著者
佐藤 重紀
出版者
日本人類学会
雑誌
東京人類學會雜誌 (ISSN:18847641)
巻号頁・発行日
vol.5, no.45, pp.43-50, 1889-11-28 (Released:2010-06-28)
著者
松香 芳三 萩原 芳幸 玉置 勝司 竹内 久裕 藤澤 政紀 小野 高裕 築山 能大 永尾 寛 津賀 一弘 會田 英紀 近藤 尚知 笛木 賢治 塚崎 弘明 石橋 寛二 藤井 重壽 平井 敏博 佐々木 啓一 矢谷 博文 五十嵐 順正 佐藤 裕二 市川 哲雄 松村 英雄 山森 徹雄 窪木 拓男 馬場 一美 古谷野 潔
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.281-290, 2013 (Released:2013-11-06)
参考文献数
3
被引用文献数
2 1

目的:(社)日本補綴歯科学会は病態とその発現機序の把握に基づく適切な補綴歯科治療を国民に提供するために,補綴歯科治療における新たな病名システムを提案した.これは患者に生じている「障害」を病名の基本とし,この障害を引き起こしている「要因」を併記して病名システムとするものであり,「A(要因)によるB(障害)」を病名システムの基本的な表現法としている.本研究の目的は考案した方法に従って決定した補綴歯科治療における病名の信頼性と妥当性を検討することである.方法:模擬患者カルテを作成し,(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会で模範解答としての病名(以下,模範病名)を決定した.その後,合計50 名の評価者(日本補綴歯科学会専門医(以下,補綴歯科専門医)ならびに大学病院研修歯科医(以下,研修医))に診断をしてもらい,評価者間における病名の一致度(信頼性)ならびに(社)日本補綴歯科学会診療ガイドライン委員会による模範病名との一致度(妥当性)を検討した.結果:評価者間の一致度を検討するための算出したKrippendorff’s αは全体では0.378,補綴歯科専門医では0.370,研修医では0.401 であった.Krippendorff’s αは模範病名との一致度の高い上位10 名の評価者(補綴歯科専門医:3 名,研修医:7 名)では0.524,上位2 名の評価者(補綴歯科専門医:1 名,研修医:1 名)では0.648 と上昇した.日常的に頻繁に遭遇する病名に関しては模範病名との一致度が高かったが,日常的に遭遇しない病名は模範病名との一致度は低い状況であった.さらに,模範病名との一致度とアンケート回答時間や診療経験年数の関連性を検討したところ,相関関係はみられなかった.結論:全評価者間の一致度を指標とした本病名システムの信頼性は高くはなかったが,模範病名との一致度の高い評価者間では一致度が高かった.日常的に遭遇する補綴関連病名については模範病名との一致度が高かった.以上から(公社)日本補綴歯科学会の新しい病名システムは臨床上十分な信頼性と妥当性を有することが示唆された.
著者
豊崎 浩一郎 井関 貞文 李 俊尚 佐藤 元通 渡部 祐司 河内 寛治
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.1993-1997, 2000-08-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
17

5-FUは数多くの悪性腫瘍に対して使用されているが,その副作用として心毒性はあまり指摘されていない.今回われわれは5-FU投与中に狭心症発作を頻発した症例を経験したので報告する.症例は74歳女性,心臓疾患の既往はなく,冠動脈危険因子も無い.平成10年1月膵頭体部癌に対し膵全摘術を施行し,術後22日目より化学療法(FP療法5-FU500mg/day, CDDP 6mg/day)を開始した.投与3日目に胸痛出現し心電図上虚血性変化を認めた. 5-FU中止,酸素投与,亜硝酸薬とCa拮抗薬の投与で消失した.自験例を含む報告例33例の集計では,冠動脈疾患の既往は9例,発作時に心電図上変化を認めなかった症例は11例,心原性酵素の上昇は7例に認め,投与総量と発作の相関関係は否定的であった.また,心停止も3例(うち1例死亡)も報告されており,心毒性を十分念頭においた投与の必要性が示唆された.
著者
武田祐一 日浦慎作 佐藤宏介
雑誌
画像の認識・理解シンポジウム(MIRU2011)論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.1026-1033, 2011-07-20

レンズの開口形状を符号化することで,逆演算によるぼけ除去を安定化する方法が提案されている.しか し,ぼけの点拡がり関数 (PSF) は物体までの奥行きにより変化するため,ぼけ除去を適切に行うためには被写体まで の奥行きを求める必要がある.そこで本研究では,ステレオカメラのレンズ開口部を符号化し,得られた画像から被 写界深度を拡張する手法を提案する.本研究ではぼけ除去に適した開口形状が奥行き推定の安定性向上にも有効であ ることを示す.また,これにより得た奥行きマップから PSF を求めることで,撮影画像からぼけを取り除いた被写界 深度拡張画像を求めることが出来ること,さらにこの被写界深度拡張画像と奥行きマップから,任意に設定した合焦 距離の前後をぼかした画像を生成するリフォーカシングが可能であることを示す.
著者
江口 晴輝 平野 敏行 佐藤 文俊
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.769-773, 2019-07-01 (Released:2019-07-31)
参考文献数
21

本研究では複雑なタンパク質カノニカル分子軌道を雲状表示により効果的に可視化する方法を提案した.棄却法による軌道の値に応じた密度の点描を行い,タンパク質の巨大分子軌道を雲状に表現することに成功した.また擬等値面表示を開発し,また点座標の値に応じた配色を行うことで折り重なる等値面の内部構造を可視化した.本方法では表示する分子軌道の値に幅を持たせることが可能であるため,軌道の分布を情報の抜け落ちが少ない状態で可視化することができ,タンパク質の複雑な軌道の分析に適していると考えられる.
著者
佐藤 駿 永田 龍次 福間 直希 島田 謙一郎 田宮 大雅 中山 保典 韓 圭鎬 福島 道広
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.81-91, 2020 (Released:2020-06-18)
参考文献数
38
被引用文献数
1

大麦品種BARLEYmax (BM) は一般品種の大麦より食物繊維やレジスタントスターチを豊富に含む。本研究では一般大麦品種であるハインドマーシュならびに対照区であるセルロースと比較してBMのin vitroにおける腸内発酵特性を検討した。実験1では2種の大麦を同等に使用し, 実験2ではBMに難消化性画分が多く含まれることを考慮して検討した。大麦試料を消化酵素により加水分解してその残渣物をin vitro培養槽に供試し, 48時間の培養試験を行った。実験1において, BM添加区はハインドマーシュ添加区より培養後期での高い短鎖脂肪酸産生を示した。実験2ではそれに加えて, BM添加区は培養期間を通して短鎖脂肪酸産生の増加およびアンモニア態窒素の低下を示した。以上の結果から, BMは短鎖脂肪酸を持続的に産生し, さらにその多量な難消化性成分により, 有効な腸内発酵特性を示す可能性が示唆された。
著者
梶川 祥世 井上 純子 佐藤 久美子 兼築 清恵 高岡 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.291, pp.19-24, 2005-09-16

2曲の歌(「ゆりかごの歌」, 「ぞうさん」)について, 4-13ヶ月児の母親が乳児に対して歌いかけた場合と乳児不在で歌った場合とで, 音響的特徴の比較を行った.テンポについては, 対乳児のほうが乳児不在よりもテンポが遅くなる傾向が全般にみられた.母親による曲の印象評価においても, テンポは判断の主要な要素であり, 遅いテンポを乳児が好むと考える母親は、他の母親よりも遅いテンポで歌う傾向が「ぞうさん」にみられた。基本周波数平均値については, 対乳児と乳児不在での変化には個人差があり, 対乳児歌唱音声で一様に高くなるとする従来の見解は支持されなかった.乳児に対する歌唱音声では, テンポは個人、曲によらず一定の傾向がみられる要素であり, 周波数の高さは個人や曲によってばらつきがあると考えられる.
著者
坂 真智子 飯島 和昭 西田 真由美 狛 由紀子 長谷川 直美 佐藤 清 加藤 保博
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.141-149, 2008-06-30 (Released:2008-07-17)
参考文献数
20
被引用文献数
14 13

米の加工および調理による計11種の農薬の残留濃度変化に伴う調理加工品への移行率(玄米に残留する農薬量に対する生成試料中の残留農薬量の比率,%)について,プレハーベスト処理試料(Pre, 9薬剤)とポストハーベスト処理試料(Post, 4薬剤)を調製して調査した.また,玄米に残留する農薬の濃度に対する生成試料中の残留農薬濃度の比(以下,本報告では加工係数と称する)も求めた.Preの結果は以下のとおりであった.精米工程において,玄米に残留していた農薬のうち40~106%が糠とともに除去され,白米に残っていたのは10~65%の範囲であった.白米の加工係数は0.11~0.73を示した.これらの数値は,薬剤間の差が大きかった.加水分解性,水溶解性,蒸気圧,log Powなど各農薬の物理化学的性状の一要因と移行率との間に相関は認められなかった.調理加工における農薬の残留濃度変化を調査することは,基準値設定に役立つばかりでなく,食品における農薬の残留実態を認識する上で重要である.
著者
鈴木 基広 永野 柾巨 泰江 輝雄 福島 明 佐藤 功一 小勝 薫 三浦 妙太
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.1103-1106, 1985-09-25

坐骨神経に発生した巨大な孤立性神経鞘腫の一例を経験したので報告した.症例は48歳男性.約10年前,左大腿後面に無自覚性の小結節を生じ,漸次増大した.来院時,腫瘤は24cm×25cm,弾性硬で圧痛があった.術前検査により悪性新生物を考えて手術を行った.腫瘤は大腿二頭筋の深部に存在し,被膜に包まれ,坐骨神経本幹に連続していた.大きさは19cm×13cm×12cm,重さ1,852gと巨大な腫瘍であった.割面は充実性で,肉眼的には黄白色で一部に出血巣が認められた.病理組織はAntoni A型とAntoni B型の混合型の神経鞘腫であった.坐骨神経に発生する腫瘍には悪性のものが多く,神経鞘腫で,本症例のごとく巨大なものは,今日まで報告がなされていない.症例は術後5年間の経過観察をするも,再発の徴候なく,元気に社会生活を送っている.
著者
下田 義雄 佐藤 秀隆
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.119, no.8-9, pp.1004-1009, 1999-08-01 (Released:2008-12-19)
参考文献数
12

Reverse conducting thyristors are analyzed using a two-dimensional simulator to investigate the effects of substrate types, P-type or N-type, on transient characteristics. The ramp currents with four kinds of rise-time are applied to the thyristors. The thyristor with a P-type substrate shows faster turn-on time and lower clamping-voltage change than that of an N-substrate for the applied ramp currents. The excellent transient response to the P-type substrate thyristor is caused by the accelerated carrier, which results from the high electric field appearing in the P-base region.
著者
石神 暁郎 佐藤 智 中村 和正
出版者
公益社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業農村工学会論文集 (ISSN:18822789)
巻号頁・発行日
vol.83, no.3, pp.I_49-I_61, 2015 (Released:2015-06-05)
参考文献数
25

積雪寒冷地におけるコンクリート開水路では, 近年, 凍害劣化により低下した性能の回復・向上を目的とした種々の表面保護工法の開発・適用が進められている.凍害劣化を対象とした表面保護工法は, その優れた遮水性により新たな水分の侵入を抑止・抑制し, コンクリートにおける凍結融解の作用を抑制しようとするものであるが, その性能を持続的に発揮させるためには, コンクリートに対して十分な付着性を有していることが求められる.本研究では, 新たに提案した表面保護工法の付着耐久性を評価する凍結融解試験方法を用いて, コンクリート開水路に適用されている各種表面保護工法の評価を行った.その結果, 有機系および無機系の表面被覆工法において凍結融解の作用に起因する付着性の低下が確認されること, また, 保護材料の特性の違いによりその低下の程度が異なることが分かった.