著者
小松 安弘 伊藤 暢人
出版者
日経BP社
雑誌
日経トップリーダー
巻号頁・発行日
no.355, pp.46-48, 2014-04

小松 いや、新製品はでき過ぎて困っとるぐらいです(笑)。開発担当の社員がスーパーを見て歩いたり、市場動向を検証したりして、月に2回の新製品会議でどんどん提案します。年間に出す新製品の数は2000を超えていますよ。
著者
黒田 慶子 伊藤 進一郎
出版者
日本林學會
雑誌
日本林学会誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.5, pp.p383-389, 1992-09
被引用文献数
5

マツノザイセンチュウ以外の微生物がマツの萎凋に関わる可能性があるかどうか, 接種した線虫の樹幹内分布や木部の通水阻害開始時期と糸状菌や細菌の検出状況とを比較しながら検討した。クロマツに接種した線虫は, 150cm/日と非常に速く接種枝から樹幹の上下方向に移動した。最初の病徴, つまり仮道管のキャビテーションによる通水阻害の出現は, 線虫接種の1週間後であった。それに対してマツ組織に分布する微生物は, 線虫接種後4週間は健全木と同様であり, Pestalotiopsis spp., Nigrospora spp., Cladosporium spp., Phomopsis spp., 細菌類がごく低率で検出された。発病に先立つ菌相の変化はなかった。また, 線虫の培養に用いたBotrytis cinereaは検出されなかった。接種5週後に, 青変菌Ceratocystis sp.が初めて検出され細菌類の検出率が上昇するなど, 菌相に変化が現われた。しかしこの時期以前に, すでに樹幹全体で通水阻害が進行し, 形成層の壊死が開始していた。これらの結果から, 接種したマツノザイセンチュウは単独でクロマツに萎凋を起こすことができ, クロマツ木部から検出されたCeratocystis sp.その他の糸状菌や細菌類はマツ材線虫病の発病および病徴進展に関与していないものと判断された。
著者
浜住 啓之 伊藤 泰宏 宮沢 寛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.80, no.6, pp.466-474, 1997-06-25
参考文献数
15
被引用文献数
54

本論文では, 将来のディジタル放送の移動受信等の広帯域伝送路における周波数選択性フェージング対策として, 複数のアンテナで受信した広帯域信号を周波数領域においてそれぞれ複数の狭帯域 (サブバンド) に分割し, 各々のサブバンド単位で選択又は合成を行うサブバンド分割スペースダイバーシチ (SB-SD) 方式を検討している. 一例として, SB-SDをOFDMの受信に適用し, OFDMにとって条件の厳しい等振幅の単一エコーモデルおよび3波レイリーモデルにおいて, 誤り率特性の計算機シミュレーションを行った. レイリーモデルにおけるDQPSK-OFDMの誤り率特性をSB-SDなしの場合と比較した結果, SB-SDを構成するアンテナのブランチ数が2本の場合は約17dB, 3本の場合は21dB, 4本の場合は23dBのダイバーシチ利得 (BER=2×10^<-3>) が得られた. また, レイリー環境における多相DPSK-OFDMについても良好な特性が得られ, 受信側に本ダイバーシチを適用することにより, 広帯域信号の移動受信時の特性を大幅に向上できる可能性があることがわかった.
著者
古田 加代子 伊藤 康児 流石 ゆり子
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 : journal of Japan Academy of Gerontological Nursing (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.5-16, 2005-11-01
被引用文献数
3

本研究では,移動能力があり,身体の障害も軽いにもかかわらず閉じこもっている高齢者には,心理的要因が大きく作用しているとの観点から,その心理的要因の構造を明らかにすることを目的とした.なお日常的な外出頻度が過1回以下の者を「閉じこもり」と定義した.A県O村に居住する65歳以上の高齢者を対象に,質問紙調査を行い,252名(男性109名,女性143名,有効回答率は80.5%)の回答から以下の結果を得た.1.閉じこもりの有無と関連のある心理的要因は「生活創造志向」「人生達成充足感」「穏やかな高揚感」「外出志向」の4項目であった.閉じこもり群は非閉じこもり群に比べ,この4因子が有意に低かった.2.「生活創造志向」の低さを予測する要因は,年齢が高い,1km歩行ができない,日常の時間が決まっていない,手段的サポートがない,の4つであった.3.「人生達成充足感」の低さを予測する要因は,年齢が低い,現在の体調が悪い,外出の不安がある,手段的サポートがない,の4つであった.4.「穏やかな高揚感」の低さを予測する要因は,現在の体調が悪いことであった.5.「外出志向」の低さを予測する要因は,性別が男性であることと,何らかの身体的不自由感があることであった.閉じこもり予防を目指した活動では,こうした心理的特徴をふまえた関わりが必要となる.
著者
伊藤 三郎 松尾 友明 飯伏 雄二 玉利 信人
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.107-113, 1987
被引用文献数
1 4

熱帯•亜熱帯性果実の有効利用を目的としている一連の研究の中で, グアバの葉•果実に多く含まれているポリフェノールの消長と特性を検討した.<br>1. ポリフェノールの消長を調べる目的には, Peri とPompei の分別定量法による分析が有用であることが分かった.<br>2. グアバの幼果は100g当たり約600mgの総ポリフェノールを含むが, その約68%は縮合型タンニンが占めていた. また, 果実の生育に伴って急激に減少することが明らかとなった.<br>3. プロアントシアニジン量も果実重の増加とともに顕著に減少した.<br>4. GPC分析により, 高分子ポリフェノールが主に減少することが分かった.<br>5. グアバ葉 (8月3日採取のもの) には, 果実に比べて約10倍量のポリフェノールが含まれていたが, その84%が縮合型タンニンであった.<br>6. HPLCにより, 幼果と成葉の抽出物より (+)-カテキンと (+)-ガロカテキンを同定した.<br>以上の結果から, グアバの幼果及び葉に含まれるポリフェノールの大部分がフラバン系のポリフェノール, 特に, (+)-カテキンと (+)-ガロカテキンから成る縮合型タンニン (プロアントシアニジン•ヘテロポリマー)であることが推定された.
著者
笠原 義正 伊藤 健
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.167-172, 2009-08-25 (Released:2009-09-10)
参考文献数
7
被引用文献数
3 15

LC/MS/MSを用いてツキヨタケおよびその食中毒原因食品に含まれるilludin Sの定量法を開発した.試料をメタノールで抽出し,Oasis HLBを用いて精製し,LCのカラムにはInertsil ODS-3を使用し,移動相には0.1%ギ酸-メタノール(7 : 3)を用いた.MS/MSの条件はESIポジティブモード,測定はMRMモードで行った.本法では他のキノコに添加した場合のilludin Sの回収率は84~94%で,検出限界は0.08~0.10 μg/gであった.食中毒原因食品からilludin Sの測定は可能であり,食中毒食品を想定したキノコ汁についてはilludin Sの回収率は74.8%であった.本法はツキヨタケおよび食中毒原因食品中のilludin Sの分析に有用な方法である.
著者
塚越 敬三 六山 亮昌 福泉 靖史 正田 淳一郎 川田 裕 内田 澄生 岡田 郁生 伊藤 栄作
出版者
公益社団法人日本ガスタービン学会
雑誌
GTSJガスタービンセミナー資料集 (ISSN:13418491)
巻号頁・発行日
no.34, pp.57-64, 2006-01-20
被引用文献数
1

大型発電用ガスタービンの開発は,これ迄コンバインドサイクル発電設備の主機として熱効率の向上に注力してきた。一方で,地球環境を取り巻く情勢は刻々と深刻化しており,最近では地球温暖化による異常気象のニュースを目にする機会が増える中,日本は2005年2月に発効された京都議定書の削減目標を確実に達成する事が求められている。この様な状況下,2004年度から4年間のスケジュールで,1700℃級高効率ガスタービンの要素技術開発の国家プロジェクトが開始された。1700℃級ガスタービンが実用化した場合,125万kWの石炭焚き火力を、同ガスタービンを利用したコンバインドプラントに置き換えることで,日本のCO2総排出量の0.4%が削減可能となる。この効果は,京都議定書の削減目標6%と比べた場合非常に大きな値であり,1700℃級ガスタービンの開発成果は日本のみならず全世界へ波及し,地球環境に大いに貢献するものと期待されている。本稿は,この要素開発研究の現在までの取り組み内容と成果及び,今後の予定について紹介する。
著者
張 鎮奎 伊藤 亮司 青柳 斉
出版者
富民協会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.386-397, 2012-12-25

牛乳消費の減少傾向に加えて,生乳価格の低迷と飼料価格の上昇によって,近年,酪農経営は厳しい経済環境に直面している。乳牛飼養農家戸数は,90年の6万3,300戸から2000年に3万3,600戸,2010年には2万1,900戸までに激減した。乳牛飼養頭数では,92年の2,082千頭を最大として以後減少に転じ,2000年に1,765千頭,10年には1,484千頭へと減少している。さらに牛乳生産量では,96年の8,659千トンが最大で,2000年8,415千トン,09年7,881千トンといように,生産性(1頭当たり生乳生産量)の上昇によって飼養頭数ほどではないものの生産量も徐々に減少してきている。このような酪農家,飼養頭数の減少は,酪農協の解散や組織の再編を促してきた。農水省「農協数現在統計」によれば,酪農協数は70年の650組合から80年574組合,90年520組合,94年には454組合へと減少した。95年度末に農水省の定義変更により,信用事業を兼営する酪農協は総合農協にカウントされた。そこで,95年の酪農協数は383組合になったが,05年258組合,09年198組合へとその後も減少が続く。特に,70~90年の20年間で130組合の減少に対して,95~09年の14年間で185組合も減少しており,近年の減少度合いが特に大きい。
著者
池内 幸司 伊藤 夏生
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.116, no.3-4, pp.490-503, 2007-08-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
8

The Central Disaster Management Council conducted damage estimation research on the next Tokyo Metropolitan Earthquake. The estimation clarified that the earthquake would bring not only a huge amount of physical damage, but also serious influence on the metropolitan functions such as politics, administration, and economy. The “Policy Framework for Tokyo Metropolitan Earthquakes” was set to secure the continuity of metropolitan functions as well to reduce damage. The “Tokyo Metropolitan Earthquake Disaster Reduction Strategy” was also shown by setting quantitative disaster reduction objectives with definite deadlines and concrete plans to execute disaster reduction measures effectively and properly. Furthermore, the “Guidelines for Tokyo Metropolitan Earthquakes Emergency Response Plan”, which provides the contents of emergency activities in a large area, and procedures and roles of government in the event of a disaster, was regulated. Measures for evacuees and people stranded without bearable means of returning to their homes, and contingency plans for central governments are under discussion.
著者
礒野 綸太郎 伊藤 真司 高橋 友一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

駅等の人が多く集まる場所で避難訓練を実施し、避難誘導が避難者の行動に与える影響を実際に調査することは望ましい。その一方で、それらの避難訓練や調査の実験を行うことは、現実には難しい。本研究では、実際には訓練が困難な条件を含んだ、避難誘導と避難者心理を扱える避難シミュレーションを用いる。複数のシミュレーション結果から、誘導内容が避難者行動に与える影響を評価し、避難シミュレーションの有効性を検討する。
著者
伊藤秀史編
出版者
東京大学出版会
巻号頁・発行日
1996
著者
三浦 衛 酒井 修二 石井 純平 山尾 創輔 伊藤 康一 青木 孝文
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.J135-J143, 2014 (Released:2014-03-25)
参考文献数
31

A method is presented for measuring accurate and dense 3D shapes of an object from two views captured with a moving consumer digital camera. Since existing 3D measurement systems require special and expensive measurement equipment such as laser scanners or technical knowledge such as camera calibration, it is difficult for ordinary consumers to use existing systems practically in their daily life. An easy-to-use 3D measurement system was achieved by using a Structure from Motion algorithm based on feature matching to estimate camera parameters and area-based matching to determine an accurate and dense correspondence. Experiments demonstrated that the proposed method makes it possible to measure a 3D shape with accuracy comparable to that of a laser scanner.
著者
伊藤 守
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.541-556, 2015
被引用文献数
1

本稿の目的は, 日本における映像アーカイブズの現状を概括し, そのうえで映像アーカイブ研究, とりわけテレビ番組アーカイブを活用した映像分析の方法を考察することにある. アーカイブに向けた動きが欧米と比較して遅かった日本においても, 記録映画の収集・保存・公開の機運が高まり, テレビ番組に関してもNHKアーカイブス・トライアル研究が開始され, ようやくアーカイブを活用した研究が着手される状況となった. 今後, その動きがメディア研究のみならず歴史社会学や地域社会学や文化社会学, さらには建築 (史) 学や防災科学など自然科学分野に対しても重要な調査研究の領域となることが予測できる.こうしたアーカイブの整備によって歴史的に蓄積されてきた映像を分析対象するに際して, あらたな方法論ないし方法意識を彫琢していく必要がある. あるテーマを設定し, それに関わる膨大な量の映像を「表象」分析することはきわめて重要な課題と言える. だが, 「アーカイブ研究」はそれにとどまらない可能性を潜在していると考えられるからである. 本稿では, M. フーコーの言説分析を参照しながら, アーカイブに立脚した分析を行うための諸課題を仮説的に提示する.
著者
菅野沙也 伊藤貴之 高村大也
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.4, pp.1-6, 2014-11-13

我々は文書に印象の合った音楽を生成・提供することで,文書の内容に直接言及することなくその印象を理解・伝達することが容易になり,文書を鑑賞・共有する楽しみを拡げられるのではと考えている.そこで本報告では,文書の印象や感情に基づいた楽曲生成の一手法を提案する.本手法では前処理として,日本語を構成する各単語に対する感性極性値を記録した辞書を作成する.またコード進行とリズム進行をユーザーに聞かせてその印象を数値入力させることで,コード進行やリズム進行とその印象との関係を学習させる.続いてユーザーが文書を入力すると,まず文書の形態素解析結果に対して感性極性辞書を参照することで文書の印象値を求める.続いて文書の印象値に近い印象をユーザーが有するコード進行とリズム進行を,文書の場面の前後関係も考慮しながら選出する.このようにして選出されたコード進行とリズム進行を合成することで楽曲を生成し,ユーザーごとに提供する.
著者
劉 政安 青木 宣明 伊藤 憲弘 坂田 祐介
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.818-825, 2002-11-15
被引用文献数
6 2

中国ボタン品種群の中原品種グループから9品種と, 対照品種として日本ボタン'連鶴'の合計10品種を供試し, 花芽分化・形成過程と促成能力について調査した.調査開始の6月下旬にはすべての品種においてがく片が観察され, 花芽分化の開始が確認された.その後の中国ボタンの花芽形成パターンは, (1) : 花芽分化スピードが早く, 夏季に花芽形成のスピードが鈍ることなく順調に進み, 10月上旬に雌ずい形成が完了するグループ('白鶴臥雪'など3品種), (2) : 花芽分化スピードが中程度で, 10月中旬に雌ずい形成が完了するグループ('珊瑚台'など3品種), (3)花芽分化スピードが遅く, 雌ずい形成は11月上旬にほぼ完了するグループ('錦綉球'など3品種)の3つに分類できた.促成栽培における中国ボタンの萌芽率は低温期間が4週間と短くても100%を示したが, 日本ボタン'連鶴'は極端に低下した.また, 中国ボタン'白鶴臥雪'は低温期間が短くても開花率は比較的高かった.開花の見られた中国ボタン品種における開花はすべての処理区で年内に終了した.年内促成には, 80%以上の開花率を示した'白鶴臥雪', '鳳丹', '淑女装'の3品種が適すると考えられる.
著者
伊藤 進一郎 窪野 高徳 佐橋 憲生 山田 利博
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.170-175, 1998-08-16
被引用文献数
18

1980年以降, 日本海側の各地において, ナラ類(コナラとミズナラ)の集団的な枯死が発生して問題となっている。枯死木には, 例外なくカシノナガキクイムシの穿入が認められるのが共通した現象である。このナガキクイムシは, 一般的には衰弱木や枯死木に加害するとされており, 枯死原因は現在まだ明らかでない。この被害に菌類が関与している可能性を検討するため, 野外での菌害調査と被害木から病原微生物の分離試験を行った。被害発生地における調査では, 枯死木の樹皮上にCryphonectoria sp.の子実体が多数形成されているのが観察された。しかしながら, 日本海側の6県にわたる調査地に共通する他の病害, 例えばならたけ病や葉枯・枝枯性病害の発生は観察されなかった。そこで, 枯死木やカシノナガキクイムシが穿入している被害木から病原微生物の分離試験を行った。その結果, 変色材部, 壊死した内樹皮, 孔道壁から褐色の未同定菌(ナラ菌と仮称)が高率で分離されることが明らかとなった。この菌は, 各地の被害地から採集した枯死木からも優占的に分離されることがわかった。また本菌は, カシノナガキクイムシ幼虫, 成虫体表や雌成虫の胞子貯蔵器官からも分離された。分離菌を用いたミズナラに対する接種試験の結果, ナラ菌の接種において枯死したのに対し, 他の処理では枯死は認められなかった。これらの結果から, この未同定菌は, ナラ類集団枯損被害に深く関与しているものと判断した。本菌は, 母細胞に形成された孔口から出芽的(Blastic)に形成されるポロ(Polo)型分生子を持つことがわかったが, 現在その所属については検討中である。