著者
高山 和奈 伊藤 仁 小中 英嗣
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.143, no.9, pp.979-984, 2023-09-01 (Released:2023-09-01)
参考文献数
21

Soft tennis originated in Japan, is selected as a club activity by many junior and high school students. Several senior elite-level competitions, e. g., nationwide amateur club championships, have been held regularly. These competitions, however, have no clear order of importance between them. Moreover, any ranking of players or pairs based on mathematical evidence has not been established. This paper proposes a novel ranking method for elite-level soft tennis players using match results. The proposed method is based on Colley's method, which can include the opponent and the margin of victory of every match in strength evaluation. The validity of the proposed method is verified based on its prediction performance.
著者
茂里 一紘 土井 康明 伊藤 昌広 岸本 由豆流
出版者
The Japan Society of Naval Architects and Ocean Engineers
雑誌
日本造船学会論文集 (ISSN:05148499)
巻号頁・発行日
vol.1991, no.169, pp.143-149, 1991 (Released:2009-09-04)
参考文献数
4

A semi-submersible displacement-type high-speed ship with wings is studied on its stability control by flaps.The vehicle, called HSV (High-speed Semi-submersible Vehicle with wings) here, is consisting of a main hull, main and tail wings with flaps, and a strut to support the super-structure. The HSV floats at a certain draft like a conventional ship while it is still, and it submerges when it moves forward due to a downward lift force induced by the main wings. HSV cannot have enough upright moment as conventional ships because of its small waterplane area. HSV is expected to be stable by an active control of flaps.Experiments are carried out to study about the possibility of the stability control by the flaps of the main and tail wings. An automatic control system is developed under which HSV is towed with the heaving, rolling, pitching and yawing motions free. The angles of attack of flaps are controlled after the measured ship motion in order to stabilize the motion.It is concluded that, although the control is not perfect due to the mechanical limitation of the used system, HSV can run stably by the active control of the flaps. The experiments among regular waves made clear that waves could not be a serious factor for the stability of HSV.
著者
清水 啓 奈良部 孝 伊藤 賢治
出版者
関東東山病害虫研究会
雑誌
関東東山病害虫研究会年報 (ISSN:03888258)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.44, pp.303-305, 1997-11-01 (Released:2010-03-12)
参考文献数
2

臭化メチルの代替技術として, 熱水土壌消毒の殺線虫効果について検討した。95℃の熱水をビニルマルチ被覆下に散水したところ, サツマイモネコブセンチュウ, キタネグサレセンチュウおよびダイズシストセンチュウは地表面下20cmではいずれも良く死滅したが, 40cmでは一部生存虫が認められた。ダイズ根粒菌に及ぼす影響は低かった。
著者
伊藤 晶 糸山 享 小松 貢一
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.56, pp.155-156, 2005-12-05 (Released:2011-08-11)
参考文献数
5
被引用文献数
2

2004年6月に熱水土壌消毒を実施し, ホウレンソウケナガコナダニに対する防除効果を調査した. 消毒直後の土壌中のコナダニ密度は0頭/100cm3まで減少していたが, 消毒後1作目にはホウレンソウへの加害が認められ, コナダニ密度も再び増加した. また, 消毒後の作付を重ねる度に加害株率は増加し, 3作目には19.0%となった. 熱水土壌消毒を防除体系に導入するためには, 消毒後の侵入や増殖の防止対策を確立していく必要がある.
著者
伊藤 宏之 河合 正弘
出版者
財務省財務総合政策研究所
雑誌
フィナンシャル・レビュー (ISSN:09125892)
巻号頁・発行日
vol.153, pp.76-122, 2023 (Released:2023-08-24)
参考文献数
42

本論文は,為替レート制度と国際金融のトリレンマ制度に焦点を当てて,国際通貨体制の変遷を明らかにする。為替レート制度は,為替レート変動の程度や為替レート安定化のアンカー通貨が何かによって決まり,トリレンマ制度は為替レートの安定性,金融市場の開放度,金融政策の独立性の程度の組み合わせによって決まる。伝統的なFrankel-Wei(1996)やその修正版であるKawai-Pontines(2016)の推定式から,為替レートの安定性の指数(推定式の二乗平均平方根誤差(RMSE))を得ることができるだけでなく,各国にとっての為替レート安定化の対象であるアンカー通貨を特定することができる。金融市場の開放度は,各国の対外資産と対外負債の和の対GDP比,対貿易比によって示すことができる。金融政策の独立性は,各国の短期金利が海外金利と国内外の経済要因(国内のGDPギャップやインフレ率,海外の成長率や原油価格)のどちらにどの程度反応するかによって示すことができる。トリレンマのいずれの指数も0から1の間をとるものとして測定される。 100か国以上の諸国における為替レート制度の分析から,世界全体や各地域における主要通貨圏(米ドル圏,ユーロ圏,英ポンド圏,日本円圏,中国人民元圏)と自由な為替フロート制を採用する経済圏の規模およびその変遷を求めることができる。また,各国のトリレンマの組み合わせがどのように変化してきたかをトリレンマ三角形に図示することで,直観的な分析が可能になる。本論文から,いくつかの興味深い結果が得られる。 第1に,米ドル圏の世界経済シェアは依然として世界最大であるものの,ユーロ圏の出現と近年における人民元圏の急速な台頭により,低下する傾向にある。同時に,為替フロート制を採用する経済圏の世界シェアは拡大する傾向にある。第2に,一部の例外(ユーロ地域諸国など)を除き,先進国と新興・発展途上国の両者は,為替レートの柔軟性と金融市場の開放度を高める方向で,トリレンマ制度を選択してきた。今日,自由な為替フロート制,開放的な金融市場,独立した金融政策の維持という「コーナー制度」を採用する国は,先進国,新興・発展途上国の間で広がりを見せている。その一方,安定的な為替レート,閉鎖的な金融市場,独立した金融政策の維持という別の「コーナー制度」を採用する先進国は存在しない。また,安定的な為替レート,開放的な金融市場,独立した金融政策の放棄という3つ目の「コーナー制度」を採用する先進国はユーロ地域などに存在するが,それを採用する新興・発展途上国はごく少数に限られる。その一方,これら3つのコーナー制度以外の組み合わせ(「中間領域」を含む)を選択する国も多い。第3に,先進国と新興・発展途上国の両者に最良のマクロ経済パフォーマンスをもたらすトリレンマ制度は存在しない。
著者
世古 俊明 隈元 庸夫 小川 峻一 伊藤 俊輔 三浦 紗世 松田 涼 信太 雅洋 伊藤 俊一
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.551-554, 2018 (Released:2018-08-21)
参考文献数
15
被引用文献数
2

〔目的〕徒手筋力計で得られた膝伸展筋力に関して,下腿長による補正の必要性を検討した.〔対象と方法〕中高齢者の地域一般住民108名(男性21名,女性87名)を対象とした.測定項目は膝伸展筋力,最大歩行速度,起立テスト,2ステップテストとした.膝伸展筋力は筋力値体重比(N/kg)とトルク値体重比(Nm/kg)を算出し,両者の再現性と相関および,パフォーマンス能力との関連を性別で検討した.〔結果〕男女ともに筋力値体重比とトルク値体重比は,高い再現性と相関を認めた.また男女における両測定値は,各パフォーマンステストとの相関関係に乖離を認めなかった.〔結語〕中高齢者に対する徒手筋力計での膝伸展筋力測定は,下腿長の影響を受けづらく,測定値の用途に留意しながら非補正値での検討が可能と思われる.
著者
後藤 喜広 伊藤 桂子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.2_231-2_244, 2022-07-20 (Released:2022-07-20)
参考文献数
35

目的:総合病院で働く男性看護師が看護師からのセクシュアル・ハラスメント(以下,SH)被害を受けたのち,働き方を構築するプロセスを明らかにする。方法:SH被害経験のある男性看護師14名に対して半構造化面接を行った。得られたデータを逐語録に起こし修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチの手順で分析を行った。結果:分析の結果,21の概念が抽出された。男性看護師は自身の経験から,性被害・加害の両義的な当事者性がわかると,強者であらねばならない女性看護師を理解するに至り,職場でSHが発生する意味を捉えられるようになっていった。結論:男性看護師は加害者との社会的相互作用によって対処行動が培われたり,職場内の力関係を把握したりするようになっていった。SHを経験した男性看護師が働き方を構築するプロセスとは,女性優位の職場環境において権力構造を理解し自己の成長へと昇華する防衛機制であった。
著者
田代 怜 末政 直晃 佐々木 隆光 永尾 浩一 伊藤 和也
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.8, pp.22-00184, 2023 (Released:2023-08-20)
参考文献数
27

新たな液状化対策工法として,改良費用が安価かつ狭隘地においても施工可能な工法の開発が求められている.本研究では産業副産物を母材とする安価な微粒子を用いた微粒子注入工法の実用化を目的とし,高炉スラグ微粉末を用いた非セメント系微粒子注入材の開発を試みた.まず,ジオポリマーやドロマイトの固化原理に着目し,複数の微粒子を用いた供試体を作製し,一軸圧縮試験を行うことで強度特性から適した配合を模索した.最適な配合において水粉体比等の注入条件を変えた一次元注入実験を実施することで浸透性や改良効果を把握した.結果,半水石膏・高炉スラグ微粉末・酸化マグネシウムを用いた配合において1年以内では強度低下は起こらず,液状化対策に必要な改良強度を持つこと,水粉体比や注入流量によって改良効果が異なることを確認した.
著者
中川 理 赤松 加寿江 加藤 玄 野村 啓介 伊藤 毅 杉浦 未樹 大田 省一 岸 泰子 上杉 和央 中島 智章 坂野 正則
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

まず日本国内におけるテロワール調査として東京近郊における参照産品として、野田市の醤油工場見学および研究会を実施。ワイン以外にも「テロワール」の形成がどのようになされているのを検討する上で参照事例となった。将来的な成果発表を行う国際シンポジウムのため、シャンパーニュメゾンのドゥーツ社会長へプレゼンテーションを行い、11月には宇治茶の製茶会社である福寿園の担当者と研究交流会を開催した。1月には台湾調査を実施し、多様な茶生産が流通とともに変容しながらも、テロワールを構築している状況を調査することが出来た。2月には「テロワールと流通」を軸にテロワール報告会を実施。シャトー・クーテットに関する調査分析の進捗を確認し、「テロワール」形成の現場に触れ、研究を深化することができている。一方、2020年3月初めには、フランス・ボルドーのサンテミリオン調査を予定していたが、コロナ発生により断念することとなり、2020年度、2021年度に予算繰り越しにより、国外調査によらない研究活動を実施した。2020年度は研究会をオンライン中心で実施し、9月には東アジア環境史学会大会においてポスターセッション「テロワール研究」を立ち上げ、ボルドー大学のフレデリック・ブトゥル教授をコメンテーターにしたパネルディスカッションを実行することができた。2021年度には3回のオンライン中心の研究会を実施し、また2月に「若手研究セミナー」を京都で開催し、研究を深化することができた。また京都近郊和束町茶業集落および滋賀県のワイナリーの生産現場の調査を行い知見を深めることが出来た。また、国内におけるテロワールの現地調査として、九州における嬉野茶産地やワイン生産の現場の調査を実施することができ、国内外におけるテロワールの実態を把握することができた。
著者
田村 和貴 中村 昭博 松尾 聡 伊藤 重彦
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.209-213, 2002-06-20 (Released:2011-08-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

背景. 肺癌患者ではしばしば高カルシウム (Ca) 血症を合併し, その原因として副甲状腺ホルモン関連蛋白 (PTHrP) の関与が指摘されている. 今回我々はPTHrP産生により高Ca血症を生じ二次性尿崩症をきたした肺癌の1例を経験した. 症例. 症例は68歳, 男性. 平成11年5月, 咳嗽と胸部異常陰影の精査のため入院し左下葉進行肺癌と診断された. 化学放射線療法施行後の平成12年11月, 全身状態悪化のため再入院となった. 胸部CT上, 腫瘍の再増大と左無気肺を認めたが, 骨や脳転移の所見はなかった. 入院中, 多飲・多尿出現し高Ca血症と血清PTHrP-C端の上昇を認めたことから, humoral hypercalcemia of malignancyによる二次性尿崩症と考えられた. パミドロン酸ニナトリウム30mgにて高Ca血症と多尿は速やかに改善したが, 多発肺転移から呼吸不全を生じ死亡した. 腫瘍組織の免疫組織学的検討では腫瘍細胞の細胞質にPTHrP抗原の発現を認めた. 結論.二次性尿崩症を生じたPTHrP産生肺癌の1例を経験した. 心肺機能低下例での高Ca血症治療においてパミドロン酸ニナトリウムは単剤でも有効であった.
著者
伊藤 泰信 谷口 晋一 孫 大輔 大谷 かがり
出版者
北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2022-04-01

本研究は、医学教育者/医師らと“共働”する医学教育実践の中で、サービスデザインの視点を取り込んだ文化人類学を構想するものである。ここでいうサービスデザインの視点とは、患者がなし遂げたいコト(サービス)起点で医療提供を考える視点である。具体的には、生活者としての患者の視点を重視する人類学的素養を導入した総合研修専門医の教育(研修)プログラムを医学教育者と共にデザインする。他方で、そうした教育実践を通じて、「サービスデザイン人類学」という新たな領域を切り拓こうとする試みである。
著者
森 健治 森 達夫 郷司 彩 伊藤 弘道 東田 好広 藤井 笑子 宮崎 雅仁 原田 雅史 香美 祥二
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.281-286, 2014 (Released:2014-12-25)
参考文献数
15
被引用文献数
1

【目的】近赤外線スペクトロスコピー (NIRS) を用い, 顔表情の模倣課題を施行中の前頭葉活動について, 自閉症と定型発達の小児例で比較検討する. 【方法】対象は定型発達の男児10例, 知的障害を有さない自閉性障害の男児10例. NIRS測定のため左右前頭部にそれぞれ17チャンネルのプローブを装着した. 【結果】自閉症群において初回検査時, 両側下前頭回弁蓋部 (Broca野) での酸素化ヘモグロビン (oxy-Hb) 濃度の上昇は, 定型発達児に比べ有意に低かったが, 同じ課題を複数回練習してから, 再度, NIRSを施行したところ, 同部でoxy-Hb濃度の有意な上昇が認められた. 自閉症群におけるoxy-Hb濃度の変化量と感情ラベリング成績の間には正の相関関係が認められた. 【結論】自閉症においても模倣運動を繰り返すことによりミラーニューロンを賦活できる可能性が示唆された.
著者
伊藤 宏隆 都築 賢二 松尾 啓志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第24回ファジィ システム シンポジウム
巻号頁・発行日
pp.169, 2008 (Released:2008-12-06)

著者らはコース管理システムMoodle上で動作する自然言語処理によるレポート類似判定システムを開発した。従来のレポート類似判定法として、TF・IDFを用いるベクトル解析がある。TFは単語の出現頻度、IDFは単語が出現する文書の分布に着目する。ベクトル解析による類似判定は実装上、問題がある。 著者らは新たにBloom Filterを用いた類似判定法を開発した。Bloom FilterはBurton h. Bloomが1970年に考案した確率的データ構造であり、任意のデータdが集合のメンバーXに含まれるかどうかの判定に用いられるアルゴリズムである。Bloom Filterを文書中のある単語が既出かどうかを調べるために用い、類似判定に利用する。 本論文では、従来のベクトル解析による類似判定法を説明する。従来手法の実装上の問題点を明らかにし、Bloom Filterによる類似判定法について詳述する。