著者
仲西 康顕 面川 庄平 河村 健二 清水 隆昌 倉田 慎平 田中 康仁
出版者
中部日本整形外科災害外科学会
雑誌
中部日本整形外科災害外科学会雑誌 (ISSN:00089443)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.1-9, 2021

<p>肩や上腕部での筋肉注射による局所の運動器の合併症として,腋窩神経や橈骨神経の障害が報告されている.さらに筋肉注射としてワクチンが従来投与されてきた海外では,三角筋下滑液包内への不適切な注入によると考えられるSIRVA(Shoulder Injury Related to Vaccine Administration)が2010年頃より問題となっている.新型コロナワクチンの接種のため筋肉注射の機会が増えるに従い,これらの問題が国内でも増加することが危惧される.不適切な部位への投与を避けるために理解すべき解剖構造と,我々が適切と考える三角筋内への筋肉注射部位について述べる.</p>
著者
天野 学 比知屋 寛之 安 智美 清原 義史 座間味 義人 瀬戸 衛 井上 徹雄 田中 一穂 倉田 なおみ 駒田 富佐夫
出版者
日本社会薬学会
雑誌
社会薬学 (ISSN:09110585)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.43-47, 2013-12-10 (Released:2015-06-26)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

In cancer chemotherapy, it is very important to take into account the patient’s background. In recent years, a simple suspension method has attracted increased attention as a method that prevents changes in the stability and safety of various drugs. However, of 135 oral anticancer drugs, only 28 have been examined using this method, as of April 2013. In this study, we carefully investigated whether 53 oral anticancer drugs could be adapted to the simple suspension method, except for the 28 drugs that had already been previously reported. The results showed that most of these oral anticancer drugs could be adapted to the simple suspension method. Of seven drugs that were not adapted, six were generic drugs. In addition, it was clear that the evaluation of bicalutamide tablets was significantly different from our expected results. In conclusion, we were able to qualitatively assess all 53 oral anticancer drugs. This is equivalent to half of 107 untested drugs. These results provide useful information to cancer patients using oral anticancer drugs prepared using the simple suspension method.
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
商学討究 (ISSN:04748638)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.1-18, 1996-03

論説
著者
倉田 是
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.83(2002-ITS-010), pp.29-36, 2002-09-03

最近,生鮮や冷凍の食料品などを定期的に配達する企業が増加している.多くの配達箇所は住宅街にあり,そのアクセス道路の道幅は狭い場合が多く,配達車両U ターンができるほどの空き地がない.本報告では,地図データを使って.U ターンを原則として禁止する配達経路最適化問題のアルゴリズムを説明し,シミュレーションでその合理性を実証した.同時に配送計画や巡回セールスマン問題で扱われている配達箇所を交換する手法のアルゴリズムを考え,コンピュータでシミュレーションを行ったが,U ターン禁止条件によると思われる原因で,期待通りの成果がえられなかった.なお,この手法ではさらにアルゴリズムの工夫が必要である.
著者
池田 浩二 中野 隆之 米元 俊一 藤井 信 侯 徳興 吉元 誠 倉田 理恵 高峯 和則 菅沼 俊彦
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.107, no.11, pp.875-881, 2012 (Released:2017-12-15)
参考文献数
27

「芋焼酎粕飲料(新飲料)」の生体防御能亢進効果に関する試験を行った。新飲料のガン抑制能試験では,サルコーマを接種したマウスに新飲料区の摂取によって腫瘍の重量増加が抑制されており,両者間は5%水準の有意差であり,ガン細胞増殖抑制効果が認められた。このときの脾臓のNK活性はコントロール区に比べて高い値を示し,この両者間では0.1%水準で有意な差が認められ,非常に強いNK細胞活性を示した。新飲料の摂取によって生体防御能が高く維持され,また,新飲料に含まれるポリフェノールの抗酸化作用によっても腫瘍の増殖が抑制されたと考えられた。
著者
倉田 将希 高道 慎之介 佐伯 高明 荒川 陸 齋藤 佑樹 樋口 啓太 猿渡 洋
雑誌
研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:21888663)
巻号頁・発行日
vol.2021-SLP-136, no.31, pp.1-6, 2021-02-24

本稿では,音声変換ユーザに目標話者のキャラクタ性を獲得して発話させるためのシステムを提案する.深層学習に基づくリアルタイム音声変換は,人間の発声器官の物理制約を超えて,ユーザの音声から所望のキャタクタ性を持つ音声への高精度な変換を可能にしつつある.しかしながら,音声のパラ言語情報(抑揚・強勢など)の変換は未だ困難であり,ユーザの音声のパラ言語情報が変換音声に直接的に反映されてしまう.また,通常の発話において,人間は自己聴取音の聴取との相互作用により自らの言語情報・パラ言語情報を制御するが,リアルタイム音声変換を用いた発話において,そのような相互作用をもたらす機構は存在しない.そこで本稿では,変換音声をユーザにリアルタイムにフィードバックする自己聴取音制御システムにより,変換音声に所望のキャラクタ性を付与するようユーザを発話変容させるシステムを提案する.実験的評価では,一人称視点(音声変換ユーザ視点)と三人称視点においてシステムおよび変換音声を評価し,(1) 演技経験の少ないユーザに対してシステムの有用性が高いこと,(2) F0 を目標キャラクタに近づけるだけで十分な発話変容効果がみられることを示す.
著者
山添 淳一 衛藤 希 尾崎 礼奈 倉田 理沙 湯川 綾美 祐田 明香 稲井 裕子 和田 尚久
出版者
一般社団法人 日本老年歯科医学会
雑誌
老年歯科医学 (ISSN:09143866)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.218-225, 2020-12-31 (Released:2021-01-28)
参考文献数
20

高齢者のなかには自身の疾患に対し病識が浅く,問診時に重大な疾患を申告しない場合がある。安全に歯科医療を提供するには患者情報を詳細に収集し,リスクに配慮しなければならない。臨床研修歯科医師の医療面接時には肥大型心筋症と診断されていたことを申告されなかったが,歯科治療前に肥大型心筋症を発見し,リスクに配慮した歯科治療を行った症例を報告する。 患者は73歳の女性。近在の歯科医院より全顎的治療のため紹介された。長年,保存治療および固定性補綴治療を行い,メインテナンスを行ってきたが,義歯による治療が必要となり,大学病院歯科を紹介受診した。既往歴に肥大型心筋症があったが医療面接時には申告されず,高血圧症,脂質異常症のみ申告された。申告のあった既往は経過良好とのことであった。局所麻酔下での治療前に簡易モニタリングでバイタルサインと心電図を測定したところ,循環動態の異常が疑われた。処置を中止し,通院中の内科に対診したところ,肥大型心筋症が判明し,その後は当院循環器内科と連携し,観血的治療を含む包括的歯科治療を行った。 本症例では歯科治療前に全身状態をモニタリングすることで肥大型心筋症であることを認識し,リスクに配慮した歯科医療を提供した。重篤な合併症の予防だけでなく,患者と良好な信頼関係を構築し,義歯製作までの歯科治療が奏功したと考えられた。教育病院の老年歯科医療ではモニタリングによる全身状態情報の把握を徹底する重要性を再確認した。
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
商学討究 (ISSN:04748638)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.1-36, 2006-03
著者
岩本 哲也 倉田 陽介 阿部 博
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.33-40, 2020-11-26

高速大容量通信システムにおける品質指標の 1 つとして,ネットワーク遅延を計測することは重要である.これまでに Round-Trip Time を用いた単純な測定手法や専用の遅延測定プロトコルを用いた測定手法が提案されているが,これらは正確な片方向遅延を測定するという観点で技術面やコスト面で課題を抱えている.本研究では安価な簡易 GPS モジュールを用いた測定システムと,NTP プロトコルを利用したネットワークの遅延測定手法を提案する.高価な専用機器を用いずに汎用ネットワークにおける片方向遅延を実測することで,ネットワーク測定手法としての有効性を確認・評価する.
著者
倉田 稔
出版者
小樽商科大学
雑誌
小樽商科大学人文研究 (ISSN:0482458X)
巻号頁・発行日
vol.89, pp.51-87, 1995-03
著者
根本 彰 影浦 峡 青柳 英治 海野 敏 小田 光宏 河西 由美子 岸田 和明 倉田 敬子 古賀 崇 鈴木 崇史 竹内 比呂也 谷口 祥一 研谷 紀夫 中村 百合子 野末 俊比古 松本 直樹 三浦 太郎 三輪 眞木子 芳鐘 冬樹 吉田 右子 今井 福司 河村 俊太郎 浅石 卓真 常川 真央 南 亮一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

5年間にわたる本プロジェクト(通称LIPER3)では、過去2回のLIPER研究で抽出した図書館情報学教育の問題構造に変化を与えるために次の実践研究を行った。第一に、図書館情報学教育の教育内容を見直すために、新しい標準的な教科書シリーズを執筆し刊行した。第二に、この標準的な教育内容に沿って各教育機関がどのような教育成果を上げているかを自己評価できるように、図書館情報学検定試験を4年間にわたり実施した。第三に、外国の図書館情報学教育の状況を把握し関係者と交流するために、アメリカの標準的教科書を翻訳・刊行し、国際学会で日本の図書館情報学教育について発表し、欧米の教育機関での聞き取り調査を実施した。
著者
倉田 徹
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、「一国二制度」方式で統治されている香港が、中国の政治・社会の変容に対してどのような影響を与えているかを分析した。当初、香港のキリスト教団体を中心に、中国大陸および香港での調査を行い、香港の市民社会が中国の変容に対して果たしている役割について、具体的な事例研究を行うことができた。研究期間中の2014年には、中国政府が提案した民主化案に反対する学生・市民によって、香港で「雨傘運動」と呼ばれる大規模民主化運動が発生し、この運動をめぐる政治動向の分析に焦点を当て、関係者へのインタビューなどを行った。研究成果はすでに書籍や論文の形式で多数発表されている。
著者
宮﨑 義之 倉田 有希江 古賀 裕章 山口 智 立花 宏文 山田 耕路
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.63-69, 2016-02-15 (Released:2016-03-29)
参考文献数
34
被引用文献数
1 1

本研究では,食酢の体調調節機能の解明を目的として,各種果実酢のヒスタミン放出抑制活性について検討した.まず,山ブドウ,ハスカップ,ブルーベリー,ザクロを原料とする4種類の果実酢がラット好塩基球様白血病細胞株RBL-2H3のヒスタミン放出に及ぼす影響を検討したところ,各果実酢がヒスタミン放出抑制活性を有することが明らかとなり,特にザクロ酢で極めて強い活性が認められた.そこで,Diaion HP20を用いてザクロ酢中の生理活性成分のクロマト分離を試みた結果,50% EtOH溶出画分に強いヒスタミン放出抑制活性が認められた.さらに,本50% EtOH溶出画分を液-液抽出によって分画し,ザクロ酢には水溶性の異なる複数のヒスタミン放出抑制成分が存在することを明らかにした.また,各画分のヒスタミン放出抑制活性がPVPPで処理することによってほぼ完全に消失したことから,ポリフェノール化合物が主要な活性成分であることが示唆された.これらの結果から,ザクロ酢にはヒスタミン放出抑制に寄与する複数のポリフェノール成分が存在し,他の食酢と比較して強い抗アレルギー作用を発揮する可能性があることが示唆された.
著者
倉田 実 川平 敏文 入口 敦志 岡田 貴憲 高見 純 邱 春泉 木越 俊介 神作 研一 西村 慎太郎 恋田 知子
出版者
人間文化研究機構国文学研究資料館
雑誌
国文研ニューズ = NIJL News (ISSN:18831931)
巻号頁・発行日
no.55, pp.1-16, 2019-06-24

●メッセージ牛はどこに連れていかれたか――『枕草子』から――●エッセイ足で稼ぐということ――伊藤栄治資料をめぐって――●トピックス・ぷらっとこくぶんけん――多摩学術文化プラットフォーム――・企画展示「本のかたち 本のこころ」・展示室特設コーナーの利用について・ないじぇるリポート――AIR・川上弘美さんとのWSから――・バチカン図書館所蔵マレガ文書から広がる国際的協働と日本近世文書の国際的活用・絵巻の旅――日本古典籍セミナー――・2019ホノルル国際共同研究会と日本古典籍セミナーの開催・TEXT AND TEXTUALITY IN JAPANESE COURT POETRY――AAS 2019 デンバー 研究発表――・国文学研究資料館基幹研究「アーカイブスと地域持続に関する研究」・シンポジウム「松代藩・真田家の歴史とアーカイブズⅢ」・第16回日本古典籍講習会(平成30年度)・〈新収〉臼田甚五郎旧蔵資料の紹介・閲覧室だより・総合研究大学院大学日本文化研究専攻の近況●表紙絵資料紹介『小易(こやす)の本地』
著者
佐々木 健 北村 美穂 倉田 啓一 渡邊 克巳
出版者
人工知能学会
雑誌
2019年度 人工知能学会全国大会(第33回)
巻号頁・発行日
2019-04-08

今日,情報システムには少なからずユーザとの音声対話機能が実装化されている.音声エージェントに対するユーザの愛着は,情報システムの利用を求める際に重要な役割を果たすと考えられる.本研究では,会話の丁寧さに着目し,丁寧さの異なる数種類の呼びかけ語が音声エージェントへの愛着形成にどのような影響をもたらすか検討した.実験参加者は,バーチャル運転システムを通して,丁寧な呼びかけ語 (『すみません』)と丁寧でない呼びかけ語 (『あのー』)を話す音声エージェントと会話し,それぞれのエージェントに対する印象を評価した.その結果,丁寧な呼びかけ語の『すみません』は「打ち解け感」と「控えめさ」の評価を高めたが,エージェントへの愛着を直接示す「好ましさ」にはほとんど影響がなかった.しかし一方で,「好ましさ」と「打ち解け感」,「控えめさ」の間に強い相関が見られたことから,呼びかけ語は「打ち解け感」,「控えめさ」を通じてエージェントへの「好ましさ」を変化させる可能性があると考えられる.本結果は,呼びかけ語の丁寧さを適切に選択して使用することによって,ユーザと音声エージェント間の愛着形成が促進される可能性を示唆する.