著者
伊藤 元裕 綿貫 豊
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.140-147, 2008-11-01 (Released:2008-12-09)
参考文献数
28
被引用文献数
5 6

秋季の北太平洋の北海道東部海域は様々な種の海鳥の重要な採餌海域である.この海域の大陸棚,大陸棚斜面および深海域において海鳥の分布を明らかにするために,2003年9月27~29日の3日間,北海道大学水産科学院練習船おしょろ丸によって目視観測を行った.襟裳岬西方は津軽暖流域 (>19℃) であり,東方は親潮域 (<14℃) であった.海鳥の採餌個体数密度は,一次生産が高く餌が豊富であると予測される親潮海域の大陸棚域(フロント域を含む)及び大陸棚斜面域で高かった.これらの海域の中でも,潜水採食種(ウトウ,Puffinus spp.)はフロント域や大陸棚で密度が高く,表面採食種(オオミズナギドリ,コアホウドリ)は大陸棚斜面域で密度が高かった.
著者
千々岩 武陽 伊藤 隆 須藤 信行 金光 芳郎
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.10, pp.1056-1062, 2017 (Released:2017-10-01)
参考文献数
14

心身医学の臨床では, 薬物療法や心理療法を用いても十分な治療効果が得られにくい, 抑うつ状態を呈した症例に遭遇することが少なくない. しかし, これらに対して 「温補」 という漢方医学的アプローチを用いることで, 奏効するケースが存在する. 今回, 抑うつ症状に対して漢方薬による温補療法が奏効した3症例について報告する.症例1は66歳, 女性. ストーマ造設術後から気分が落ち込むようになり, 吐き気, 食欲低下を主訴に外来を受診した. 「全身が冷える」 という訴えを重視して, 真武湯と人参湯エキスの併用を開始した結果, 内服2週間後には全身が温まる感覚とともに, 食欲と気分の著明な改善がみられた. 症例2は33歳, 女性. 微熱, 下痢, 抑うつを主訴に外来を受診した. 電気温鍼の結果を参考に通脈四逆湯 (煎薬) を処方した結果, 手足が温まるとともに, 心理テストのスコアは大きく改善した. 症例3は35歳, 女性. 4年前からうつ病と診断され, 各種抗うつ薬, 漢方薬に効果がみられないため, 筆者の外来を受診した. 通脈四逆湯を処方したところ, 内服2日後から外出が可能となり, 2週後には食欲と冷えが改善, 6週後には睡眠薬を必要とせずに良眠が得られるようになった.現代医学的に治療抵抗性がみられる抑うつや精神不穏を呈するケースの中には, 裏寒すなわち 「臓腑の冷え」 が病態を修飾しているものがある. その場合, 漢方薬による温補療法は心身医学領域においても有効な治療手段であることが示唆された.
著者
伊藤 崇達
出版者
The Japanese Association of Educational Psychology
雑誌
教育心理学研究
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.340-349, 1996
被引用文献数
10

The purpose of this study was to investigate the relationships among self-efficacy, causal attributions and learning strategy in an academic achievement situation. The Self-Regulated Learning Strategies, self-efficacy and intrinsic value scales developed by Pintrich and De Groot (1990) were translated into Japanese and administered to 251 junior high school students. On the basis of the results of the factor analysis, five learning strategies subscales were constructed: general cognitive, review-summarizing, rehearsal, giving attention and connecting. These subscales were positively correlated, and there were gender differences in three subscales, self-efficacy and intrinsic value. All these subscales were strongly related to self-efficacy and intrinsic value. The relationships among self-efficacy, causal attributions and learning strategy were analyzed, and the findings suggested that learning strategies had a greater influence on self-efficacy than effort attribution for their failure.
著者
伊藤 祐
出版者
久留米大学
雑誌
久留米大学商学研究 (ISSN:1342047X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.195-218, 2002-09
著者
伊藤 道治
出版者
関西外国語大学
雑誌
研究論集 (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.93-108, 2003-08
著者
伊藤 直樹 ヨハン ライフ 徳弘 一路 西口 磯春 高澤 嘉光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.249, pp.1-6, 2002-07-19
参考文献数
14
被引用文献数
6

個人が所有する多数の楽曲データを自動的にジャンル分類することにより,楽曲データを管理可能なシステムはまだ存在しない.そこで,このようなシステムの開発のために,著者らが開発した楽曲からゆらぎ情報とスペクトル情報を抽出できるプログラムと多変量解析を用いてジャンル分類実験を行い,報告した.そして今回,これまでの成果を自動音楽ジャンル分類システムとしてまとめ,インストルメンタル,クラシック,ポップス,演歌の4ジャンル計443曲に対して正準判別分析を用いたジャンル分類実験を行い,73.8%の分類精度を得た.また,ここで求められた正準判別係数を用いて,分類が未知の楽曲20曲のジャンル分類実験を行い,75.0%の分類精度を得た.
著者
伊藤 則之 安永 守利
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム = The IEICE transactions on information and systems (Japanese edetion) (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.94, no.12, pp.2004-2030, 2011-12-01

プロセッサの設計では,高い動作周波数を実現するために様々な設計手法が研究され,そして適用されている.このような高性能実現のためには,アーキテクチャ設計や論理設計だけでなく,半導体上で実現する回路設計や物理設計も重要となる.プロセッサの回路設計や物理設計では,高い動作周波数をできるだけ短い期間で実現するために,マニュアル設計と自動設計が選択的に適用される.この両者を組み合わせて適用するために,すべてが自動設計であるASIC設計とは異なり,設計手法に多様性が生まれる.本論文では,実際のプロセッサ設計に適用された設計手法をサーベイし,高性能化を実現するための回路設計及び物理設計の設計フローとCADシステムをまとめる.また,最後に,今後のプロセッサ設計における設計手法の展望について述べる.

6 0 0 0 OA 将棋新報

著者
伊藤宗印 編
出版者
山静堂
巻号頁・発行日
vol.第1-5集, 1883
著者
伊藤 大雄 藤井 愼二 上原 秀幸 横山 光雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. COMP, コンピュテーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.194, pp.17-24, 1999-07-21
参考文献数
17
被引用文献数
4

詰め将棋の盤面をn×nにし、王将以外の駒を0(n)個の用意した、一般化詰め将棋問題の計算複雑さについて論じる。詰め将棋には見た目や詰め方などに面白みを出すため、駒の初期配置に工夫をしたり、正解の詰め手順に美しい趣向が隠されている様な、趣向詰めというものがある。本稿では、飛車と角を使用しない「小駒図式」、初期配置に成り駒が無い「成り駒無し」、王将が初期配置で居た場所に戻って詰む「還元玉」、王将が中央のマスで詰む「都詰め」の4つの趣向を同時に満たすものに限定しても一般化詰め将棋問題がNP困難であることを証明する。
著者
市橋 則明 吉田 正樹 篠原 英記 伊藤 浩充
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.19, no.5, pp.487-490, 1992-08-01
被引用文献数
10

健常女性8名を対象に, スクワット動作時の下肢筋(内側広筋, 大腿直筋, 大腿二頭筋, 腓腹筋)の筋活動を測定し, スクワットが各筋に与える影響を検討した。その結果, 30度での片脚スクワットで腓腹筋が36.0%と他の筋に比較して大きな% IEMGを示したが, 他の3筋は10〜20%とほぼ同じ値を示していた。60度での片脚スクワットでは, 4つの筋の有意な差はみられなかった。また, 最大下肢伸展動作時の% IEMGは, 内側広筋と大腿直筋が他の筋に比較し大きな値を示した。さらに, 30度における最大下肢伸展においては内側広筋が大腿直筋よりも有意に大きな値を示した。closed kineic chainでの訓練においては, 各筋の活動状態を知ることが重要である。
著者
伊藤 一人
出版者
公益社団法人 日本人間ドック学会
雑誌
人間ドック (Ningen Dock) (ISSN:18801021)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.7-16, 2012 (Released:2012-10-03)
参考文献数
40
被引用文献数
2

我が国の前立腺特異抗原(PSA)を用いた前立腺がん検診の普及率は低く,現在も多くの臨床的に重要ながんが進行するまで見逃されている.また,前立腺がん死亡数は増加し続けており,2010年は11,600人と推計され,2025年には15,700人に増加すると予測され,最も効果が期待できる対策を早急に講じるべきである. 前立腺がん検診は無作為化比較対照試験で死亡率低下効果が得られることが証明されており,日本泌尿器科学会は前立腺がん検診ガイドラインにおいて,「前立腺がん死亡率を低下させるPSA検診を推奨する」との指針を示した.一方で,検診受診から治療までの過程で不利益を被る場合もあり,検診の受診による利益と不利益を正しく住民に啓発したうえで,受診希望者に対して最適な前立腺がん検診システムを提供することをガイドラインに明記している. 死亡率低下効果が証明されたPSA検診は,日本泌尿器科学会のガイドラインに沿って,日本の主な受診機会である住民検診および人間ドックなどで正しく普及させることで,前立腺がん死亡率の低下が期待できる.
著者
伊藤 愼介 村井 翔 北虎 叡人 松村 真宏
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.31, 2017

本稿では、大阪大学の待兼山に自生している竹林を阪大坂のブランディングに利用する試みとして行ったイベント「流しそうめん@阪大坂」について報告する。地域住民と一緒に竹林に入って竹の伐採、搬出、加工を行って約30メートルの流しそうめん台を阪大坂に設置し、そこに地元商店街が用意したそうめんを流した。地元商店街と地域住民と阪大生との交流、竹林の維持管理、阪大坂の有効活用が達成され、竹林の再価値化を実現した。
著者
伊藤 康貴
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.480-497, 2015

<p>本稿では, 「ひきこもり当事者」が他者と「親密に」付き合っていく際に立ちあらわれる「関係的な生きづらさ」を考察する. そのための課題として, 第1に, 当事者の語る親密な関係がどのような規範によって支えられているのかを考察する. そして第2に, この親密な関係を規定する規範と, 経験や欲望といった「個人的なもの」とが, いかにして人々の行為を拘束しているのかを分析する.</p><p>第1の課題に対し, 当事者のセクシュアリティを中心とした語りを通して, そこに潜む性規範を明らかにした. 社会の側にホモソーシャリティを要請する規範があるとき, 社会の側に合わせようとする当事者はミソジニーを内面化せざるをえず, 結果的に自らの「性的挫折」を「ひきこもり」の経験と関連づけて語らしめた (3.1). ゆえに性規範への逸脱/適応の「証」は当事者の自己物語にとって重大な契機となっている (3.2).</p><p>第2の課題に対し, 一見「性」から離れているように見える親密な関係の語りも, 実は性規範を中心とした親密な関係を規定する規範に支えられ, 個人的で相容れない志向性をもつ経験や欲望と互いに絡み合いながら当事者を拘束し, 関係的な生きづらさを語らしめていること (4.1), 「社会復帰」への戦略にも性規範が組み込まれているが, 当事者の親密な関係における課題は他者とは共有されずに, 結果的に個人の問題とされ続けていること (4.2) を明らかにした.</p>
著者
伊藤 和行
出版者
京都大学文学部科学哲学科学史研究室
雑誌
科学哲学科学史研究 (ISSN:18839177)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.117-132, 2008-01-31

Von Neumann's "First Draft of a Report on the EDVAC" is known as the first paper on the modern computation theory, where he compared electric circuits to neuron networks. The idea of conceiving neuron networks as logical circuits was proposed by W. S. McCulloch and W. Pitts, and was called the McCulloch-Pitts Model. This model led von Neumann to develop his automata theory, in which he proposed five models like the cellular model. Through them, he tried to present a unified study of modern computing machines and the human nervous system.
著者
設楽 利二 鈴木 則夫 黒岩 実 伊藤 里加 阿部 昌江 土田 嘉昭 松島 成実 真鍋 重夫
出版者
北関東医学会
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.201-207, 2004-08-01 (Released:2009-10-21)
参考文献数
16

【背景】群馬県における神経芽細胞腫マススクリーニングは1984年7月より開始され今年で20年を迎えた.今回本県のマススクリーニングと発見症例の予後について検討したので報告する.【対象と方法】生後6カ月の乳児を対象として神経芽細胞腫マススクリーニングを施行した.検査は尿中のVMAおよびHVAを測定し行った.検査値が高値の症例は医療機関に紹介され神経芽細胞腫の精密検査を受けた.マススクリーニングにて発見された神経芽細胞腫症例は全例登録し, またこの間にマススクリーニング以外で診断された神経芽細胞腫についても予後の追跡を行った.【結果】2003年3月までに343,812例が受診し, 2,800例が精密検査を受診している.そのうち65例が神経芽細胞腫と診断された.この間に発生した神経芽腫総数は97例で, マススクリーニング発見例は67.0%を占める.マススクリーニング発見例に早期例の多いことが認められた.マススクリーニング陰性例が14例 (14.4%) に認められており, 死亡例の60%はこのマススクリーニング陰性で発症した症例であった.死亡例の他の40%はマススクリーニング受診以前またはマススクリーニング非受診で発症した症例であった.【結語】マススクリーニング開始後の神経芽細胞腫の発見例は増加したが進行神経芽細胞腫例の減少は認められなかった.神経芽細胞腫死亡例は近年減少しており, 治療技術の進歩と考えられた.厚生労働省の決定に基づき群馬県においても検査事業については平成16年4月から休止となることが決定された.
著者
伊藤 涼 鈴木 隼人 千葉 諒太郎 佐野 健太郎 山本 悟
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.418, pp.1-6, 2014-01-21

近年のFPGAの応用範囲の拡大に伴い,抽象度の高い言語によってハードウェア設計を行う高位合成技術の研究が重要性を増しつつある.本研究室では,FPGAを用いたストリーム計算専用計算機の開発を行ってきたが,回路規模の大規模化により,アルゴリズム設計からハードウェア実装までの時間短縮による生産性の向上が強く望まれている.そこで,本研究では,特定の数値計算問題に特化したストリーム計算回路を自動生成するコンパイラ(Stream Processor Generator,SPGen)を提案する.本論文では,SPGenの目的および要求仕様を説明した後に,その実装について述べる.
著者
伊藤 亜紀
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.48, pp.203-226, 1998-10-20

Plinio dice che il vestito tinto con la porpora, ottenuta dalla sostanza dei molluschi (murex o purpura) che vivono lungo la costa mediterranea orientale, era molto apprezzato dagli imperatori nell'antichita romana. Pero nel Medioevo, questa tintura che richiedeva tempo e denaro, era andata gradualmente declinando eccetto che a Costantinopoli e a Palermo, per poi scomparire definitivamente nel 1453 quando l'impero cadde in mano ai Turchi. Infatti, alcuni manuali di tintoria del Quattro e Cinquecento (come il Trattato dell'arte della seta edito da Girolamo Gargiolli, il manoscritto 4.4.1. della Civica Biblioteca di Como, e il Plictho di Giovan Ventura Rosetti ecc.) e la Pratica della mercatura (ca. 1310-1340) di Francesco Balducci Pegolotti non menzionano neppure la porpora. Nonostante tutto, la passione della gente per il rosso era rimasta invariata. Molte pagine dei suddetti manuali erano dedicate alla tintura delle diverse tonalita del rosso: rosato, paonozzo, scarlatto, chermisi, sanguigno, cardinalesco, ecc. E riferiscono che per ottenere questi colori, si usavano il chermes o la grana, insetti parassiti delle quercie, la robbia e il verzino dell'Asia sud-orientale al posto della porpora. Anche queste sostanze coloranti erano generalmente molto costose. I vestiti tinti di rosso in questo modo erano piu preziosi di quelli di altri colori, percio erano indossati principalmente dai nobili ricchi. Ad esempio, nell'inventario di Puccio Pucci, che faceva parte della cerchi di Cosimo de'Medici, redatto nel 1449, c'erano molti vestiti sui toni del rosso. Ed anche i medici e gli intellettuali che anelavano al potere politico e finanziario dei nobili, preferivano questo colore. Il Boccaccio descrive in tono vivace i giudici, i medici e i notai, con <<gli scarlatti>>, che da Bologna tornano a Firenze (Decameron, VIII9). Nelle opere letterarie allegoriche, in cui spesso i colori dei vestiti dei personaggi hanno un ruolo importante, il rosso e tradizionalmente il colore dell'abito della persona simboleggiante la carita (p.e. Purgatorio, XXIX, vv. 122-23). Ma nel Trecento, alcuni autori come Francesco da Barberino danno a questo colore qualche nuovo significato- l'industria, la discrezione, la fortezza, ecc.-, senza badare troppo alla tradizione. Secondo Le Blason des couleurs di Sicille (ca. 1458), uno dei trattati sui colori del basso Medioevo, che ci mostra molti dei loro significati simbolici, it rosso (vermeil) significa Haultesse, Hardiesse, Sanguin, Feu, Este, ecc., ed e considerato come il colore primo e piu importante. Fino a quando il nero sara esaltato dagli uomini di Stato, dai moralisti o da qualche letterato nel Cinquecento, il rosso dominera come "re" dei colori.Il rosso, che era un colore "basso" dal punto di vista morale fino alla meta del Medioevo, avera poi ereditato le porprieta del color propora -la nobilta, il potere, la ricchezza, ecc.-, ed era stato nobilitato. Si puo dire, senza paura di esagerare, che la tecnica della tintura del rosso aveva fatto passi da gigante e che erano state inventate tante tonalita perche sia i produttori che i consumatori avevano nostalgia del color porpora, che era molto ricercato nell'antichita.