著者
塙 敏博 中村 遼 空閑 洋平 杉木 章義 田浦 健次朗
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2022-HPC-183, no.7, pp.1-9, 2022-03-10

mdx は,Society5.0 で目指しているデータの利活用に向けた高性能,柔軟かつセキュアなプラットフォームであり,全国 9 国立大学 2 国立研究所の共同運営による稼働を始めている.本稿では,マルチテナントに対応した仮想化プラットフォームである mdx の概要について紹介し,主に各種ストレージの基本性能について述べる.さらに,mdx におけるソフトウェア基盤整備として,仮想マシンテンプレートと構成管理ツール,Kubernetes によるコンテナ環境について述べる.
著者
松谷 真二 酒向 義勝 中村 隆 江沢 一明
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.3, no.11, pp.61-71, 1993

本システムは、RCD工法等を採用するダム工事において、広いコンクリート打設面の打継面処理を効率化することを目的として、高圧水を回転ノズルから噴射しながらグリーンカット (レイタンス除去) 作業を自動で行いつつ、バキューム清掃を同時に行うものである。コンクリート打設面は、打設後の気温と経過時間により硬化の度合が異なるため、本システムにおいては、過去の実績による適正カッチング条件 (ノズル高さ・水圧) をデータベース化して初期設定し部分的な強度のバラツキに対応するためコンクリート表面のカット状況を電磁波センサで自動計測することにより、カッチングエネルギを自動制御して、良好なグリーンカット作業を可能としている。
著者
中村 大介
出版者
埼玉大学教養学部
雑誌
埼玉大学紀要. 教養学部 (ISSN:1349824X)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.75-92, 2020

先スキタイの馬具には大別してノヴォチェルカッスク類型とチェルノゴルフカ類型の二系統がある。本稿ではそれぞれの類型の特徴を整理し、時期による差異ではないことを再確認した。また、チェルノゴロフカ類型は東方のアルタイ・サヤン地域を起源とすると考えられているが、少なくとも鑣については、直前の型式は黒海周辺で連続的に変化しうることを明示した。加えて、馬に操縦に関する馬具の改良についても、アルタイ・サヤン地域ではなく、黒海から西アジアの範囲で先行することを指摘した。
著者
増井 正哉 谷 直樹 新谷 昭夫 田中 敏宏 中村 淳
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.247-252, 1992-10-25 (Released:2019-12-01)
参考文献数
3

THE COMMON FACILITIES, CHOKAISHO, MANAGED AND OWNED BY CHO COMMUNITIES, DURING THE EARLY MODERN TIMES ARE EVEN TODAY ONE IMPORTANT MODE OF CHO MANAGEMENT. IN SPITE OF THE GREAT SOCIAL ENVIRONMENTAL CHANGES IN THE PAST RECENT YEARS THESE FACILITIES HAVE PRESERVED AT LEAST SOME OF THEIR HISTORICAL ROLE IN THE LIFE OF CHO COMMUNITIES OF A HISTORIC CITY, KYOTO. WE FOCUSED IN THE PROFILE OF USE MANAGEMENT OF THESE FACILITIES AS WELL AS IN TRENDS OF CHANGES THESE FACILITIES FACE TODAY.
著者
中村 悟之 近藤 和彦 三重野 哲
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.71, pp.594, 2016

<p>本実験は、宇宙空間における小惑星衝突を想定したモデル実験である。高速飛翔体の衝突時に発生する高温プルーム内の分子回転温度や黒体温度を測定することにより、実際の小惑星衝突での分子形成の様子を解明することを目的としている。高速飛翔体にはポリカーボネイト弾を使用し、標的には鉄と水とヘキサンを、充填気体には窒素を用いた。衝突後の高温ガス中にはCN分子が多く含まれ、その発光からCN分子回転温度の特性を調べた。また、同時に、黒体輻射温度も測定した。</p>
著者
中村 考伸 出光 俊郎 塚原 理恵子 小山 尚俊 中村 哲史 飯田 絵理 正木 真澄 梅本 尚可 加倉井 真樹 山田 朋子 堂本 隆志 中川 秀己 伊東 慶悟
出版者
The Japanese Skin Cancer Society
雑誌
Skin Cancer (ISSN:09153535)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.350-354, 2013

33歳,女性。10年前から左足底に褐色斑があり,受診した。初診時,左足底に径7×5 mm大の黒褐色斑があり,辺縁不整で色調に濃淡がみられた。ダーモスコピーではparallel furrow patternとirregular fibrillar patternを示した。臨床的にはmelanoma <i>in situ</i>を疑う所見であったが,ダーモスコピーでは良性病変を示唆する結果であり,切除生検を施行した。病理組織では表皮内にメラノサイトが孤立性,あるいは胞巣を形成し,一部は付属器浸潤もみられるなどmelanoma <i>in situ</i>の可能性が否定できず,切除瘢痕辺縁から5 mm離して,再切除を施行した。<br> 病理組織像を再検討したところ,Saidaの提唱したpseudomelanomaに一致する良性の色素性母斑の可能性が高いと診断した。類似の診断名としてはmelanocytic acral nevus with intraepidermal ascent of cells(MANIAC)などが報告されている。足の色素性病変におけるダーモスコピー上の良性所見と組織学的にメラノーマに類似する所見の解離についてはさらに周知しておく必要がある。
著者
柴﨑 一成 中村 勝
出版者
日本法科学技術学会
雑誌
日本法科学技術学会誌 (ISSN:18801323)
巻号頁・発行日
pp.810, (Released:2022-02-09)
参考文献数
5

The multiple shots from the close range to a vehicle had occurred, and seven entrance holes was observed on the side window of the vehicle. After the analysis of the residues collected around the holes, the part of the residues had included the specific elements: lead, barium, and antimony. Based on the analysis results, the residues were concluded as GSR. However, the collected samples had included few numbers of the particle consisted of the specific three components comparing to the one or two components. So, we arranged the firing experiment to clarify the reason why the less amount of three components particles was detected. The experimental results showed that the total amount of lead-containing particles had increased and the ratio of three components particles had decreased, with the shooting distance getting close. In this paper, we suggested the two points below for the identification of GSR collected from the target subjected to a close-range shot.(1) Analyze as many particles as possible using the automatic analysis function so as not to miss the three components particles.(2) Focus on not only the three components particles but also particles containing the one or two specific elements to improve the reliability of the positive results.
著者
服巻 孝 中村 満夫
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.228-233, 1992-05-05 (Released:2009-06-12)
参考文献数
7

Copper and some other materials were joined using the resistance heating apparatus by which heating and pressure could be applied simultaneously. The materials used were presoldered and the alloyed layer was formed on each of them by using Pb-Sn solder.Tensile test at the room temperature revealed that fracture of all specimens originated in copper material.The layers consisted mainly of Cu-Sn, Cu-Zn-Sn, Cu-Ni-Sn, Cu-Fe-Ni-Sn when copper, brass, nickel, and Fe-42Ni alloys were jointed with copper respectively.
著者
宮野 廣 中村 隆夫 成宮 祥介
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会誌 = Journal of the Atomic Energy Society of Japan (ISSN:18822606)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.447-451, 2012-07-01
参考文献数
3
被引用文献数
1

<p> 2007年7月に中越沖地震が発生し,更にその3年半後に東日本大震災が日本を襲った。いずれの場合にも震源近傍の原子力発電所は大きな地震動に見舞われたが,その後に大津波が発生したかどうかにより事故の明暗が大きく分かれることとなった。今,私達は今回の福島第一原子力発電所事故の未曽有の過酷さの前に,4年半前に起きた中越沖地震のことをともすると忘れがちになるが,2つの地震の共通点は,原子力発電所が設計の想定を大きく超えた地震動に見舞われたことにある。日本原子力学会は,中越沖地震の後,「原子力発電所地震安全特別専門委員会」を設置し,設計想定を超える地震に対してどのように安全を確保すべきかを検討してきた。そして東日本大震災が発生した昨年初めには,ほぼその検討結果が報告書としてまとまりつつある状況にあった。福島第一原子力発電所事故後の緊急事態からようやく立ち直りつつある現在,今回取りまとめた地震安全ロードマップに関する報告書の意味するところ,すなわち「原子力発電所の安全をいかに確保すべきか」を改めて問い直してみることが重要である。日本原子力学会は,この報告書の提言しているところを原点とし,引き続き「原子力安全」の確保のあり方について検討していくことが求められている。</p><p> 今回,4回のシリーズで,本委員会の活動に参加した日本原子力学会の委員,及びその検討に協力した日本地震工学会,日本機械学会の委員により,本委員会が取りまとめた地震安全ロードマップ報告書の内容と,中越沖地震及び東日本大震災を踏まえた原子力安全確保のあるべき方向について解説する。</p>
著者
土屋 雅稔 中村 純哉
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.879-894, 2022-03-15

大学を含む公的機関にとって, 各種の異常事態に対する事業継続性の確保は, 重要な課題の1つである. 本論文では, 2つの観点から認証基盤システムの事業継続性について検討する. 第1に, 大規模災害に対する事業継続性について検討する. 大規模災害に対する事業継続性を確保するには, 情報システムを安全な遠隔地に設置するだけでなく, 異常時の挙動について十分に検証する必要がある. 本論文では, 認証基盤システムを遠隔地に設置する場合の設計上の留意点と, 平常時の停電を利用して異常時の挙動を定期的に検証する運用経験について述べる. 第2は, 感染症によるロックダウンに対する事業継続性である. キャンパスがロックダウンされた場合, 従来は対面形式で行われていた各種手続きをオンライン化する必要がある. しかし, 安全な認証という前提を保ちつつ, 各種手続きをオンライン化することは, 決して容易なことではない. 本論文では, 複数の多要素認証手段を組み合わせることにより, できるだけ安全に各種手続きをオンライン化する方法と, COVID-19パンデミックにおける対処経験について述べる.

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著者
中村康 著
出版者
金原商店
巻号頁・発行日
1935
著者
豊田 秀樹 中村 健太郎 大橋 洸太郎 秋山 隆
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.304-316, 2019
被引用文献数
1

<p> 本研究では,大学における授業評価アンケートについて,学生が授業において最重要視する知見は何かを明らかにする方法として,一問一答形式を用いた自由記述による意見収集に着目した。</p><p> ここでの一問一答形式とは,全員がそれぞれ最初に1つ挙げる評価,印象に焦点を当て,これを知見と呼び,自由記述型授業評価データにおいて得られる主要な知見を得る方式を指している。この際における知見の得られ方の寡占的(支配的)な程度を,ジップ分布の母数によって表現した。また,ジップ分布から算出される累積確率を用いて,観測された印象の飽和度について,特定の飽和度を達成するために必要な異なる要素(評価,印象)の数と併せて結果を示した。分析には,教授者が想定しないような意見の回答に対応するため,要素数を無限とする場合と,あらかじめ決まった要素から回答するそれぞれの場合に対応したジップ分布を用いた計算結果を示した。実際の講義の評価データの分析を通じ,本方法によって,自由記述による授業評価で得られる知見に対し,少ない特定の知見が全体の中で支配的であるのか,それとも印象,評価が定まらず,多様な知見が散見されているのかについて,客観的な指標に基づく考察が可能となることが示された。</p>
著者
新澤 祥惠 川村 昭子 中村 喜代美
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.32, 2021

<p>【目的】石川県における行事食の特徴あるものを検討した。</p><p>【方法】平成25〜27年に実施した「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の聞き書き調査(穴水町、金沢市、野々市町、白山市、小松市、白峰村)及び文献等により検討した。</p><p>【結果】1)「あえのこと」は田の神様に感謝をするものとして能登一帯で今も行われている行事で地域の季節の食材で調理された料理が用意され、田の神様をもてなした後、家族の直会が行われる。 2)「報恩講」は浄土真宗の行事であり、多くは小豆汁が用意されるが、白峰村ではなめこ汁が作られ、これに、大盛りのごはんと厚揚げ、堅豆腐や山菜などを使った精進料理が用意されている。 3)「祭り」の料理としてえびすがあり、金沢、加賀では塩魚を使った押しずしが作られた。 4)「婚礼」の料理として鯛に炒りおからを詰めて蒸した唐蒸しがある。特に婚礼では大鯛を一対腹合わせに盛り付けて供される。また、五色生菓子が準備される。これは、日・月・山・海・里にみたてた5種の菓子を近所や親戚に配るものであるが、徳川家より玉姫が輿入れした題に献上されたものといわれる。 5)「氷室」は江戸時代、冬に雪を氷室に貯蔵し、旧六月朔日に氷室を開きこれを江戸の将軍家に届け、庶民はこの時期収穫される麦で饅頭を作ったという故事にちなみ、現在は7月1日に白、赤、緑の饅頭やはぜ、ちくわを食べている。 6)正月の雑煮は能登、金沢、加賀で差異がみられる。おせち料理で地域性のあるものとしては、棒だらの煮付け、ぶりなます、鮒の甘露煮があり、能登ではあいまぜも準備される。正月菓子としては前田家の家紋梅鉢にかたどった紅白の最中に砂糖をまぶした福梅(ふくんめ)や福徳がある。 以上、石川県では、信仰にちなんだ行事と武家文化に影響された行事食がみられた。</p>
著者
中村 祐太郎
出版者
日本バレーボール学会
雑誌
バレーボール研究 (ISSN:13449524)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.1-10, 2021

Soft volleyball was developed as new sporting games that anyone can easily enjoy according to the age, sex, physical fitness, and skill level. The purpose of this study was to categorize soft volleyball enthusiasts and capture their characteristics to obtain basic data for future popularization and development. Focusing on the player`s goal sacrificed, we categorized it using factor analysis, cluster analysis and confirmed whether there was a difference by analysis of variance. The results showed that soft volleyball enthusiasts were engaged in competition and life satisfaction as their primary objective. It was also possible to classify the enthusiasts into three types. Type A was primarily sacrificed competitiveness. Type B worked with a variety purpose thinking, such as self-health, leisure, and competitiveness. Type C aimed at self-health and competitiveness, but did not have purpose about leisure. Type B was the most recognizable effect by playing soft volleyball. It became clear that more effects can be enjoyed by performing for various purposes such as self-health, leisure, and competitiveness. It is also effective to approach people who have no experience of volleyball and increase the category of competition.
著者
湯川 夏子 田中 康代 中村 道彦 木村 晶朗
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.63, pp.105, 2011

【目的】私たちが食事をしておいしいと感じる要因には、食べ物そのものの味やにおい、見た目だけでなく、食事をするときの周囲の環境(食事環境)が挙げられる。本研究では、食事環境として音環境を取り上げ、BGMが食欲に与える影響について検討した。<BR>【方法】2010年11月~12月の10時~12時に、大学生20名を対象に、食欲とBGMの関係性を調べる実験を行った。被験者に食堂の食器一式と料理の画像を見て食事をイメージしてもらいながら、5つの音環境(騒がしい洋楽・穏やかな洋楽・クラシック・学生食堂の録音・BGMを使用しない)において、食欲の増減、音環境の印象について質問紙調査を行った。同時に脳波測定(I-rlx, デジタルメディック社)を行った。統計処理にはSPSS15.0を、脳波解析にはData Make とExcel2010を用いた。<BR>【結果・考察】5つの音環境中、「騒がしい洋楽」で有意に食欲の減退がみられた。音環境の印象調査で、25形容詞対を主成分分析したところ、「優和性」「高尚性」「快活性」「評価性」の4つの因子が抽出された。因子得点より、クラシックで「優和性」「高尚性」が高い、「騒がしい洋楽」で「優和性」が低いという特徴がみられた。各因子と食欲の関係をみると、「優和性」と食欲の間に有意に高い相関がみられた。脳波測定の結果より「脳安静度」を算出したところ、学生食堂の録音やクラシックで安静度が高く、「騒がしい洋楽」では安静度が低かった。「脳安静度」と食欲は -0.63と逆相関がみられ、安静度が高い時、食欲も増すということが明らかになった。以上のことより、食事環境におけるBGMが人の食欲に様々な影響を及ぼしていることが明らかになった。