著者
伊藤 進一郎
出版者
樹木医学会
雑誌
樹木医学研究 (ISSN:13440268)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.57-60, 2008-04-30
著者
那須野 薫 萩原 静厳 井上 綾香 伊藤 岳人 浜田 貴之 川上 登福 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

教材推薦において学習行動だけでなく学習項目の理解度を考慮することが重要である.しかし,近年注目を集めている大規模オンライン講座では利用教材の選択は学習者に委ねられるため,テストの結果から統一的,網羅的に理解度を評価することは難しい.本研究では,大規模オンライン講座において自分自身で適応的に利用教材を選択する学習者に着目し,ある教材を勉強した場合にその内容を十分理解できるか否かの予測を試みる.
著者
伊藤 正人
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1997

本研究は,ベイズ推論とその基礎となる個々の事象の確率値を経験を通して獲得する過程を扱ったものである.ベイズ推論とは,二つの異なる確率的情報から一つの結論(確率)を導き出す過程である.遅延見本合わせ課題における見本刺激の偏りを一つの確率的事象,正しい比較刺激の信頼度をもう一つの確率的事象とした手続きを用いた.遅延見本合わせ課題を訓練した後,見本刺激を提示せずに,情報刺激のみを提示する推論テストと見本刺激のどちらも提示しない確率値推定テストを行って,経験にもとづく確率値の推定とベイズ推論を検討した。ハトを被験体とした実験では,確率値の推定テストにおいて,見本刺激の偏りは,かなり正確に推定されることが示された.さらに,ベイズ推論テストにおいて,ハトの比較刺激の選択の仕方は,おおむねベイズの定理から予測される理論値に一致することが明らかなった.この事実は,ハトにおいても,経験を通して獲得した見本時間の偏りと情報刺激の信頼度に関する情報を新奇なテスト場面で利用できることを明かにしている.すなわち,経験にもとづくベイズ推論が可能なことを示していると考えることができる.このような行動が動物からヒトに共通する側面であるか否かについては,現在のところ,十分な結論を導き出すことはできないが,ある事象の確率的構造の性質は経験を通して明らかになるという観点を支持するものといえる.今後の課題としては,遅延見本合わせ手続きを用いた訓練法やテスト法の改良,異なる動物種での検討,ヒトの発達観点からの検討などが考えられる.
著者
伊藤 裕子 相良 順子
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.86, no.1, pp.42-48, 2015

A marital commitment scale was created to study marital relationships of middle-aged and elderly couples. This study examined the scale's reliability and validity. A total of 840 middle-aged and elderly married participants ranged from 37 to 89 years completed the marital commitment questionnaire and answered questions regarding marital love, perception of the balance of power between spouses, and the concept of gender roles. The results showed that marital commitment consisted of: personal commitment, resigned and instrumental commitment and normative commitment. Personal commitment was highly correlated with marital love. Resigned and instrumental commitment was correlated with perception of poorly balanced of power between spouses. Normative commitment was correlated with the concept of traditional gender roles. Thus the internal consistency as well as the construct and criterion-related validity of the marital commitment scale were confirmed. Gender differences were also identified. Men scored higher on personal and normative commitment, and women scored higher on resigned and instrumental commitment. The results are discussed in terms of gender.
著者
伊藤 靖 三浦 浩 押谷 美由紀 深瀬 一之 柳瀬 知之
出版者
日本水産工学会
雑誌
水産工学 (ISSN:09167617)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.91-100, 2007-11-15
被引用文献数
1

森林は水源涵養や土砂流出防止、CO2固定等の公益的機能を有しており、自然環境保全に果たす役割は大きい。また、これらの機能維持のためには生産林等を中心とした間伐などの適切な森林整備が不可欠である。森林の間伐によって発生する木材を再利用することは、循環型社会の形成を推進する観点からも重要であると考えられる。こうした背景から、魚礁事業においても間伐材を導入する動きがみられている。一般に魚礁における間伐材の利用は魚類の蝟集や、餌料生物の増殖等の効果を期待するものである。その一方で、間伐材の魚礁部材としての特性や利活用に際しての基礎的知見が十分に集約、整理されていないのが現状である。そこで、本研究では、魚礁事業における間伐材の活用方策を策定するための基礎資料を得る目的で、間伐材を用いた魚礁試験を実施するとともに、アンケート調査によって得た全国各地の事例の整理を行った。
著者
伊藤 昭
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 = Cognitive studies : bulletin of the Japanese Cognitive Science Society (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.77-87, 1999-03-01
被引用文献数
6

Recently, mindreading ability is the topic of intensive investigations, fired by the “Theory of Mind” research by Premack & Woodruff. Few researchers, however, tried to define “mindreading” algorithmically. We mindread other people everyday, and think we know what mindreading really is—e.g. to reproduce in ourselves the “thought” existing in other's mind. Unfortunately, this definition cannot be applied for machine systems. Even for human beings or animals we cannot examine the thought in other's mind directly, and there is no method to verify the coincidence. We propose a definition of “mindreading” independent of the inner representation (thought) of mindreaders and mindreads. Next, Multi-player Prisoner's Dilemma Game (MPD) is proposed as a task where mindreading is expected to be effective for the survival of the players. Computer simulation shows “(by our definition) mindreading programs” are actually acquired through evolution in the MPD society. Lastly the validity of our definition of mindreading, the implication of our definition, and condition for the emergence of mindreading are discussed.
著者
関東 裕美 細野 久美子 伊藤 正俊 石原 勝 中村 晃忠 小嶋 茂雄 鹿庭 正昭
出版者
Meeting of Osaka Dermatological Association
雑誌
皮膚 (ISSN:00181390)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.664-671, 1984

ゴム添加剤に接触アレルギーを認めた16才, 男子学生のズック靴皮膚炎とformaldehydeに接触アレルギーを認めた51才, 女子会社員の革靴皮膚炎についてそれぞれの臨床, パッチテスト成績, 原因製品の分析結果について報告し, 靴皮膚炎のアレルゲンについて若干の考察を加えた.
著者
伊藤 毅志 古郡廷治
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.93(1996-CE-041), pp.49-56, 1996-09-20

本稿では、自立的学習を支援する新しいCAIシステムのための基礎研究について説明する。このシステムは、間接指導と自己観察の二つの指導法を組み込んだシステムである。まず、間接指導と自己説明について説明し、実際の教育実践活動の結果をもとに、さらに考察していく。また、これまで提案してきた間接指導に基づいたCAIシステムについても説明し、自己観察をこのシステムに組み込んだ新しいシステムの全体像を紹介する。
著者
松田 陽介 清水 瞳子 森 万菜実 伊藤 進一郎
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会大会講演要旨集 日本菌学会第53回大会
巻号頁・発行日
pp.32, 2009 (Released:2009-10-30)

イチヤクソウ属植物は根に菌との共生体であるアーブトイド菌根を形成し,自らの光合成生産物に加え,根系に定着する菌根菌を通じて周囲の樹木から光合成産物を獲得すると示唆されている.イチヤクソウは日本の様々な森林生態系の林床に生育する常緑多年生草本であるが,上記のような栄養獲得様式に関する知見はない.そこで本研究では,イチヤクソウの栄養獲得様式を明らかにするための端緒として,異なる光環境下で生育する個体の菌根形成とその形成率の季節変化,定着する菌類を調べた.調査は,三重県津市のコナラ・クヌギ二次林で行った.2007年1月から11月にかけて,合計6回,イチヤクソウ3個体ずつを明所,暗所から採取した.採取個体の光環境は,各個体と林外の被陰されない場所における照度の比較にもとづき相対照度として算出した.各個体の根系は,基部,中央部,先端部の3つの部位に大別し,各部位から10~30枚の切片を作成してから,光学顕微鏡観察を行った.根の表皮細胞に貫入する菌根菌菌糸の侵入形態にもとづき6タイプ(コイル初期,コイル,分解初期,分解,コイルなし,デンプン)に大別し,その割合を測定した.上記調査のために採取した個体,さらにDNA解析用に採取した個体の菌根からDNA抽出をしてからITS領域のシークエンス解析を行った.得られたDNA塩基配列はBlast解析を行った.採取した全ての根で菌糸コイルが確認されたことから,イチヤクソウにおいてアーブトイド菌根の形成を明示した.明所,暗所における菌糸コイルの形成率は,それぞれ16.8%から46.2%,14.1%から58.1%と季節によって異なり,上層木により林冠が被覆される5月,7月の夏期において高くなる傾向を示した.菌糸コイルの形成割合は根の部位により異なり,根の先端部から基部にかけて減少する傾向にあった.根に定着する菌種として,現在までに,主としてベニタケ科が推定されている.以上より,イチヤクソウは林床の光環境が悪くなる条件下で菌根形成を,特に根の先端部で高頻度に行なうと考えられた.さらに,イチヤクソウに定着する菌根菌種はいずれも外生菌根菌種と分類学的に同一であるため,上層木のコナラ,クヌギに外生菌根を形成する菌と菌糸を介して繋がっている可能性がある.
著者
藤田 悠記 高橋 俊介 那須 章人 下井 岳 亀山 祐一 橋詰 良一 伊藤雅夫
出版者
東京農業大学
雑誌
東京農業大学農学集報 (ISSN:03759202)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.115-119, 2007-09

ウズラ胚体外培養法を応用し,卵殻を使わず人工容器でのニワトリ胚の発生能について検証した。ニワトリ胚は,白色レグホンを用い,孵卵器内で3日間培養した後,卵の内容物を100mlカップ内に空気透過性のあるテフロン膜を卵型に装着した人工容器に移し,ラップで封をした。再び孵卵器内で孵化までの18日間培養した。人工容器は空気の流通を完全に遮断したもの(Type 1),空気の流通を自由に行わせたもの(Type 2),さらに空気の流通量をある程度人工的に調節可能としたもの (Type 3) の以上3タイプを用いた。また,人工容器に移す際には卵殻粉末あるいは乳酸カルシウムを添加した。人工容器を用い培養した結果,孵化させるまでは至らなかったが,卵殻粉末の添加により孵化直前の20日目まで培養することに成功した。最も好成績であったもので培養16日目に76.0%,18日目に52.0%,20日目に12.0%の生存率が得られた。一方,対照として行った,二黄卵卵殻を代用卵殻に用いた場合は60%が孵化したが,人工容器を用いた場合と同様に培養初期(孵卵6日目)と後期(孵卵16日目)に生存率の低下が認められることから,この2つの時期がニワトリ胚の体外培養において重要な時期であると推察された。The developmental ability of chicken embryos in an artificial vessel without eggshell was investigated using the in vitro quail embryo culture method. After White Leghorn eggs were incubated in an incubator for 3 days, the egg content was transferred into an artificial vessel consisting of a 100-ml cup attached with an egg-shaped air-permeable Teflon membrane and sealed with wrap, followed by incubation in an incubator for 18 days until hatching. Three types of artificial vessels were used : Type 1 with complete blockage of air flow, Type 2 with air flow, and Type 3 with controllable air flow. Eggshell powder or calcium lactate was added when the egg content was transferred to a vessel. Although no hatching was obtained, the eggshell powder addition allowed the culture by day 20, immediately before hatching. In the group with the best outcomes, the viabilities on days 16, 18, and 20 of culture were 76.0%, 52.0%, and 12.0%, respectively. In contrast, in the control group using eggshell containing 2 yolks as surrogate eggshell, 60% of the eggs hatched, but the viability decreased at early (day 6) and late (day 16) time points, similar to the eggs cultured in the artificial vessel. These findings suggested that these 2 time points are important for in vitro culture of chicken embryos.
著者
伊藤 徳正
出版者
愛知学院大学
雑誌
地域分析 : 愛知学院大学経営研究所々報 (ISSN:02859084)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.25-41, 2007-03-31

1928年に,実験物理学者のパーシー・ブリッジマンは,『現代物理学の論理』を発表し,操作主義を提唱した。操作主義とは,「概念の正当なる定義は,そのものの特性によるのではなく,実際の操作によるのである」というものである。この後,心理学や社会学,哲学など様々な分野に操作主義が応用された。ベドフォードは『利益決定論』で,利益概念の本質を明らかにするための方法論として,利益概念に操作主義を適用した。操作的概念は,企業の「経営活動」に適用され,企業の利益創出活動から利益計算をする会計の枠組みを提唱した。バッターは,『資金会計論』の中で,操作主義を取り入れて会計理論上の用語を定義し,会計報告の新たな理論を提唱した。マテシッチの『会計と分析的方法』での理論展開には,スティーヴンスの心理学における操作主義的展開の影響が見られる。プリンスは『会計理論の拡大』で,操作的アプローチは会計理論の現存実体の精細化に妥当な方法であるが,現行の構造を社会会計,政府会計及び管理会計を包括する一般理論に変えるには妥当ではないと批判している。ここで見た会計理論は,どれも学際的アプローチの流れの中で操作主義を取り入れたものであり,操作主義を取り入れることによって,新たな会計理論の構築が可能になった。
著者
辻 啓子 伊藤 きよ子 西條 セツ
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.7, pp.622-630, 1979

背にヨークをつけ, ギャザリングする場合をとりあげ, ギャザー分量, 長さの変化にともなう外観効果のちがいを, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線の形状から検討した結果, 次のように要約することができる.<BR>1) 裾のひろがり寸法ならびにヘム曲線の形状は, 素材物性特にcover factor, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数, 伸長弾性率, 布重量の影響を受ける.すなわちcover factorの大きい, 曲げ剛性, せん断剛性, ドレープ係数の小さい素材は裾のひろがり寸法は小さく, ヘム曲線のノード数は多く, その形状は均一で美しいドレープを呈する.また伸長弾性率の小さい素材はふくらみのあるドレープのたれ下がりを生じない.<BR>2) ギャザー分量が増加すると, 裾のひろがり寸法, ヘム曲線のノード数は増加するが, 布重量の大きい素材はギャザー分量が2.25倍になると, 自重により裾のひろがり寸法は小さくなる.<BR>3) ドレーパリの長さの差によるヘム曲線の形状は, 45cmと55cmの間には大差はみられないが, 90cmではノード数は約70%減少し, ノードの振幅は前者の約1.5倍となり, 同一ギャザー分量でも長さが変化すると外観効果は異なる.また布重量の大きい素材は長さが大になると, 裾のひろがりは自重により小さくなる.
著者
鈴木 丈一郎 清水 伸宏 千 錫男 曽 振江 藤井 美弥 伊藤 嘉彦 関 規子 渡辺 孝章 新井 高 中村 治郎
出版者
特定非営利活動法人日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.929-938, 1992-12-28
被引用文献数
16 2

本研究は,代表的な電動歯ブラシ4種と手用歯ブラシ1種のプラーク除去効果とブラッシング圧について比較検討した。実験は,被験者に本学保存科医局員15名を用い,ブラッシングを行わせ,前後のプラークのスコアーを測定し,プラーク除去率を算出した。ブラッシング圧は渡辺のブラッシング圧測定装置を一部改良し測定した。また,術前術後のO'Learyらのプラークスコアーと為害作用などについてのアンケート調査を行い以下の結果を得た。(1)プラーク除去率は,各種歯ブラシ間に統計学的に有意差は認められなかった。(2)ブラッシング圧は,パワーハブラシ^[○!R]とINTERPLAK^[○!R],プロクトレギュラー^[○!R]とINTERPLAK^[○!R]間に,有意差が認められた(P<0.05)。(3)電動歯ブラシでも,隣接面のプラーク除去は不十分であった。(4)振動型の電動歯ブラシに比べ反転型のほうが歯肉に擦過傷を起こし易かった。