起源希ガスの生成率(81Kr-Kr法に必要なP81/P83の見積もり法を含む)、(iv) 地球大気起源希ガスの影響、等について検討を行った。これらについて報告する。
著者
三浦 総子
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.31-50,95, 1960-02-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
38
被引用文献数
1

Since the Meiji Restoration with the advance of manufacturing techniques and the growth of markets, there have been many developments in the pottery industry new productive centers, and concentration of production and changes in production system. As a result, regional difference in production have become obvious.In the case of the pottery industry in Nagoya city, it was not a traditional center for pottery and was far from the clay deposits. Nevertheless, it became a pottery producing center at the beginning of the Meiji era and has since developed more than the traditional pottery centers since 1908; it now claims 20% of the pottery production in Japan. There are only a few large-scale factories which produce foreign-style table wares and insulators for export, but many small-scale specialized enterprises which produce export goods.Nagoya pottery centers have special characteristics which differ from the traditional centers in respect to the kind of production, size of the factories and the system of production. Finishing processors have played an important role in the development of Nagoya centers. They have bought unfinished pottery from traditional pottery centers such as Seto and Tono (eastern part of Gifu Pref.) and have decorated it to meet the demands of foreign markets.Since the Nagoya industry was managed by former farmers and marchants and not by traditional pottery-producers. They were able to subordinate traditional poducers by contracting home-industry workers and Samurai who had lost their social position. In this way, they have been able to produce and sale at a low price and have gotten control of the foreign market over more advanced countries. Nippon China Co. which is the largest pottery-producing factory in Japan has grown in just this way.Nagoya has the advantage of being a port-city and of being located near the traditional pottery centers. Other general tendencies such as Japan's developing role in world trade, and the development of transportation and manufacturing techniques have contributed to the growth of the industry in Nagoya. But, even more important is the fact that capital and labor in Nagoya have been able to work efficiently without the restraint of tradition.
著者
三浦 久美子 齋藤 美穂 Kumiko Miura Miho Saito 早稲田大学大学院人間科学研究科 早稲田大学人間科学学術院 Graduate School of Human Sciences Waseda University Faculty of Human Sciences Waseda University
出版者
日本色彩学会
雑誌
日本色彩学会誌 = Journal of the Color Science Association of Japan (ISSN:03899357)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.256-267, 2007-12-01
参考文献数
15
被引用文献数
5

本研究は、香りの持つ印象及び気分の作用を整理し、香りに対する調和色の法則性の検討を目的とした。実験は、100名(男性42名/女性58名)の対象者に、8種の香り(シナモン、ペパーミント、バニラ、ローズマリー、レモン、アニス、ペッパー、ローズ)の印象評定(SD法)及び気分評定を課すと同時に、18色(3トーン、5色相の有彩色及び3色の無彩色)により構成されたカラーチャートから、調和色及び不調和色をそれぞれ3色まで選択させるという手続きによって行われた。因子分析の結果、香りの印象評定主軸として<MILD>、<CLEAR>、 <DEEP>、気分評定主軸としてはくPLEASANT>、<GLOOMY>、<SERIOUS>の3因子が、各々抽出された。香りに対する調和色は、特に香りの印象との関わりにおいてその法則性を見出すことができた。すなわち、香りが<MILD>な場合は赤や紫、 <CLEAR>な場合は青や緑の色相が調和するとされ、さらに<DEEP>因子が高得点の場合は低明度色、<DEEP>因子が低得点の場合は高明度が調和すると判断される傾向にあることが示唆された。Based on the impression of a fragrance and its effects on the mood of individuals, we studied how individuals associate fragrance with color. One hundred subjects (42 male and 58 female) were randomly assigned eight fragrances (cinnamon, peppermint, vanilla, rosemary, lemon, anise, pepper, and rose) , and were requested to describe the impression (SD method) of fragrances and their effect on the mood. In addition, the subjects were asked to select, two sets of three colors each from color charts consisting of 18 colors (3 tones each from 5 hues and 3 achromatic colors) , such that one set matched a fragrance, and the other did not.The following three factors were obtained by factor analysis for the impression of each fragrance : <MILD>,<CLEAR>, and <DEEP>. The factors for the effect on mood were : <PLEASANT>,<GLOOMY>, and <SERIOUS>. Based on the results, we found the following associations between fragrance and color : red and purple for <MILD> fragrances (high factor score) , blue and green for <CLEAR> fragrances (high score). Moreover, for <DEEP> fragrances, bright color showed a low score, while dark color showed a high score.
著者
大野 知子 濱田 義和 中塚 静江 飛田 寿美子 三浦 英夫 長鶴 佳子 北井 夏子
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.71-80, 1990-04-01

1)対象者の94.1%が昼食を「職場内食事」あるいは「外食」に依存していた.2)「職場内食事」は,各年代とも給食の利用が多く,取り寄せ物は50代が,手作り弁当は30代が他の年代に比べて多かったが,テイクアウト物はどの年代もほとんどみられなかった.3)外食店舗は,各年代ともうとん・そば店の利用率か高く,店舗の選択理由も「手軽・迅速」を挙げた点からも納得できる.4)昼食費は,週5〜6回以上ては600円未満か,それ以外の頻度ては600円以上の者か過半数を占め,月2〜3回程度の者には低額喫食者層と高額喫食者層の二極にわたってバラツキがあった.このことから,喫食頻度と昼食費は相互に関係していると推察てきる5)料理の平均選択数は,低年齢層あるいは低頻度の者のほうが多くなる傾向にあった.6)年代・頻度別に選択した料理の種類では,低年齢層と高年齢層の2つのクラスターが形成された.7)サラリーマンの外食での昼食は,定食・うどん類・そば類・ラーメンなど選択の容易さで済まされている傾向にあった.

2 0 0 0 OA 戦陣訓精解

著者
三浦藤作 著
出版者
東洋図書
巻号頁・発行日
1941
著者
三浦 義彰
出版者
千葉医学会
雑誌
千葉医学雑誌 (ISSN:03035476)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.187-192, 2000-08-01
著者
安井 希子 寄能 雅文 三浦 雅展
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.81(2007-MUS-071), pp.87-92, 2007-08-02

純音又は広帯域雑音に対する変動音の変動感に関する研究は過去に報告されている.そして,遅い速度の変動音に対する変動感の評価指標として変動強度(Fluctuation Strength FS)が過去に提案されてあり,純音に対するAM音(AM SIN)において変調周波数が約 4Hzの時にFSは最大になると言われているしかし,減衰楽器の持続的な時間変動音の変動感とそれに対する主観評価に関する調査報告はほとんどないのが現状である.そこで本研究では,減衰楽器の持続的な時間変動音としてマンドリンのトレモロ音を取り上げ,トレモロ音の変動感とそれに対する主観評価の関係を調査している.
著者
三浦 浅子 本多 たかし
出版者
福島県立医科大学
雑誌
福島県立医科大学看護学部紀要 (ISSN:13446975)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.27-36, 2014-03

本研究の目的は,口腔内の衛生状態の判定として目視確認による清潔判定には客観性が乏しいと考えたので,口腔内の唾液のATP値測定の有効性について明らかにすることである。健常者10名で14件について,起床時,朝食・昼食・夕食後,就寝前の歯磨きによる唾液のATP 値の日内変動を分析した。今回の結果では,唾液のATP値は起床時と歯磨き前は低く,歯磨き後は高かったが有意差は認められなかった。しかし,就寝前歯磨き後と翌朝起床時の唾液のATP値には有意差(p<0.05)が認められた。歯磨きによって歯垢面のプラークが吐き出されATP値を高くしていること,うがいの仕方によって食物残渣やプラークが残留していることが考えられた。これらは,唾液に含まれるATP値が1日を通して食事の前後で継時的に変化することを示しており,唾液のATP値ふき取り法は,口腔内の常在菌と食物残渣の両方を測定することができ,口腔内の衛生状態を客観化する簡便な方法として有効であることを示唆した。
著者
長谷川 秀 寺崎 修司 大田 和貴 植田 裕 伊東山 剛 三浦 正毅
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.107-112, 2017 (Released:2017-03-24)
参考文献数
9

当院における動脈瘤性くも膜下出血(SAH)患者の予後と在宅復帰率の現状について検討した.2010 年1 月から2013 年12 月までに当院に搬送されたSAH 患者253 名のうち,当院で外科治療を行った183 名を対象とした.臨床データは熊本型脳卒中連携クリティカルパスから得た.年齢は中央値64 歳,女性はそのうちの70%だった.入院時のWFNS グレードはI–III が72.7%で,Fisher CT 分類はグループ3 が86.3%を占めていた.症候性脳血管攣縮は19.9%にみられ,16.6%は脳梗塞に陥った.GR とMD は73.2%で,在宅復帰率は73.1%だった.在宅復帰に関して,80 歳以上,WFNS グレード,症候性脳血管攣縮,脳梗塞,水頭症が独立した決定因子であった.在宅復帰率に影響を与える脳血管攣縮,脳梗塞,水頭症に対する急性期病院での集学的治療と継続的な回復期リハビリテーションが重要と考えられた.
著者
外山 昇 三浦 秀一 小渕 知己 宮田 吉秀
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.67-74_1, 1989
被引用文献数
4

放送衛星3号 (BS-3) は, 昭和65年度にBS-3aを, 昭和66年度にBS-3bをH1ロケットにより打上げることを目標に開発が進められている.BS-3の放送用アンテナは, 沖縄地方の利得向上, 低サイドローブ化などBS-2よりも厳しい要求があるが, 楕円開口オフセットパラボラ反射鏡と, 1次放射器として楕円コルゲートホーンおよび短辺にコルゲートを施した長方形ホーンを用いることにより, 要求条件をすべて満たす設計とすることができた.設計の妥当性を確認するために開発モデル (EM) を製作し, 各種試験を実施した.パターン測定の結果, 12GHz帯テレビチャンネルにおいて, 東京39.6dBi以上, 那覇36.8dBi以上, などの利得が得られ設計の妥当性が確認できた.また, 熱歪による利得の変動は0.1~0.3dB程度で, 熱歪時でも要求利得を満たすことが解析により確認できた.
著者
田中 宏 高井 利之 三浦 梓
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
鉄道技術連合シンポジウム(J-Rail)講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.429-432, 2000-12-12
被引用文献数
1

BTM (Belt Type Transit System by Magnet) has timing belts at whose surface permanent magnet devices are fitted. It uses magnetic attraction-force to steel beam for driving force. As this force is more powerful than adhesion force between wheel and rail, it is possible that BTM runs at steep slope like 30 degrees. This paper describes design policy and experiment results of BTM, concerning structure of belt, method of driving, brake system and automatic operation.