著者
井上 真理
出版者
社団法人 繊維学会
雑誌
繊維学会誌 (ISSN:00379875)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.P_246-P_251, 2008 (Released:2008-09-30)
被引用文献数
1 2
著者
奥山 一典 藤原 身江子 越智 洋秀 井上 真理子
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.638, pp.11-27, 1999-12-21 (Released:2010-08-24)
参考文献数
27
被引用文献数
1

砂の最大・最小密度試験 (JGS T 161-1990) では, 最大粒径が2mmを超える砂は適用範囲外である. しかし, 実務においては, 最大粒径が2mmを超える砂を取り扱うことが多く, 最大粒径制限値の拡大が望まれている. そこで, 本研究では, 最大粒径制限値の拡大に関する2, 3の基礎的問題点を解決した上で, (1) モールドの大容量化, (2) 粒度分布を考慮した最大粒径の制限法の適用という二つの方法で最大粒径制限値の拡大を図り, 最大粒径が2mmを超える砂礫に適用できる最大・最小密度試験法を提案した. そして, 提案法の検証実験を行い, 提案法が十分実用に供することを示した.
著者
井上 真悠子
出版者
日本アフリカ学会
雑誌
アフリカ研究 (ISSN:00654140)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.76, pp.17-30, 2010-03-31 (Released:2013-10-20)
参考文献数
29

東アフリカ・タンザニアの島嶼部ザンジバルには,1980年代から始まった観光化にともない,多くの若者がタンザニア本土部からみやげ物業に従事するために渡ってきている。現在ザンジバルにおいてみやげ物用の絵を描いている画家の多くも,本土部から移動してきた者たちである。これまで,非西洋地域におけるみやげ物芸術に関する研究では,主な消費者である西洋諸国とのかかわりや,観光文化としての文化の再創造といった視点からの研究蓄積がある。しかし,観光化する現代アフリカ社会に生きる人々がどのように技術を共有しながら主体的に観光文化としてのみやげ物を生み出しているのか,その内発的なプロセスは等閑視されがちであった。本稿では,みやげ物絵画をつくる人たちの実践に焦点を当て,特にザンジバルにおける真っ赤な「キス・マサイ」という新しいみやげ物絵画の技法・スタイルの創出と模倣のプロセスに注目する。そして,グローバル化・観光化のなかに生きる人々がどのようにしてつながり,技術を伝達し,新たなみやげ物絵画のスタイルを創り出しているのか,その内発的な創出・拡散の動態を解明することを目的とする。
著者
安藤 誕 井上 真琴
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.58, no.7, pp.329-334, 2008-07-01 (Released:2017-04-28)
参考文献数
14

インターネット情報源の増大にともない,レファレンスサービスは変容の機を迎えている。情報源の紹介から,多様な情報源を総合的に活用し利用者の問題解決を支援する,より踏み込んだサービスに変わりつつある。また,従来の図書館のオントロジー(分類法,件名法,目録法など)に加え,ウェブ時代の新たな情報技術とそれが生み出すオントロジーを見据えたレファレンス対応が求められる。本稿は,現場での実例を挙げながら,今後のレファレンスライブラリアンに必要な能力要件を検証する。
著者
井上 真一 佐々木 紀幸 村上 恭二 藪下 和樹 鈴木 勝雄
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.180, pp.1-11, 1996 (Released:2009-09-16)
参考文献数
10

The amplitude functions measured by wave analysis experiment for a ship model are expanded in Mathieu function series in order to obtain the informations of improving the hull form. The expansion gives sectional area curve of the model as assumed as a source generating the measured wave system in linear wave-making theory. The expansion coefficients correspond with the coefficients of Mathieu expansion of the assumed sectional area curve and give the strengths of wave pattern resistance components. In order to reduce the total wave resistance the sectional area curve components corresponding with the dominant wave resistance components is to be subtracted.The amplitude functions measured for three ship models are expanded in Mathieu function series and their wave resistance components are compared with each other at various Froude numbers. The direction of improving hull form obtained by the present method corresponds with the design philosophy of the three ship forms.
著者
大磯 義一郎 井上 真智子
出版者
医学書院
雑誌
病院 (ISSN:03852377)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.49-52, 2018-01-01

■医療事故当事者に対する考え方の変遷 医療安全の推進は,近年の医療界における最重要課題である.医療事故に対する考え方は,1999年に米国立科学アカデミー医学研究所が“To err is human”を発表した1)ことを契機にパラダイムシフトが起きた.すなわち,かつては医療事故の原因は,医療事故当事者個人の不注意や技術的な未熟さであると考えられていた.そのため,再発防止策は,当事者となった個人に対し,処罰や再教育をすることと考えられていた.しかし,当たり前のことではあるが,個人処罰を繰り返したところで医療現場の安全性の向上は得られるはずもなかった.その結果,現在では,医療事故の原因はシステムの脆弱性により一定の確率で発生するものと考えられるようになり,再発防止策としては,人は間違えることを前提に,人が間違えたとしても第三者に損害が発生しないようシステムの安全性を高めることと考えられるようになった(図1). そして,この医療安全におけるパラダイムシフトは,医療事故当事者に対する捉え方を大きく変えることとなった.すなわち,かつては,医療事故当事者は「被疑者」として取り扱われていたが,現在では,システムの脆弱性を明らかにした存在であり,他の誰もが経験しうることに遭遇したにすぎないと考えられるようになった.しかし,わが国では,いまだに個人に責任を負わせる風潮が根強く残っており,医療事故当事者は罰せられるべき罪人であるとする誤った姿勢で医療事故が取り扱われることが,しばしば見受けられる.その結果,わが国の医療安全の推進が大きく阻害されている.
著者
深田 和浩 藤野 雄次 網本 和 井上 真秀 高石 真二郎 牧田 茂 高橋 秀寿
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【はじめに】Pusher現象は,非麻痺側上下肢で接触面を押し,他動的な姿勢の修正に対し抵抗する現象であり,その評価と治療は重要である。Pusher現象を客観的に評価するための方法として,Karnathらが開発したScale of Contraversive Pushing(以下,SCP)が一般的に用いられ,測定再現性や妥当性が良好であることが報告されている。このSCPは,Pusher現象の診断において感度や特異度が優れているものの,Pusher現象の回復の変化における敏感度が低いことが指摘されている。この点に関して,Pusher現象の経時的変化を鋭敏に捉えるためのスケールとして,D'Aquilaらは,Burke Lateropulsion Scale(以下,側方突進スケール)を開発した。この側方突進スケールは,寝返り・座位・立位・移乗・歩行の5項目で構成され,0~17点の範囲でPusher現象の重症度を評価するものであり,ADLやバランスとの関連が高いことが報告されている。しかしながら,新たに開発された評価法は,基準関連妥当性の検証が必要とされるが,従来のPusher現象に対するスケールとの関連を検討した報告はない。そこで本研究の目的は,発症早期のPusher現象例に対して,側方突進スケールと従来のPusher現象に対するスケールとの基準関連妥当性を検証することとした。【方法】対象は,当院に入院し理学療法を処方されたテント上の脳血管障害患者のうち,SCPにてPusher現象ありと診断された25例(年齢66.8±15.5歳(平均±SD),性別:男性19例・女性6例,全例右手利き,左片麻痺17例・左片麻痺8例,測定病日17.3±7.0日,SIAS 26点(中央値),半側空間無視21例)とした。取り込み基準は,JCS1桁かつ全身状態が安定していることとし,Pusher現象の診断には,Bacciniらの方法に従ってSCPの各下位項目>0(合計≧1.75)を採用した。脳損傷部位は,脳梗塞:中大脳動脈領域8例・内頚動脈領域6例・前大脳動脈領域1例,脳出血:皮質下4例・被殻3例・視床3例であった。評価は,理学療法を開始後,座位・起立練習が可能となった段階で実施し,側方突進スケール,SCP,Pusher重症度分類を同日に測定した。各スケールの評価は,当院の脳卒中チームに勤務している経験年数4年目以上のPT3名が実施した。側方突進スケールとSCP,Pusher重症度分類との関連については,Pearsonの積率相関係数を用いて検討し,統計処理にはSPSSver16を用い,有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮】本研究は当院の倫理審査委員会の承認を得て実施し,事前に本人もしくは家族に本研究の内容を説明し,同意を得た。【結果】側方突進スケール,SCP,Pusher重症度分類の合計得点はそれぞれ8.5±2.7点,3.7±1.4点,3.4±1.3点であった。側方突進スケールは,SCPとPusher重症度分類との間にそれぞれ強い正の相関(r=0.821,0.858,P<0.01)を認めた。【考察】本研究により,側方突進スケールは,SCPとPusher重症度分類のいずれとも強い相関があることが明らかとなった。側方突進スケールは,従来のスケールにはない寝返りや移乗の項目が含まれているが,SCPやPusher重症度分類と同様に座位・立位を中心に評価している点やPusher現象に特異的な他動的な姿勢の修正に対する抵抗に重きを置いているため,強い相関が得られたことが推察される。以上のことから,発症早期のPusher現象例における側方突進スケールの基準関連妥当性が示され,Pusher現象を客観的に評価し,経時的変化を捉えるためのツールとしての臨床的な有用性が示唆された。【理学療法学研究としての意義】側方突進スケールは,従来のスケールでは評価できないPusher現象の特性や回復の変化をより詳細に捉えることが可能であり,急性期からの戦略的な治療を考える上で有用な指標となることが期待される。
著者
髙岡 あずさ 佐々木 雅也 井上 真衣 馬場 重樹 安藤 朗
出版者
一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会
雑誌
日本静脈経腸栄養学会雑誌 (ISSN:21890161)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.1320-1323, 2017 (Released:2017-10-20)
参考文献数
22

クローン病と潰瘍性大腸炎は炎症性腸疾患と称され、高率に栄養不良を認める。これにはエネルギー代謝の変化も関与しているが、十分な検討はなされておらず、一定の見解は得られていない。我々が入院時に間接熱量測定を施行した成績では、両疾患ともに健常人より安静時エネルギー消費量(REE)が有意に高かったが、両疾患に有意差はなかった。一方、疾患活動性との相関は潰瘍性大腸炎にのみ認められた。これは近年の欧米からの報告を支持する結果である。また、潰瘍性大腸炎における寛解導入前後のエネルギー代謝の変化をみると、REEは有意に低下し、呼吸商は上昇した。エネルギー代謝が変化する要因として、炎症性サイトカインとの関連について検討したところ、両疾患ともにREEとIL-6の間に正の相関が認められたが、TNF-αとの関係性は認めなかった。炎症性腸疾患では、このようなエネルギー代謝の変化に応じた栄養療法が重要である。
著者
宮城 浩彰 井上 真郷
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 = IEICE technical report. IBISML, Information-based induction sciences and machine learning (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.265, pp.271-275, 2010-10-28
参考文献数
6

今日,ゲノムデータの統計的解析により疾患の原因となる遺伝的多型座が多々発見されている.この解析手法としてFisher正確確率検定もしくはこれを拡張したFisher-Freeman-Halton検定の多重検定補正(Bonferroni補正やHolm補正)が挙げられるが,これらの補正は保守的であり本来検出すべき遺伝的多型座を見逃している可能性が高い.このような問題に対し,本手法では多重性を考慮したp-値の正確計算を実現し,保守的でない多重検定補正手法を提案する.
著者
井上 真 長尾 智己 迫 秀則 大久保 浩一 佐藤 博
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.219-226, 2015 (Released:2016-02-25)
参考文献数
20

手術後も消化管機能が保たれる心臓手術の術後は,経口摂取による栄養管理が早期に開始となる.経口摂取による栄養管理は患者の「食べようとする意志」に左右されるため,その摂取量には個人差が認められる.さらに,術後は多くの症例で食欲の低下を認め,必要と考えられている摂取量を充足していないケースも見受けられる.一方,手術技術の進歩により,体力的に難しかった心臓手術を80歳以上の高齢者も受けることが可能になってきた現在において,これまであまり気にされることがなかった心臓手術の術後の栄養管理にも目を向けていく必要が生じてきている.すなわち,術後の早期回復を目指し,経口で効率的に栄養を摂取してもらうための最適な食事内容を検討,評価していくことが今後の重要な課題である.
著者
牧山 正男 井上 真美
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 = Journal of Rural Planning Association (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.393-398, 2012-11-20
参考文献数
10
被引用文献数
1

滞在型市民農園(クラインガルテンとも呼ばれる。以下,KG)とは,宿泊可能な小屋(ラウベ)が個別に附設された市民農園である。本報では,KGに東日本大震災がもたらした影響と,それに対してKGの管理運営主体がとった対応について記録し,そこから見えてきた課題や今後の災害への備えについて,今日のKGを取り巻く状況をも一部踏まえながら整理する。対象としたのは,震源地や東京電力福島第一原子力発電所に近い,宮城県丸森町の不動尊クラインガルテンと筆甫クラインガルテン(以下,それぞれ不動尊KG,筆甫KG)である。その結果,震災発生直後,管理人たちは独自の判断により確認作業や奉仕活動を行ったこと,震災の影響でKG利用をやめた人がいる一方で,被災者や復旧工事関係者といった震災由来の新規利用者がいること,などが明らかとなった。さらに,来るべき災害に対し,利用者の安全確保に関する責任の所在の明確化や,KGの特性を活かした災害時のセーフティ・ネットとしての可能性の検討と,それを発揮するための仕組みづくりについて言及した。