著者
中村 直勝
出版者
密教研究会
雑誌
密教研究 (ISSN:18843441)
巻号頁・発行日
vol.1930, no.38, pp.43-51, 1930-10-01 (Released:2010-03-12)
著者
中村 明弘 野田 賢治 木野 勝敏 加藤 泰之
出版者
愛知県農業総合試験場
雑誌
愛知県農業総合試験場研究報告 (ISSN:03887995)
巻号頁・発行日
no.36, pp.87-91, 2004-12
被引用文献数
1

本試験は、名古屋種の卵殻色の特長を色差計から得られるL(明度)、a(赤色度)、b(黄色度)値によって明らかにするとともに、名古屋種特有の「さくら色」の卵殻色を効率的に改良するための指標を検討した。得られた名古屋種卵の特徴は、以下に示したとおりである。1.鈍端部は、鋭端部と比べて、L値が低く、卵殻色が濃かった。2.L値とa値との間には高い負の相関が見られ、卵殻色が濃くなると、赤みが増していく傾向がある。3.日齢が進むにつれて、L値とa値が高くなり、卵殻色は薄く、黄色みが増した。4.目視で赤みが強い卵と黄色みが強い卵との間には、色相(b/a)に顕著な違いがみられた。5.名古屋種卵の特徴である卵殻表面にみられる白い沈着物は、b値を大きく下げ、a値を上げるため、卵殻色の赤みを強調させる役割をもつことが確認された。以上のことから、名古屋種の卵殻色を改良するためには、明度(L値)と色相(b/a)が有効な選抜指標になることが示唆された。
著者
宮下 千枝子 澁澤 直恵 西澤 敦彦 中村 健一 奈良 雅代
出版者
東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター
雑誌
東京都農林総合研究センター研究報告 (ISSN:18811744)
巻号頁・発行日
no.9, pp.23-30, 2014-03

近年のスギ花粉症患者急増への対策として,東京都は2006年から花粉症発生源対策事業を実施し,スギ林を伐採した後に花粉症対策品種を植栽することにより花粉飛散量の低減化を図っている。花粉症対策品種には,着花量の少ない少花粉スギや,花粉を生産しない雄性不稔(無花粉)スギなどがある。少花粉スギは多摩地域の環境に適した品種がすでに開発され,花粉症発生源対策事業により普及が進んでいる。一方,雄性不稔スギはまだ研究段階にあったが,将来的に花粉飛散量を減少させる効果の高い品種の一つとして有用と考えられた。そこで,東京都農林総合研究センターでは,多摩地域に適する雄性不稔スギの開発を目的として,2007年に交配育種を開始した。
著者
菅沼 克昭 新原 皓一 森藤 竜巳 中村 義一
出版者
The Japan Institute of Electronics Packaging
雑誌
回路実装学会誌 (ISSN:13410571)
巻号頁・発行日
vol.12, no.6, pp.406-412, 1997-09-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
10
被引用文献数
4 5

いくつかのSn-Bi2元系およびSn-7.5Bi2Ag-0.5Cuはんだを作製し, 特性評価した。亜共晶組成では, 微細なBiが析出した初晶β-Snと共晶が形成される。57wt%Biの組成では, 均一な共晶組織となる。亜共晶組成では約140℃に共晶融解が生じる。Bi添加量の違いによるぬれ性の変化は少ない。界面には, Cu側から薄いCu3Sn/厚いCu6Sn5の順で反応層が形成される。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金では, リング上に形成した針状のAg, SnとBi粒子が偏析して形成され, さらに数十nmの大きさの微細粒子が分散する。Sn-7.5Bi-2Ag-0.5Cu合金ではんだ付けされたCu接合体は, 現行のはんだ付け温度範囲で高い接合強度を達成する。
著者
今泉 直美 小林 斉 井上 由樹子 中村 泰介 庄司 育央 小林 一女 磯山 恵一
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.32-36, 2017 (Released:2017-05-29)
参考文献数
9

Numb chin syndromeを初発症状として認めた急性リンパ性白血病の1例を報告する。症例は14歳男児。右口唇から下顎の痛みと痺れ,知覚麻痺を自覚し徐々に増悪した。近医小児科クリニック受診し精査加療が必要と考えられ当院耳鼻科受診した。初診時右口唇から下顎の三叉神経第3枝領域に疼痛と痺れ,知覚障害を認め,さらに右口蓋扁桃の腫大を認めた。血液検査では汎血球減少や芽球は認めず,LDH 700 U/l, sIL–2 2510 U/mlと高値を認め,造血器腫瘍が疑われた。頸部造影CT検査では右口蓋扁桃の腫大を認めた。右口蓋扁桃の生検を施行し,リンパ球様細胞のびまん性増殖を認め,免疫染色ではCD20(+), LCA(+), CD79a(+), CD10(+)でありBurkittリンパ腫が疑われた。その後骨髄検査にて成熟B細胞性白血病と診断した。化学療法開始後,右口唇から下顎の痛みと痺れ,知覚障害は徐々に改善を認め消失した。Numb chin syndromeとはオトガイ神経の単麻痺によって生じる下口唇からオトガイ部の痺れや感覚鈍麻・脱失をきたす症候群である。原因疾患は悪性腫瘍,全身性疾患,歯科疾患に大別されるが,悪性腫瘍による圧迫や浸潤が原因となることが多い。本症例のように貧血や出血傾向,易感染性,口腔内症状といった急性白血病の症状が認められなくても,口唇や下顎の痺れを初発症状として悪性腫瘍が存在することを注意し原因検索を行うべきである。
著者
堀 輝 吉村 玲児 香月 あすか 阿竹 聖和 中村 純
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.218-222, 2015 (Released:2017-02-16)
参考文献数
31

近年,うつ病における認知機能障害が注目されている。うつ病における認知機能障害は治療反応性や再発・再燃の予測因子となる可能性,寛解後の社会復帰に影響を与える重要な因子の一つである可能性など臨床的な分野での関心も高まりつつある。うつ病における認知機能障害は,病相期によって機能レベルは大きく変化するものの,寛解状態であっても認知機能障害が残存することが繰り返し報告されている。また認知機能障害のパターンが抗うつ薬などの治療反応予測に使える可能性についても複数の報告がある。さらに治療薬である抗うつ薬の一部には薬剤誘発性の認知機能障害をきたす可能性があるため注意が必要である。近年は勤労者うつ病の社会復帰や就労継続予測因子としての認知機能障害が注目されている。しかしながら,まだまだ良質な研究が少なく今後の研究結果が待たれる状況である。
著者
重松 咲智子 久村 正樹 久野 慎一郎 中村 元洋 淺野 祥孝 橋本 昌幸 安藤 陽児 園田 健一郎 輿水 健治
出版者
日本救急医学会関東地方会
雑誌
日本救急医学会関東地方会雑誌 (ISSN:0287301X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.262-266, 2020-03-31 (Released:2020-03-31)
参考文献数
11

喘息死の症例を経験した。患者は53歳男性, 動物病院で清掃作業中に喘息発作を起こし救急要請された。救急隊接触時は心静止であり特定行為で気管挿管され, 心肺蘇生を継続しながら病着した。病着後も心静止で蘇生処置にも反応はなかったため, 覚知から128分に死亡確認した。死因は気管支喘息増悪による呼吸不全と診断した。吸入ステロイド薬の普及により喘息死は減少したが, ここ10年は年間2,000人前後で推移しており, 吸入ステロイド薬普及の限界がいわれている。厚生労働省が展開する「喘息死ゼロ作戦」において消防などと病院前救急医療体制を構築している自治体は少ないが, 喘息死は予期せぬ急激な悪化が多く, 喘息発作に対しては患者に早期接触し治療を開始することが重要である。本症例は救急ワークステーションの救急車使用により患者に早期接触ができた。喘息死を減らすには, 病院前救急医療体制を構築していくことも有効であると考えられた。
著者
中村 妙子
出版者
国際基督教大学
雑誌
ICU日本語教育研究センター紀要 (ISSN:13447181)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.99-103, 1998-03-31

In the Teaching Methods in Japanese as a Foreign Language course at ICU we analyze the Japanese language textbooks which are used in the ICU Japanese Language Programs classes. The purpose of this analysis is for the students to learn what items are presented and how they are taught in the beginning level Japanese language classes. We developed a questionnaire on what the students think about the textbooks, Japanese for College Students: Basic 1, 2, 3, asking for their comments on "overall impression of the books", "lesson structure", "models of modern Japanese conversation", "topics and situations" and "grammatical items." In this paper the responses on grammatical items are discussed. Results showed that the selection of the grammatical items and the explanations for the items are good. The description of Japanese grammar in the Japanese language teaching is different from what the Japanese students learned before they came to ICU. The main differences are: verb grouping, particles, auxiliary verbs, adjectival nouns, conditionals, giving and receiving, passive and polite expressions. The goal of the presentation of Japanese grammar in teaching is simplicity and ease of explaining to the learners. Through the analysis of the textbooks students learn what should be taught in Japanese language classes; such analysis is important to enable the teaching methods students to acquire a basis for their future teaching.
著者
中村 俊介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.106-107, 2022-02-15
著者
中村 泰久 國島 千晶 松井 泰彦 朝倉 起己
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.51-60, 2022-02-15 (Released:2022-02-15)
参考文献数
21

本研究は作業療法士(以下,OTR)の統合失調症患者に対する地域生活支援での作業療法評価開発に向けて,評価項目を明らかにすることを目的にした.研究Ⅰでは,地域生活支援の経験を豊富に持つOTR 10名に半構造化面接のデータ分析と情報収集からの評価として8項目の生成と,ICFコアセットに基づいた質問紙調査から62項目を抽出した.研究Ⅱでは,OTR 82名に対しデルファイ法質問紙調査をして中央値と四分位数範囲,同意率で項目の内容妥当性を確認した.最終的に,統合失調症患者の地域生活支援での作業療法評価項目として合計70項目を同定した.
著者
呉 邵忠 中村 昭夫 森田 矢次郎
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.33-39, 1998 (Released:2018-03-22)
参考文献数
6

灸療法は,艾の燃焼によって人間に温熱刺激を与える伝統的な方法である。温熱刺激量は艾の燃焼の仕方,あるいは艾の燃焼温度特性によって大きく左右される。従来の艾の燃焼温度特性における研究では各影響因子(環境側の因子及び艾側の因子)を十分に注意してこなかったため,結論不十分のところがあると,思われる。本研究では,灸による温熱刺激の熱工学的研究の一環として,艾の燃焼温度特性に与える各影響因子を検討し,測定方法を工夫し,この特性と各影響因子の具体的な関係を調べた。主な結論を次に示す。 1) 艾の燃焼温度変化特性は艾の重さと密度に関係するほか,艾の寸法との関係もある。 2)環境温度,湿度と空気の流れは艾の燃焼温度変化特性に影響を及ぽす。 3) 灸が人間に与える温熱刺激の時間的変化特性を希望通りに実現しようとすると,燻焼前の艾の重さ,密度,寸法,形状を調整するだけでは不確実な結果しか期待できない。
著者
中村 由果理 西原 詩子 藤原 桜
出版者
神戸常盤大学・神戸常盤大学短期大学部
雑誌
神戸常盤大学紀要 = Bulletin of Kobe Tokiwa University (ISSN:18845487)
巻号頁・発行日
no.13, pp.186-192, 2020

基礎看護技術における創傷管理技術では、看護学生が基本的な創洗浄や創処置ついての看護技術を修得することを目的としている。看護技術の修得にはより実践的な教育が必要である。看護学生が教科書や講義から知識を得るだけでなく、演習で創傷処置技術が修得できるよう『創傷モデル』が作成された。『創傷モデル』の作成においては〝創傷被覆材が着脱できる〞〝水での洗浄ができる〞〝石鹸での洗浄ができる〞ことを考慮した。『創傷モデル』は臀部注射モデルを土台として利用し、グルーガンとクリアファイル、ホットメルト接着剤を使用し作成した。90人が使用する材料費は60円であった。『創傷モデル』に創傷被覆材を貼付し、石鹸とぬるま湯で洗浄したが、90名の学生が行う創傷処置への耐久性があった。『創傷モデル』は、作成が簡単で安価であり、さらに創傷処置技術を演習する必要な耐久性を備えていると考える。今後、学生の反応など調査し活用を検討していく。| The objective of the "wound management" teaching unit of basic nursing techniques is to help nursing students acquire the skills of basic wound cleaning and wound care. Nursing techniques require an educational method based on a more practical approach. Accordingly, a "wound model" was created with the objective of students obtaining knowledge not only through textbooks and lectures, but also through technical practice using the wound model. The model was created considering how "dressing materials can be used on it," "it can be washed with water," and "can be washed with soap." The "wound model" uses the buttock injection model as a foundation. The wound model was created using a glue gun, a clear file folder and a dissolving hot melt adhesive. The necessary expense for 90 students was approximately 60 yen. Using the created model, dressing materials were used and washing was performed with both soap and lukewarm water. The model could withstand the practice of 9 0 students. The wound model was both easy and inexpensive to create. Furthermore, the model had the durability necessary for use in practice. Hereafter, we believe we can survey student responses and use the model in the next academic year as well.