著者
倉田 佳奈 高橋 由佳 岩崎 后穂 朴 京子 小山 慎一 日比野 治雄 山下 純
出版者
一般社団法人日本医薬品情報学会
雑誌
医薬品情報学 (ISSN:13451464)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.223-234, 2016-02-28 (Released:2017-03-17)
参考文献数
9

Objective: Instructions contained in over-the-counter medicine package inserts can be hard to read because of the limited printing space.  Pictograms are one means of helping users to understand important information.  However, few pictogram systems have been reliably and validly evaluated.  Therefore, a new method was developed to improve the clarity of each illustration and the legitimacy as a pictogram for conveying information important.Methods: Four creators developed 69 illustrations, each of which expressed one of 24 instructions in the package insert of an H2 blocker.  In a survey, participants (449 university undergraduate and graduate students and 103 pharmacy users) were asked to describe the possible meaning of each illustration and to provide their personal suggestions for improvement.  To evaluate comprehension of information, each instruction was broken into two or three different parts.  Comprehension level was calculated by: (number of people who answered correctly) × 100 / (total number of respondents).  Existing pictograms were included to compare comprehension levels for the same instructions.Results: Using 67% as the minimum standard for comprehension, we classified each illustration into one of three categories: “no need for improvement,” “need for partial improvement,” and “need for total improvement.”  The students and pharmacy users tended to accurately interpret the possible meanings of illustrations that were familiar to them.Conclusion: Breaking one instruction of the package insert into a few important pieces of information was useful for determining the level of improvement needed for each illustration.  Evaluating how well each illustration conveys important information in the instructions through two steps was also beneficial, which are to improve the illustration’s clarity with students and its legitimacy among pharmacy users for fulfilling the intended functions of a pictogram.
著者
倉田 令二朗
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.50-69, 1983-01-31 (Released:2008-12-25)
参考文献数
57
著者
足立 勝 中林 健一 東 理恵 倉田 裕文 高橋 芳弘 下川 敬之
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.68, no.6, pp.1139-1145, 1999-11-15
被引用文献数
4 7

暗所下においてエチレン処理したカイワレダイコン(Raphanus sativus L.)子葉の脱緑機構を明らかにするために, クロロフィルαの分解を子葉のタンパク質を用いて検討した.粗酵素はエチレンにより脱緑が誘導されたカイワレダイコン子葉から調製した.クロロフィルα分解酵素は, H_2O_2-2, 4-ジクロロフェノール/pクマリン酸依存であった.クロロフィルα分解反応の最初の分解産物はHPLCとHPTLC分析により分析された.その分解産物が標準C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαのRf値/リテンションタイムと同じことよりC-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαのRf値/リテンションタイムと同じことよりC-13^2-ヒドロキシルークロロフィルαと同定された.C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルα生成反応はアスコルビン酸(2mM)そしてKCN(2mM)の添加により完全に阻害された.しかし, 嫌気性条件下では阻害されなかった.つまり, C-13^2-ヒドロキシルークロロフィルα生成酵素は, H_2O_2を利用した1原子酸素添加反応を触媒するペルオキシゲナーゼまたは, ペルオキシゲナーゼ作用を持つペルオキシダーゼの一種であると考えられる.さらに, 三次元蛍光分光解析により無色の蛍光クロロフィル代謝産物(FCC : Ex 350 nm/Em 455 nm)がクロロフィルαの分解につれて生成されることが明らかとなった.以上の結果よりクロロフィルαはカイワレダイコン子葉より調製したタンパク質により, 以下の反応で分解されることが示唆された.Chl α→C-13^2-HO Chl α→→colorless Rs-FCC(無色の蛍光クロロフィル代謝酸化開環産物).
著者
倉田 和夫 島森 功
出版者
日本図学会
雑誌
図学研究 (ISSN:03875512)
巻号頁・発行日
vol.40, no.Supplement2, pp.5-10, 2006 (Released:2010-08-25)
参考文献数
1

本稿は、CG、Webデザイン、映像編集などコンピュータを使うデジタルデザイン分野において共通するスキルとしてプログラミング能力が要求されるようになってきていることから、情報系の短期大学でデザインを専攻する学生へのプログラミング入門教育の新しい試みとしてCGソフトPOV-Rayを使ってプログラミングの思考法を理解させる教育事例を報告する。
著者
倉田 良樹 西野 史子 宣 元錫 津崎 克彦
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

グローバル経済化による市場の不確実性に直面している現代の日本企業は、業務請負型間接雇用の導入によって雇用関係の市場化を実現しようとしている。業務請負型間接雇用は、いまや日本の労働市場において一定のセグメントとして定着している。業務請負型間接雇用で働く労働者に対しては、企業内労働組織において他のタイプの労働者と比べて特別に異なる人的管理の手法が適用されているわけではない。その生活環境は正社員に比べて顕著に劣位にあり、貧困の罠に陥るリスクに直面している。
著者
町野 英弥 肥田 典子 原田 努 柴田 佳太 三邉 武彦 龍 家圭 水上 拓也 山崎 太義 諸星 北人 村山 信浩 竹ノ下 祥子 内田 直樹 倉田 なおみ
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.599-608, 2021-11-10 (Released:2022-11-10)
参考文献数
15
被引用文献数
1

Patients with reduced swallowing function have difficulty taking tablets in their original form. In such cases, tablets are crushed (crushing method) and administered through feeding tubes, but this practice may affect efficacy. A simple suspension method (SSM) has been widely used to address issues of administering crushed tablets through feeding tubes. Most of all angiotensin-converting enzyme (ACE) inhibitors are ester prodrugs. When they are suspended with magnesium oxide, ester prodrugs are hydrolyzed, and the active metabolite increases before absorption. In this study, we investigated the effects of SSM and crushing methods on the pharmacokinetics of the ACE inhibitor using temocapril and magnesium oxide. A human clinical trial was conducted to compare the pharmacokinetics of temocapril and magnesium oxide in three groups in six healthy adult men (period 1, tablet group; period 2, SSM group; and period 3, crushing-and-mixed group). The pharmacokinetics of temocaprilat, which is the active metabolite, were examined. The AUC0-24 and Cmax of the SSM group were 89.3% and 86.1% compared with those of the tablet group, whereas those of the crushing-and-mixed group decreased to 73.0% and 78.9%, respectively. In the crushing-and-mixed group, the concentration of temocapril decreased during crushing and long-term storage. Findings in the present study suggest that the crushing method may decrease in AUC0-24 and Cmax and that the expected drug effect may not be achieved. For ester prodrugs, the use of SSM might be considered rather than the crushing method.
著者
杉本 卓司 村上 仁士 島田 富美男 上月 康則 倉田 健悟 志方 建仁
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.306-310, 2002-10-10 (Released:2010-03-17)
参考文献数
7

2050年までに80%の確率で起こるとされるM8.4級の南海地震津波に対し, 防災施設の新設は困難との立場から, 既存の水門や陸閘の津波浸水防止効果を高知県のU町を対象とした津波数値計算により検討した. その結果, これらの門扉が津波到達までに閉門できれば浸水範囲の低減や津波浸水開始時間を遅らせる効果があることが証明された. 一方, 多くの集落で門扉操作者の安全が確保できない場合があり, 操作を含めた門扉の管理・運用方法の改善が必要との結果が得られ, さらにこれらの門扉を有効に活用した具体的な防災対策について提示した.
著者
土屋 房江 倉田 美恵 辻 祥子 奥山 清美 塩田 芳之
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.145-149, 1981-02-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
4

1) 岡山県ではこんにゃく業者の8割弱, 広島県では7割強が地域食品認証制度に加入しているが, その製品すべてに認証マークをつけているわけではない. 製造年月日は購入したこんにゃくの35.4%しか表示されておらず, 製造業者名その他まったく表示のないものが65点中2 点あり改善の必要があると思われる.2) 価格は100g当たり17.7~54.7円, 平均27.4円で同じ製品が商店により65円および100円で売られていた例があった.3) 板こんにゃくでは長方形および正方形があり, 玉こんにゃくは形, 大きさがさまざまで, 1袋中のこんにゃく重量は 201~250gのものが最も多かったが表示重量より少ないものが7割強もあった. 注入液は 4~350mlで大部分ヒートシールされていたが, 上部を結んだもの, 輪ゴム止めのものもあった.4) 水分97~98%, 灰分0.2~0.3%, カルシウム60~70mg%, pH10.8~11.2の範囲のこんにゃくが最も多かった.5) 物性は製造業者により, また, 部位によっても異なるものがあり, 原料や製法の違い, こんにゃく糊の調製の仕方, 凝固剤の加え方等の違いによるものと思われる.6) 10%食塩水中で3時間加熱することにより, 水分は平均9.0%減少, pH は平均約1.6低下, カルシウム含量は平均約1/2に減少した. 硬さ, 破断力は増したが部位によるばらつきが大となった. また試食の結果, 物性値の中間のものが好まれた.
著者
須長 史生 小倉 浩 堀川 浩之 倉田 知光 正木 啓子
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.530-545, 2018-10-20 (Released:2018-03-13)
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究の目的は18歳から20代前半の男女の,セクシュアル・マイノリティに対する意識や態度を明らかにすることである.目的を達成するために,首都圏の医療系のA大学の一年生439名(男性137名,女性300名,その他2名)に対してアンケート調査を行った.本調査はその性質上,プライバシーの確保と回収率の向上が課題となる.そこで,今回はその双方への効果を期待して,手段としてインターネットを活用することとした.学生はスマートフォンもしくはタブレット端末を用いてアンケートに回答した(回収率76.9%).質問紙の作成およびデータの分析では先行研究として釜野さおりらが行った「性的マイノリティについての全国調査(2016年)」の報告会資料を参考にし,その比較において若者,特に今回は18歳から20代前半まで大学生の,性的少数者に対する意識や行動の実情の把握を試みた.調査の結果,調査対象者の持つセクシュアル・マイノリティに関する客観的知識は「全国調査」が明らかにした一般的な傾向に比べてより正確であることが分かった.また,セクシュアル・マイノリティに対する意識や態度も差別的な内容を含む項目では,より抑制しようとする傾向を示した.これらのことは本調査の対象者が「全国調査」に比べて高学歴かつ医療系という独自性を有していることが関係している可能性がある.それゆえこの結果は社会の全体像をそのまま映し出したものとは言えないが,医療に関する知識がより広範に普及するであろう将来の社会像の一端を予見させるものとしての価値は有しているといえよう.なお,本研究は3か年に渡って毎年同大学の1年生に対する調査が予定されており,その1年目の中間報告に位置づけられる.
著者
高木 信二 倉田 岳人 郡山 知樹 塩田 さやか 鈴木 雅之 玉森 聡 俵 直弘 中鹿 亘 福田 隆 増村 亮 森勢 将雅 山岸 順一 山本 克彦
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2018-SLP-120, no.14, pp.1-9, 2018-02-13

2017 年 8 月 20 日から 8 月 24 日にかけ,ストックホルム ・ スウェーデンで Interspeech 2017 が開催された.Interspeech は音声言語情報処理の分野におけるトップカンファレンスと位置付けられており,今後の本分野の動向に大きく影響を与えている.本稿では,本会議における研究動向,注目すべき発表について報告する.
著者
倉田 敬子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.63, no.9, pp.352-357, 2013-09-01 (Released:2017-04-18)
被引用文献数
1

e-Scienceを厳密に定義することなく,検討する視点として1)研究プロセスと2)基盤を,指向として1)技術的と2)社会的を定めた。当初から,研究を支援する基盤という方向からの議論が存在した。研究プロセスとしてのe-Scienceの構成要素として,1)共同性として「共同研究」と「オープンサイエンス」を,2)データとして「データ駆動科学」と「データ共有」を挙げた。オープンサイエンスとデータ共有が最近は注目されてきていることを示した。現在のところ,研究者はデータ共有の意義は認めながらも消極的であることを述べた。
著者
倉田 淳之助
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.247-257, 1943-11-25
著者
河端 瑞貴 岩田 央 江崎 亮介 倉田 陽平 奈良 温 濱田 由紀 山崎 裕太郎
出版者
Geographic Information Systems Association
雑誌
GIS-理論と応用 (ISSN:13405381)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.179-185, 2006-12-31 (Released:2009-05-29)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

There is growing interest in developing Geographic Information Science (GlScience) curricula both in Japan and abroad. In this paper we examined GIScience education systems at 14 universities in North America for the 2005-2006 academic year. The GlScience education systems were more developed in North America than in Japan. Most of the 14 universities offer GlScience-related curricula, and several provide GlScience-related degrees or certificates. Seven universities offer GIS certificate programs, and five of those feature interdepartmental curricula, with classes from the geography and information science departments. The observations from this investigation are helpful in developing GIScience curricula in Japan.
著者
上田 京子 塚谷 忠之 村山 加奈子 倉田 有希江 竹田 絵理 大塚 崇文 高井 美佳 宮崎 義之 立花 宏文 山田 耕路
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.242-249, 2015-05-15 (Released:2015-06-30)
参考文献数
22
被引用文献数
2 2

本研究ではブロッコリー全草を6つの部位に分け,各部位の栄養成分および細胞機能への影響を明らかにすることを目的として,ビタミンC,S-メチルメチオニン,総ポリフェノール,乳がん細胞増殖抑制および免疫調節機能について,ブロッコリーの各部位の比較検討を行った.花蕾 : ビタミンC並びにS-メチルメチオニンを多く含有し,ヒスタミン放出抑制能が高かった.茎,主軸下部 : 可食部以外である茎,主軸下部は,ビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノールはほぼ同等量含まれていた.また,花蕾と比較すると抗体産生増強能を有していた.葉軸 : 茎,主軸下部と同等のビタミンC,S-メチルメチオニン,ポリフェノールを含んでいた.ヒスタミン放出抑制,IgA産生の増強,IgE産生低下の傾向を示した.葉 : ビタミンCは花蕾の18%,S-メチルメチオニンは花蕾の29%であったが,ポリフェノール量は花蕾の3.1倍含んでおり,ヒスタミン放出抑制,ロイコトリエン放出抑制,IgE産生抑制の傾向が見られ,花蕾と比較すると抗アレルギー素材としての特徴を有していた.根 : ビタミンCは花蕾の12%,S-メチルメチオニンは花蕾の25%,ポリフェノールは花蕾の83%含まれており,特にMCF-7のがん細胞増殖抑制能を有していた.以上のように,ブロッコリーの部位別に栄養,機能が分布していることを明らかにした.その他の部位は可食部である花蕾と栄養·機能の特徴が異なっており,これまでに利用されてきた部位には存在しない生理活性物質が未利用部位に存在する可能性がある.