著者
上野 正也 山家 京子
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.26, no.64, pp.1173-1178, 2020-10-20 (Released:2020-10-20)
参考文献数
7

This study aims to report the pilot program carried out to examine the future utilization of private open space and to verify its process. First, we set three themes and four verification items. Through the three experimental efforts and questionnaire surveys, it was clarified that eating and drinking function such as cafe and local exchange programs were required, and that the spatial structure was desirable to allow local exchanges and regular events. As a result, it became possible to raise the interest of local residents, to build a network of collaborators, and to verify feasible program.
著者
富田 克利 上野 孝幸 河野 元治 三浦 英樹 北村 良介 大場 孝信
出版者
日本粘土学会
雑誌
粘土科学 (ISSN:04706455)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, 2003-03-28

第38次南極地域観測隊(1996-1997)によって採取されたリーセルラルセン山地域の地表から140cmの深さまでの試料について,粘土鉱物学的研究を行った.本研究では,粘土鉱物の種類や性質について,垂直的な変化や,風化の違いによる平面的な変化があるかを考察した.
著者
山崎 義人 橋本 大 重村 力 山崎 寿一 杉野 香織 上野 浩一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.612, pp.57-62, 2007
参考文献数
22
被引用文献数
2 2

The population of Japan will change to a decrease. In such situation, it is important to pay attention where population had kept increasing. This study aims to clarify the feature about population increase and to clarify the feature of Boze island according to the population increase The following four points are understood. 1) the feture of population increasing at Boze island. 2) the transformation of Boze island related to the population increase 3)the folk customs, and the feature of residents' composition at home, in Boze island 4) Possibility that residents have removed frequently in this island Above, the dwelling system of this island is considered.
著者
上野 敬一郎 野添 博昭 坂田 祐介 有隅 健一
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR HORTICULTURAL SCIENCE
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.409-417, 1994 (Released:2008-05-15)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

鹿児島県下で, 新しい系統と思われる2種類のLycorisが見出された. これら両系統は著者らの諸特性調査により, 同一起源の雑種, つまりL. traubiiとL. sanguineaの交雑により生じたものであると推定されている. 本報はこれら両系統の成立を実証するため,人為的な交雑を行い, 両親種とこの2系統のLycoris(L. sp. AおよびB) ならびに得られた交雑実生にっいて形態学的, 細胞学的な観察から比較検討を行うとともに, 両種の分布ならびに開花期の調査も併せて行った.L. traubii×L. sanguineaおよびL. sanguinea×L. traubiiの交雑における結実率は, それぞれ7.3%および30.1%であった. 正逆双方の交雑で得られた実生の形態は, 両親種の中間的形質を示し, 実生の出葉期,葉の光沢, 葉先の形および葉長/葉幅比などの形態的特性は, L. sp. AおよびBとそれぞれ一致していた.また, 交雑実生の染色体数ならびに核型は, 異数体や部分的に染色体欠失を生じた個体も存在したが, 基本的にはL. sp. AおよびBとそれぞれ一致する5V+12R型と4V+14R型であった.L. sanguineaおよびL. traubiiの分布ならびに開花期を調査した結果, 九州の中~南部にかけて秋咲き性のL, sanguineaが存在することを見出し, 特にL. sp. AおよびBが濃密に分布する鹿児島県山川町成川で,開花期が完全に一致するL. sanguineaとL. trattbiiが同所的に分布する事実をつきとめた.以上の結果からこの2系統のLycorisは, 秋咲きのL. sanguineaと9V+4R型のL. traubiiとの自然交雑により, 鹿児島県薩摩半島南部, おそらくは山川町成川で誕生したものであろうと推断した.
著者
上野 善道
出版者
日本学士院
雑誌
日本學士院紀要 (ISSN:03880036)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.15-70, 1987

In part (2), the central type (1/2&bull;3/4/5) is described. It covers a wide area over most of the Kinki districts around Kyoto and Osaka. It is also found in Shikoku districts such as Kochi, Tokushima and Matsuyama.<br>The proto-accent of the central type is reconstructed as follows:<br>From this, the following varieties of South Kinki dialects are derived historically:<br>The second-stage accent (V) 1/2&bull;3/4/5-Tanabe, Ryuzin, Kyoto, Katsuura, Owase, Kumano, Atawa<br>The third-stage accents {(ム) 1/2&bull;3/4&bull;5 (Nairin type)-Kitayamagawa, Totsukawa (ワ) 1&bull;4/2&bull;3/5 (Tarui Type)-Hongu<br>The fourth-stage accents {(a) 1/2&bull;3&bull;4&bull;5-Furue, Nakatani, Sakamoto (h) 1&bull;4/2&bull;3&bull;5-Nishi-hiura The transition from (V) to (ム) on the Kumano-nada coast is gradual both structurally and geographically.
著者
上野 善道
出版者
日本学士院
雑誌
日本學士院紀要 (ISSN:03880036)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.215-250, 1985

This paper is an entirely revised version of the author's article&ldquo;The Geographical Distribution of Japanese Accents&rdquo;in S. A. Wurm and Shiro Hattori (1983). The geographical distribution is made more accurate, and his hypothetical view on the genealogical relationships among Japanese accents is expounded this time.<br>In part (1), the following three accent types are treated: Ibuki-jima dialect (1/2/3/4/5), Manabe type dialects (1&bull;5/2/3/4) and Sanuki type dialects (1&bull;3/2/4/5). After their accentual systems and the geographical dis-tribution are described, proto-Manabe accent and proto-Sanuki accent are reconstructed as table 2 (p. 229) and table 25 (p. 244), respectively. Ibuki-jima is the only dialect that preserves all the oppositions supposed to have existed in the protolanguage of all dialects, but the tonetic substances (tone values) are considered to have changed somewhat from the proto-accent.
著者
田中 洋平 上野 高明 田中 清和
出版者
日本義肢装具学会
雑誌
日本義肢装具学会誌 (ISSN:09104720)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.56-59, 2017-01-01 (Released:2018-01-15)
参考文献数
9

上肢切断者に対する能動義手や筋電義手は,処方後しばらくすると,使用中止や使用頻度の低下に至ることがある.我々は上肢切断者の能動義手,筋電義手について処方後の使用状況を調査した.対象は,2009年から2015年までに当院で能動義手,筋電義手を作製し,追跡可能であった成人片側上肢切断者21例を対象とした.上腕筋電義手,上腕能動義手,前腕能動義手において,義手の使用中止や使用頻度の低下があり,その主な理由は義手の重さ,頚部·肩周囲の疼痛,装着の面倒さであった.得られた課題を基に,今後も我々はより良い義手を提供できるよう,義手の改良や製作の工夫を行っていく必要がある.
著者
吉光 真人 上野 亮 松井 啓史 小阪田 正和 内田 耕太郎 福井 直樹 阿久津 和彦 角谷 直哉
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.143-147, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

われわれはLC-MS/MSを用いた迅速簡便な6種類防かび剤分析法を開発した.イマザリル,o-フェニルフェノール,チアベンダゾールに加えて,2011年以降に防かび剤としての利用が認められたフルジオキソニル,アゾキシストロビン,ピリメタニルを測定対象とした.迅速かつ簡単な分析法の確立を目指し,残留農薬分析法と抽出操作を共通化した.また,試料からの抽出液1 mLを充填剤量500 mgのOasis HLBカラムに負荷,アセトニトリル8 mLで溶出する精製法を採用した.次いで,オレンジ,グレープフルーツ,レモンに6種類の防かび剤を添加して添加回収試験を行ったところ,真度は89.7から100.0%,室内精度および併行精度はそれぞれ,1.5から5.0%,0.5から4.9%となり,食品中に残留する農薬等に関する試験法の妥当性評価ガイドラインの目標値を達成した.定量限界は,o-フェニルフェノールでは1 mg/kg,その他の防かび剤では0.2 mg/kgとなり,防かび剤の基準値よりも低い値であった.本分析法の有用性を確認するため,2017~2019年に市販柑橘類の分析を行ったところ,検出された防かび剤は表示との整合性が確認された.また,基準値を超過する濃度の防かび剤が検出された検体はなかった.
著者
森下 瞬 上野 航 田辺 瑠偉 カルロス ガニャン ミシェル ファン イートゥン 吉岡 克成 松本 勉
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.1397-1413, 2020-09-15

インターネット上で発生している攻撃を観測するために,オープンソースハニーポットの研究や運用が行われている.しかし,オープンソースハニーポットの特徴は攻撃者によって検知可能であり,回避される可能性がある.本研究では,あらかじめ作成した20種類のハニーポット検知用のシグネチャを用いて,攻撃者が容易に検知可能なバナー等の応答をカスタマイズしていない14種類のオープンソースハニーポットの利用状況を調査する.そして,現状の運用者のハニーポット検知に対する問題意識を把握し,注意喚起により検知への対策を促進することを目指す.評価実験の結果,637のAS上で運用される19,208のハニーポットが容易に検知可能な状態で運用されていることが判明した.多くが研究機関のネットワークで運用されていたが,企業やクラウドでも運用されていた.そのうちのあるハニーポット群は著名なセキュリティセンタで実運用されていることが判明した.このうち,11組織のハニーポット運用者に連絡をとったが,4つの組織からしか返答が得られなかったことから,ネットワークやハニーポットの管理に十分な注意が払われていない可能性がある.加えて,ある国立研究機関のネットワークの運用者は,ハニーポット検知の問題を認識していなかった.また,いくつかのハニーポットが攻撃者によって,マルウェアの配布に悪用されている事例を発見した.検知されたハニーポットの運用者に通知を行い,シグネチャベースの検知を回避するためのカスタマイズを推奨した.同様に,ハニーポットの開発者に対しても通知を行い,本研究成果を共有した.そのうちの開発者の1人は我々の開示を考慮し,ハニーポットのリポジトリにカスタマイズの記述を追加した.このように,本研究はハニーポットの適切な運用に貢献できたと考える.
著者
松本 剛 山口 元太朗 秦 大介 坂野 喜一 利倉 悠介 田上 友香理 上野 隆司
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.38 Suppl. No.2 (第46回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.CcOF2079, 2011 (Released:2011-05-26)

【目的】 肩関節後面筋のトレーニングは上腕骨の回旋運動を用いてトレーニングされることが多い。しかし、肩関節後面にある回旋筋の棘下筋、小円筋の走行を考えると、側臥位で肩関節屈曲位からの水平外転運動もトレーニングの方法として適切なものと考えられる。そこで今回水平内転方向の負荷をあたえ、側臥位にて肩関節屈曲角度を変えた状態で肩後面筋の筋活動を計測し、その筋活動を肩関節下垂位での外旋運動(以下1st外旋)と比較することで回旋運動を伴わない状態での肩関節後面の筋活動を明らかにすることを目的とした。【対象および方法】 対象は肩関節に愁訴のない男性18名(年齢24.4±3.9歳、身長173.6±5.8cm、体重67.6±11.1kg)で運動特性のない非利き手(全例右利き)を計測に用いた。測定肢位は側臥位にて仙骨部と足部を壁に接地し、体幹は20°屈曲位とし頚部と体幹の側屈、回旋はおこさないよう指示した。計測肢位は1st外旋位、肩関節60°屈曲位、90°屈曲位、120°屈曲位、150°屈曲位で前腕遠位部に重垂1kgを把持させ、それぞれ8秒間の等尺性収縮を計測した。被検筋は三角筋後部線維(DP)、小円筋(TM)、棘下筋(ISP)とし、得られた波形は2秒間の平均振幅を求め各筋の最大収縮時の値で正規化(%MVC)した。筋電計はMYOSYSTEM1400を用い解析にはMyoresearchを用いた。統計学的分析には二元配置分散分析および多重比較検定を用い有意水準5%未満とした。【説明と同意】本研究の対象者には研究前に主旨と方法を口述にて説明し書面にて同意を得た。【結果】 %MVCは各筋DP、TM、ISPの順に1st外旋位では、2.06±1.33%、3.67±1.55%、3.32±1.45%、60°屈曲位で11.35±6.46%、6.43±2.67%、4.36±1.74%、90°屈曲位で9.91±5.22%、7.40±3.73%、5.53±2.44%、120°屈曲位で、6.03±3.05%、7.86±6.06%、5.70±2.43%、150°屈曲位で7.58±4.15%、8.96±5.29%、5.78±2.47%であった。DPでは1st外旋位とすべての肢位、60°屈曲位と120°屈曲位150°屈曲位、90°屈曲位と120°屈曲位150°屈曲位において有意差を認めた(P<0.05)。TMでは1st外旋とすべての肢位、60°屈曲位と150屈曲位°に有意差を認めた(P<0.05)。ISPにおいては有意な差は認められなかった。DPは60°、90°屈曲位において活動量が増加し、1st外旋位は有意に活動量が減少していた。TMは120°、150°屈曲位で筋活動量が増加し、1st外旋で有意に減少していた。ISPは1st外旋と屈曲位との活動量に有意差はないが肩関節の屈曲角度の増加に伴い筋活動の増加が認められた。【考察】 DPは1st外旋位と比較すると他の全ての肢位に有意な活動量の増加がみとめられた。Reinoldらは側臥位での1st外旋は三角筋の活動を抑制した状態で棘下筋、小円筋を選択的に活動することができると報告している。今回の結果はこの報告の通り1st外旋位でのDPの活動は他の全ての肢位と比較すると活動量は減少していた。逆にTMは報告とは異なり1st外旋位での活動量が他の全ての肢位よりも増加した。またTMは60°屈曲位と比較すると150°屈曲位で有意に活動量が増加していた。TMは肩甲骨外側に起始部をもち上腕骨大結節外側部に停止部をもつ筋である。肩関節が挙上位になるとその距離は離れ筋の長さは長くなる。これによって仕事量が増加しTMの活動量が増加したと考えられる。DPは他に60°、90°屈曲位では120°、150°屈曲位と比較すると有意に活動量が増加していた。これはDPが起始部を肩甲棘、停止部を三角筋疎面にもち肩関節60°、90°屈曲位での水平内転方向への負荷は起始部と停止部が直線上にあり、筋の走行に対して垂直方向に負荷がかかるため活動量が増加したと考える。120°、150°屈曲位で活動量が減少した理由は上腕骨が挙上するにつれて肩甲棘に起始部をもつDPは起始部と停止部が近く、筋の走行が一直線にならず水平方向へ参加する筋線維の量が減少したためと考えられる。ISPは肩関節が挙上するに伴い活動量も増加傾向をしめしたが、有意な差はなかった。これはISPが起始部を肩甲骨棘下窩という広範囲にもつこととKuechle、Kuhlmanらは中部繊維や下部繊維の大きさは外転により顕著な差が生じず、上肢挙上に伴い筋の発揮する力は小さいことから、肢位に関わらず最も強力な外旋筋であると報告していることから肩関節屈曲角度の増加に伴い筋の長さが長くなり増加傾向をしめしたが、有意な差がみとめられなかった一因と考える。【理学療法学研究としての意義】 臨床場面において肩関節屈曲方向の可動域獲得ができれば回旋運動を伴わずとも肩後面の筋活動を高めることができる。等尺性の筋力トレーニングでは負荷量だけでなく起始停止の位置つまり、筋の走行を考慮した様々な角度、肢位で実施することが重要である。
著者
上野 千鶴子
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.2-17, 1975-11-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
35
被引用文献数
1

レヴイ=ストロースの構造主義は、一九五八年『構造人類学』に見る公認の教義から、その客観的な構造を剔抉されなくてはならない。私見では、彼のアプローチは、階梯モデル、同型説、システム論的思考を特徴とする、合理主義的理解の方法の一典型であり、この観点からは「メタ=ストラクチャー」は、当該の事象を、より一般的・整合的な構造のうちに置換する上位モデルと解される。だとすれば、メタ=ストラクチャーを無意識の実在に等置する先験主義からも、これに発達を拒否する無時間モデルからも、私たちは免れることができる。彼自身及び彼の祖述家達の、方法をめぐる様々な錯綜した議論よりも、彼自身の構造分析の実際が、何よりも雄弁にそれを実証しているすなわち、メタ=ストラクチャーは、文字通り「系の系」として上位構造なのであり、理解とは、この構造を構成する手続きそのものなのである。これが、認識の発達モデルを提供するピアジェの構造主義が主張することであり、同時に、構造主義的思潮を、西欧合理主義の伝統の最も多産な果実とする方途である。